ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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皆さんどうも!ルビィちゃんキャンディーです。
久しぶりに深夜投稿。ついに過去編です




第3章 130話 「過去編 "大好きだから"」

 

 

 

 

 

 

私の名前は日宮美奈。

この春から音ノ木坂学院に通う高校1年よ。

 

今、桜咲き誇る街路を全力疾走。

学校は見えてるんだけどこの桜道が長いわ長いわ…

理由は聞かないでくれると助かるわ。多分、すぐに分かるとは思うんだけど、

 

 

美奈「このまま走れば間に合うわね」

 

「あれ??美奈?」

 

美奈「……え?鈴香ちゃん?」

 

走る私の隣から、声が離れないということは同じスピードで動いているということ。

つまり、隣の少女も走っているのだ

 

 

鈴香「美奈も遅刻?マジでウケるわ笑」

 

美奈「いやいや…まだ遅刻と決まったわけじゃ」

 

私と並んで走ってる子は響木鈴香。

中学からの友達で、家がラーメン屋をやっている。私も何回あのラーメンを食べたかは忘れたが、あの美味さだけは…絶対に忘れられない

 

 

鈴香「入学初日から遅刻とかダサいよ…!学校まで競走。負けた方ラーメン奢りね」

 

美奈「乗ったわ」

 

鈴香、美奈「「っっ!!」」バッ

 

鈴香ちゃん家のラーメンが報酬となるのなら…私は全力で行かせてもらうわ。

え?さっきから全力疾走って言ってたって?違う違う。さっきまでが100%なら、今は120%だから

 

 

「うわっ!?あの女子高生たち速っ…」

 

「陸上選手か…?」

 

 

まあ、そんなわけで。

私の高校ライフの始まりってわけ。

よく聞く話が高校生になったら何がしたいかとか、よくある目標?私が立てるとしたら、

 

 

美奈「音ノ木坂学院に…ついに来たあぁぁ!!」

 

 

サッカーで全国制覇、かしら?

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

皆さんはじめまして…梨本乃々子(なしもとののこ)、音ノ木坂学院1年です。

今日からこの学校で新たな生活が始まるんですが…初日から不安なことがあります

 

 

乃々子「……美奈ちゃん、」

 

私の友達が、まだ来ていないんです。

日宮美奈ちゃんという子で…私とは幼馴染なんです。一緒に同じ高校に進学して、これからも毎日一緒に登校できるね!って話してたのに…

 

初日から遅刻?いやいや……やりかねないわね

 

 

 

「のんちゃんっっ!!!!」

 

乃々子「ひっ!?」

 

美奈「ゼェ…ゼェ…間に…合った」

 

鈴香「くっそ…負けた…ゼェゼェ」

 

乃々子「………」

 

美奈ちゃんに、そして中学からの友達の鈴香ちゃん。何となく察したので2人の状況に関してはスルーしますね。

酷い?ふふふ、こんな流れを何年間も繰り返せば…あなたもきっと慣れますよ。ふふふ

 

 

鈴香「ゼェゼェ…乃々子、顔怖くなってるよ…」

 

美奈「そっとしておきましょ、」

 

どちらにしろ、遅刻しなかっただけでも今回は大目に見ることにします。

今はそんなことよりも、美奈ちゃんたちに言わなければいけないことがひとつ

 

 

乃々子「美奈ちゃん、落ち着いて聞いてね?」

 

美奈「…ゼェゼェ、ほえ?」

 

乃々子「この学校…サッカー部、無いわよ」

 

美奈「……ゼェゼェ」

 

乃々子「………」

 

美奈「………」

 

乃々子「…………」

 

美奈「…ゑ?」

 

 

 

 

 

ー 放課後 ー

 

 

まぁ…オープンスクールとかでサッカー部の有無をチェックしなかった私たちが悪いとはいえ…この仕打ちはあんまりじゃないかしら?

 

美奈「そう思わない??」

 

乃々子「思うけど…」

 

無いなら作るっっ!!

