ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで! 作:ルビィちゃんキャンディー
皆さんどうも!Wドッカンフェス大勝利したルビィちゃんキャンディーです!雪降って寒いです。積もるのだけはご勘弁
今回のお話は前々から予告していました七宮梅雨さんの登場回です。口調やキャラ構成はルビィちゃんキャンディーの独断なのでただのサッカー好きになってしまいましたが…ひとまずここまでのFFIをいっきに振り返ります!
ーーー時は遡ること数分前。
私はとある旅館に宿泊。チェックアウトしようとしていた時だった
「…あの、次のバスは何時に?」
「えっと…次の時間は、」
旅館の女将さん…まだ若い女将さんだった。
その人にバスの時間を聞いた。これから沼津に向かい、目的地を目指すことになっていた。
しかし、
「1時間後ですね」
「うそぉ…」
私の名前は七宮梅雨。
どうやら、当分はバスには乗れそうにない
――――――
「この後もサニデイジャパンの特集やるっぽいね。あんたはどう思う?」
「…え?いや、あの…」
「もう、お客様を困らせないでよ?」
そして今に至る、どうしてこうなった。
理由を説明しよう。簡単な話だ
私が途方に暮れていた時、親切にも『十千万旅館』の若女将、高海志満さんが茶間で待っててくださいと。私を助けてくださった。
この時期は何かと冷える。外で1時間は考えられなかったので、まさに神の救いだった
「そんな気を張らずにさ、ゆっくりしてってよ」
「ありがとうございます…」
そして高海志満さんの妹、高海美渡さん。
お姉さんと違ってこの人は、ノリのいい先輩オーラを醸し出していた。ちょっと動揺はしたものの、普通にいい人だ。
私はお言葉に甘えて早速くつろぐことにした。とは言っても先程までこの旅館の一室でくつろいたばっかりなのだが…
「知ってる?サニデイジャパン。FFIっていうサッカーの世界大会ですごく話題だけど」
…知ってるも何も。私は何を隠そうサニデイジャパンの大ファンである。
実は、美渡さんがテレビでサニデイジャパンの特集を見てる時から、この話題が振られるのを今か今かと待ちわびていたのだ。
…とは本人には言えないが
「あら、そうなの?実はねこの旅館、サニデイジャパンのキャプテン、高海千歌ちゃんの家でもあるのよ!」
「え!?そうなんですか!?」
志満さんからとんでもないことを聞いてしまった…よく考えると同じ苗字"高海"。目の色も同じ赤でそっくりだ。驚いた…本当にそっくりだーーー
「ーーー千歌ちゃんのお母さんですか?」
「」ピキッ
「!?!?あ、あんた…違う違う違う…千歌は私たちの妹!!」
…私、たち?
「そうです〜。私は高海千歌の姉です〜。老けててごめんなさいね〜」ピキピキ
声がワントーン高くなった。素人でも分かる。殺気を放っていた。
美渡さんの顔も真っ青だ。私はそこでとんでもない過ちを犯したのだなと理解した。
ってか志満さんの顔がマジでヤバイ。なんかナ〇ト疾風伝で見たことがある。今現在はナ〇トの奥さんのさ、ほら、
「なんか違うこと考えてないー???」
その後、私は全力で土下座した
――――――
『さあ、激闘を繰り広げているサニデイジャパン!ここで今注目の選手たちをご紹介!』
あの後、なんとか許してもらった私。
今は3人でサニデイジャパンの特集を視聴中。話に花が咲いていた。
…ってか母親がサニデイジャパンの監督の高海美奈って反則でしょ、いろいろと。
そう、いろいろと。どうやってあの小さな体から3人も産んだの??パワフル??何、伊達に日本の監督はやってないって?(関係ない)
「へぇー!梅雨は鹿角姉妹が一番好きなんだ」
「あの姉妹以上の姉妹はいません」
言い切る。先に謝っておくが黒澤姉妹推しの方々、世界一の姉妹は鹿角姉妹なのでそこのところよろしく
「イタリア戦のシュート凄かったよな…"氷結のグングニル"」
「2人の全てが込められたシュートって感じがしたわ。本当に凄かった」
おふたりからも絶賛の"氷結のグングニル"。
