ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで! 作:ルビィちゃんキャンディー
皆さんどうも!最近、ハーメルンでの感想が少なくなってきて寂しいなと感じるルビィちゃんキャンディーです。
今回のお話は天界&魔界編のまとめ、そして決勝トーナメントの始まりです
前回の、輝こうサッカーで!
花丸は誰にも迷惑をかけないように1人で悩み、1人でサッカーを諦めていた。しかし、それは違うと言うルビィの言葉を聞き、フラエルもまた、気持ちが揺らいでいく。
そんな中で浦の星3年生の連携セーブ、音ノ木坂2年生の「グランドファイア」にラスト、「サンシャイントルネードTC」で押し込むことより人間チームは勝利を収めたのだった
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儀式は失敗に終わった
千歌「やったあぁぁぁ!!勝ったぁぁ!!!」
魔王の力、影響力は全て失われ、完全に滅することになる。そして、
フラエル「…体に満ちていた魔王の力が消えていく」
セイン「フラエル様っっ!!」
穂乃果「戻れたんだ…フラエルさん!」
魔王の囚われの身となっていた女神も元に戻り、魔王が消滅することにより、花丸と善子の無事は約束される
フラエル「本当に、済まなかったな」
にこ「全くよ…でも、みんな無事で何よりね」
希「にこっちいいこと言うやん!」
絵里「さすがね。にこ」
フラエルは改めて考える。
自分が何故、魔王に支配されてしまったのか。それは簡単な話
フラエル「…私の中にある憎しみの心。そのせいで私は魔王に支配されてしまった」
フラエル「使命を全うしようとするあまり、サッカーの本当の目的を忘れてしまっていたようだ」
穂乃果「サッカーは楽しむもの。魂と魂のぶつかり合い!楽しい楽しくないだけでも、サッカーは大きく変わってくるよ!」
フラエル「…フッ、穂乃果が言うんだ。間違いないな」
静かに笑う女神。
そしてその姿は徐々に光に包まれていく
セイン「…お別れですね」
フラエル「私の役目は終わった。約束だからな、天界に戻るとするよ」
穂乃果「フラエルさん…」
フラエル「穂乃果。私も感じたよ。サッカーの楽しさを、そして、人間たちの魂の強さを」
千歌「また…一緒にサッカー出来ますか?」
フラエル「…どうだろう。分からないが、出来る気がする。それだけ言っておこう」
光は細かく砕け、風に乗り。
フラエルの魂は完全に花丸の体から抜けていく
フラエル「さらばだ」
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息苦しいマグニード山から脱出する頃には夕方となっていた。
セインたち、天空の使徒と別れを告げ、千歌たちは麓のバス停に来ていた
千歌「本当にありがとうございました。皆さん」
クラリア「千歌。和葉。決勝トーナメントでの活躍を期待している」
千歌「はい!」
和葉「…千歌ちゃん。私たちが次に戦えるのは決勝だよ。前にも言ったけど、日本はまだまだ強くなる。戦う時を楽しみにしてるよ」
鞠莉「その前に、日本はロシアと戦わなきゃね♪」
日本は順調に勝ち進めば準決勝でロシア代表チームと戦うことになる。
優勝候補チームなだけに、改めて気を引き締める必要がある
絵里「あなたたちが強いことは今回の試合ではっきりしたわ。でも…ロシアも手強いことは、承知しておいてね」
穂乃果「うん!お互いに準決勝でいい試合にしよう!」
絵里「えぇ!」
絵里と穂乃果が会話を終えた時だった。
砂利道を走る車の音。別れを告げるバスの到着。海外チームとはここで解散する
フィレア「穂乃果。またね!」
エドガー「また会いましょう」
穂乃果「うん!みんな気をつけてねー!」
海外チームを乗せたバスが見えなくなるまで、サニデイジャパンのメンバーは手を振り続けた。
ライバル同士だった相手がいつの間にか共に戦う友へ。夕方ということもあり、寂しさが増すこの時間。暗くなる前に戻ろうと、メンバーそれぞれ宿舎へと歩を進めるのだった
