ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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皆さんどうも。ルビィちゃんキャンディーです。
暑くてヤバいですね☆




第3章 159話 「ロシア戦 "破壊の牙"」

 

 

 

前回の、輝こうサッカーで!

亜里沙の限界を見抜き、実力で圧倒するルビィ。しかし、その勝利に執着した言動・行動にサニデイジャパンの選手たちは違和感を抱いていた。

一方、亜里沙は隠していた病気の未完治が発覚。仲間たちの反応に動揺を隠せなかったが、ロシア代表は亜里沙の覚悟を受け入れる。そして、さまざまな想いが爆発。亜里沙はゾーンを発動したのである

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

ー ロシア戦 前日 ー

 

 

 

ルビィ「…お客さん?」

 

暑さのピークを過ぎた夕方前のことだった。

突然プレーを中断させられ、要件を聞いてそのままその言葉をルビィは繰り返していた

 

 

真姫「ルビィの知り合いらしいの。どうしても話したいことがあるみたいだから、行ってきなさい」

 

ルビィ「……」

 

 

午前中から休憩時間以外は足を動かし続けていたルビィ。ちょうど少し休もうかと思っていたところだった。

 

真姫に言うルビィの知り合いが待つ場所はすぐ近く。エメラルドに光り輝く海の見える砂浜だった。

その場所にたどり着くと、1人の少女が海を背に、自分のことを静かに待っていた

 

 

ルビィ「…待った?」

 

「い、いえ…大事な時期にお時間をありがとうございます…」

 

 

「黒澤先輩」

 

ルビィのことを先輩と呼ぶその少女。

黒澤ルビィがジュニアチームでサッカーをしていた時の後輩だった

 

 

ルビィ「最後に会ったのは…ルビィが小6。4年ぶりだね」

 

後輩「はい…中学でもサッカー部に入ったのですが、その時には黒澤先輩はすでに」

 

ルビィ「……」

 

小学生時代、天性の才能とも呼べるルビィのプレーに上級生・同級生は嫉妬した。

まとわりつき、日に日にエスカレートした嫌がらせはジュニアチームだけに収まらず。ルビィの通う小学校でもそれは日常的に行われていた

 

 

後輩「本当は…私は先輩に会う資格などないんです…」

 

ルビィが受けていた虐めに気づいたダイヤ、果南、鞠莉はルビィを助けようと行動する。

しかしルビィはそこから次第に強くなることに目的を集中し、勝利に依存していくようになった。

 

そして、中学へと入学したルビィは孤独に高めた圧倒的なサッカーでその名を広げた。もう弱い自分はいない。ダイヤたちの通う浦の星女学院へ自分も行き、共に最強を目指すんだ…そう、思っていた

 

 

後輩「でも…ずっとずっと、謝りたかったんです。私たち怖くて…あの時、何も出来なくて」

 

 

ルビィ『まだだよ…まだ足りない…もっと強くならないと!!』

 

同級生『ねぇねぇ、聞いた?あの黒澤ダイヤさんの妹、ルビィちゃん、お姉さん達に媚び売って試合にたくさん出てたらしいよ』ヒソヒソ

 

同級生『え!?そうなの…ルビィちゃんってそういう事するんだね』ヒソヒソ

 

 

後輩『(ルビィさん…ごめんなさい)』

 

 

上級生や同級生とは違い、後輩たちからはルビィは憧れの存在だった。しかし、それを本人に伝えることは無く。気づいた時には黒澤ルビィはサッカーをやめていた

 

 

後輩「今年の全国大会、廃部になったはずの浦の星女学院サッカー部が本戦に出場したと聞き、私はテレビで試合を観戦しました」

 

 

そこで言葉を失った。サッカー界から去ったはずの先輩、黒澤ルビィが出場していたのだから

 

 

後輩「それから…毎試合、先輩の姿を目に焼き付けるように観戦しました。"ATP"を発動した時は、噂としてしか聞いたことが無かった技だったので…とても、驚きました」

 

驚いたのと同時に、罪悪感で押し潰れそうになったと続けた。

ルビィのイジメを見て見ぬふりし、全国大会決勝戦での負傷・代表離脱も3年間のブランクがあったから。そのブランク期間を作ったのは…あの時の自分たち

 

 

後輩「ごめんなさいっっ!!」

 

ルビィ「………」

 

2人しかいない浜辺が夕陽の色に染まり始める

 

 

後輩「今更…許してもらおうなんて思っていません。ただ、私たち後輩は黒澤先輩を応援しています…」

 

ルビィ「…うん」

 

後輩「それを…伝えたかったんです」

 

ルビィ「……あのね」

 

少し考えるように俯き、数秒間、沈黙が流れる砂浜に再びルビィの声が聞こえ始めた

 

 

ルビィ「あの時のルビィは弱かったの」

 

後輩「そ、そんなこと…」

 

ルビィ「後輩たちの本当の気持ちに気づけなかったのも、途中でサッカーを諦めたのも…ルビィが弱かったから」

 

ルビィ「でも、もう弱いなんて言ってられない。日本代表のエースストライカーとして、もう誰にも負けない」

 

後輩「先輩…」

 

ルビィ「約束するね。もうルビィは絶対に負けないよ」

 

 

 

――――――――――――

――――――

――

 

 

 

A『黒澤ルビィが綾瀬亜里沙に押されています!!』

 

 

ルビィ「このっっっ─────!?」ギュン!!