日本VSイタリア。日本に立ちはだかった、経験史上最強の相手フラム・ソレイユ。
あの無敵かと思われた『ラストリゾート』をも無力化する『イジゲンザハンド』。
それを最初にぶち破ったのがグングニルだった。
鹿角聖良が危険覚悟で連続発動した最強ブロック技『アイス・エイジ』に鹿角理亞がオーバーヘッドで合わせる。
氷結のはずなのに、勝ちたいという想いから放たれる熱さが私にも伝わってきた
「試合には負けてしまったけど、全力で最後まで戦っていたと思います」
「そうね。イギリスやスペインの選手の想いも背負って戦って欲しいわ」
サニデイジャパンの特集番組がFFIの回想を始めた。私はサニデイジャパンの全試合をテレビで観戦。記憶が次から次へと蘇る
まずはFFIアジア予選。
サニデイジャパンの、日本の選手たちのそれぞれの新たなる挑戦となった世界の頂き争奪戦。その第1試合、日本VSサウジアラビア
「初戦から予選の突破候補だったもんな…」
美渡さんの言う通り、サウジアラビアはアジアの中でも3本の指に入るほどのチームだった。
砂嵐で視界を遮り、そこから仕掛けるラフプレー。まだお互いを理解し合えていなかったサニデイジャパンはかなり苦戦した。
そんな中で途中交代で出場した矢澤にこのドリブルでの無双。そこから日本は流れを掴み、極めつけは園田海未の新必殺技3連続。あれは本当に人間の域を超えていたと思う
「矢澤にこちゃんのドリブルはいつ見てもすごいわよね。日本だけじゃなくて、どのチームもあの子には勝てないんじゃないかしら」
「必殺技を使われるとどうしても限界はありますが、必殺技なしの個の力ではにこさんが圧倒的ですね」
そして第2試合、日本VSオーストラリア。
"海中に潜るシュート"に勝てないと判断した穂乃果は果南とGKを交代。果南が期待に応え、見事サメを討ち取ったのは記憶に新しい。
また、オーストラリアの必殺タクティクスやGKの『グレートバリアリーフ』に苦しめられた日本、しかし機転を利かせて同点にまで追いつき、最後はまさかの理亞がルビィの『Awaken the power』を発動。
力の差を見せつけて、劇的勝利を手にした
「理亞が"ATP"を発動した時は驚いたなぁ」
「選手インタビューで言ってたんですが、前々からルビィちゃんの"ATP"を継承する話が出てたらしいです」
「そっか。確かあの頃はまだルビィちゃんが怪我で代表離脱していたのよね」
そう。そしてアジアだけでなく、世界中が注目した試合が第3試合、日本VS韓国。
予選突破最有力候補であった韓国。連携から放たれる強力な必殺タクティクスにより、日本は思うように攻撃ができず、徐々に体力を削られていった。
その証拠に運動能力がずば抜けている星空凛や、松浦果南が疲労が原因での負傷で交代。
鹿角理亞は再び"ATP"を発動するも、重度の負荷で再起不能。絶体絶命と思われた…
「私、あの時テレビの前で思わず涙が出たわ」
「地区予選では出場不可能だと言われてましたからね」
そう。本来はいるはずのない選手。
『紅き流星』黒澤ルビィがフィールドに現れたのである。
圧倒的な力は健在。世界に轟く一撃、触ってはいけないシュート『ラストリゾート』を放ち、強引に試合の流れを変えたのは爽快だった
「でも、あの時はまだルビィちゃんは不調だったらしいの。右足が治りきってなくて」
「そんな状態でも出たんだからすごいよな」
黒澤ルビィも合流し、地区予選は残り1試合。
ダークホース同士の対決となった第4試合、日本VS中国。
蹴球雑技団。その名の通りまるで曲芸のような動き、予測不可能なプレーに日本は苦戦していた。そんな中で目立っていたのは日本の新必殺技だった。
綺羅ツバサと渡辺月の『コズミックブラスター』、黒澤ルビィと鹿角理亞の『クロスファイア』など強力なシュートが中国のゴールを貫き、鹿角聖良の『氷の矢』、高坂穂乃果の『ゴッドハンドW』もあり、試合は押されながらも拮抗。
世界への切符を掴んだ決め手となったのは…
「「「マキシマムファイア」」」
先程テレビでも『サニデイジャパンのスーパープレイ集』に選ばれていた黒澤ダイヤの一閃。
