ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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お待たせしました。
最近はラブライブから離れていので執筆を進めるのに時間がかかってしまいました。
また自分の作品を1から読み直してみようかな。




最終章 4話 「プロトコルオメガ戦 "可能性、爆発"」

 

志満姉が高校時代にサッカーをしていたことは、善子ちゃんから教えてもらった。

いろいろと思うところはあるが、最初に私がやったことは志満姉を問い詰めることだった。

 

何故教えてくれなかったのか。

 

姉からの返答は想像していた以上に反応に困るものだった。

 

 

"千歌ちゃんが知る必要は無い、出来ることなら…知って欲しくない記憶だったの。"

 

 

まるで過去の自分を遠ざけるような言葉。

これ以上の追求は姉の心を傷付けかねないと察してはいたが、後日、善子ちゃんとの会話で好奇心が上回ることとなってしまった。

 

『師匠は"共鳴"を完成させることは出来なかった。でも逆にそれ以外は完璧だったと私は思うの』

 

『美奈監督の娘で、千歌の姉なら当然の才能ではあるけど…一度でもいいから見てみたかったわ』

 

帝国女学院で志満姉の特訓を受ける中で、潜在的な力を感じたのだろう。

私も善子ちゃんと同じ気持ちだった。

志満姉がどんなサッカーをして、その目でどんな景色を、その足でどんな世界をかけてきたのか。

だが、この想いは一生叶わぬ夢なのだと、心の奥底に閉まっておこうと、私は誓っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

───そう誓ったからこそ、今目の前で起きていることは夢だと考えてしまう。

 

千歌「志満姉…」

 

志満「私は千歌ちゃんの知っている高海志満ではないの」

 

千歌「私の…知っている??」

 

志満「話はあとにしましょ。今は彼女たちと戦うわよ」

 

千歌「う、うん…!」

 

声も姿も千歌の知る高海志満だったことに少しだけ安堵する。

とても不思議な感覚ではあるが、彼女には信頼してボールを託すことが出来る。

 

光穂「もう1人の助っ人さんかな…?」

 

フェイ「あの人は志満さん。パラレルワールドから来た強い味方だよ」

 

乃々子「あの人も…何処と無くみっちゃんに似ている気がするわ」

 

美奈「ははは…なんか変な感じね」

 

後半からはフェイに代わって志満が出場することとなった。

彼女のプレーは全く予想できない分、期待が高まる。

 

 

音ノ木坂学院

 

FW………小原サエ、日宮美奈、三船夜

 

MF………高海志満、高海千歌、響木鈴香

 

MF……………梨本乃々子、月城真恋

 

DF………………乙坂雛、園田弥生

 

GK……………………高坂光穂☆

 

 

アルファ「…あの女の正体が判明。津島善子のインタラプト修正によって生じたエラーだ」

 

レイザ「新たな流れを生み出す存在ということですか」

 

エイナム「エラーならば正すまでです」

 

どうやらプロトコル・オメガの選手たちも情報を掴んだようで、チーム内で情報を共有していた。

だが、彼女たちの様子からは志満への警戒心がそこまで無いように感じる。

全く無いというわけではないが、自分たちの処理範囲内だと言わんばかりの余裕…

 

 

A『ここで、音ノ木坂学院は志満選手をチームに加え、後半戦に挑む!これは見逃せない戦いになりそうだーっ!!』

 

 

笛が吹かれ、試合が開始された。

音ノ木坂学院ボールからスタートした後半戦、千歌は前半と同じく後方で守備寄りのポジションへ、志満は前線で積極的に攻撃に参加する。

 

夜「お願いします!」パス

 

そのため、志満がボールを受け取る時はすぐにやってきた。

ついに姉のサッカーを見ることができる。

千歌は念願の光景を前に、試合だということを忘れ、姉の背中だけを見ていた。

 

対するプロトコル・オメガの選手も黙ってはいない。

すぐに2人の選手がディフェンスに入る。

 

志満「任せて───────ね!!」

 

しかし、志満は不敵な笑みを浮かべ、迷うことなく相手選手に向かって飛び込んだ。

プロトコル・オメガの選手たちの身体能力はかなり高く、そう簡単には突破できないと思っていた。

しかし、次の瞬間──────

 

 

夜「は、速っ!?」

 

千歌「!!」

 

「「「!!!!」」」

 

いとも簡単に、全てを撫で切るように、志満は相手選手たちを突破していた。

これには思わず声が漏れる。

 

す、すごい…

 

語彙力が無くなるほどだった。

世界と戦い、そして留学し、様々なサッカーを、レベルを見てきたが、姉のサッカーはシンプルに…シンプルに上手かった。

才能や力で圧倒するサッカーとはまた違う、それ以上にひとつひとつのプレーが洗礼されている。

 

 

A『素晴らしい突破を見せる志満選手!!まるで全て分かりきっているかのように迷いがありません!!!』

 

 

"いるように"では無い、"分かりきっている"んだ。

彼女のサッカーは経験から生まれる"プロ"の動き、違和感無く安心して任せられる…ベテランと言うべき領域にいた。

 

 

フェイ「…やっぱり強いね。彼女」

 

ワンダバ「当然だろう…!高海志満はサッカーを続けていればJリーグで活躍し、数年後には海外からオファーが来る。つまり、」

 

 

 

ワンダバ「海外で活躍するプロ選手なのだ!!」

 

 

 

志満「一気に決めるわよ」ピィーッ!!

