ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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皆さんどうも!ルビィちゃんキャンディーです。
まずは梨子ちゃんお誕生日おめでとう!そして…ついにルビィちゃんのお誕生日が…ついに…ついに




第3章 166話 「オーガ戦 "進化する皇帝ペンギン"」

 

 

 

前回の、輝こうサッカーで!

善子の共鳴を中心に攻めていたサニデイジャパン。しかし、善子だけに無理をさせるわけにはいかないと考えた千歌は、DF・GKをも含めた全員で攻撃することを提案する。

作戦は上手く進み、日本のサッカーは目まぐるしく進化。最後は月が自身の殻を破る新必殺技"銀河落とし"で先制点を得たのだった

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

A『サニデイジャパンの勢いが止まりません!』

 

 

先制点を得たことにより、更に日本のプレーに熱さと磨きがかかり始めた。

ボールを長くキープせず、奪われても深追いしない。カバーすることにより、1人が負担のかかる技を使う必要が無い。

全員サッカーが1つの円として、チームを完成させつつあった

 

 

凛「希ちゃん!こっちにゃ!」

 

スペースへと走り込みながらパスを求める凛。迷うことなく希はボールを渡し、改めてチーム全体の動きを確認する

 

 

希(梨子ちゃんの指揮無しでこの動き…いや、これが英玲奈っちの全力。そして千歌ちゃんの才能…)

 

ベンチで戦況を見守る梨子も感じていた。

そもそも、日本屈指の強豪校の司令塔である英玲奈の指揮能力が低いわけが無いのだ。

後輩である私を育てるために本来の能力をセーブして?それもあるだろうが、この仲間とのサッカーが全てを変えたのだろう

 

 

凛「【ジグザグストライク】!!」バチバチ!

 

 

A『星空凛が高速ドリブルでDFの突破を試みます!!』

 

レヴィン『いや…あの動きは、』

 

 

凛「でりゃっ!!」パス

 

「「「!!!!」」」

 

凛はドリブルではなく、オーラを込めてシュートに近いパスを放った。

オーガの選手たちも反応が遅れるほどのスピード

 

 

A『なんとパスです!!目で追うのも困難なスピードですが、ボールが向かった先には』

 

 

チカ「ナイス―――パスっっ!!」バッ!

 

 

A『高海千歌!ボールが繋がったぁぁ!!』

 

レヴィン『"ジグザグストライク"は本来シュート技…なるほど。キラーパスですか』

 

 

オーラが込められたキラーパスを足で受け止める。普通の状態では厳しいと判断した千歌は"ゾーン×闇の力"を発動させていた。

身体能力を爆発的に引き上げ、高速パスに追いつくスピード、正確に見極める視力、受け止めるパワーを実現していた

 

 

月「シュート撃てる!!」

 

ダイヤ「今のうちに…!!」

 

声のする方を見ると、ダイヤが炎の壁…"ラ・フラム"で相手の足止めをしていた。

迷うことは無い。千歌は2つの力を限界まで引き上げる。

 

輝きを生む太陽、輝きを奪う闇。

対極し合うオーラをボールに込め、寒気・鳥肌が立つほどの覇気と共に蹴り放った

 

 

チカ「【エクリプス・サン】!!」ドガアァン!

 

 

クラリア「高海千歌がゴールを狙った…!」

 

レオナルド「あのシュートは相手の力を奪う…"ニードルハンマー"の強力なパワーがあれば!!」

 

日本代表と戦ってきた者たちは口を揃えて言う。

「高海千歌のあのシュートは厄介だ」と、そして応援する側になって改めて思う。厄介だが、味方として見ればどれほどまでに頼もしい必殺技かと。しかし、

 

 

────バチバチバチバチ!!!!!