様々な想いと覚悟を背負ったその目には、世界が映っていたのだろうか。
その頃は黒澤ダイヤ代表離脱の噂もあったので、無事にそのまま世界に行けて本当に良かったと思う
「アジア予選もいろいろあったわね〜」
志満さんはテレビの特集がアジア予選を一通り紹介し終えると同時にしみじみと。
私も何度もサニデイジャパンの国内の試合は現地で観てきたが、選手たちの気迫がまるで刃物のように観客席にまで放たれていたのは未だに覚えている
「梅雨ちゃんはサッカーやってるのかしら?」
「私は…見る専ですね」
「おっ!私も見る専だよ。うちはサッカー一家だから、肩身が狭かったんだよね…」
意外にも美渡さんはサッカーをやったことがないらしい。聞くと志満さんは静岡の強豪校の選手で、お父さんも地元でサッカーをしていたらしい。確かに狭い
「なんでサッカーをしなかったんですか?」
「だって…火を出したり高く飛んだり、高速移動したり…怖いじゃん?」
「……」
そんなメタ?な話を聞いているあいだに、次のコーナーが始まっていた
「…!来た、来たわ!FFI本戦!」
志満さんが急にはしゃぎ始めた。
突然のことで驚いたが、美渡さんが理由を教えてくれた
「…志満曰く、最愛の弟子のデビュー戦なんだってさ」
「弟子…?デビュー戦?」
本戦で初出場…思い当たる選手は1人しかいなかった
「同じ地元の…津島善子?」
「大正解♪♪♪」
志満さんのお弟子さんデビュー戦。
FFI本戦グループA第1試合、日本VSスペイン。
アジア予選の時とは次元の違う強さ。
果てしない差のフィジカル。そして、スペインキャプテンのクラリア・オーヴァンのシュートは高坂穂乃果のアジア予選までの技を瞬殺するという絶望的な強さだった。
この時はさすがに私も焦った。今までが調子良かった分、ショックが大きかった。
だがしかし。禁断の『ゴッドハンドX』でスペインに食らいつく穂乃果。
津島善子の『共鳴』による無双。
日本の選手たちが自分たちの限界以上のサッカーをした結果…なんと逆転勝利
「今考えると、スペインから勝ち点3を取ったことが大きかったな」
「日本はヨーロッパ3強とどんな試合を繰り広げるか、世界から注目されていましたが…まさかスペイン、イギリスを差し置いて決勝トーナメントに進出するとは…」
「信じてはいたけど、本当にびっくりね」
そして第2試合、日本VSイギリス。
止めること不可能と言われた"エクスカリバー"をシュートブロックによって抑える。
高海美奈監督の采配が日本に勝ち点をもたらしたのだと私は思う。
相手が強力なシュート技を使ってきたので、日本は守りでたくさんの覚悟を見せていた気がする。南ことり、ATPコンビのシュートブロック、松浦果南の新必殺技。
最後はシュートを蹴り返すという、エドガーの人間越えの技によって惜しくも同点になってしまったが、この時はグループ首位で最前線を走っていた
「そしてイタリア戦に至る…」
「頑張ったんだけどね…惜しかったわ」
イタリア戦は純粋に力不足だった。
新必殺技もたくさん発動し、日本は瞬間的に進化を重ねながら世界最強の一角に挑んでいた。
だが、結果は敗北。決勝トーナメントへは進めたものの、本人達はすごく悔しいと思う
「日本はまだまだ強くなります。敗北を知るチームは強いってよく聞きますもんね」
「そうそう!サウジアラビア戦からイタリア戦までのあいだにも、あいつらは見違えるほどに強くなったからな」
美渡さんは得意げに語った。
確かに自分の妹がこうも注目されていると、姉として誇らしいだろう。
よく喧嘩する、バカ千歌、と美渡さんは言うが本当は一番千歌ちゃんを心配・応援しているのだと、なんとなく感じた
「梅雨ちゃんは今のサニデイジャパンに思うところはある?」
「そうですね…」
個人技…では世界に通用する選手が少なからずいると思う。
ドリブルでは矢澤にこ、攻撃面ではATPコンビやゾーンを扱うメンバー。
守備面では共鳴の津島善子、ちゃっかり『ブレイブショット』を止めた鹿角聖良に『エクスカリバー』をブロックした南ことり。
