ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで! 作:ルビィちゃんキャンディー
皆さんどうも。ルビィちゃんキャンディーです。
前回予告したとおりいきます
前回の、輝こうサッカーで!
日本とロシア。それぞれのチームが来る決戦に向けて準備を進める中。新たな嵐、始動、そして―――高海千歌の新たな可能性が生まれようとしていた
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窓から差し込む光で意識は現実へと戻された。
つい先ほどまで寝る前だったはずの世界は早朝。熟睡していたようだ。
昨日はブラジルとの激戦。疲労が溜まっていたのは無理も無いが、もう少し包み込むようなこのベッドで休んでいたかった。
まだ意識が朦朧としているが、自分の横で寝息を立てる少女の姿ははっきりとわかった。
この生活にも慣れてしまった自分が恐ろしい。
少女、南ことりはライオコット島に来てから1度も自分のベッドで寝ていない。
もちろん、最初は断っていた。だが朝起きれば彼女は自分のすぐ横で眠っている。
その時、初めて私は彼女の顔を近くで見ることとなった。
整った顔、艶のある唇、手入れが施された髪。
そして彼女の香りはとても甘い。アロマキャンドルをつけて寝ていたかのようだった。
私がリラックスして就寝できるのは、少なからずこの香りのおかげだろう。
なぜ、私はこの生活を受け入れるようになったのか。
南ことり…初めて会った時は一番苦手なタイプの人だった。
全てを見透かされてるかのように、遊ばれ、楽しまれ、まるで手の中に立たされているような感覚だった。
私自身、人と関わるのが得意ではないという理由もあったが…
しかし、こうして彼女と共に生活し、同じチームとしてサッカーをしていくことでたくさんのことが分かった。
何度も彼女は私の夢に出てきた。最初は不気味な内容が多かった気がするが、今はそうでも無いということは絶対に言える。
「すぅ……すぅ……」
「………」
私にとって南ことりとはどんな存在なのか。
南ことりにとって津島善子とは?
まだ、よく自分の気持ちがよく分からない。
だがそれでも、過去の印象とは大きく変わっていることは確かだ。
善子「……電話?」
部屋に着信音が鳴り響いた。
目覚ましとは違う音。それ以前に目覚ましをセットした時間にはまだ早い。
私は誘惑の塊から手を伸ばし、枕元に置いたスマホを掴む。
この時の私は、まだ冷静な判断が出来ていない
善子「もしもし…津島です」
『あら…津島さん…?こちらの番号、ことりので合ってるかしら…』
『私、ことりの母ですが…』
善子「………」
善子「…」
善子「……………」
『ことりに代わってくれるかしら…?』
なーるほど。これはやらかした
善子「こ、ここここことりさんのお母様ですか!?ま、まっまま間違えて出ちゃいまして!?!?」
私はすぐにことりの肩を叩く。
この寝顔を見れなくなるのは惜しいが…ん?何言ってるんだ…私は?