 

千歌「!!」

 

「「「!!!!!!」」」

 

ザゴメルがボールに触れる前に、空中でボールがスパークした。

焼かれるような音が数秒。そのまま千歌のシュートはオーラが焼き払われ焼失。

決まることなく、ゴールの前に沈んだ

 

 

ザゴメル「【エレキトラップ】」

 

 

A『と、止めたぁぁ!!GKザゴメル、新必殺技で高海千歌のシュートを防ぎました!!』

 

 

チカ「…なんで、何も無い場所で触らずに」

 

ルビィ「千歌ちゃんよく見て」

 

目を凝らしながらゴール、そしてその周辺をよく見ると…青白く光る線が張り巡らされていることが分かった

 

 

月「"エレキトラップ"って言ってたね。多分…その名の通り高圧電線だと思うよ」

 

ルビィ「あの線に触れたら一瞬で焼かれちゃう…」

 

"ニードルハンマー"との相性は良くても、"エレキトラップ"のような触れる必要の無い技相手では突破は更に困難になる。

 

その後も、日本代表はオーガのゴールに何度もシュートを撃ち込んだ

 

 

月「うおぉぉぉぉぉぉっっ!!!!」

 

月「【銀河落とし】ぃぃぃ!!!」ドガアァン!

 

しかし、課題をすぐに修正する精密なコンピューターのように

 

 

ザゴメル「【ニードルハンマー】」バチバチ!

 

月「なっ…左腕で!?」

 

通用したシュートもすぐに対応されてしまった。

右腕が万全な状態に回復するまで、左腕で戦い始めたザゴメル。月のシュートは確かに強力だが腕はボールを無慈悲にも貫通

 

 

ダイヤ「凛さん。私が合わせます」

 

凛「合点承知にゃ!!」ドォン!

 

次のシュートチャンス、ボールを持ちながら構えたのは凛。

地面を力強く踏み鳴らし、猛虎の気迫でシュートを放つ

 

 

凛「10連撃っっ【タイガードライブV3】!!」

 

特訓により、凛は連続で必殺技を撃ち込むことを可能にした。いつもと同じシュートに見えても、実際には見えない速さで10回シュートを撃ち込んでいる。

 

そのシュートの先で走る─────炎のストライカー

 

 

A『これは…黒澤ダイヤのシュートチェインか!?』

 

 

ダイヤはすでに"舞っていた"。あの高圧電線を破るには…更に熱く、更に強く

 

 

凛「ダイヤさん!!」

 

凛の合図と同時に大剣を振りかざし、猛虎に炎を纏わせた。ダイヤは技の名を叫ぶ

 

 

ダイヤ「【炎・マキシマムファイア】!!」

 

ダイヤ「行けえぇぇぇ!!!!」

 

ダイヤの全力の声は虎の咆哮へと変わった。

対するザゴメルは"エレキトラップ"を発動。張り巡らさた電線が青白く光る。触れれば一瞬で丸焦げになる…そんな電線を、

 

 

凛「炎の虎は…!!」

 

ダイヤ「その牙で…全てを焼き千切る!!」

 

 

────ガギィン!!

2人の言葉通り、炎の牙で電線を次々と噛みちぎっていく虎

 

 

A『なんと!!"タイガードライブ"と"マキシマムファイア"の合体シュートは、"エレキトラップ"を強引に突破しながら進んでいきます!!』

 

 

フィレア「すごい…これなら!」

 

フラム「いや、まだです」

 

ガギィン!!ガギィン!!ガギィン!!

金属が千切る音がオーガのゴールへと近づいていた。しかし、ザゴメルは動揺することなく

 

 

ザゴメル「【ニードルハンマー】」バチバチ!

 

左腕で炎のシュートに殴りかかった。

連射音が続く中、固唾を飲んで勝負の決着を待つダイヤと凛。しかし、

 

 

ザゴメル「重い…が、無駄っっ!!」ズバッッ!!

 

ダイヤ、凛「「!!!!」」

 

 

A『ああっと!?ザゴメル選手の腕がボールを貫いたぁぁ!!!日本、惜しくもゴールならず!!』

 

レヴィン『万全な状態ならば"ラストリゾート"をも止めるパワー。ダイヤ選手と星空選手はあとひと息でしたね』

 

 

ダイヤ「ハァハァ…あれも止めますか、」

 

凛「絶対に決まったと思ったのに…!!」

 

相手のGKが2つの技を使い分け始めたことにより、ゴールが果てしなく遠くなった。

全員サッカーで負担を減らしているとはいえ、体力は有限。徐々に疲れが見え始めていた

 

 

英玲奈「後半のことも考えると突破方法を見つけたい…!だが、」

 

聖良「隙がありませんね…何か良い方法は、」

 

 

善子「1つだけ」

 

英玲奈、聖良「「!!」」

 

善子「私に考えがあるわ」

 

