憧れのその先に   作:タイラント丸

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はじめましての方ははじめまして!
タイラント丸と申します。
まずは本編をどうぞ!



プロローグ 朝日六花 前編

 始まりは、一つのギターとの出会いでした。

 私の住んでいる町の商店街にある楽器屋さん。その店頭のショーケースの中にあったギター気づけば私の心は奪われしまいました。

 

 

「うわぁ…」

 

 

 周りの目を気にしないで、私がずっとそのギターを見つめていた時のこと

 

 

「お嬢ちゃん、そのギターが気になるのかい?」

 

「は、はい…その…このギターってなんて名前なんですか?」

 

「これかい?これは“Strandberg(ストランドバーグ)”っていうんだよ」

 

「すとらんど、ばーぐ…かっこいい!」

 

「そうかい、でもこのギター結構高いんだよ?」

 

 

 そう言って、お兄さんは私にギターの値札を見せてくれました。

 その値札には「3」と書かれた後に「0」がたくさん書いてあって、小さかった私には全く手の届きそうにないものでした。

 そんな時、落ち込んでいた私にお兄さんは優しく話してくれたんです。

 

 

「お嬢ちゃん、名前は?」

 

「六花、朝日六花です」

 

「六花ちゃん、このギター気に入ってくれた?」

 

「はい!一目惚れしました!いつかお金を貯めて、自分でこのギターを買います!」

 

 

 私は真っ直ぐにお兄さんの目を見て答えた。そうするとお兄さんはにっこりと微笑んで、私の頭を優しく撫でてこう言いました

 

 

「じゃあ、いつか六花ちゃんがこれを買いに来るまで、ここで取っておくから」

 

「え…いいんですか…?」

 

「あぁ、良いよ。でも、その代わり…」

 

「その代わり…」

 

「必ずここに戻ってきてね。僕は六花ちゃんのその真っ直ぐな目を信じるよ」

 

「はい!絶対に戻ってきます!!」

 

 

 こうして、私がギターを買うための毎日が始まりました。

 しかし、その毎日は決して楽なものではなくて、月のお小遣いを最低限残しても、一向に貯まっていく気配はなかったので、誕生日プレゼントやクリスマスプレゼント、お年玉も全て貯金へと回しました。

 

 

「おじいちゃん!手伝うよ!!」

 

「六花?どうしたんだ急に…あ、そういうことか」

 

 

 それでも足りなかったので、家の農家のお手伝いも毎日のようにやりました。一度にもらえるお駄賃も多くはありませんでした。でも、少しずつ目標に近づいている感じがして嬉しかった。

 

 時々、友達にも言われました。「どうしてそんなに必死なの?」って。

 初めてだったから…何かのためにここまで夢中になれるなんて。

 貯金箱にお金を入れるたびに、まだかまだかとワクワクしてしまいました。

 

 そして、中学校に入学した春のことでした。私はもう一度あのお店を訪れました。

 その時、ショーケースの中を確認してみると、あのギターが…Strandbergがあの時のまま置かれていました。それを見た私は安心してお店の中に入りました。

 

 

「いらっしゃいませ!って、もしかして六花ちゃん!?」

 

「はい、お久しぶりです」

 

「そっか、この店に六花ちゃんが戻ってきたってことは…」

 

「はい…」

 

 

 私は一つの封筒をお兄さんに差し出しました。

 この中には、私があの日からずっとこの日のために貯めてきたお金が入っていた。封筒を差し出す手が震えるのを必死に抑えながら、私はお兄さんに言いました。

 

 

「これで!このお金で、あのStrandbergを買います!長い間お待たせしました!」

 

 

 お兄さんは、私から封筒を受け取ると、その中身を確かめた後に、あのショーケースへと向かいました。

 戻ってきたお兄さんの手には、あのギターが…Strandbergがありました。

 

「こちらのギターでお間違いありませんか?」

 

「はい…間違いありません。」

 

「かしこまりました」

 

 

 そう言って、お兄さんはカウンターの奥へと入っていき、ギターをケースの中に入れてくれました。しかも、そのケースはかなりしっかりとしたもので、一緒にピックなどが入った袋も手渡されました。

 

 

「これって…」

 

「僕からのプレゼントだよ。六花ちゃん、これから大変だと思うけど、頑張ってね」

 

「はい!頑張ります!!」

 

 

 これが私とStrandbergとの出会い。

 でも、私にはこの先にもっとキラキラドキドキとした出会いが待っていました。




タイラント丸です!
新作を投稿させていただきました!アニメを見てたら、六花が可愛すぎて書きたくなってしまった…
このお話はまったり更新になりそうです。また、合わせて僕のほかの作品も読んでいただけると嬉しいです!
世界線は一緒にするのでいつか“彼ら”や“彼女たち”が出てくるかも?
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