ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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海未(海)の日だぁ!いえーーーい!…はい。ルビィちゃんキャンディーです。皆さんは海に行きますか?海(海未)っていいですよね…自分は海風と海水に触れると身体中、蕁麻疹だらけになるので(中2のころ発症)なかなか行けないんですよね…海釣りは大好きなんですが…

意外とすぐに出てきます。あの方が



第3章 25話 「オーストラリア戦 "3点目の掛け"」

 

 

前回の、輝こうサッカーで!

FWにポジションチェンジした穂乃果。持ち前のセンスでシュートチャンスを作るも、"グレートバリアリーフ"は越えられなかった。しかし、果南と海未の活躍で1点を返したサニデイジャパン。後半に向けて、ベンチでミーティングを始めようとしていた

 

 

 

 

凛「海未ちゃん!ナイスシュートだったにゃ!!」

 

海未「ありがとうございます。凛」

 

 

千歌「果南ちゃんもかっこよかった!鮫を仕留めちゃうなんて!」

 

果南「ありがと。まあ、成功するかどうか微妙だったけどね」

 

 

前半が終わり、ベンチに集合した日本メンバー。

話の話題は果南と海未のファインプレーでもちきりだった

 

 

ダイヤ「油断…ですか?」

 

海未「はい。グレートバリアリーフは強力な技ですが、それゆえの油断が得点に繋がりました」

 

果南「どういうこと?」

 

 

無敵の盾を持った人間は、全ての攻撃を弾く盾に安心し、戦の中で気を抜く。

そこを矢で狙われ、呆気なくやられるというお話。

グレートバリアリーフという強力な技を過信し、技を出すタイミングが遅れたジンベイ。

海未がシュートを撃った時には時すでに遅し。

簡単に決めることが出来たのである

 

 

にこ「海未がボールを持っているのに油断なんて…よっぽど技に自信があったのね」

 

果南「でも、これで相手は警戒して技を出すタイミングを早めてくるね」

 

海未「はい。しかし、希望はまだあります」

 

 

海未とは別に"グレートバリアリーフ"の攻略法を見つけた穂乃果。

しかし、これもチャンスは一度きり。

日本は3点目を決める作戦を立てる必要があった

 

 

美奈「みんな!ここまで自分達だけで道を見つけるなんて…素晴らしいわ!」

 

千歌「お母さん?」

 

 

突如話し始めた美奈。

ただ自分達を褒めるだけではないようだ…

メンバーは美奈の話しに耳を傾ける

 

 

美奈「3点目…ここまで頑張ってきたみんなへ!私が作戦を提案するわ♪」

 

希「美奈さんが作戦…」

 

にこ「何?明日は雨かしら…」

 

 

音ノ木坂のメンバーは驚かずにはいられなかった。

美奈が作戦を提案…

全国大会で美奈が作戦を提案したのは1回だけ。

フォーメーション"音ノ木"の時だけであった。

そんな美奈の作戦…謎の不気味さをにこ達は感じ取っていた

 

 

英玲奈「作戦、とは…?」

 

美奈「穂乃果ちゃんが決めて同点。そして、残り1点は……」

 

 

 

――――――――

 

 

 

『さあ!間もなく後半戦が始まります!日本の選手達がフィールドに……!?今入った情報です!!日本は、選手とポジションを大幅に変更するようです!これは…高海美奈監督の作戦なのでしょうか……』

 

 

 

 

 

FW……高坂穂乃果、鹿角理亞、綺羅ツバサ

 

MF…星空凛、高海千歌、渡辺月、園田海未

 

MF…………………統堂英玲奈

 

DF………………鹿角聖良、南ことり

 

GK……………………松浦果南

 

2-1-4-3

 

 

『東條希、優木あんじゅ、桜内梨子、渡辺曜をベンチにさげ、投入されるのは南ことり、星空凛、鹿角理亞、そして……!!』

 

 

 

ツバサ「まさか、こんなにも早く出ることになるとはね」

 

 

『"ゴットストライカー"綺羅ツバサだあぁぁぁ!!!!!!』

 

 

会場のボルテージが一瞬で高まった。

観客席からはツバサコールが始まっている。

ツバサの名前が呼ばれただけでこの歓声…

それほどまでにツバサは期待されており、日本を代表するFWなのである

 

 

千歌「す、すごい人気…」

 

海未「当然といえば当然ですね。UTX高校史上最強の、そして日本のエースストライカーと名高い綺羅ツバサ…」

 

月「頼もしいね♪ツバサさんがいると」

 

ツバサ「まぁ、今回はシュートを狙うと言うよりかは、アシストだけどね」

 

 

 

 

美奈が提案した作戦…それは

 

 

 

 

 

"理亞中心の超総攻撃"

 

 

 

 

ピーーーー!!!!