善子の考えを聞いた英玲奈はそれをすぐに実行に移したかった。しかし、それを実現するためにはオーガからボールを奪い、自分たちの攻撃に持っていく必要がある。

 

その願いをこの試合、何度も引き受けてくれた選手が1人。強力な防御力でオーガのシュートをここまで0本に抑えることが出来ているのは、その選手の活躍と言っても過言ではない

 

 

希「【まさかさま】」

 

 

A『東條希がボールを奪った!!素晴らしいディフェンスです!チーム・オーガにシュートチャンスを与えません!!』

 

 

神奈「あのオーガの攻撃が…東條希に全て無効化されている」

 

フィレア「あの技を破ることは不可能だよ。日本は…攻撃のチャンスを失うことは無い」

 

 

善子「希さん!ダイヤへパスを!」

 

希「ダイヤちゃん!」パス

 

すでにオーバーラップで準備していた善子が指示を出した。そしてボールを受け取ったダイヤを挟むように走る善子と月

 

 

月「すごく面白そうな作戦じゃん!」

 

ダイヤ「帝女の意志を次ぐ私たちならば、絶対に成功出来ますわ」

 

善子「頼んだわよ…月、ダイヤ!」

 

月、ダイヤ「「うん(はい)!!」」

 

オーガの陣内に入ったところで、ダイヤがドリブルを止め立ち止まった。しかし、善子と月は迷わず全速力で走り続ける。

 

残されたダイヤは指笛を響かせ、"あの生き物"を呼び出す

 

 

ダイヤ「【皇帝ペンギン─────!!!!」

 

「「「!!!!!!」」」

 

蹴り放ったボールを追うように飛び出したのは"ペンギン"だった。

突然のペンギンの登場に驚きを隠せない観客、そして各代表の選手たち。しかし、日本代表の選手たちの反応は違った。

 

言葉では表せない鳥肌感。

自分たちを苦しめた帝国女学院の。数々の活躍を見せたあの技の。その意志が今ここで、決勝の舞台で解き放たれる

 

 

月、善子「「─────2号】!!」」ドガアァン!!

 

 

レヴィン『これは!?新しい必殺技でしょうか!?』

 

A『いえ!あの技は静岡県の強豪校"帝国女学院"の伝統ある必殺技"皇帝ペンギン2号"です!!そのペンギンは…なんと日本代表に受け継がれていたぁぁ!!!!』

 

 

水中を泳ぐように高速でゴールへと向かっていくペンギンたち。

それに対しザゴメルは"エレキトラップ"を発動。空飛ぶペンギンの行く手を阻むも───

 

 

─────ビュンビュンビュン!!!

 

ザゴメル「!?」

 

「「「!!!!!!」」」

 

 

A『あ、当たりません!!"エレキトラップ"をペンギンたちが避けていきます!!』

 

 

ダイヤ「作戦通りですわ…!」

 

月「よし…このまま────────

 

 

────バチバチバチ!!!!

しかし、そう簡単には行かなかった。ゴールに近づけは近づくほど、電線の量は多くなっていた。避けきれなくなったペンギンたちはもう少しのところで電線に衝突。

そのまま焼き鳥になってしまっていた

 

 

月「惜しい…!あとひと息か、」

 

ダイヤ「やはり…正面突破は不可能なのでしょうか」

 

いい作戦だと思った。成功したと思った。

だが結果は相手の方が上手。期待していた分、気分が落ち込むのは避けられなかった

 

 

善子(皇帝ペンギン2号じゃ届かない…考えろ…考えろ津島善子っっ!!)

 

この作戦は絶対に成功させたかった。ペンギンを継ぐものとして…帝国女学院の元で共にサッカーをした者として。

 

恩返しの意もあった。

今の津島善子がいるのは、数えきれないほどの支えがあったからだ。

自分を追い込む、知識を総動員する、何か方法は…?出来るのか…?

