ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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皆さんどうも。ルビィちゃんキャンディーです。
今回からオーガとの決勝戦です。よろしくお願いします




第3章 164話 「オーガ戦 "不気味な開戦"」

 

 

 

日本のとある場所に店を構えるラーメン屋。

女性店長が切り盛りするこの店に、今日は珍しい客がたくさん訪れていた

 

 

「はい!いらっしゃい!」

 

夜「時間休で来ましたヨーソロー!!」

 

弥生「夜さん…ここお店です」

 

方引き戸をガラガラと鳴らしながら来店するのは、ライオコット島から帰国した園田弥生と渡辺夜だった。

夜のハイテンションに動じることなく、店の大将は奥の座敷へと2人を通した

 

 

弥生「…光穂?お店はいいのですか?」

 

光穂「旦那に任せてるから大丈夫よ!それより、ほむまん持ってきたから食べて!」

 

弥生「………いただきます」

 

ひな「相変わらず、園田家はほむまんが大好きね」

 

先に座っていたのは、"過去の音ノ木坂学院サッカー部キャプテン"高坂光穂と"現音ノ木坂学院理事長"南ひなだった

 

 

夜「まだ来てないのは…あと2人?」

 

ひな「美奈、真恋、サエは現地だからそうなるわね。鈴香は大丈夫なの?試合見なくて」

 

鈴香「大丈夫よ〜。私は料理しながら見るから。なんたって娘がスタメンだもの!見ないわけにはいかないわ!」

 

ひな「凛ちゃん、ますますあなたに似てきたわね」

 

店内のテレビで選手たちが入場を始めた時だった。再び扉が開き、最後の2人が来店した

 

 

光穂「乃々子!久しぶりね…!」

 

乃々子「皆さんもご無沙汰してます」

 

弥生「沼津からお疲れ様です…優花さんもありがとうございます、」

 

優花「全然!私の家が一番駅から近いから…!」

 

県外に住んでいる乃々子を駅まで迎えに行っていた優花。久しぶりの再開に盛り上がる店内。

そして、変わらぬ雰囲気に対し、抗えぬ時の流れ。化粧でも隠しきれない皺に寂しさを感じてしまう

 

 

夜「ますます謎だよね。美奈の美魔女レベル」

 

乃々子「あの人…見た目が高校生の時から変わった気がしないのよね、」

 

テレビでちょうど日本代表の監督が映されている。

自分たちの意志を美奈へと繋ぎ、そして美奈が新たな世代へと繋いでいった。その繋がりの終着地が―――この試合で見れるかもしれない。叶うかもしれない

 

 

光穂「さ!試合が始まるわ。応援するわよ!」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

A『さあ…!試合が始まります!!』

 

 

 

ー サニデイジャパン ー

 

FW………渡辺月、黒澤ルビィ、黒澤ダイヤ

 

MF…………星空凛、高海千歌☆、園田海未

 

MF……………………統堂英玲奈

 

DF…………津島善子、鹿角聖良、東條希

 

GK……………………高坂穂乃果

 

3-1-3-3

 

 

ー オーガ ー

 

FW……………エスカバ、ミストレ

 

MF……サンダユウ、バダップ☆、ドラッヘ

 

DF………ダイッコ、イッカス、ジニスキー

 

DF…………………ブボー、ゲボー

 

GK………………………ザゴメル

 

2-3-3-2

 

 

 

提督『いよいよだ…高海千歌、高坂穂乃果はこの戦闘でサッカーを自ら否定することになる』

 

『サッカーがいかに愚かなことか思い知らせろ!!危険思想を一掃するのだ!!!』

 

 

オーガの選手たちの無線に"戦闘開始"の司令が出された。それと同時に軍服からユニフォームへと服装が変化する

 

 

バダップ「了解。Phase2スタート」

 

日本代表の選手たちがオーガの不気味な雰囲気に戸惑いながらも、試合の笛が今―――

 

 

ピーーッ!!!!

 

 

ルビィ「行くよ…お姉ちゃん」

 

ダイヤ「ええ…!」

 

 

A『サニデイジャパンが勢いよく上がっていく!!』

 

 

世界各国の代表選手、そして仲間たちが固唾を呑んで見守る中でスタートした試合。

序盤から全員で攻撃するために上がっていくのだが…

 

 

ルビィ「……?」パス

 

違和感を感じたルビィはヒールでバックパス。千歌がボールを持ち、辺りを見回すも…

 

 

千歌「なんで…?」

 

 

A『おや?どうしたことかチーム・オーガ、全く動きません!!サニデイジャパン、ブロックされることなく一気にゴール前だ!!』

 

 

千歌「だったら…月ちゃん!!」パス

 

相手がどんなに強いチームだったとしても、攻撃すれば勝てる可能性は必ず存在する。

千歌は遠慮なく行こうと気持ちを切り替え、前を走る月へ鋭いパスを出す

 

 

ダイヤ「決めてください!月───ギュン!!