そして、GK2人の成長は著しい。
まだまだ発展途上ではあるが、何度も世界の選手たちを苦しめていた。
でもだんだんとスタメンがはっきりしてきたと思う。スポーツでは当然といえば当然なのだが、ここから先。
世界でもさらに選りすぐりのチームの戦う中、控えで待つ選手の強化も重要な課題だ
「そうね…個が強くても限界があるわ」
そしてチームプレー。
これはイタリア戦で課題としてはっきりしたと思う
「イタリアの必殺タクティクス…代表チームとは思えないほどの連携だったよな。イギリスのタクティクスも」
日本もチームワークなら負けてはいないが、チームプレー、要するに必殺タクティクスに弱みを感じる
「これといった強力なタクティクスが日本代表にはないからね。各学校の時は目立っていたんだけど」
「梅雨ちゃんはどの学校の必殺タクティクスを知ってる?」
「やっぱり函館聖泉の『絶対障壁』。あとはUTX高校の『グリッドオメガ』。音ノ木坂学院は『KiRa-KiRa Sensation!』、『僕たちはひとつの光』など無双を誇るタクティクス。浦の星女学院は『ミラクルウェーブ』や『WATER BLUE NEW WORLD』など…ずば抜けていると言われているのはこれらだと思います」
「だけどこれを代表チームで扱うのが…難しいのよね」
代表は言うならば選抜メンバー。
初めましてのメンバーもいる中で、心を通わせて共に戦ったチームの必殺タクティクスを代表チームでも発動しろというのは本当に難しい。
特に強力になればなるほど。
現に先程のタクティクスはどれも強力だが、日本代表ではひとつも使われていない。いや、使えないのだと思う
「今のサニデイジャパンには必殺タクティクスが必要…そうなると必然的にチーム全体の強化が必要になるわね」
「それはもう練習しかないな。次の試合までにどこまで課題を完成させられるか」
ちなみに。先程テレビで発表があったが、決勝トーナメントの第1試合のチームは、『アメリカ代表 ユニコーン』。
大量得点を叩き出すチームとしてかなり有名である
「いや〜、梅雨は本当にFFI詳しいよね」
「伊達に応援はしてないです!」
専門家か何かなのかというぐらい語った。
美渡さんと志満さんには会えて本当に良かった。こうやって高まる熱い想いを共有するとこの先が膨らむ。
日本はこれからどこまで強くなるのか。
どんな新必殺技が登場するのか。
そして…優勝できるのかと
「大丈夫よ。あの子たちなら絶対に優勝する」
「そうそう!毎回ギリギリの試合でヒヤヒヤするけど、あいつらは諦めることをしないから」
私もサニデイジャパンならやってくれると思う。まだまだ試合は残っている。
今この時も日本代表は練習に励んでいるのだろう。そう思うと早く応援に行きたくなる
「…応援?じゃあ、梅雨のこの次の目的地は?」
「このままライオコット島に行きます!現地で日本を応援してきます!」
「そうなの?それは楽しみね!」
話も一区切りしたところで時計を見る。
丁度1時間。そろそろバスが来てもいい頃だが…
「…あ、来た」
「バスの音!梅雨ちゃん、急いで!」
油断していたところでバスが来た。
私はすぐに荷物をまとめ、お2人にお礼を言って十千万旅館から飛び出した
「千歌たちに会ったら宜しくね〜!」
見送ってくれた2人に手を振りながら。
私は次なる目的地を目指し、バスに乗り込んだ
「…ふぅ、もう少し話してたかったけど」
「こんなに話したのは久しぶりだわ。また会えるといいわね」
2人は落ち着いたところで茶間に戻る。
そのまま美渡はケータイを取り出し、何かを読み始めた
「…?美渡ちゃん、何読んでるの?」
「最近小説にハマってるんだよね。そんな時に面白いのを見つけてさ!」
「なんて名前なの?」
「『Saint Snowの2人の弟である俺は『人殺し』』ってタイトルなんだけどさ〜」
「私も読んでみよっかな。作者さんの名前は?」
「えーっと…七宮梅雨」
「………」
「………」
気づいた時には時すでに遅し☆
七宮さんはライオコット島に向かうようです。続くか続かないかは…お楽しみに