 

周りが見えなくなり始めた時、1人の少女の声が耳に入った

 

 

千歌「なんで…2号なの?」

 

 

善子「──────!」

 

 

千歌「もともと1号があったの?」

 

月「あぁ、僕も少し聞いただけなんだけどね。1号は身体を破壊する禁断の技らしくて…安全に改良したのが2号らしいんだ」

 

 

――――――――――――

――――――

―――

 

 

 

善子『皇帝ペンギン1号?』

 

 

過去に、善子も同じ話を聞いていた

 

 

北也『身体を破壊する禁断の技…志満のやつ、その技でバカをしやがって…』

 

善子『……』

 

それ以上、北也が志満の過去の話をすることは無かった。自分も何故、師匠がサッカーを続けていなかったのか気になっていた。

 

だが、その話しをすると志満はとても悲しそうな顔をした。いつもの笑顔で隠そうとしていたが、丸わかりだった

 

 

善子『じゃあ、皇帝ペンギン2号は?』

 

北也『1号を安全に撃つために改良した技だ。1号よりは劣るが…威力は申し分無い』

 

何となく善子は察していた。

1号の使用禁止、そして改良の2号。師匠の"バカ"とサッカーをしていない理由があったからなのだろう…と

 

 

北也『だが、帝国のペンギンは絶えない。継がれて…進化していく。だから月やダイヤに託したんだ。皇帝ペンギンを』

 

善子『進化…』

 

 

────────"進化"

 

 

 

 

 

 

 

善子「そうよ…進化だわ」

 

月「善子ちゃん??」

 

ダイヤ「善子さん、守備ですわよ」

 

 

今で足りないのなら…足りるようにすればいい

 

 

善子「2号を進化させるわ」

 

月、ダイヤ「「!?」」

 

月「いや…善子ちゃん、急には無理だよ?」

 

善子「2号に足りないのは高さよ」

 

月「!」

 

善子「月の"銀河落とし"のように立体的に、より強力に、より効率的にオーラを集めるのよ」

 

冗談で言っていないことは月とダイヤもすぐに分かった。だが、口で言うことと行動に移すのでは、難易度に大きな違いがあることを忘れてはいけない。

 

一つ一つのプレーが勝敗を分ける決勝戦。

そのプレッシャーが、善子への協力の歯止めになっていた

 

 

善子「後悔してからじゃ遅いのよ…!!月もダイヤも、よく分かってるでしょ?やらない後悔が…どれだけ辛いか」

 

だが、それでも善子の言葉が心に刺さる。

今やらなければチャンスは二度と無い。これが最後の試合なのだから

 

 

ダイヤ「…当てずっぽうは無しですわ」

 

善子「!」

 

ダイヤ「しっかりとした作戦ならば、協力しますわ」

 

月「合図は善子ちゃんに任せていいかな?僕たちも全力で合わせる。やるからには成功だ」

 

善子は迷うことなく首を縦に振った。

その目は自信に満ち溢れているようであった

 

 

A『さあ、チーム・オーガの攻撃!!キャプテンのバダップが持ち込みます!!!』

 

 

バダップ「……」

 

サイドにボールを散らせようとすれば聖良に。正面突破ならば希に狙われる。

サニデイジャパンの鉄壁のディフェンスがオーガの攻撃を封じている中…バダップは離れた場所から──────

 

 

バダップ「―――」バッ

 

 

────ボレーシュートを試みた

 

 

希(シュート!?)

 

穂乃果(来る…!!!!)

 

離れていても伝わる威圧感に反応するように、穂乃果が構えたのと同時だった

 

 

─────ドゴッッッッ!!!!!!

ボールが何かにぶつかる音。

ビリビリと衝撃波が伝わってきたことから、それが大きな力の衝突であることが分かった

 

 

穂乃果「ち、千歌ちゃん…!!」

 

思わず声が出た。みかん色の髪を揺らし、バダップの目の前に飛び込んだキャプテン

 

 

チカ「─────っっ!!」メキッッ!

 

足が軋む音。

千歌は両膝飛び蹴りのような体勢でシュートをブロックしている。空中にいるため、そのまま一回転し衝撃を逃がす

 

 

チカ(よし…弾いた!!いける!!)

 

よろけたバダップを確認するのと同時に、千歌は前へとボールを送った

 

 

A『高海千歌の素晴らしいシュートブロック!!これは勇気が無ければ飛び込めないタイミングでした…!!』

 

レヴィン『受け身も落ち着いていましたね。集中出来ている証拠です』

 

A『そしてボールは再び津島善子!!後半も残り僅か!2点目は狙えるのか!?』

 

 

善子「私に合わせなさい…!絶対に成功させる!!」

 

すでに善子の脳内ではイメージが完成されていた。

見える。進化した皇帝ペンギンが、死の電線を越えていくボールが、そして…自分たちの姿が

 

 

善子「─────今っっ!!!!」

 

ダイヤ、月「「!!」」バッ

 

善子に続いて空へと飛ぶ月とダイヤ。

そして間を置く暇もなく、指笛でペンギンを呼びだす。

 

どこからともなく飛んできたペンギンたちは、今までの技では見たことの無い"紫色"だった

 

 

善子「三次元…これが新たな──────

 

 

善子、月、ダイヤ

「「「【皇帝ペンギン3号】!!!」」」ドガアァン!!

