ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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皆さんどうも!ルビィちゃんキャンディーです!

今回のお話は少し短め…ですが、情報量はそれなりにありますので…!




第3章 81話 「動き出す それぞれが次に」

 

 

 

前回の、輝こうサッカーで!

特訓中の穂乃果の前に現れたのは、小学校以来会っていなかった幼馴染、三浦和葉だった。彼女は穂乃果に今後のアドバイスをすると、すぐにその場から立ち去ってしまう。そして、和葉の正体は…イタリア代表のキャプテン、"勝利の化身"。カズハ・ミウラだった

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

海未「"ブレイブショット"…あれは和葉の技です」

 

 

ミーティングは海未のこの一言から始まった。それだけで、和葉を知らないメンバーも。和葉の実力が相当なものだと理解した

 

 

ダイヤ「わたくしの…"ファイアトルネード"と同じ、ということでしょうか」

 

海未「はい。穂乃果は和葉の技を、必死に練習し習得しました」

 

千歌「だから…"ブレイブショット"だけ技の雰囲気が穂乃果さんのと少し違ったんだ…」

 

 

穂乃果は付け加えた。

小学校の頃、和葉が遠くに引っ越すことが決まり、当分は会えなくなると。

自分が和葉の技を使うことにより、いつでも一緒にサッカーをしているように…忘れないように

 

 

にこ「もう1つだけ言っておくわ。穂乃果のシュートも強力…だけど、ダイヤ」

 

ダイヤ「!」

 

にこ「ルビィの"ファイアトルネード"と自分のを比べて、どう?」

 

ダイヤ「まさか…」

 

穂乃果「うん。みっちゃんの"ブレイブショット"は、穂乃果のなんかとは比べ物にならない」

 

果南「あれよりも、すごいの…」

 

にこ「今の果南なら…止められるかもしれない。でも、"エクスカリバー"と同じく、"撃たれたら終わり"だと思った方がいいわ」

 

美奈「そうね。それにチームの動きも和葉ちゃんがいるかいないかで大きく変わる…現に、和葉ちゃんが入ってから、イタリアが点を決め始めたわ」

 

 

最初は、フィレアのシュートに要注意だと作戦を立てていたサニデイジャパン。

しかし、和葉がいるならば状況はさらに厳しくなる。さらにDFには鞠莉がいる。

今までの試合の中で1番苦しくなるのは目に見えていた

 

 

聖良「鞠莉さん…浦の星の頃から素晴らしいディフェンスでした」

 

海未「……私の"ラブアローシュート"も足で見切れるほどです」

 

果南「確かに…!」

 

 

果南や穂乃果でさえ、技を出す暇もなく。

弾くのがやっとの高速シュート。それを確かに鞠莉はあの決勝戦で足でブロックしていた

 

 

花丸「マルもDFだったから分かるずら…ほとんどの相手の攻撃は、鞠莉ちゃんが抑えていたずら」

 

月「あのエドガーに…シュート1本しか撃たせなかったからね」

 

 

これだけで鞠莉、そしてイタリアのディフェンスの硬さが良くわかる。硬いディフェンスなら何度も攻略してきたサニデイジャパンだが、今回の硬さは史上最強レベル

 

 

美奈「スペイン、イギリス戦以上の全力が求められるわ」

 

 

すぐには、誰も口を開けなかった。

スペインとイギリス。両チームに対しても、自分の限界以上で戦ってきたからこそ。

次の試合への緊張感が高まる。勝てるのか、不安になる

 

 

千歌「なら…特訓、だよね」

 

曜「千歌ちゃん…」

 

千歌「不安なら、少しでも強くなれるように特訓しよう!!」

 

 

勢いよく椅子から立ち上がる日本のキャプテン。それに鼓舞されたかのようにメンバーが続く

 

 

穂乃果「そうだよ!まだ試合まで時間はある!私たちはまだまだ強くなれるよ!」

 

凛「もう座ってなんていられないにゃ!!」

 

千歌「よし…!みんな、練習しよう!!」

 

「「「はい!!!!!!」」」

 

 

 

海未「千歌もだいぶ穂乃果に似てきましたね」

 

月「いい感じ、だね。このまま上手くいくといいんだけど…」

 

晴夏「…」

 

月「…」

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

イタリア戦に向けて練習を開始したサニデイジャパン。

練習内容はいつもと変わらないが、質はどの練習よりも…濃い

 

 

果南「ディフェンスしっかりー!!」

 

 

にこ「そんなんじゃ奪えないわよ!」

 