 

ダイヤ「!?!?」

 

 

月「まずは1発!!」

 

ゴールと自分の間に遮るものは何も無い。

足を後ろへ大きく引き、ゴールに狙いを定め、シュートを─────ギュン!!

 

 

月「え!?」

 

日本「「「!!!!」」」

 

 

サンダユウ「……」ズザーッ

 

風が自分の前を流れたと思いきや、ボールが足元から消えていた。その数秒後に離れた場所で何かが擦れる音。見るとMFのサンダユウがボールを持ちながら減速を行っていた

 

 

A『おっと、渡辺月シュートならず!!サンダユウが素早くカット!!』

 

 

サンダユウ「……」パス

 

ダイヤ(今の…スピードは…)

 

ダイヤは自分が早くも冷や汗を流していたのが分かった。

先ほどダイヤは右サイド寄りに走っていた。そしてすぐ隣では動かず棒立ちしていたMFのサンダユウ…しかし、気づいた時には…

 

 

ダイヤ「一瞬で左サイドの月さんのボールを…『園田海未がオーガからボールを奪ったぁ!!』

 

ダイヤ「!!」

 

海未「ダイヤ…!ぼーっとしている暇は無いですよ!」

 

先ほど、素早いディフェンスを見せたサンダユウのパスボールを奪った海未。

再び日本の攻撃、ドリブルで持ち込むも、やはりオーガの選手たちの様子がおかしい

 

 

海未「……??」

 

オーガの選手は全員がキックオフ時から…つまり、所定の位置から一歩も動かないのだ。

前を向き続け、ボールや選手には目もくれない

 

 

晴夏「おかしい…イタリアの時とはまるで違う」

 

にこ「やる気あるの…?あいつら、」

 

ことり「ボールを取られたのに、なんで奪いに来ないんだろう…」

 

不信感は増すばかり。しかし、そんな中でも穂乃果の声は大きく響き渡っていた

 

 

穂乃果「気にしないで、攻め込んでいけー!!」

 

海未「はい…!ルビィ!!」パス

 

畳み掛けるように最前線を走るエースストライカーへとパスを出す。

スピード、位置、両方が完璧なこのパス。ルビィも走るスピードを落とすことなく、ボールをキープしようとしていた

 

 

千歌「行ける─────ギュン!!

 

千歌「え…今の『ああっと!?ドラッヘがカット!!』

 

千歌「!!」

 

一瞬だけ目を離した間に日本の攻撃は終わっていた。驚くルビィとボールを奪ったMFのドラッヘ。その選手は…数秒前まで自分のすぐ近くにいたはずだ。ルビィとの距離はかなりあるのだが…どうやって、

 

 

曜「またカット!?」

 

理亞「絶好のチャンスだったのに…」

 

梨子「……でも、何か変じゃない?」

 

 

その後も日本の一方的な攻撃が続いた。

しかし、両チームともシュートの本数は0。相手は何もしていないのに、全くもってシュートまで辿り着けないのだ

 

 

千歌「【ZスラッシュGX】!!」ズババッ!

 

千歌「─────!?ボールが無い!?」

 

バダップ「……」

 

完璧に抜いたはずなのにボールが奪われ、

 

 

海未「【風神の舞】!!」ビュオォォ!

 

吹き飛ばそうとしてもびくともしない

 

 

A『園田海未が"風神の舞"で突破を狙いますが、ボールはミストレに奪われたぁ!!』

 

 

海未「ハァハァ…抜けない…!」

 

英玲奈「イタリアの時のように攻めてくると思ったが…守備だけの時間稼ぎか…??」

 

すでに前半の折り返しを過ぎようとしていた。予想していた展開と全く異なる試合。

オーガの狙いは何なのか?それは、観客席から見届けていた選手たちからはよく分かった

 

 

フィレア「日本の選手たちが…攻めきれないことに苛立っている…」

 

和葉「それが狙いだね。本来の日本代表なら、すぐに気づくことだけど、」

 

 

エドガー「……不安感、苛立ち、焦り。日本代表は周りが見えなくなっていますね」

 

フィリップ「そんな…何とかしないと」

 

エドガー「…今こそ、あなたの出番です。高海千歌」

 

 

息を切らしながらフィールドを見渡す千歌。

攻めてこないことに不安感を抱く守備陣。パスが通らず、シュートが撃てず、苛立ち焦る攻撃陣。

チームが…バラバラになっていることが分かった。何故ここまで気づかなかったのか?決勝戦への…運命を賭けたプレッシャー?