 

亜里沙「──────」ギュンギュン!!!

 

先ほどまでとはスピードが段違い。守ることしか出来ていない

 

 

英玲奈「絢瀬絵里の妹のゾーン…強力だな」

 

ツバサ「ルビィ…無茶し過ぎよ」

 

 

 

鞠莉「和葉の話から考えると、ゾーン発動によって亜里沙の実力が上がった…」

 

フラム「じゃあ…コピー出来なかった技もコピー出来るようになったってこと??"ATP"とか!?」

 

和葉「いや、亜里沙は"ATP"はコピーしないよ」

 

「「「!!!!」」」

 

フラム「な、なんで…強力な技なのに?」

 

和葉「強力すぎるが故に…リスクが大きすぎるんだ」

 

"カミウツシ"は確かにさまざまな必殺技、プレースタイルをコピー出来る技だ。

しかし、強力な技であればあるほど、負担が大きくなるのは当然

 

 

和葉「"ATP"はスタミナの消費が激しすぎる。現にさっきまでとは…状況がまるで逆だ」

 

フィールドでは肩で息をするルビィと、息切れひとつ無い亜里沙が1対1を繰り広げていた。明らかにルビィの動きが悪くなっている

 

 

和葉「"ブレイブショット"を連発しないのもスタミナの温存。とりあえず、形勢が逆転した今…サニデイジャパンはピンチだよ」

 

 

 

ルビィ「うおあぁぁぁぁ!!!!」

 

ルビィ「【イグナイトスティール】!!」

 

亜里沙「【イナビカリ・ダッシュ】」バチッ!!

 

ルビィ「!?」

 

 

A『ああっと!!黒澤ルビィ、スライディングで隙を与えてしまったか!?』

 

レヴィン『冷静さが無くなってきていますね…』

 

 

花陽「る、ルビィちゃん…!落ち着いて!」

 

ダイヤ「ルビィ…!」

 

 

ルビィ(勝たなきゃ…絶対に…勝たなきゃ!!)

 

すぐに立ち上がるも、亜里沙との距離は既に開いている。心の中でフツフツと感情が煮えたぎり、上手くいかないことに腹が立つ

 

 

ユーリー「アリサ…!日本のDFに捕まる前にボールを回して!!」

 

亜里沙「はい!お姉ちゃん…!」パス

 

果南の目に限界が来てから、日本は絵里にシュートを1本も撃たせていなかった。明らかに異常な目の痛み、充血。最悪な結果を回避するため、穂乃果への交代が急がれるが―――

 

 

梨子「絵里さんにシュートを撃たせないで!!」

 

善子、ことり「「!!」」バッ

 

梨子の指示でDFたちが動く。例え目では捉えられない高速シュートが相手でも、撃つ瞬間にシュートブロック。または撃たせなければいいのだ。

そのことに意識を置き、足を伸ばせばボールに届くところまで近づいた善子とことり。しかし、

 

 

絵里「お願いね」スカッ

 

善子、ことり「「!?」」

 

善子(スルーした!?)

 

ことり(誰に…「ナイスだよエリー」

 

ゾーンを発動した気高き銀狼が全力疾走で駆け抜けていた。すでに最終ラインを越えている

 

 

A『ボールを持ったフロイ選手がサニデイジャパンゴールに迫ります!!!!』

 

 

善子「果南っっ!!」

 

果南「大丈夫…!開眼しなければ絶対に…」

 

フロイ「しなければ、止められるのかい?」バッ

 

果南「!?」

 

フロイの動きが今までと違う。これは…新技!?

 

 

フロイ「更に硬く…気高く…吠えろっっ!!」

 

空中でオーラをボールに集める。まるで白い宝石のように光りだしたそのオーラは、ただ美しいだけでなく、凶暴な狼が果南を睨みつけるように覇気を放っている

 

 

フロイ「はあぁぁぁっっ!!!!」

 

フロイ「【ファング・オブ・プラチナ】!!」

 

日本「「「!!!!!!」」」

 

 

A『これは!?フロイ選手の新しい必殺技だぁぁ!!』

 

 

果南「上等…!!【デルフィナス・トリアイナ】」

 

"深淵の開眼"を使わなければ戦える!!

果南はいるか座の力を宿した神の槍を海中から召喚する。

流れがロシアに変わりつつある。その原因はチームのメンバーに心配されるような状態になった自分に責任がある。

最後の砦である自分が───────

 

 

果南「形状変化【アトランティス】!!」

 

果南「うおあぁぁぁぁ!!!!!!」

 

ガギィィィィィィン!!!!

神器がボールに振り下ろされる。サッカーの試合で聞こえるはずの無い金属音が、スタジアム全体に鳴り響いた

 

 

果南(弾かれないっっ!!行ける!!!)