海未「っっ…!!」

 

 

音ノ木坂学院の頃からにこと海未は何度も勝負しているが、さすがの海未でも真正面からはにこにはなかなか勝てない

 

 

海未(私もにこぐらい上手く……

 

にこ「考え事!?海未らしくないわね!!」バッ

 

 

聖良「にこさんが来ます…!守りを固め…「私が行くわ」

 

聖良「!!」

 

 

日本は彼女が加わってDFの戦力が格段に向上した。何度もチームの危機を救う共鳴者

 

 

にこ「さすがに、あんたは抜けるかわかんないわね…」

 

善子「勝負よ。にこさん」

 

 

 

ツバサ「にこさんと善子さんの勝負…見ものね。ルビィ…さん?」

 

ルビィ「……」

 

ツバサ(珍しい…わね?)

 

 

ルビィが練習とはいえ、試合中に考え事をしていた。今までこんなことは無かった。

とは言ってもツバサはルビィと練習した回数はまだ少ないのだが、サニデイジャパンの中でもルビィは特に集中する人だ

 

 

ルビィ「……」

 

 

『日本のエースストライカー』

 

『誰だろうと止めるから』

 

 

ルビィ「…」

 

 

『ルビィちゃんなら大丈夫だね』

 

『新必殺技』

 

『私たちは絶対に負けられない…!!』

 

 

ルビィ「っっ…」バッ!

 

ツバサ「え…ちょっ、ルビィさん!?」

 

 

 

 

にこ「ちょっ…共鳴キツい!?」ババッ!

 

善子(キツいって言う割には…ボールをキープするのね)

 

 

希「あのにこっちと対等に戦うなんて…」

 

聖良「やはり共鳴は素晴らしいですね」

 

 

にこ(くっ…思ったよりも強いじゃない…でも!!)パス

 

善子「!?」

 

 

ルビィ「ナイスパスです」

 

 

にこ「個人技もほどほどに、よ」

 

善子「ルビィ…!!」

 

 

後ろからルビィが来ていた。いつルビィを確認したかは知らないが、にこがバックパス。

そのまま超加速で善子を抜き去った

 

 

ルビィ「っっ!!」ゴゴゴゴ

 

善子「ってか"ATP"発動してない!?」

 

 

月「ルビィちゃん、様子おかしくない…?」

 

ダイヤ「は、はい…少し、いやかなり」

 

 

ルビィ「はあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「「「!!??」」」

 

 

果南「え…!?いや、ちょっとあの技って!?」

 

 

ルビィが"ATP"を解除したかと思いきや…

フィールド上の空気がボールに集まり始めた。突然の事で動揺するメンバー。

確かに…全力で練習しようとは話し合ったが、これはーーーーーー

 

 

 

ルビィ「ー ラストリゾート ー!!!!」ドガアァァアン!!

 

果南(全力出しすぎでしょ!?)

 

 

サニデイジャパンの現・最強シュート、"切り札"のひとつ。

空気とATPの層で何重にもコーティングするため、衝撃波は並大抵のものではない

 

 

希「これは無理や…!?」

 

聖良「果南さん!お願いします!!」

 

 

果南「ー デルフィナス・トリアイナ ー!!」バシャアン!

 

 

果南も持てる最強の技で挑む。

正直に言うと、ルビィの"ラストリゾート"に自分はどれほどまでに対抗できるか少し興味があった。

海中からイルカ座の力を持つトライデントを召喚し、一気にーーーーー叩く

 

 

 

果南「うらあぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」

 

 

 

だが、

 

 

 

 

 

 

 

 

バキイィィィィィィン!!!!!!!!

 

 

 

果南(お……重すぎ!!!?)

 

 

 

月「神器も…弾かれた」

 

ダイヤ「決まりましたわね」

 

 

 

そのままボールはゴールに吸い込まれた。

"ラストリゾート"は2種類の重層により、キーパーが触った瞬間に弾く。

強力な果南の技も、"触ってはいけないシュート"には流石に武が悪かった

 

 

果南「腕が痺れる…やっぱすごいや、ルビィのシュートは」ビリビリ

 

聖良「はい…ですが」

 

 

 

ルビィ「ハァ……ハァ…ハァ…ハァ」

 

 

『"勝利の化身"…カズハ・ミウラ』

 

『クラリアがハットトリック!!!』

 

『エドガーがハットトリックだあぁ!!』

 

『これは"10番"に期待ですよ!!』

 

『次の相手はイタリア』

 

『おおっと!?黒澤ルビィも体力切れか!?』

 

