ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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皆さんどうも!ルビィちゃんキャンディーです。
更新遅れて申し訳ないです…!それと今回のお話はめちゃくちゃショートカット回…先に言っておきますがめちゃくちゃショートカットします




第3章 134話 「過去編 "一緒に走る"」

 

 

 

 

 

 

響木「いつまで燻ってるつもりだ?」

 

いつものように店の手伝いをしている時に突然言われた

 

 

鈴香「何の話?」

 

響木「とぼけても無駄だぞ」

 

まるでお客さんがいなくなるのを待っていたかのように喋りだす。ムカつく。

分かっていることに限って大人は口を出すんだ

 

 

鈴香「言ったじゃん。私はもうサッカーは飽きたかな〜って、」

 

響木「ならばほかの部活に入らないのはどうしてだ?」

 

鈴香「……」

 

響木「美奈のことだ。すぐに仲間を増やしてチームを作る。お前も早くしないと置いていかれるぞ」

 

 

 

―――正直私はどうするべきなのか分からなくなっていた。

運動神経に恵まれ、スポーツで選択肢が無数にある中でサッカーを選んだきっかけは美奈。そして今、サッカーを続けることを躊躇っている理由も美奈。

 

友のせいにする自分は最低だと思う。でもこれしか理由が見つからない。これは、私が少し運動が出来るからといって調子に乗った罰なのかもしれない。

 

 

放課後。美奈たちサッカー部は足早に校舎を後にする

 

 

光穂「河川敷まで競走よ!!」

 

美奈「臨むところ!」

 

雛「荷物は持とうね♪」

 

練習場所が無いだけでは美奈たちは止められない。最初、美奈と乃々子のふたりだけだったのがじいちゃんの言った通り8人に増えていた

 

 

真恋「戻るの遅いわよー!!光穂は迷わず飛び出す!」

 

夜「スピードには感覚でついていけるようにね」

 

先輩が2人。聞くとどちらもジュニアユース選手だったらしい。美奈もメンバーだったのは初耳だった。

知将月城真恋先輩に万能ストライカー三船夜先輩。

中学生の時に試合をして勝てなかったチームの高坂光穂に園田弥生、乙坂雛。

 

どんどんどんどんじいちゃんの言う通り。

 

でも、すでに差は果てしないとは…言えるわけが無かった。

 

中学生の時、美奈と知り合いサッカーを始めた。最初はぐんぐん上達する自分に自信を持ち、このまま行けば…エースも夢じゃ、

 

 

美奈『"ランス・オブ・カウンター"!!』

 

鈴香『―――!』

 

そんな考えも、美奈の実力の前に砕け散った。私のセンス・練習・気持ちは全てカウンターで弾かれ、それを平然とやってのける美奈。

 

嫉妬、そして自分の無力さで震えたのは記憶に新しい。

 

 

 

 

そんなこんなで色々考えて、私は音ノ木坂学院サッカー部に必要な存在なのか。

例え必要だとしてもまた嫉妬で自分を見失うんじゃないかって…要するにビビってる。

 

 

美奈「こんにちはー!」ガラガラ!

 

鈴香「あれ?練習は?」

 

そして今日もまた美奈がやって来る

 

 

美奈「少し時間があるからラーメン食べに来たの。小腹空いちゃって」

 

鈴香「部活前に…?まぁ、いいわ。ラーメンはいつものね」

 

勧誘のために来店したのか、それとも普通にラーメンを食べに来たのか。

嫌な感情で作業はしたくない。それでも考えてしまう。

だから、思わず聞いてしまうんだ

 

 

鈴香「…今のサッカー楽しい?」

 

美奈「今の?楽しいよ!」

 

美奈「中学まではライバルだったメンバーとのサッカー。ユースの先輩たち、すごい充実してるよ!」

 

鈴香「……」

 

美奈「でも…」

 

 

美奈「やっぱり鈴香がいるサッカーが一番楽しいんだよなぁ、」

 

鈴香「………」

 

美奈「もちろん、戦力的な部分でも鈴香ちゃんはサッカー部に来て欲しいけど…それ以上に、楽しいんだよね」

 

美奈「入学式の日に一緒に走ったように、やんちゃするのでも真剣にやるのでも。鈴香ちゃんと何かをやるとどんなことでも全力になれるんだよね」

 

ラーメンをすすりながら話す美奈。

本心…なんだろう。本人は深い意味はなく言った言葉。それでも、私の心には強く突き刺さった

 

 

鈴香「あんたの目標は全国制覇なんでしょ?勝つためにも私と楽しむよりも…」

 

美奈「楽しくないサッカーはサッカーじゃないよ」

 

鈴香「…!!」

 

美奈「多分、全国制覇しても楽しい試合じゃなければ嬉しくないと思うなぁ。でも今はそれ以前の問題だけどね!メンバー足りないし」

 

美奈は立ち上がる。

荷物をまとめて代金を用意、このまますぐに練習へと向かうのだろう

 

 

美奈「じゃ、鈴香ちゃんも部活頑張ってねー!ごちそうさまでした!」ガラガラ!