ならば、自分にできることは―――

 

 

千歌「みんな!!しっかりして!!!」

 

日本「「「!!!!!!」」」

 

千歌「みんなの気持ちもよく分かる!!今は確かにサッカーをしている気がしない!!私だって…上手くは言えない、でも、」

 

千歌「今までやってきたサッカーを…見失っちゃダメだよ!この空気に負けてたら…試合には勝てないよ!!」

 

穂乃果「千歌ちゃん…」

 

背中を叩かれた気分だった。しっかりしろ。そう、強く訴えるエネルギーが日本の選手たちの心を刺激した

 

 

聖良「千歌さんの言う通りです。私たちなりに冷静に、作戦を立てましょう」

 

穂乃果「気合いも忘れちゃダメだよ…!強引にでも前へ行くイメージで!」

 

英玲奈「冷静に…強引に…か、なるほどな」

 

千歌の言葉により再び気持ちを1つに集めたサニデイジャパン。幸いにもボールは簡単に奪える。司令塔の英玲奈がボールを持ち、作戦をスタートした

 

 

レヴィン『…!日本代表に動きがありましたね!』

 

A『おおっと!!ここで出てきました!!』

 

 

英玲奈「頼んだぞ…善子!!」パス

 

 

A『津島善子がオーバーラップ!センターバックから一気に攻撃に加わります!!』

 

 

善子がボールを持ったのと同時刻。

十千万旅館では美渡の大きな声が茶の間から

 

 

美渡「志満ー!善子ちゃんがボール持った!」

 

そして仕事中の若女将がすぐに飛んできていた

 

 

志満「…!善子ちゃん」

 

美渡「前半折り返し…やっと来たな!」

 

 

───そして、別の場所でももう1人

 

 

北也「善子…見せてやれ」

 

 

 

善子「私たちを舐めるのもいい加減にしなさいよ」

 

代表に選ばれなかった悔しさを糧に、チーム屈指の体力を得た善子。リベロとして、守備も攻撃も積極的に行う選手へと生まれ変わった。

そして、オーガのプレーを見る限り…

 

 

善子(絶対に上手くいくわ…)

 

サンダユウ「──────ギュン!!!!

 

センターバックでフィールド全体の流れは全て見てきた。オーガの動きは規則的だ。法則、タイミングさえ掴めれば―――

 

 

英玲奈「今だ!!!」

 

 

 

 

───────スカッ

 

 

 

サンダユウ「──────!」

 

善子「……共鳴、してやったわ」

 

善子「【Deep Resonance】」

 

高速接近からのボールカット。それを躱す善子。

そして、この試合初めて、オーガの選手の足が空を切ったのだ

 

 

A『抜けたぁぁ!!!津島善子がサンダユウを躱しました!!素晴らしい反応です!!』

 

 

ディラン「Yes!!ついに突破したよ!!」

 

神奈「津島善子の共鳴は…オーガの動きに対応出来る数少ない技。これはチャンスだよ」

 

善子が突破口を切り開き、畳み掛けるように選手たちが続く。

それを見た善子はチャンスを逃さんとばかりに、ボールを空へと蹴り上げた

 

 

善子「月!決めて!」パス

 

月「任せ──────てっっ!!」バッ

 

ボールに続いて月も飛ぶ。

回転しながらゴールに狙いを定め、空ごと叩きつけるイメージで―――蹴り放つ

 

 

月「【天空落としV2】っっ!!!」ドガアァン!!

 

 

A『ついにサニデイジャパン、シュートを放ったぁぁ!!!津島善子がオーガの選手を引き付けての、強烈な一撃!!!!』

 

 

ザゴメル「……」バチバチ!

 

対するGKザゴメル。

右手に電気のようなオーラを集中させ、自ら迫り来るシュートへと飛び込んでいく

 

 

ザゴメル「【ニードルハンマー】」

 

──ドガガガガガガガガガ!!!!!!!!