 

意識を志満へと戻すと、何かに合図を送るかのように指笛を鳴らしていた。

千歌には覚えのある動き、あれは"皇帝ペンギン"を発動する時に共通するものだ。

 

すると地面から真っ赤なペンギンたちが姿を見せ、勢いよく空へと飛び立った。

あれは見たことがない皇帝ペンギンだ。

そう思った時だった。

 

 

千歌「赤い…ペンギン…」

 

見たことは無い、だが私はあのペンギンを知っている。

善子の話にあった"皇帝ペンギン1号"。

 

 

 

 

善子『皇帝ペンギン1号?』

 

北也『身体を破壊する禁断の技…志満のやつ、その技でバカをしやがって…』

 

 

善子から聞いた通りだった。

2号や3号と違って、血走った目で半暴走状態のように飛び回る赤いペンギン。

高エネルギーをその身に宿したペンギンたちは、発動者の足に刺さるように噛みつき、直接体内にエネルギーを送り込む。

そのため、発動者は高純度のエネルギーに耐えられず、身体を破壊する道を進むことになる。

 

志満は学生時代にその技を使用し、サッカーを続ける道を諦めた…しかし、そんな技を彼女は迷いなく発動しようとしていた。

 

止めようと千歌が口を開こうとした時だった。

ペンギンたちの動きに変化が───────

 

 

志満「骨が折れるわね…暴れ鳥ちゃんたち!!」

 

 

ペンギンたちは志満の足ではなく、彼女の前方で円を作るように飛び続ける。

次第に円の内側に高エネルギーの膜が形成され始め、そこへ勢いよくボールを叩き込んだ。

 

 

志満「【皇帝ペンギン・シン1号】」

 

 

彼女は自身の運命を────超えていた。

 

破壊光線のように放たれたシュート、それを追うように赤いペンギンもゴールへ。

相手のキーパーは必殺技を発動するも、まるで関係なしに貫くように、ボールとペンギンはゴールへと突っ込んでいった。

 

 

A『ゴ、ゴール!!なんというシュートだぁぁ!!後半開始早々、志満選手が攻撃力全振りのシュートでゴールネットを揺らしました!!』

 

 

光穂「す、すごいシュート…すぎる」

 

弥生「まるで銃弾…いえ、ミサイルのようなパワーとスピードを持つシュートでした。あんなシュート、見たことありません」

 

これで1点差まで追いつくことができた音ノ木坂。

志満の圧倒的な一撃は確実に試合の流れを変え、選手たちの心に強い刺激を与えていた。

それは、高海千歌も例外なく…

 

千歌(世界で…サッカーを見てきたからわかる)

 

高海志満の存在感。

名のある選手とは出会い尽くした気でいた…だが、こんな近くにまだ見ぬ選手(せかい)があったとは。

 

そんなことを考えている間に、攻め込んでくる相手選手が視界に入る。

だが、千歌よりも先に飛び出したのは────

 

 

美奈「たあぁっ!!」

 

千歌、志満「「おか…美奈さん!?」」

 

飛び込むようなスライディングで相手のバランスを崩す。

そこへ更に追撃をかけるのは風を纏った───

 

 

弥生「【疾風ダッシュ】!!」ギュン!!

 

美奈「ナイス弥生ちゃん!」

 

 

A『早くも音ノ木坂の高海美奈と園田弥生がボールを奪った!!素晴らしい連携です!!』

 

 

千歌(あれは…海未さんの…)

 

地面を強く踏み込み、風を纏いながら高速でフィールドを駆け抜ける海未のドリブル技"START:DASH!!"そのものだった。

まるで海未がそこにいるかのような動き…もし、彼女ならこの後すぐに…

 

 

弥生「鈴香!」パス

 

千歌(凛ちゃんへの…パス…!)

 

 

A『ボールを受け取った響鈴香、自慢の高速ドリブルでどんどん攻め込んでいく…!!!』

 

 

相手が守備を固める前にスピードを武器とする凛で攻め込ませるのが海未の動き…

それが、今まさに目の前で再現されている。

 

ならば…

 

そう考えるのと同時に、千歌は飛び出していた。

 

 

鈴香「助っ人さんたちに任せっきりにするわけには行かないよっ…!!」バッ

 

ボールに電気のようなオーラを集め、相手に向けて蹴り放つ鈴香。

襲いかかるようにボールは相手を感電させる。

 

 

鈴香「【ラウンドスパーク】!!」

 

美奈「鈴香!?いつの間にそんな技を!?」

 

鈴香「へへーん!今思いついた!!」

 

"パラレルワールドの共鳴現象"。

ベンチで一連の流れを見ていたフェイはそう呟いた。

高坂光穂1人だけではなく、音ノ木坂の選手全員が共鳴現象の対象ならば…この試合、勝機はある。

 

 

鈴香「まだまだ攻めるよーっ!!」

 