 

 

「「「!!!!!!」」」

 

A『出たあぁぁ!新たな必殺シュート!!』

 

 

ペンギンたちが纏うオーラ、そしてスピードが2号とは桁違いだった。赤い瞳を光らせ、一直線にゴールへと迫っていく

 

 

ザゴメル「【エレキトラップ】」

 

すぐに電線を張り巡らせるザゴメル。

しかし、進化したペンギンたちはいとも簡単に、電線の隙間を通過していく

 

 

凛「すごいにゃ!これなら…!」

 

海未「いえ…まだGKが残っています」

 

 

ザゴメル「………」バチバチ!

 

海未の言う通り、すでにザゴメルは腕にオーラを集め、シュートを待ち構えていた。

"エレキトラップ"を突破する機動力はあっても、"ニードルハンマー"を超えるパワーを持つことは不可能に近かった。

 

まるで希望を打ち砕くかのように、ザゴメルが勢いよく。ボールへと飛びつい─────

 

 

 

ザゴメル「【ニードルハン―――

 

 

 

─────ギュンッッ!!!!!!

 

 

ザゴメル「―――」スカッ!!

 

ザゴメル「!!」

 

「「「!!!!!!」」」

 

 

電気を帯びた腕は、空を切った。

"急旋回"。ペンギンたちはザゴメルの腕を回避し、ゴールへと飛び込んでいった

 

 

────バシュウゥゥゥン!!!!!!

 

 

善子「……ダイヤの"フェニックスペンギン"」

 

善子「そして"共鳴"のオーラを纏わせたのよ。戦闘機にも引けを取らない機動力…」

 

善子「これが"皇帝ペンギン"よ」

 

 

A『決めたぁぁ!!日本、なんと前半で2点目をチーム・オーガから奪いました!!!!』

 

レヴィン『素晴らしいシュートでした…!高い技術力を必要とする技の…頂点とも言える技ですね!』

 

 

月「はは、すごいや…皇帝ペンギン3号か」

 

ダイヤ「回避に超特価したシュート…まさに、コントロールの極みですわね」

 

 

 

千歌「やったね…善子ちゃん」

 

一部始終を日本側のグラウンドで見ていた千歌はそう呟いた。

しかし、千歌はボールを善子に出してから、とある理由でその場にしゃがむようにして動いていなかった。

 

その姿を見て心配した穂乃果はすぐに千歌へと駆け寄った

 

 

穂乃果「大丈夫、千歌ちゃん??まさか…さっきのブロックで…」

 

千歌「い、いえ。ちょっとびっくりしちゃって」

 

穂乃果「びっくり?」

 

ゆっくりと立ち上がる千歌の視線の先には、表情ひとつ変えずに試合再開を待つ、バダップの姿

 

 

千歌「ただのシュートが…あまりにも強力で。一瞬、骨が折れたかと思いました」

 

穂乃果「すごい音と衝撃だったよ」

 

千歌「…私、思うんです。オーガの選手たちは…まだ本気じゃない」

 

 

 

千歌の予想は───────

 

 

バダップ「………了解」

 

バダップ「"Phase3"スタート」

 

 

───最悪な形で的中することになる

 

 

日本 2-0 オーガ

 

 

 





『皇帝ペンギン2号』シュート/善子、月、ダイヤ
原作では帝国学園、本作品では帝国女学院の3人シュート技です。ダイヤと善子はペンギンを継ぐものとして、帝国とも繋がりが深いメンバーでシュートを放っています。

『皇帝ペンギン3号』シュート/善子、月、ダイヤ
原作ではイナズマジャパンの強力な3人シュート技であり、本作品でも素晴らしい力を発揮した技です。"フェニックスペンギン"の機動力、"共鳴"の対応・反応力を持ったペンギンが縦横無尽にゴールを目指します


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