 

ルビィ「…邪魔だなぁ…この気持ち」

 

にこ「ルビィまでどうしたのよ…何をそんなに…」

 

 

ルビィのシュートを撃つ時の顔は、日常で見られる癒しの笑顔とは程遠いものだった。

集中とはまた違う、まるで血走った目。

 

取り乱し、力んだそのプレーから息切れが激しい

 

 

花丸「ちょっと、怖かったずら…」

 

花陽「そうだね…心配、だね」

 

 

 

ダイヤ「大丈夫ですか?ルビィ、」

 

ルビィ「ごめんなさい、お姉ちゃん。ちょっと熱くなっちゃった」

 

 

理亞「……」

 

 

得点が決まったので練習はそのまま中断。休憩に入った。

メンバーはルビィのことを心配するも、体調に問題は無いとルビィは申し訳なさそうに説明した。

休憩後は各自のフリーな練習。

穂乃果もFWとして、練習に参加する

 

 

穂乃果「ルビィちゃん、この後大丈夫?」

 

ルビィ「は、はい…何か?」

 

穂乃果「協力して欲しいことがあるんだよね」

 

 

 

理亞「姉様、もう少し!!」

 

聖良「ハァハァ…はい!!もう一度お願いします!」

 

 

善子(ラストリゾート……か)

 

 

果南「うーん…弾かれちゃうシュートは…どうすればいいんだろう」

 

 

それぞれが自分の課題を消化する。

主に必殺技の特訓や新必殺技の練習。こうしている間にも、新たな日本の可能性は芽吹き始めている

 

 

千歌「ハァハァ…」

 

曜「千歌ちゃん、大丈夫?」

 

梨子「無理しすぎじゃ…」

 

千歌「大丈夫…!!まだまだ行けるよ!」

 

 

イタリア戦までに自分たちはどこまで力を伸ばせられるのか。それは誰にもわからない。伸ばしたところで及ばないかもしれない。既に及んでいるかもしれない。

だが、後者の考えを持つ者は誰もいない。

ヨーロッパ3強と当たった時点で覚悟していた。私たちは挑戦者。

 

グループの中で首位なのは実力でもあり奇跡でもある。一歩間違えれば、まだまだ敗退の可能性は十分ありえる

 

 

千歌「次の試合…絶対に勝つ」

 

 

サニデイジャパンのメンバーの緊張感は"ラストリゾート"にも負けない程に、空気を震わせていた

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

ー イタリアエリア ー

 

 

鞠莉「気合十分ね。フィレア」

 

フィレア「有り余るぐらいだよ…!」

 

 

一方、イタリアエリアのイタリア代表練習グラウンドでは、イタリア代表が日本と同様に、試合に向けての練習に取り組んでいた

 

 

フィレア「一年前の約束を…穂乃果は忘れていなかった。私は嬉しいよ」

 

鞠莉「…」

 

フィレア「穂乃果のほかにも戦いたい選手はたくさんいる。今から楽しみでたまらないよ」

 

鞠莉「マリーもよ。ダイヤや果南と戦える日が来るなんて…サプライズにも程があるわ」

 

 

ドオォォォォオオン!!!!!!!!

 

 

フィレア、鞠莉「!!!!」

 

鞠莉「Oh!どうやら完成したみたいね!」

 

 

 

フラム「…」

 

カズハ「完璧だね。どう?今の感想は」

 

フラム「…最高。これなら…ルビィに、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラム「"ラストリゾート"に勝てる」

 

 

 

 

 

 

イタリアも確実に力を高めていた

 

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

 

ー ??? ー

 

 

「…本戦での発動は何回だ?」

 

「高坂穂乃果がスペイン戦で1回…高海千歌も片鱗をスペイン戦で1回…ですね」

 

「…頃合か。彼女たちの情報はまだまだ必要だ。私の計画のためにも、絶対に2人をこの島から逃がすな」

 

 

「仰せのままに……様」

 

「高海美奈…血は争えん。恨むなら自分の才を恨むんだな」

 

 

ーー電話がなる

 

 

「…?なんだ?」

 

「どうやら到着したようです」

 

「おぉ!我がビジネスパートナーか!通せ」

 

 

男の指示で1人の女性が部屋に通される。

ヒールの音が徐々に近づき現れたのは……赤いコートと金色の髪をもつ…

 

 

サエ「久しぶりね」

 

「サエ・オハラ!待っていた」

 

 

現れたイタリアの監督。

その顔に、笑顔はなかった

 

 





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