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一方その頃、監督たちは―――
真恋「…美奈、これって」
美奈「考えたくないわね」
真恋「ありえないわ…絶対に」
美奈「でも、これしか考えられない」
美奈「イタリア戦前に、イタリアに…情報を流していたメンバーがいる」
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― 翌日 ー
善子「……ん、」
花丸「…!善子ちゃん、目が覚めたんだね」
善子「ずら、まる?」
花丸「善子ちゃん。魔王に乗り移られて…大変だったんだよ?覚えてる?」
善子「……」
不思議な感覚だった。
まるで先程までの光景が全て夢だったかのように。目が覚めたらベットに横になっていて、共にさらわれたはずの花丸が看病している。
記憶を呼び起こすと、断片的だが昨日の出来事が次々と蘇ってきた
善子「…私、悩んでた。堕天使を捨てたこと」
花丸「…」
善子「堕天使を捨てなきゃ、みんなのところにはいけない。でも、堕天使を捨てた私を…みんなは受け入れてくれるのか」
花丸「善子ちゃん、」
善子「そんな中途半端な心だったから…魔王に憑依されたのかもね」
花丸「それを言うなら…マルも、」
善子「知ってた」
花丸「!!」
善子「花丸も1人で悩んでたんでしょ?このままサッカーを続けるのか」
花丸「…うん」
善子「今ならルビィやダイヤ、鞠莉、果南の気持ちが良くわかるわ。1人で悩むって、こんなに辛いのね」
花丸「…マルは、」
善子「ゆっくりでいいと思うわ」
花丸「ゆっくり…」
善子「いきなりじゃなくても、まだ遅くはないわ。今からでも向き合ってみたら?」
花丸「…ありがとう、善子ちゃん」
善子「ヨハネよ」
天空の使徒。そして魔界軍団Zとの試合から一夜明け、今日は全員体を休めることが指示された。
ボロボロで宿舎に帰ってきた時は何事!?と監督らから心配されたが、何とか事情を説明することに成功。
フラエルにもう一度回復してもらえば良かったなと考えるメンバーは少なくなかった。
美奈「…ダイヤちゃんが『ヒノカミ神楽』を」
ダイヤ「美奈さんはご存知なのですか?」
美奈「えぇ。昔、あなたのお父さんから聞いたの。黒澤の血を持つ、選ばれた者のみが発動可能な力」
ダイヤ「はい」
美奈「諦めなくて良かったわね」
ダイヤ「…はい!」
天界と魔界の民との戦いで日本の選手たちは確実に進化を遂げていた。
それも異常な程に。目まぐるしい変化を見せたメンバーもいる
真恋「不死のシュート『グランドファイア』に…梨子ちゃんがゾーンを…果南ちゃんが神器を進化させて、千歌ちゃんが新必殺技」
美奈「すごい収穫ね♪」
真恋「新必殺技のバーゲンセールよ…これは」
梨子「私のゾーンは…自分では発動出来ないので、ほとんど戦力にはならないと思いますが…」
美奈「でも、自分はここまで出来るんだって、イメージができたでしょ?」
梨子「は、はい…」
美奈「なら、特訓を続ければそこまで行けるかもしれないのよ」
梨子「あの指揮を…あの、世界を」
現在、サニデイジャパンは全員ミーティングルームに集合との指示が出されている。
待つ間にダイヤや梨子たちと新必殺技や能力の話をしていたのだが…
これらの力は決勝トーナメントを勝ち進むにおいて、必ずと言ってもいいレベルで戦力になる。
美奈は捨て置くはずがなかった
美奈「果南ちゃんも確実に世界に通用してきている…千歌ちゃんも。これはいい流れよ」
美奈が情報の整理をしているあいだにメンバー全員が到着。ミーティングが始められる状態となった
海未「時間内にちゃんと来れましたね。穂乃果」
穂乃果「もうっ…穂乃果もちゃんと時間は守るよ?」
海未「どうでしょうか、」
穂乃果「酷い!?」
美奈「全員揃ったかしら?ミーティング始めるけど、内容はみんな察していると思うわ」
そう言うと、美奈はテレビをつけ映像を流し始める。
どこかのチームの試合の映像、そのチームを見た瞬間。選手たちの目が変わった
海未「…これは」
穂乃果「アメリカ代表"ユニコーン"」
FFI本戦、決勝トーナメント。