…のも簡単ではなく、音ノ木坂学院で部活を新たに作るには5人以上の部員が必要で…予算や練習場所を提供するにも部活としてそれなりに活動しなければならないらしく…

極めつけは―――

 

 

鈴香『だが断る』

 

美奈『えっ!?』

 

鈴香『美奈ぁ…忘れたわけじゃないでしょ?あんたは店の手伝いとかあるじゃん。これは神様からのお告げだと思うけど』

 

美奈『そ、それは…どっちも頑張るし、』

 

鈴香『それに、私は別にサッカーじゃなくても楽しければ陸上とかバスケとかでもいいし』

 

乃々子『そんな…鈴香ちゃん、』

 

鈴香『んじゃ、私は店の手伝いあるんで今日は帰りま〜す』

 

鈴香ちゃんの言葉が―――頭から離れなかった。

私の家はとある事情で母子家庭。しかも母親の体はそんなに強くなく、それなのに無茶をする困った人なのだ。

私も鈴香ちゃんのように、学校が終わったら一直線に帰らなければいけないはず…なのに、私は未だに学校の敷地内をウロウロとしている

 

 

乃々子「優花ちゃんとかも誘ってみたらどうかな?」

 

美奈「…あの子はサッカーはしないでしょ」

 

乃々子「そうだよね……あれ?」

 

美奈「…のんちゃん?」

 

のんちゃんの視線の先。

私は突然立ち止まった彼女を不思議に思いながらもその場所を探した。

するとそこには…衝撃的な、私たちをそこへと引き込むような…光景があった

 

 

 

「サッカー部作りまーす!!」

 

「お願いします♪」

 

「お願いします」

 

 

美奈「……!!」

 

乃々子「美奈ちゃん!あれ!」

 

どうやら考えていることは同じみたい。

下校時間、生徒の通りが増えるこの道で。数人の生徒が部活勧誘をしていたのだ。しかも、私たちが無いと諦めかけた、サッカー部の。

そこからの行動は早かった

 

 

美奈「あ、あの…」

 

「…!なになに??もしかして!!」

 

乃々子「私たちもサッカー部に…入りたいなって」

 

「「「!!!!!!」」」

 

結果的に想像の斜め上の勢いで喜ばれた。

聞くと部員がなかなか集まらなく、現状3人で頑張って勧誘をしていたらしい。

でもこれで部員は5人。サッカー部を立ち上げることができるし、部室を自分たちで確保して活動を始めれば部費も手に入る。

とにかく元気な子、1年ながら大人のような子、静かな大和なでしこ。それがこの3人の、私から見た第一印象だった

 

 

「名前を聞いてもいい?」

 

美奈「私は日宮美奈」

 

乃々子「梨本乃々子です」

 

「美奈ちゃん…乃々子ちゃん…あれ?どこかで聞いた気が…」

 

「〇△中学のサッカー部ですよ。忘れたのですか?」

 

「……あ!!あのチームの!」

 

青髪の大和なでしこに言われて私も思い出した。中学の時に他校と試合した時にこの子たちとも勝負をした。

今まで忘れてたけど…確か、かなり強かったような??

 

 

「私…高坂光穂!そして私の幼馴染、園田弥生ちゃんと乙坂雛(おとざかひな)ちゃん!」

 

弥生「日宮さん。梨本さん。よろしくお願いします」

 

雛「よろしくね〜♪」

 

入学初日で部活始動、そして友達を増やすなんて…さすが私ね。

今日は下校時間になるので部活申請は明日行うらしい。そう言うと高坂さんは1枚の紙を私たちに見せた

 

 

光穂「この紙に名前よろしくね!」

 

乃々子「は、はい!」

 

すでに3人の名前が入っていたため、これが申請書なのだろう。つまり、ここに私たちが名前を書けば音ノ木坂学院サッカー部が結成される。

のんちゃんに続いて私も名前―――

 

 

 