笛と同時に日本の攻撃がスタートした。

前半の時よりも異様なまでの攻守の偏り…

選手のほとんどがFWという、まさに勝負に出た作戦であった

 

 

リーフ「な…ほとんどの選手が前線に…!?」

 

アングラー「ディフェンスを捨てたのか!?日本は」

 

 

ディフェンスを捨てる…その考えに日本の選手達は異議を唱えず、むしろ賛成。

オーストラリアのシュートは果南が止めてくれる。

ボールを奪うのも難しくはない。

ディフェンスをする以上に、日本の選手達にはやるべき事があった

 

 

千歌「月ちゃん!」パス!

 

月「ナイスパスだよ!穂乃果ちゃん!」パス

 

穂乃果「いよっと!ツバサさん!」パス

 

ツバサ「任せて」

 

 

サーフィン「パスが速すぎる…」

 

クラーケン「まったくついていけない…!?」

 

 

それぞれのチームのエースのパス回し。

軽い身のこなしとトップレベルのテクニックでいとも簡単にボールを繋ぐ。

全国大会のころに浦の星女学院が使っていた必殺タクティクス、"3D・リフレクター"。

それをタクティクスとしてではなく、通常のパス回しとして自然に発動している。

これが代表レベルの戦い。

激戦を勝ち進んだ者達のプレーである

 

 

ツバサ「私は止められないわよ♪」パチン

 

 

ツバサが指を鳴らすと、ツバサの周りに複数のオーラが出現。

そのオーラ達は徐々にあるものに形作られ、オーストラリアの選手達を動揺させた

 

 

ツバサ「ー デコイリリース ー」

 

 

ドルフィン「ツバサが増えた!?」

 

ビーチ「ど、どれが本物か…」

 

ツバサ「バーイ♪」バッ!

 

ドルフィン、ビーチ「!?」

 

 

一斉に走り始めたツバサ達。

どのツバサが本物かわからないまま、何も出来ずに突破を許してしまったオーストラリア。

これであとはシュートを撃つのみとなった

 

 

凛「ツバサさんのドリブル技にゃ…!」

 

聖良「これであとはキーパーのみ!」

 

 

ツバサ「…」

 

 

ドリブルでキーパーとの距離を詰めるツバサ。

このままシュートに入る…訳には行かなかった

 

 

ツバサ「頼んだわよ。理亞ちゃん」パス

 

理亞「…!」

 

 

ボールを貰った理亞。

何故、ツバサは自分でシュートをしなかったのだろうか…

そう考えるのが普通である。が、この試合、理亞以外がシュートを撃つことは、穂乃果の一発を除いて見れることはないだろう。

何故なら…

 

 

 

美奈「この試合、勝つにはあなたの力が必要よ…理亞ちゃん…」

 

美奈「完成させてもらうわよ…!"Awaken the power"を」

 

 

 

理亞「っっっっ!!!!」グググググ

 

海未「監督も無茶承知で…」

 

穂乃果「でも、確かにこれしか方法はなさそう」

 

 

集中する理亞。

体の奥深くに眠るオーラを高め、炎のように形作る。

練習の時は髪が揺れるだけだった理亞のオーラ。

しかし、今のオーラは風を起こし、周りの芝生を揺らすほどのものまでに大きくなっていた

 

 

理亞「っっっっ!!!!」グググググ

 

 

花陽「凄いです!!練習の時よりもオーラが増えています!」

 

花丸「完成したずらか…"Awaken the power"は」

 

真恋「……まだよ」

 

花丸「え…」

 

真恋「全然足りないわ…」

 

 

 

 

タートル「もらった!!」ズザー!

 

理亞「あっ!?」

 

 

理亞の横からスライディングでボールを奪ったタートル。

オーストラリアもただ見ているわけにはいかない。

現状、勝っているとはいえ、流れは日本に来ている。

油断はできない

 

 

月「ドンマイ。理亞ちゃん」バッ

 

穂乃果「取り返すよ!」バッ

 

理亞「…ハァハァ」

 

 

理亞以外の選手達がオーストラリアのディフェンスをするために、走って下がっていく。

理亞は必要以上に体力消費をするなと美奈から指示されている。

メンバーからも、理亞はディフェンスに戻らなくていいと言われている

 

 

理亞「…本当に、出来るの…??」

 

 

理亞は一人、フィールドに佇んでいた

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

真姫「もう、後半始まってるじゃない…」

 