『ふふ♪ことりのことよろしくね♪』
一体何をよろしくなのかよく分からないがことりの肩を叩き続ける。
お願い。早く起きて。早く
ことり「うぅ…ヨハネちゃん、なぁに…?」
善子「ことりのお母さんから電話…!」
電話で聞き取られないような声でことりに説明する。
なんとか状況を理解させ、ことりは母親との会話を始めた。
せっかく休んだ筈なのに無駄に疲れた。
私は混乱状態の頭を落ち着かせるため、窓へと向かう。
私たちの部屋からは海が見える。
さすがは南の島だけのことはあり、エメラルドビーチが朝日により宝石のように輝いている。
そんな宝石の海を前にした浜辺に…
善子の目に映ったのは、高海千歌と母親である高海美奈の姿だった
善子「千歌…何を話して…」
ことり「え?ヨハネちゃんと?一緒に寝るぐらい仲良しになれたよ♪」
善子「うにゃぁぁぁ!?言うなあぁぁ!!!」
こうして津島善子の1日は、騒がしくもスタートしたのであった
――――――
善子が千歌に朝の件を尋ねたのはそれからすぐだった
善子「千歌、監督と浜辺で何話してたの?」
千歌「ほえ?」
サニデイジャパンは練習前に全員で準備体操をする。
善子は千歌の隣で海未の掛け声に合わせ体操を続けながら、千歌に尋ねていた
善子「……"カウンターマスター"の技を、」
千歌「…うん」
千歌の答えに善子は驚きを隠せなかった。
美奈の体は人並み以上の強度を持つ。だからどんな技もカウンターで弾き返すことが出来たのだ。
自分たちには無縁に近い話…そう思っていたからこそ、継承するという発想が頭に無かった
千歌「穂乃果さんの"ブラックアーマー"を見て思ったんたんだ。闇の力を使えば、同じ強度を得られるんじゃないかって」
善子「それで…どうだったのよ?」
千歌「………」
千歌『…え、』
美奈『千歌。あの技たちはダメよ』
千歌『でも…"ブラックアーマー"があれば、』
美奈『あって私はこんな体になった』
千歌『…!!』
美奈『鋼鉄の強度を持ったとしても、カウンターの反動には耐えられなかった。穂乃果ちゃんや、千歌にそんな技を使わせる訳には行かない』
千歌『……』
善子「…じゃあ、ダメだったの?」
千歌「私もそう思った。でもお母さんは最後にこう言ったの」
美奈『あの技たちを扱うなら、私を繋ぐんじゃなく、越えていきなさい』
千歌「…って」
美奈が言いたいことは理解していた。
だが肝心の方法については全く考えが出てこない。
現時点で美奈に近づく、繋ぐことが限界なのにそれ以上?
千歌「もーーっ!!分かんないよー!!」
叫びたくなる気持ちはよく分かる。
しかし、
善子「ちょっ、今は―――「千歌っっ!!集中してください!!!」
海未の怒りの喝がグラウンドに響き渡る。
音ノ木坂のメンバーは察したかのように千歌を見守る。
これから千歌の身に何が起きるかを…まるで知っているようであった
理亞「高海千歌……」
ルビィ「あはは…」
穂乃果「ルビィちゃん」
ルビィ「穂乃果さん…?」
穂乃果「この後…いいかな?」
ルビィ「……」
――――――
準備体操も終わり、ロシア戦へと向け本格的な練習に入ろうとした時だった。
ゴール前で向かい合う、穂乃果とルビィの姿がそこにはあった
ツバサ「あら、何か始まりそうね」
海未「穂乃果…練習の準備をせずに何を…」
月「待って海未ちゃん」
海未「…?」
月「…あの感じ、なんかやばそうだよ」
一見、練習の準備をせずにサボっているように見える2人。
しかし、その顔は試合にも引けを取らない真剣そのものだった。
ただ事では無いと察したメンバーたちは作業の手を止め、2人の動きに注目する。
先に動いたのは―――
ルビィ「はあぁぁぁぁっっっ!!!」バッ!!
「「「!!!!」」」
両腕を開き、お腹から出す声と同時に溢れ出す異次元のエネルギー
ルビィ「――――――っっ!!」バッ!
その爆弾のようなオーラをルビィはいとも簡単に扱う。
両足で抱え込み、左足で逆回転をかけ、効率よく。そして限界以上にオーラを高める
ルビィ「【ラストリゾート】!!!!」ドガアァン!!
その一撃はルビィの───日本の切り札
曜「"ラストリゾート"を撃ったよ!?」
海未「まさか…あのシュートを…」
ルビィが放った先はゴール。
そしてゴール前では穂乃果が構えている。
穂乃果がやろうとしていることは分かる。だが同時に、今相手にしようとしている技が一体どんな技なのか―――分からないはずがない
ホノカ「―――!!」バッ!
それでも穂乃果は迷わず飛び出した。
闇の力を発動し、暴れ迫る爆弾に向けて―――灼熱の腕を構える
ホノカ「【ゴットハンド────────
穂乃果は"ブラックアーマー"を習得する前までは、反動により本能的に"ゴットハンドX"の力をセーブしていた。
だが、今は違う
───────X】っっ!!!!」
―――ドゴオッッッッッッ!!!!!!!!
"ラストリゾート"は触れるもの全てをその巨大なパワーで弾き返す。
だが、その音とは何かが────違う
ホノカ「ぐうぅぅぅっっっ!!!!」ググググ!