さらに加速する鈴香。

しかし、その行く手を遮る相手DFが現われる。

 

 

ガウラ「ちっ…調子に…」

 

鈴香「なんちゃって☆」パス

 

ガウラ「!?しまった…!!」

 

ドリブルの動きに入ってのパス。

初見では反応できないであろうフェイントに、翻弄しフィールドを掻き乱す凛の姿が見えた。

そしてボールの飛ぶ先には、全てを予想したかのように走り込む選手が1人。

 

 

夜「シュートチャンスじゃない?──────

 

黒髪を揺らし、自分とボールの重なるタイミングを完璧に合わせてくる。

彼女とGKの間を遮る者は誰もいない。

迷うことは無い、これ以上ないシュートチャンス…だが、

 

 

千歌(この場面…あの人……あの人なら…!)

 

夜「────頼んだわよ!!」

 

相手DF((ここで…スルー!?!?))

 

来たっっ…!!!!

思わず千歌は叫んだ。

渡辺月ならば…わざとゴールをフリーにして、シュートを撃つ瞬間に奪いに来ようとする相手DFに気づいて、自分にボールを渡すはずだ。

だが彼女は三船夜、言うならば別人。

どこにもそうなる確証は無い。

 

それでも、千歌には絶対の自信があった。

 

 

千歌「サエさん!!」パス

 

サエ「…!」

 

 

A『おぉっと!?千歌選手が逆サイドへ鋭いパスを出す!!そこには…なんと小原サエが走り込んでいた!!!』

 

 

サエ(よく…私が裏を取ることを見抜きマシたねっっ!!)バッ!

 

背中から高く跳び、オーバーヘッドの構え。

青黒いオーラを集め、全力でボールを蹴り放つ。

 

 

サエ「【バイシクルソード】!!」

 

かなり高威力の必殺技。

美奈に数年ぶりに"痛みを受けた"と言わせたほどのシュート…しかし、それでも相手のGKは軽々とねじ伏せてしまうだろう。

それは、シュートを撃った本人も分かっていた。

だからこそ────────託す。

 

 

サエ「頼んだわよ。美奈」

 

美奈「はあぁぁぁっっ!!!!!」

 

 

A『これは!?高海美奈が走っています!!シュートチェインをするつもりか!?』

 

 

闇のオーラを放ちながら全力で走る"母"の姿がそこにはあった。

真っ直ぐにボールを追いかけ、誰もが彼女を信じ、最後の一押しを期待している。

あの人(お母さん)なら、絶対に応えるだろう。

 

 

美奈「もっと…もっと…重いシュートを…!!」

 

 

彼女は高海美奈────"奇跡を作った人"

 

 

美奈「【ブラックドーン】っっ!!!!!」

 

────ズンッッッッ!!!!!!

空気を殴るような重音がスタジアムに響く。

肌で感じるレベルのこの"重さ"!!

間違いない。

彼女、高海美奈の新たな"闇の必殺技"!!!

 

 

ザノウ「【キーパーコマンド03"ドーンシャウト"】」

 

ザノウ(な…なんだ…このシュートは!?)

 

シュートを受け止めた瞬間、黒よりも更に深い闇に染まったボールに吸い込まれるような感覚に陥った。

まるで光をも飲み込むブラックホールだ。

重すぎて…今にも潰されそうなオーラ、抗うこともできず、ザノウの技は破られ、ゴールネットは再び揺れることとなった。

 

 

A『ゴール!!音ノ木坂追加点!!これで3-3とし、同点まで迫ってきたぞ!!!』

 

 

サエ「ナイスシュートでした。美奈」

 

美奈「そっちこそ…!」

 

これが音ノ木坂の奇跡、お母さんたちのサッカー…私たちが受け継ぐこととなる、可能性の原点。

千歌の目は憧れの選手を見る子供そのものだった。

この勢いと爆発的な進化が続けば…勝て───

 

 

 

「【天空の支配者 鳳凰 "アームド"】」

 

「「「…!!!!!!」」」

 

瞬間、全員の体が震え上がった。

先程の美奈のシュートとはまた別の次元の刺激を肌で感じている。

確実に"声の主"のオーラが膨れ上がった。

それも数倍とかの規模ではなく、まるで…人間を超えたレベルの…

 

 

千歌「化身…アームド…」

 

アルファ「遊びは終わりだ」

 

 

 

残酷に輝く鎧を纏う姿は───まるで神だった

 




「皇帝ペンギン・シン1号」シュート/高海志満
皇帝ペンギン1号の進化技を作ってみました。あのシュートは自身の体にペンギン刺すから悪いのでは?と思って、ペンギンを砲台として利用。1号に改良技があるということは…?

「疾風ダッシュ」ドリブル/園田弥生
風丸一郎太の原点にして頂点な必殺技です。
海未ちゃんの技にそっくり

「ブラックドーン」シュート/高海美奈
瞬木隼人のシュート技です。あの技、めちゃくちゃかっこいいですよね。


化身アームドにどうやって勝つの?

どっちの方が読みやすいですか?

  • 千歌「サッカーやろうぜ!」
  • 「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)
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