ルビィ「うゆ…道が混んでたしね…」

 

真姫「情報だと負けてるっぽいわよ」

 

ルビィ「…まずいね」

 

真姫「えぇ。だからこそ、急がなくちゃ」

 

ルビィ「うん。行こう」

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

『後半戦、日本が優位に試合を進めています!!奪われてもすぐに取り返す!このまま追いつくことは出来るのか!?』

 

 

ドルフィン「これ以上は行かせない!!必殺タクティクス!!」

 

ツバサ「…!」

 

「ー サックアウト&ボックスロックディフェンス ー」

 

 

オーストラリアは必殺タクティクスの二重発動でツバサを仕留めにかかった。

すでに逃げ道は塞がれたため、穂乃果のように必殺シュートを地面に叩きつけるのもありだが、二度も同じことをさせてくれるかどうか…

 

 

ツバサ「ふぅん…」

 

 

果南「ツバサが捕まった!!」

 

聖良「やはり、厄介ですね…」

 

 

ドルフィン「さあ!これで終わりだ!綺羅ツバサ」

 

 

波が膨れ上がり、まるで巨大な口がツバサを飲み込むかのように見えた。

しかし、もうひとつ、千歌達の目に入ったものがあった

 

 

千歌「…あれ、ツバサさんの…目が」

 

凛「キラキラして、るにゃ…」

 

 

 

美奈「あら、まさかこんなにも早く、ツバサちゃんの本気が見れるなんてね」

 

曜「ツバサさんの本気…!」

 

梨子「一体どんな…」

 

美奈「…本気というよりも、才能と言ったほうがいいわね」

 

 

 

ツバサ「悪いけど、時間がないの」バッ!

 

サーフィン「飛んだ!?」

 

ドルフィン「シュートを撃つ気?その前に奪う!!」バッ!

 

 

ツバサの予想通り、シュートを二度も撃たせてはくれないらしい…しかし、最初からツバサはシュートを撃つ気などない

 

 

ツバサ「あなた達に見せてあげるわ。私のサッカーを…!!」

 

サーフィン「何を!!」バッ

 

 

空中にいるツバサが持つボールに足を伸ばすサーフィン。

空中なら何も出来ないはず!!

会場にいる全員が、そう思っていた

 

 

ツバサ「残念」クルッ!

 

サーフィン「(避けられた!?)」

 

 

ツバサは空中で自分の体に捻りをかけ、紙一重でボールカットを躱した

 

 

曜「あの身のこなし、にこさんのプレーに似てる…!!」

 

にこ「えぇ。でもそれだけじゃないわよ…ツバサは」

 

 

立て続けにボールを奪いに行くオーストラリア

 

 

ウォーター「空中でどうしてそんなに動けるの!?」バッ

 

ツバサ「どうしてかしらね」スカッ

 

ウォーター「!?」

 

ドルフィン「私達の動きが、読まれている…」

 

 

空中で2人も躱された…これはもう、動きを読まれているとしか考えられなかった。

それ以前に、ツバサの人を超えたかのような動き…何かの技…?

 

 

月「違う…」

 

千歌「月ちゃん…知ってるの?」

 

月「あれは、ツバサさんがUTXに。そして、日本中に名が知れ渡るようになった理由だよ…」

 

千歌「何かの…必殺技?」

 

月「惜しいね。千歌ちゃんなら分かるはずだよ。ツバサさんの雰囲気で」

 

千歌「……!!!!」

 

月「気づいた?」

 

 

『な、なんということだぁ!!綺羅ツバサ、二つの必殺タクティクスを華麗に回避し、何事も無かったかのようにその場を切り抜けたぁぁ!!!!これが、"ゴットストライカー"の実力です!!』

 

 

ツバサの雰囲気。

目を輝かせ、異常なまでに上昇した身体能力。

伝わってくる。一瞬で増幅した、まるで別生物かのような巨大なオーラ。

千歌には分かる。

あれは、そう。

 

 

 

千歌「ゾーン…」

 

月「正解。でも、ツバサさんのゾーンは…」

 

 

月「"自分の意思"で発動できる…」

 

 

 

ツバサのサッカーは、まさに神のごとく才能…千歌の体は震えた

 




デコイリリース
イナGOのセカンドステージチルドレンの選手達が使っていた技です。無属性技は本当にA‐RISEに合いますね…

ツバサのゾーン
月ちゃんの説明通りです。ツバサさんはゾーンを自分の意思で発動できます。余計な体力消費を抑え、必要な時だけに身体能力を上げることができます。

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