ボールを殴った瞬間、強烈なスパーク。

吹き出るように火花が飛び散り、強力なオーラを纏ったボールを腕が貫いた

 

 

月「そ…そんな!?」

 

日本「「「!!!!!!」」」

 

 

A『チーム・オーガのGKザゴメル、見事に止めたぁぁ!』

 

 

月「くそっ…チャンスを無駄にした、」

 

ザゴメル「っっ!!」ブォン!

 

月「!?みんな気をつけて!!!」

 

空中でシュートを止め、地面に着地してすぐにロングスロー。一呼吸も与えぬパスに、サニデイジャパンの攻撃陣は反応が遅れる

 

 

善子「ちょっ、ここに来てカウンター!?」

 

英玲奈「全員戻るんだ!!」

 

 

バダップ「……」

 

ロングパスの落下点ではバダップが走っている。このままボールが繋がれば、ついにオーガの攻撃が始まる。

しかし、善子が上がっており、薄くなったDF層で守りきることが───────

 

 

 

───────グラッッ!

 

バダップ「!?」

 

日本「「「!!!!!!」」」

 

 

亜里沙「あ…あれって!?」

 

絵里「…相変わらず、とんでもない技ね」

 

 

 

希「【まさかさま】」

 

 

この技がひとたび発動されれば、標的となった者が地面に立っていることは不可能。

平衡感覚を狂わせ、まるで"空へと落ちていく"ような感覚を与える

 

 

バダップ「………」グラグラ

 

希「立てないやろ?うちが技を解除するまでは、あなたの神経はイカれたまま」

 

地面に膝をついたまま立てないバダップ。

会場全体が驚きに包まれる中、希1人は笑みを浮かべていた。目だけを除いて

 

 

希「カウンター返しや。世界最強の技を喰らい」

 

そう言い放つと希はバックパス。

背後からは冷気が発生している。次の瞬間

 

 

聖良「【氷の矢】!!」バシュッ!

 

希の背後から放たれた氷結の矢。

聖良の得意とする超ロングパス。サニデイジャパンの陣内からオーガの陣内へと跨ぎ、落下場所にはそこに落ちることが分かっていたかのように、1人の選手が立っていた

 

 

和葉「来たね…」

 

鞠莉「ニードルだかハンマーだか知らないけど、その子のシュートは触れまセーン!!」

 

 

彼女はすでに────"髪留めを解いている"

 

 

理亞「決めてよ…ルビィ!!!」

 

 

 

ルビィ「任せてっっ…はあぁぁぁ!!!!」

 

 

A『黒澤ルビィが構えたぁぁ!!!!世界にその名を広めた最強の切り札が…今、放たれるのか!?!?』

 

レヴィン『触れないシュートですよ…!これはザゴメル選手もひとたまりないでしょう!』

 

 

ルビィ「──────っっ!!」バシュッ!

 

巨大な爆弾オーラを包み込み、磨きあげる"技術"

 

 

ルビィ「ぜいっっ!!」バシュッ!

 

そして、重さのあるオーラを自在に扱う"パワー"

 

 

ルビィ「【Awaken the power】!!」

 

紅き流星の爆発するようなエネルギー。

これらが全て揃うことにより、世界に轟く"切り札"が完成する

 

 

ルビィ「【ラストリゾート】っっ!!!!」

 

────ドガアァァァァン!!!!

爆発に近い衝撃波が選手たちの体を揺らした。地面をバウンドしながらゴールに確実に迫っていく。

対するザゴメルは─────再び"ニードルハンマー"の構え

 

 

善子「弾かれて終わりよ!!」

 

ルビィ「……」

 

 

ザゴメル「ふん…」バチバチ!

 

ザゴメル「【ニードルハンマー】」

 

────ドガガガガガガガガガ!!!!

 

 

ルビィ「!!」

 

善子「!?」

 

「「「!?!?!?」」」

 

 

A『ああっと!?ザゴメル選手、"ラストリゾート"に弾かれていませんっっ!!!!』

 

 

ザゴメル「少しは────効いたわっっ!!」

 

────ズバンッッ!!!

ザゴメルの腕がボールを貫いた。

最強の切り札はオーガのゴール前で沈んだ

 

 

A『な…なんということでしょう、"ラストリゾート"が…止められてしまいました!!』

 

 

ルビィ「ハァハァ…」

 

ザゴメル「なかなかいいシュートね。でも…私のゴールは破れないわ」

 

 

まさに"鬼が如く"、圧倒的な力だった

 

 

日本 0-0 オーガ

 

 




『ニードルハンマー』GK技/ザゴメル
釘パンチ。ラストリゾートをも止めるチート技です。

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