2-0という結果で第5予選準決勝第1試合は花咲学園が勝利を納めた、この結果は東京の円堂達の耳にも入っていた。
「立向居でも園城寺達のシュートは止められなかったか」
「だが立向居がいたからこそ園城寺達は後半出てきたんだ、前半は無失点に抑えていたからな」
「でも最後のマオウ·ザ·ハンド凄かったよな!また進化したみたいだった。俺も負けてられないぜ」
「そうだな」
「それに華音はまだ化身アームドも使ってない、もっとパワーアップしないとな」
「パワーアップも大切だが円堂、次のテストは大丈夫なのか?」
「えっテストなんてあったのか?」
「全く」
そして勝利した花咲学園の選手達は放課後にミーティングルームで準決勝第2試合を見ていた。
「やっぱり木戸川清修は白恋中との点の取り合いに負けましたか」
「どちらの学校も攻撃に優れているが吹雪の存在が1番の要因だな」
「それだけじゃないと思いますよ」
「もう1人のFWの女子は下手をすれば吹雪よりも速いかもしれない」
篠原に続いて華音が呟く
「そうですね、監督彼女について情報はないのですか?」
「勿論あるわよ、彼女は白兎屋なえ、サッカーは去年の冬頃から始めたみたい。元々は陸上部の生徒でかなりの結果を残してたらしいわ。だからサッカーの技術はそんなに高くない。簡単に言うとスピードだけの風丸君のようなものよ」
「なるほど」
「じゃあ次の試合GKは中川さんですか?」
亜風炉が監督に聞く
「本当は榛原さんで行きたかったんだけどね、榛原さんには悪いけど今のあなたでは吹雪君のシュートを止められないだからごめんなさい」
「わかってます、元々私は正GKでは無いんやから」
「それで監督、技の使用は?」
中川が監督に聞く
「中川さんに関しては任せるわ、他は指示が出るまでは使っちゃダメよ」
「「はい!」」
「じゃあ練習開始よ」
監督の指示で選手はミーティングルームを出ていく、華音も出ようとしたが暁に引き止められる
「お兄ちゃん!私にローズフィアンマを教えて」
「どうして?」
「えっと」
「原因は昨日の陽花戸中との試合?」
「・・・うん、あの試合はお兄ちゃん達が出たから勝てた試合だった、私のシュートは立向居に全く通用しなかっただからもっと強くならないと」
「無理して僕の技を覚える必要はないよ」
「でも!」
「暁、猿真似じゃ立向居君からはゴールを奪えないしそれに全国に居るキーパーからも点を取ることは出来ないよ。暁が大事なことに気づけたた時に教えてあげる」
「大事な・・・こと」
「じゃあ僕は先に行くよ」
華音は先にミーティングルームを後にした。華音が練習場所に行く途中で中川が待っていた
「暁ちゃん良かったんですか?」
「聞いてたのか」
「はい」
「暁が焦るのもわかる、自分だけの必殺技が簡単に止められてサッカーを始めたばかりの同世代に自分が初めて覚えた技を習得された」
「確かに焦るには充分すぎるよね」
「ここで僕があの技を教えたら暁は自分で壁を越えられなくなる、だから教えない」
「そっか、そろそろ私達も行きましょうか」
「そうだね」
華音は中川と共に練習場所へと向かった。練習場所に行くと監督と亜風炉が待っていた
「監督他のみんなはどこに」
「彼らは室内練習場よ、あなた達は別メニュー」
「そういうことですか」
「華音は察しが着いたみたいね」
「あなた達はこれから体力の底上げをするために毎日練習前に化身を出しながらグラウンドを10周走ってもらうわ」
「「わかりました」」
「じゃあさっそくこれを付けて」
監督から3人は重りを受け取る
「それを腰に巻いて走りなさい、重さは5kgよ。余裕そうなら重さを上げていくわ、さっそく練習開始よ」
このトレーニングを毎日続け予選決勝の前日、華音は練習を終えて帰宅しようと思ったが修練場はまだあかりがついていたので様子を見に行った
「ローズシャワー!」
修練所で暁が1人で練習をしていた。その様子を見て華音は修練所から出ていく。