「「「!?!?!?」」」
美奈「…!!」
ルビィ「!!」
"ラストリゾート"という切り札の概念を。
高坂穂乃果は覆そうとしていた
聖良「"ラストリゾート"を…掴んだ!?」
月「"ラストリゾート"の重さに、穂乃果ちゃんの重さが追いついたんだ…!!」
ホノカ「ぐっっ…!?お、押され……うわっ!?」
―――バシュウゥゥゥゥゥン!!!!!!
結果的に"ラストリゾート"を数秒間抑えただけだった。
しかし、その数秒間がサニデイジャパンのどれほどの希望となったか。
暗赤に染まった腕はその数秒間を実現した努力を物語っていた
穂乃果「あっはは…触れただけで喜ぶのもあれだけどね…」
ルビィ「びっくりです。穂乃果さん」
地面に座っている穂乃果に駆け寄るルビィ。
手を貸すとその手は震えていた
ルビィ「穂乃果さん…手が、」
穂乃果「まだ"ラストリゾート"の重さには勝てないね…手が痺れちゃったよ。花丸ちゃんたちにテーピングしてもらわないと」
ルビィ「花丸ちゃん……あれ?」
マネージャーの花丸はベンチで道具の準備や練習の撮影を担当している。
しかし、彼女の姿はそこにはおろか、グラウンドのどこを見渡しても見当たらない
理亞「花丸は買い出し。あとテーピング」
穂乃果「ありがとう、理亞ちゃん」
理亞「無茶し過ぎ。でも"ラストリゾート"を触った選手第一号じゃない?」
ルビィ「これが穂乃果さんの全力…」
穂乃果「いつか止められるようになりたいな」
―――
花丸「空腹は夏の通り雨のように突然やってくるずら〜」
一方、サニデイジャパンマネージャー、国木田花丸はジャパンエリアで食べ物片手に帰還途中であった。
足りなくなった道具の買い出しを花丸は毎回買って出る。
その理由はもちろん道中で食べ歩きをするため。時間に余裕がある時は海外エリアまで足を運ぶ
花丸「マルのお小遣いで買ってるからいいずらよね〜♪」
買い出しの袋片手に帰路を急ぐ。
そろそろ本格的な練習が始まる頃だ。自分がやる仕事もたくさんある。
頭の中でスケジュールを整理しながら、ジャパンエリアの外れまで来た時だった
花丸「だからえーがおーで……ずら??」
サエ「……」
花丸「…ずら!?」
驚いておやつを落としそうになってしまった。
イタリア代表監督 小原サエ。なぜ彼女がジャパンエリアへ…??
気まずさから横へ目を逸らすとそこには善子が以前話していた小原グループが経営している"秘宝堂"があった
花丸「お、お疲れ様です…ずら」
サエ「昨日は迷惑をかけましたね」
花丸「そんなこと…」
サエ「早く戻りなさい。あなたと私は敵同士デス。話すことはないはず」
花丸「そうですよね。じゃあ、失礼―――
その時、花丸の携帯に着信が入った。
早く帰ってこいという催促の電話だろうか、ひとまずサエに断りを入れて電話に出る
花丸「はい。花丸です…あ、花陽ちゃん…今戻…え、」
サエ「……」
花丸「ガルシルドの手下が…!?」
サエ「…!!!」
花丸「す、すぐ戻るずら!!!」
焦りながら通話を切る花丸。
内容からしてサニデイジャパンのグラウンドで何かが起こったのだろう。
サエへの挨拶を忘れ走り出す花丸
サエ「……待ちなさい」
そんな彼女を―――呼び止める
花丸「あ…!!サエさん、し、失礼し「早く乗りなさい」
花丸「……ずら?」
サエ「宿舎まで飛ばします。早く乗りなさい」
助手席が開けられた外車。
花丸は覚悟した。
この流れは、自分の知る未来を越えると。
この後の数分間、花丸は三途の川を数回渡ることになる
えー?ロシア戦は??
大丈夫です。すぐに終わるんでもう少しだけ書かせてください
穂乃果ちゃん強いっすね。感想お願いします