 

鈴香「……」

 

一気に静かになった店内。

テレビの音が横から流れてくるだけ。それともうひとつ、自分の心臓の音だった

 

 

響木「最後のチャンスだ」

 

鈴香「…!!」

 

響木「美奈はもう、お前を勧誘することは無いだろう。練習も本格的になってくる」

 

鈴香「…じいちゃん、私…」

 

響木「道具は玄関にある。あとはお前の自由だ」

 

鈴香「……」

 

 

あれだけ、躊躇いを感じていたサッカーに。美奈の背中を―――追いかけるように。

私は玄関を飛び出していた

 

 

鈴香「ハァハァ…!!美奈っっ!!」

 

美奈には追いつけない。そして嫉妬から自分を見失う…私は、そもそも楽しむためにサッカーをやっていたのではなく、勝つために。実力のためだけにサッカーをしていた

 

 

鈴香「ハァハァ…ハァハァ!!」

 

でも美奈は―――まるで私と一緒に走っているかのように。私が追いつこうとしているのを横から応援するかのように、

 

 

 

鈴香「美奈っっ!!!!」

 

美奈「―――鈴香ちゃん??」

 

鈴香「練習っっ!!まぜて!!」

 

美奈「……!!」

 

 

私が実力的に低い高いなど、美奈にとっては二の次なんだろう。

でなければ、今、こんな笑顔にはなっていないはずだ

 

 

美奈「その言葉…待ってた」

 

鈴香「また楽しくやろうぜ。美奈」

 

 

 

 

響木鈴香 入部。現在選手8人

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

音ノ木坂学院サッカー部の練習は河川敷。しかし、月城真恋は校舎にいた

 

 

真恋「…」

 

サエ「いいご身分ですね」

 

サエ「私には咎めるような言い方をしたはずですが…あなたは再びサッカーを始めた」

 

真恋「私の勝手じゃないかしら?」

 

サエ「ええ。あなたの勝手です。ですが、何故2度も無謀な挑戦に協力するのですか?」

 

真恋「…私はね、ちょろいのよ。喧嘩売られればすぐに買うし、間違ったもの見つけると直したくなるし…熱いやつを見れば協力したくなる」

 

サエ「…」

 

真恋「あんたの時もそうよ。サエが本気でサッカーをやっていたから私も本気になった。逆に、」

 

真恋「サエが今でもサッカーを本気でやる気なら…私はなんでも協力するつもりよ。指導でも、父親の説得でもね」

 

サエ「……無理な話です」

 

真恋「本当にそれでいいの?」

 

サエ「……」

 

サエの背は小さくなっていく。

彼女の火は完全に消えてしまったのか?

それとも、自分と同じく葛藤の中をいるのか?

 

 

真恋「…こういう時に限って勉強は役に立たないんだから、」

 

 

 

 

小原サエの勧誘が上手くいかないまま、音ノ木坂学院サッカー部は選手8人、マネージャー1人で活動を続けた

 

 

美奈「今日は監督を連れてきましたー!」

 

「「「監督!?」」」

 

響木「よろしくな」

 

鈴香「じい、ちゃん……かよ」

 

中学の時から美奈は響木の指導をよく受けていた。今のカウンターの精度は響木の指導無しでは実現していなかっただろう

 

 

響木「とは言っても、お前たちに教えることは少ない。全員レベルが高いからな」

 

おかしいほどに少数精鋭な音ノ木坂学院サッカー部。県予選ならば今のままでも十分に突破できる力があるという。

 

そしてその言葉通りなることになる。時間は進み梅雨の季節を越え、夏休みも迫ってきたその日

 

 

 

ー全国高校女子サッカー大会東京都予選ー

 

 

美奈「とうとう始まったね…!!」

 

