イナズマイレブン 華のストライカー   作:海虎

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59話

あの河川敷での練習から1週間がたったある日、花咲学園グラウンドではある試合が行われようとしていた。

 

「只今より、入部テストの再度やり直しをかけた練習試合をはじめます!」

 

 

どうしてこうなったのかは5日前に遡る、華音達が練習をしている時に監督からの部員全員集合の放送がかかりそこに行くと説明をされた

 

「入部テストのやり直しを落とした部員の父兄達から署名を集められたわ」

 

「それでどうするんですか監督」

 

「あちらの要求は実力のない選手が入れてうちの子が入れないのはおかしいということで入部できた1年生も含めて入部テストのやり直しを要求してきたわ、次は実力のみの選考内容で」

 

「そんなのあんまりじゃないですか」

 

1年生が声を上げる

 

「あなた達の気持ちもわかるわ、だからこういう条件をだしたわ、入部できた1年生で組んだチームと落ちたメンバーで組んだチームを試合させてそちらが勝ったらそちらの要求をのみ、実力を見抜けなかった私も責任を取るという話になったわ」

 

「そんなの受ける必要もないだろ監督!」

 

「そうです、監督が責任をおう必要なんて」

 

福路、中川の2人が抗議する

 

「ごめんなさい、父兄の中には学校に多額の寄付をしている方がいて校長が無視できなかったのよ」

 

「そんな」

 

「それで1年生だけを集めればいいのに私達全員を集めた理由はなんですか?」

 

華音が聞く

 

「1年生全員は今日から試合までの間、Aチームの練習に参加してもらいます」

 

「「!」」

 

「もちろんついていけなかったメンバーは直ぐに元のチームに戻ってもらう、残ったメンバーでチームを組むわ」

 

「Aチームのメンバーもそれでいいかしら」

 

「まぁ監督に居なくなられちゃ俺達も困りますから」

 

「僕も監督には恩がある、今回のことで協力できるなら出来ることをやります」

 

福路、亜風炉が応える

 

「では練習に戻りなさい、1年生はキャプテンの篠原について行きなさい」

 

「「はい!」」

 

こうして1年生はAチームの練習に加わった。Aチームの練習は基本的に各ポジションに別れて行う、ポジションで行う練習を2時間行いそこからは自由練習となる。自由練習は各選手が自分がやりたい練習を修練所で行うことになっている。そして篠原に1年生達はAチームのグラウンド連れてこられた。

 

「では各ポジションに別れてもらいます、FWは福路君、MFは私、DFは諸星君、GKは中川さんの元に移動してください」

 

「「はい!」」

 

1年生が自分のポジションの元に移動していく

 

「では4人とも練習をはじめてください」

 

そうして1年生も練習に参加していく、MFとFWは合同で攻撃の連携練習を行っていた

 

「おい!どうして暁にパスを出さない」

 

「俺が撃った方が確実だと思ったからです、別にいいじゃないですか決まったんですし」

 

「お前な」

 

「風音、ほっときなよそんな独りよがりのプレイしかできない司令塔はうちには必要ないから」

 

「なっ!」

 

「・・・そうだな、暁もすまなかったな」

 

「私は別に大丈夫よ、じゃなくて大丈夫です」

 

「桂木君も小学校のチームではそれで良かったのかもしれないけどここは花咲学園のサッカー部、同じにされたら困るわ」

 

「・・・わかりました」

 

桂木も練習に戻っていく

 

「華音、言い過ぎなんじゃ」

 

「風音は優しいね」

 

「いえ風音はただ甘いだけです、それに桂木君は少々天狗になっていたようですからはやめに言った方が彼の為です」

 

「そういうもんか、まぁあいつの技術は4姉妹を除いた1年生と比べると頭一つ抜けてるからな」

 

「それで今よりも天狗になられても困りますが」

 

「確かにな」

 

「じゃあ僕達も練習に戻るよ」

 

「そうだな」

 

「そうですね」

 

1年生が練習に参加して3日がたった頃30人いた1年生はもう既に18人となっていた。そして練習が終了し監督が1年生を集める

 

「2日後の試合のスタメンを発表するわ」

 