『ゴホッゴホッ…美奈ちゃん。頑張って!』

 

 

 

―――「っっ!!!!!!」

 

 

光穂「…あれ?」

 

乃々子「…美奈、ちゃん?」

 

美奈「ごめん…ちょっと考えさせて」

 

「「「!!??」」」

 

驚かれるのも無理はない。

サッカー経験者で、サッカー部入部希望だった人が急に今になって考えさせて、と言い始めたのだ。

私のこの行動ひとつひとつにサッカー部の今後がかかってくる…分かっては、いるけど

 

 

美奈「明日までは答えをだすわ。じゃあね!」

 

弥生「日宮さん!?」

 

乃々子「あっ、美奈ちゃん!」

 

私は走って今すぐにでも家へと駆け込みたかった。朝のように全力疾走で通学路を駆ける。

桜の雨など気にせずに、眩しく沈んでいく夕日など見向きもせず。

私は、逃げるように…音ノ木坂学院の校門を飛び出した

 

 

 

 

 

―――――――――

 

 

 

 

全力疾走をすること数十分。

都心から少し外れた住宅街の中に、私の家はある。

家にたどり着くためには3方向全て上り坂のどれかの道を通らなくてはならない。つまり全方向上り坂のT字路。丘の上。

言い方は自由だがどれもあまり良くは聞こえない。

なぜこんな場所に家を…それ以前に、

 

 

美奈「ただいま〜」

 

母「美奈…!おかえりなさい」

 

美奈「あぁ、あぁ…お母さん、無理しないでよ」

 

 

飲食店を作ろうと思ったのか

 

 

客「やっぱり私たちは帰った方が…」

 

美奈「ああ、大丈夫ですよ!私があとはやるんでゆっくりしてってください!」

 

母「美奈。私も手伝うわ…」

 

美奈「お母さん。最近は体調が良くないって、自分が一番分かってるよね?」

 

この街の丘の上にある飲食店「波の屋」。

昔からあるこの店は常連客に親しまれていて、懐かしさ残る普通のお店だ。

そこで切り盛りするのが私とお母さん。なんだけど、見ての通りお母さんは病弱。

…なはずなのにこうして私がいない間は厨房で無茶をする。

私が入部を躊躇った理由。分かって貰えたかな?

 

 

美奈「えーっと、お客さんは"花丸定食"でしたよね?」

 

客「あと"北のでかメロンプリン"も頼めるかな」

 

美奈「ありがとうございます!」

 

とりあえず仕事に集中します。

小さい頃から鍛えられた(無理やり)私ならすぐに終わらせられる。

慣れた手つきで包丁を捌き、火を操り、手順をイメージする。

お母さんの行動に目を光らせながら調理を進めていると…遅れてのんちゃんがご帰宅のようです

 

 

乃々子「こんにちはです」

 

母「乃々子ちゃんおかえりなさい。高校はどうだった?」

 

乃々子「はい!みんな優しくて楽しかったです…あ、私も手伝います」

 

ご帰宅とは言ったけど、もちろんのんちゃんはこの家には住んでない。

正確に言うと隣の弁当屋さんの娘なんだよね。でも家族のような付き合いだし、お互いの家に自由に出入りできるし…

そんなわけでのんちゃんにはよくお店の手伝いをしてもらっている。私とお母さん、のんちゃんの家族には頭が上がらない

 

 

乃々子「美奈ちゃん。3番テーブルさんで"全速前進炒め"だって」

 

美奈「了解!」

 

客「乃々子ちゃん!帰りにお弁当買っていくね〜」

 

乃々子「あ、ありがとうございます!」

 

こんな感じで私はたくさんの人に支えられている。ほとんどが救いの手だ。

優しい、心が温まる。

お店の手伝いは確かに大変だけど…それ以上にこの温もりを失いたくない。

だからこそ…

 

 

美奈「……」

 

乃々子(美奈ちゃん…)

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

美奈、乃々子「「ありがとうございました!」」

 