サニデイジャパンの第1回戦目の相手がこのチームである。
黙々と試合を見続けると思う。やはり…強い
果南「パスワーク速いね。連携がとれてる」
花陽「日本と戦い方が近いように見えます…これなら、弱点も見つけやすいかも?」
美奈「そうね。でも簡単にはいかないわよ」
花陽「…え?」
月「"一之瀬 神奈(かんな)"だね」
ユニコーンの司令塔は日本人である。
しかし、アメリカの最強兵器として幾多の試合で勝利を収めてきた。
「フィールドの魔術師」と呼ばれる彼女、映像で見ている試合でもその存在感は計り知れない。
日本と戦い方が似ているということは、あちらも弱点を見つけやすいということ。
さらに、魔術師ならばこちらよりも大胆不敵な作戦を作ってくる可能性がある。
さらに
にこ「神奈は個人プレーも圧倒的よ。まぁ、アメリカ代表のほかの選手も手強いけど、あの子はずば抜けてる」
凛「え、にこちゃん知ってるの?」
にこ「知ってるも何も、アメリカ代表の過半数は知り合いよ…ちょっといろいろあってね」
ことり「にこちゃんは顔も広いからね」
にこ(………今、"顔も"って言わなかった??他にどこが広)
美奈「あとは地区予選、そしてグループリーグでの大量得点をたたき出している『ディラン・キース』。キャプテンで一之瀬選手にも近いレベルを持つ『マーク・クルーガー』。そしてもう1人、日本人でアメリカ代表の『アスカ・ドモン』」
美奈「みんなも見れば分かると思うけど、」
美奈「一之瀬選手やマーク選手のドリブル、ディフェンス力はにこちゃんやフィレア選手、和葉ちゃん、エドガー選手レベルよ」
「「「!!」」」
真恋「攻撃陣をどうやって抑えるかが勝利の鍵よ。初戦から厳しい戦いになりそうね、」
個人の力。そしてチームの力で完成されているユニコーン。
試合は数日後。既にグループリーグで篩にかけられたチームが揃っている決勝トーナメント。イタリア戦レベルの激しい攻防が繰り広げられることは目に見えていた
美奈「アメリカ戦に向けての練習は明日から。今日は休んで、体力を回復しておいてね」
美奈「解散!」
「「「はい!!」」」
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その日の夜。
1日休んだとはいえ、人外との激戦を味わった疲れは簡単には取れない。
そのため、ほとんどの選手がすぐに眠りにつき、夜がふける頃には皆完全に熟睡していた
理亞「……起きちゃった」
そんな夜中に1人。
目が覚めてしまった鹿角理亞。早い時間から寝てしまったから目覚めたのか、それとも―――
理亞「…ルビィ?」
姿が見当たらないルームメイト。
理亞はすぐにベッドから起き上がった
―――
一方その頃。ルビィは外にいた
ルビィ「でりゃっ!」バシッ
後ろ足でボールを上空に蹴り上げ、炎のオーラを纏いながら自分も飛ぶ
ルビィ「【超ファイアトルネード】」ドガアァン!
左足でシュートを放つ。
ここは日本代表宿舎から少し離れた森の中。
木が生い茂り、高度な練習に適している隠れ練習場所の1つとなっていた
――――――ドゴォン!!
そんな森に生える1本の木にシュートが直撃。鈍い音と共に木が揺れた後、太い幹の力でボールは弾き返された
ルビィ「―――!」
ルビィはそのボールに飛びつくように再び空へ飛んだ。今度は右足にオーラを込め、もう一度「超ファイアトルネード」を放つ
―――ドゴォン!!
ルビィ「【Awaken the power】!!」ギュン
2度弾かれたボールを、今度はATPで追う。
フル加速でボールの軌道上に飛び込み、強化された左足でシュートを放つ
ルビィ「【Awaken the Fire】!!」ドガアァン!
ここまで3連続でシュートを放っているルビィ。だが、手を休める…いや、足を休めることはない。今度は飛び込まずに、その場でオーラ放出に集中するため、足を踏み込む
ルビィ「はあぁぁぁぁぁっっ!!!!」
手を広げながら頭上にATPのオーラと空気を集める。それを洗礼された動きで2回、捌きあげる―――そして―――
ルビィ「【ラストリゾート】!!」ドガアァン!!