「FW 園城寺暁 宇喜多雫」

 

「はい!」

 

「えっ私はい!」

 

初心者の宇喜多が呼ばれたことによりざわめく

 

「MF 園城寺響 桂木聖 西園寺浩輝 山口紳助」

 

「「「「はい!」」」」

 

「DF 園城寺雷 汐宮啓太 小泉龍樹 安大亮 園城寺電」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

「最後にGK 榛原七夏」

 

「はい!」

 

「残りのメンバーはベンチ、そしてキャプテンは響お願いするわ」

 

「わかりました」

 

響がキャプテンに任命された中、桂木は不服そうな顔をしていた

 

「では1年生はこれから自由練習の時間を使って連携の練習よ、相手はBチームにお願いしてあるわ」

 

1年生はチームとしての練習を始めたが桂木の指示とチームの息が合わずに苦労していた。それをAチームの華音、篠原、福路、中川、亜風炉が見ている

 

「やっぱり桂木君はチームメイトを見下してる、暁達でさえも」

 

「確かに彼の指示は上手く行けば凄い戦術になるだろうけどチームメイトを見下して全く見ていないから上手くいかない」

 

「正解だよ、亜風炉君。いくら個が優れていても1人じゃサッカーは勝てないからね。個が勝てるのはリトルギガントみたいな個が完璧に完成され連携もできるチームだ」

 

「確かに俺達はそれをFFI思い知らされたからな」

 

「それに驚きなのは龍宮君が教育している宇喜多さんです、はじめて1ヶ月でここまでできるとはあの運動音痴みたいなプレイとは別人です。ですが宇喜多さんのことを周りはあまり良く思ってないみたいです。今回のことも宇喜多さんが選ばれたから起きたっていう噂もたちましたから」

 

「なんだよそれ」

 

「1年生も宇喜多さんの実力は園城寺4姉妹と榛原さん以外は認めてませんからね」

 

福路に合わせて中川も言う

 

「へぇー榛原も宇喜多の事認めてるんだ」

 

「ええ練習終わりに言っていましたよ、1ヶ月であそこまでのシュートを撃てるのは大したもんだって」

 

「でもあのチームは桂木君が考えをかえない限り次の試合は大変だよ、暁達も桂木君が自分達を見下してるって気づいてるから指示にも従わないって言ってたから」

 

「じゃあなおしたらあいつらは」

 

「多分聞くと思うよ」

 

「だよな」

 

そうしてまた1年生の練習に視線をもどす、しばらくたって宇喜多がミスをすると桂木が練習を止めた。

 

「宇喜多何回ミスすれば気がすむんだ」

 

「ごめんなさい」

 

「だいたいなんでお前がスタメンなんだ!他にもお前よりできるFWいる」

 

「・・・」

 

「ちょっと言い過ぎよ」

 

「何かな暁さん」

 

「宇喜多は監督に選ばれたからここに居るのそれに文句を言うのは監督に文句を言うのも同じよ」

 

「じゃあ次の試合は宇喜多のせいで負けるぜ、それで監督もクビだ。そうならない為にも宇喜多を外さなければ」

 

「それを決めるのはあんたじゃないって言ってんのよ!」

 

暁が桂木を怒鳴る

 

「暁落ち着きなよ」

 

「でも」

 

「桂木君も落ち着いた方がいい、それにこの事を君が監督に言っても取り合ってもらえないよ。」

 

「じゃあ君から言ってくれないかな、宇喜多は足でまといだからスタメンから外せってさ」

 

「言う気はないよ、見てる限り宇喜多さんのミスが目立つのは君のパスが悪いからだ、このチームの司令塔のつもりなら各選手にあったパスくらいだしなよ」

 

「俺のせいだって言うのか」

 

「そうだよ、あとチームメイトを見下すのも辞めた方がいいそれを続けているとそのうち君の指示を誰も聞かなくなる、じゃあ練習を再開するよ」

 

「宇喜多、気にしなくてもいいわよ。宇喜多は頑張ってるもの」

 

「あっありがとう」

 

こうして試合までの間はチームとしての練習をしていたが全く噛み合わずにチームとしてバラバラの状態で試合当日を迎えた。

 

 

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