音ノ木坂学院はこの大会初出場だった。

出場するメンバーは総勢9人。小原サエが入部しないままこの日を迎えたチームの最後の一人はというと…

 

 

優花「…やっぱり無理だよ」

 

夜「大丈夫!パス、ドリブル、トラップ。基礎はこの3ヶ月で優花ちゃんにもマスターしてもらったから十分プレーできると思うよ」

 

真恋「とは言っても誰か1人でも欠ければそこで終わりと考えていいわ。無茶は禁物よ…特に美奈と鈴香!!」

 

美奈、鈴香「「はーい」」

 

東京都予選突破は難しくない。

この言葉を覚えているだろうか?優花を除く全員がその言葉を深く考えることなく、そして当然のように練習してきた。

しかし、対戦チームリストを見てこの言葉を言えるのは…おそらく両手で数える程である

 

 

第1試合 前回大会東京都予選ベスト8

『慈藻愛学園』

 

FW1「相手は今年初出場の学校らしい」

 

FW2「練習相手にはちょうどいいんじゃない?」

 

GK「ラッキーラッキー!楽しんでいこ!」

 

 

―――そして試合開始。

慈藻愛学園の選手たちは思った。情報が間違っていると

 

 

鈴香「美奈!」パス

 

GK「(あんなキラーパス、取れるわけ…)」

 

美奈「ぬうぅぅりゃあぁっっ!!」ドガァン!!

 

「「「!?!?!?」」」

 

―――バシュウゥゥン!!!!

ピピーッ!!

 

 

空中へと放たれた、シュートのようなボールをボレーシュートでゴールへと叩きつける。

そのスピードにDFとGKは反応できず、頬を掠めた選手はそのパワーに震えが止まらなくなった

 

 

MF1「な…なに、ものなの?」

 

FW1「レベルが…違いすぎる」

 

 

音ノ木坂学院 10-0 慈藻愛学園

 

 

 

 

 

 

第2試合 前回大会東京都予選ベスト8

『川獺高校』

 

DF「慈藻愛学園を10点差で降したっていう高校か…」

 

FW「センターフォワードの小柄な選手がヤバいらしいわ。その子を徹底的にマークよ」

 

 

 

 

夜、真恋「「遅い遅い!」」ビュンビュン!!

 

MF「「!?!?」」スカッ

 

DF「「!?!?」」スカッ

 

GK「ちょっと!?ほかの選手たちも強s―――バシュウゥゥン!!

 

ピピーッ!!

 

 

音ノ木坂学院 7-0 川獺高校

 

 

 

 

第3試合…第4試合…第5試合と勝ち進む音ノ木坂学院サッカー部。

試合数が増える度に噂は広がり、その分相手チームから警戒される。さすがにここまで勝ち進めば強豪校とも試合になる

 

 

『試合終了ー!!なんということでしょうか!?前回大会東京都予選準優勝の大蜜柑工業高校が3-0で敗北!!!!』

 

『決勝へと駒を進めたのは今大会から現れた最強のダークホース高校、音ノ木坂学院です!!』

 

 

美奈(なんだろう…頭痛が治まらないな)

 

 

ここまでは順調だった音ノ木坂学院。

しかし決勝の対戦相手は今までのようなヤワな相手では無かった

 

 

乃々子「うーん、去年よりも強くなってますよね?"帝国学園"」

 

弥生「連続本戦出場記録を持つ高校ですからね。今までよりも厳しい戦いになるでしょう」

 

美奈「……」

 

乃々子「美奈ちゃん大丈夫?顔色が…」

 

美奈「大丈夫…ちょっと頭痛がね」

 

真恋「もしも美奈の体調が優れないとなると…やっぱりあの子が必要よね」

 

美奈「…副会長」

 

小原サエを始めて勧誘してから3ヶ月が経とうとしていた。

その間に何度勧誘したかはもう数えてはいない。しかし、返ってくる返事は変わらずNO

 

 

光穂「私ここまでかなり暇だから強いのは大歓迎だけど」

 

雛「光穂ちゃん…」

 

 

 

そして、誰も気づくことは無い。

確実に何かが…美奈の体を蝕んでいることを

 

 

美奈(病院は…大切な時期だし後でいっか、)

 

 

運命のカウントダウンが止まることは無い

 

 





東京都予選をめちゃくちゃショートカットしましたが、いつか外伝みたいなので書きたいなと思ったのでカットしました。決勝と本戦はしっかりと書くのでよろしくお願いします。

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