今日も無事に営業終了。

まだ夜は始まったばかりかな…うちの店は閉店時間が早いからね。理由は何度も言うけど家庭の事情、だよね。

私は最後まで手伝ってくれたのんちゃんに夕食を作る。

のんちゃんは片付け。お母さんは……うん、ちゃんと座ってるね。でかメロン食っててでかメロン

 

 

母「それで、部活はどうするの?」

 

美奈「…!」ピタッ

 

美奈の調理の手が止まる。

表情ではなんとか平然を保っているが、乃々子や母親からはバレバレである

 

 

母「…まさか、私に気を使って部活やらないとか言わないわよね?」

 

美奈「…お母さん。私は大好きなものを失いたくないの。波の屋、常連さん、この時間…あとお母さんもね?」

 

乃々子「……」

 

美奈「鈴香ちゃんにも言われたんだ。神様からのお告げだって、店の手伝いしろって。その通り、その通りなんだよ…」

 

母「美奈。あなた、一番大好きなものを自分から失おうとしているのよ?」

 

母「サッカー。私は、あなたに続けて欲しいと思ってる」

 

美奈「…でも、でもね?お母さん、」

 

母「こういうのはどう?」

 

美奈「…?」

 

おばあちゃんやお母さんはよく知恵をくれるって…よく言うけど。うちのお母さんもその中に該当する。

何度も母の言葉には助けられたが今回も―――

 

 

母「大好きなもの、全部守り遂げる。サッカーもお店も、時間も」

 

美奈「………」

 

乃々子「………」

 

母「って…自分の娘に全てを押し付けたような言い方…母親失格ね」

 

美奈「ふふっ」

 

乃々子「ふふふ…!」

 

美奈、乃々子「「ははははっ!」」

 

母「ちょっと…!笑いすぎ!」

 

そうだよ。

私はこんな時間が好きなの。

笑って、話して、食べて。

小さいけどこれが良いの。

 

私言ったよね?好きなもの守りたいって。

だから、お母さんが笑うのに必要なら……私は――――――

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

翌日。事件は突然に起こった

 

 

 

光穂「あ、ははは…はは、」

 

「………」

 

サッカー部発足人である高坂光穂はとある人物により窮地に追い込まれていた。

もちろん幼馴染の2人もいるが、どうも止められるような状況では無い

 

 

「サッカー部、ね?」

 

光穂「部が決定してないのに勧誘活動をしていたのは謝ります…でも、」

 

「それ以前の問題よ。サッカーって、何人でやるゲームかしら?」

 

日本の高校女子サッカー大会は9人制ルール。大会に出場するには最低でも試合ができる9人が必要…つまり、

 

 

「9人も集められないサッカー部の申請を、認めろって言うの?」

 

雛「そんな…でも、決まりでは5人で」

 

弥生「ですが雛。部を作っても確かに試合が出来ないのでは…」

 

光穂「……」

 

「まぁ、大会に出れたとしても音ノ木坂学院サッカー部は一勝できるかどうか」

 

光穂、弥生、雛「「「!!!!」」」

 

「知らないわけじゃないでしょ?ここ最近、日本の女子サッカーの実力は上がってきているわ。東京なんて次元が違う」

 

「あなたたちがそれ相手に戦っていけるのか…私は、可能性は低いと思うわ」

 

光穂「…そ、そんな……でも!!!!」

 

 

 

 

 

「じゃあ、証明すればいいのかしら?」

 

 

「…!!」

 

光穂、弥生、雛「「「!!!!!!」」」

 

光穂「ひ、日宮さん…」

 

 

美奈「音ノ木坂学院サッカー部が弱い…へえ、まだ結成もしてないのに分かるのかしら?」

 

「…あなたは部員なの?」

 

美奈「ええ。私は1年、日宮美奈」

 

 

 

 

「サッカーで全国制覇するつもりよ」

 

 

 





少年漫画みたいな展開!!!!

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