 

硬いシュートではある。だが、自分の方が重く、強い!!力だけでなく気持ちでもぶつかっていく。

 

そんな果南に不安を抱かせる―――

 

 

 

 

─────ピシッ

 

 

果南「??」ググググ

 

 

小さな違和感

 

 

果南(今…何かが割れる音??)

 

気のせいかもしれない。フロイのシュートが砕ける音かもしれない。だが、何か嫌な予感がする。そしてその予感が―――最悪の状況に

 

 

────ピシッピシッ!!バリッッ!!!

 

果南「!?!?」

 

日本「「「!!!!!!」」」

 

果南(デルフィナス・トリアイナに…ヒビ!?)

 

 

鞠莉「果南…!!!」

 

フラム「あの松浦果南の神器にひび割れ!?」

 

 

A『なんと!!松浦果南の神器にひび割れが発生!!!止まることなく広がっていきます!!』

 

 

果南「ぐっっ…な、なんで…???」ググググ

 

フロイ「"ファング・オブ・プラチナ"」

 

果南「…!!」ググググ

 

フロイ「鋼鉄をも噛み砕く白金の牙…名付けるなら、"武器破壊"」

 

果南「武器…破壊!?」ググググ

 

高速シュート"アイス・ブルーモーメント"のために作られた技が"深淵の開眼"だとすれば、"デルフィナス・トリアイナ"を破るために作られた技がこの"ファング・オブ・プラチナ"。

オーラがまるで神器に食らいつく狼のよう。白く光沢する牙で深くまで抉り、ひび割れを広げていく

 

 

果南「ハァハァ…やばい…!!砕ける!!!」

 

 

────バリィィィィン!!!!!!

 

果南「―――」

 

神器が真っ二つに─────折れた。

それは初めての経験であり、屈辱であり、そして

 

 

果南「っっ!!」ガシッ

 

 

 

果南の底無しの抵抗力を引き出すきっかけとなる

 

 

 

凛「砕けた槍を両手で掴んだにゃ!!」

 

穂乃果「果南ちゃんは諦めてない」

 

 

果南「まだだあぁっっ!!!!」ガギィィン!!

 

フロイ「!?!?」

 

折れて2本になった神器を両手で掴み、シュートを抑える果南。だが、再び武器破壊が進む

 

 

果南「でぇりゃあぁぁぁ!!!!」ドゴッッ!!

 

日本、ロシア「「「!?!?」」」

 

 

A『頭でも抑えにいったぁぁぁ!!!!これが、海皇 松浦果南の底力か!?!?』

 

 

果南「っっっっ!!!!」ググググ!!

 

2本の神器、そして頭を押し付け、何がなんでも…全てをぶつけてでも止める。

そんな鬼神のごとくぶつかる果南に、スタジアムからはち切れんばかりの歓声が響いた

 

 

鞠莉「果南っっ!!あと少しよ!!!!」

 

フラム「今ここで馬鹿力出さないでどうすんの!?」

 

 

穂乃果「果南ちゃん…!!」

 

ダイヤ「果南さん!!」

 

 

にこ「あんたなら行ける…!!正念場よ!!」

 

千歌、曜「「頑張れー!!果南ちゃん!!」」

 

 

果南「ハァハァ…ハァハァ…っっ!!!」ググググ

 

神器はすでにボロボロだ。だが、果南の心には傷一つ付いていない。

フロイのオーラと果南のオーラがぶつかり合う。歓声が耳に入る度に、無限に力が湧いてくるようだ。だが、

 

 

果南「まだ負けな────ガクッ

 

果南「ハァハァ……え、」

 

心には無くとも、体は神器と同様にボロボロだった。そのことが頭の中に入った瞬間

 

 

────バシュウゥゥゥン!!!!!!

 

果南の体と神器はフロイの牙により砕かれた

 

 

果南(悔しい…悔しいよ……ごめん、みんな)

 

 

A『ゴール!!!再び1点差!!フロイ選手の新必殺シュートは、なんと松浦果南の神器を破壊!!松浦果南、立てません!!!』

 

 

穂乃果「…………」

 

美奈「穂乃果ちゃん。行くわよ」

 

穂乃果「……はい」

 

 

A『そしてここで選手交代です!GK松浦果南に代わり、ついに出てきました!!日本の"太陽の守護神"高坂穂乃果が入ります!!!!』

 

 

果南「ハァハァ……ごめん、あとは頼んだよ」

 

穂乃果「任せて絶対に止め────

 

 

────パアァン!!!!

 

果南、穂乃果「「!?」」

 

日本「「「!?!?」」」

 

 

何かが勢いよく叩かれるような音がした。

そして、

 

 

善子「ふざけんじゃないわよっっ!!!!」

 

ルビィ「………」

 

 

続くように善子の怒号が、ルビィに向けられていた

 

 

 

日本 5-4 ロシア

 

 

 




『ファング・オブ・プラチナ』シュート/フロイ
白金の牙を意味するオリジナル技です。果南の神器を噛み砕く硬さを持っています。"武器破壊"シュートでとても強力な技となっています。

次回、160話。ロシア戦決着です

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