触れば2種類のオーラの層の圧で弾き飛ばされ、衝撃波と突風、粉塵で遮るものを捻り潰す。日本代表の切り札と呼べるシュート、「ラストリゾート」
――――――ドゴオォォォォオン!!!!
ルビィ「ハァハァ……ハァハァ…」
狙われた木は1番の揺れを見せた
「練習場所、壊さないでよ?」
ルビィ「!!」
理亞「…何時に練習してるのよ」
ルビィ「理亞ちゃん」
ルビィが驚いたのも無理はない。
街灯があるとはいえ、まだ空が薄明るくなってきたほどで、まだ暗い。練習にはまだ不向きな時間である。
そんな中で外出するのは自分以外誰もいないと思っていたため、余計気を抜いていた
ルビィ「起こしちゃった?」
理亞「私も起きちゃったのよ」
ルビィ「そっか、」
こうして見ると数ヶ月の光景が蘇ってくる。
全国高校女子サッカー大会本戦、浦の星女学院と函館聖泉女子高等学院の試合の前夜、そして決勝前の前夜。
ルビィと理亞は今と同じように2人で会って話をしていた
理亞「相変わらず強力ね『ラストリゾート』は」
ルビィ「うん」
理亞「あんなに難しい技…よく失敗しないわね」
ルビィ「中学生の時に頑張ったからね」
理亞「…」
中学生、そう。中学生で。
ルビィは中学生、しかも中学1年で「ATP」そして「ラストリゾート」を完成させた。1人で。
それを最初聞かされた時は心が折れそうになったが、今はそんなことで折れるほど心は弱くない。何度も圧倒的なプレーを見てしまえば、当然慣れてしまうのも無理はない
ルビィ「でも、理亞ちゃんもすごいよ」
ルビィ「短期間でATPを習得して、『ラストリゾート』に近い必殺技まで扱うようになった…」
理亞「威力は全然違うけどね」
ルビィ「それでもだよ。理亞ちゃんの成長スピードは日本代表の中でもトップクラス…今はまだ実力不足でも…」
ルビィ「一瞬だけ見たでしょ?世界の頂点」
理亞「…」
「ゾーン×ATP」。ルビィはこれが言いたいのだろう
ルビィ「あの力は諸刃の剣だけど、圧倒出来る力だっていうことは確か。流石にルビィでもあれには勝てるかどうか分からないよ」
理亞「…」
変だ。
ルビィ「『ラストリゾート』習得も時間の問題かもね」
ルビィって…こんなに…自分を低く見てたっけ、
―――聞くのは今しかないと思った。
理亞「ルビィ」
理亞「真姫から聞いた。ラストリゾートが『最後の柱』って、どういう意味?」
ルビィ「…聞いたんだね」
先程まで暗かったからルビィの表情はよく分からなかった。
でも、聞き終わった瞬間。海の果てから光の波が溢れ出したのが分かった。
その光がルビィの顔を照らしてわかった
ルビィ「ルビィはもう成長出来ないの」
理亞「…は?」
代表になってからは見ることがなくなった
ルビィ「『ラストリゾート』以上の必殺技は…ルビィには作れない。中学生の時点で、ルビィは限界までいっちゃったから…」
あの弱虫の。見るだけでも腹立つ顔に。なっていた
理亞「じゃあ、最後の柱って…」
ルビィ「ルビィが持てる最高の力ってことだよ。それが通用しなくなればルビィはエースストライカーとして、代表として失格」
ルビィ「理亞ちゃんが10番になる日も近いかもね」
理亞「な、によ……それ」
私はこの言葉を、ただの自虐だとしかこの時は聞き取れなかった。ルビィもそうだったのかもしれない。
でも、この言葉が―――
サニデイジャパンの運命を左右する言葉だと知るのは…もう少し先の話
「自分の限界に世界で1番早く到達してしまったストライカー」
ルビィちゃんのATPやラストリゾートは新必殺技のように第2章、第3章では演出されていましたが、よく考えてみるとルビィちゃんの必殺技は全て中学生の時に習得したもの。高校生では新必殺技が出てないんです。理由はルビィちゃんは成長出来ないから。中学生で成長しきってしまったから。これが、日本のエースストライカーの正体です。
自分の限界に世界で1番早く到達してしまったストライカー