ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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昔は執筆しかやることない人生でしたが、いろいろと変わるもんですね。目まぐるしい人生を過ごしています。それでも執筆はやめません。




最終章 5話 「プロトコル・オメガ戦 "最強の完成"」

 

 

 

相手の子の1人が、背中から光穂と似た魔神を出したと思った次の瞬間…彼女はその魔神を鎧のように体へと纏った。

宝石のように輝くその姿に見とれる暇はなく、オーラの圧で私たちは滝のように冷や汗を流し、呼吸も乱れ始めていた。

 

"オーラに押し殺される"

 

本能的に感じた。

できることなら今すぐに逃げ出したい。

それほどまでに彼女は圧倒的な存在となっていた。

 

 

千歌「化身アームド……」

 

志満「あらら…あれは厄介ね」

 

 

助っ人の千歌さんと志満さんの表情も明るくなかった。

千歌さんに関しては無意識に受け身の体勢をとっている…過去にも戦ったことがあるのだろうか。

詳しいことは分からないが、今現状、敵は千歌さんたちでも勝てるかどうか分からない…これだけは察した。

 

だが、今の流れは確実に自分たちのものだ。

守備を今よりも固め、相手のゴールを破ったシュートたちであと1点を────────

 

 

A『さあ、プロトコル・オメガボールで試合再開です!!』

 

 

────そんな考えはおめでたいものだと、すぐに知ることとなった。

 

アルファ「ミッションスタート」

 

鎧を纏った選手がそう口を開いた瞬間、私たちの視界から少女の姿が消えた。

何が起こったのか理解できないまま、数秒経過したところで光穂の声がスタジアム内に響いた。

 

 

───────"上にいる"と

 

 

アルファ「【シュートコマンド01"スピニングトランザム"】」

 

見上げるとそこには少女が1人、すでにシュートを蹴り放とうとしていた。

ボールへの蹴り込みとシュートを放つので計2回、空気が殴られたように揺れ、ドッッドン!!と轟音も鳴り響いた。

千歌さんたちはシュートブロックしようと走っているが、確実に間に合わない。

そんな中、光穂は完成したばかりの新必殺技でシュートを止めようと構えていた。

2体の魔神が巨大な手を広げ、ボールを受け止める。

 

 

光穂「【風神・雷神】!!!!」

 

しかし、シュートは勢いよく魔神を貫き、ゴールへと突き刺さった。

 

 

光穂「っっ!?!?(さっきのシュートとは…別次元…!!)」

 

 

A『決まったぁぁぁ!!!プロトコル・オメガ、追加点を決め再び音ノ木坂学院を引き離す!!!』

 

 

光穂「ハァハァ…」

 

シュートの勢いで吹き飛ばされた光穂はまだ立てずにいた。当然だ…離れた場所にいた私たちでさえ、シュートの衝撃波で震えが止まらないのだ。それを一瞬でも受け止めた光穂は…

 

 

フェイ「…あれは、持ってあと数回だね」

 

ベンチでフェイさんがそう呟いた。

 

美奈「数回…?」

 

フェイ「あと数回、あのシュートを受ければ身体が持たない…ということさ」

 

雛「そんな…!!」

 

フェイさんの言葉で、私たちは断崖絶壁に追い込まれていることを…ようやく自覚した。

この戦いを諦めたくない、諦めてはいけないことは分かっている。しかし、状況が最悪すぎた。

 

 

志満「みんなー!集合よー!」

 

「「「!!!!」」」

 

そう、弱音を吐こうとした時だった。

フィールドの真ん中で私たちを呼ぶ声がした。

吸い寄せられるかのように、私たちは駆け足で彼女のもとへと集まった。

全員が集まったのを見計らい、彼女はゆっくりとした口調で説明を始めた。

 

 

志満「みんなも分かっていると思うけど、あの変身…"化身アームド"は人を超えた力を得たものと考えていいわ」

 

志満「私たちが挑んでも勝負にならないわ…なので、」

 

志満「私たちはあの子に関与しないで行くわ」

 

「「「!?!?!?」」」

 

敵わない。なら無視して戦おう…ということができるほど、この試合は甘くないと分かっているはず。

私たちが困惑していると、彼女は続けた。

 

 

志満「私たちは全力でゴールを決めにいく」

 

志満「彼女は…千歌ちゃんが相手するわ」

 

あの化け物を…千歌さん一人で??

私は無謀な作戦だと声を上げた。

 

 

千歌「これが一番勝利に近い作戦なんです」

 

 

しかし、千歌さんの言葉が私の抗議の声をかき消し、満場一致にせざるを得ないことを言ってきた。

ずるいではないか、そんなことを言われたら…何がなんでもゴールを決めなければならなくなる。

 

 

サエ「光穂、千歌、ゴールはお願いします」

 

サエ「あと2点取りますよ」

 

サエが真っ直ぐ私の目を見る。

どうやら考えていることは同じようだ。他のみんなも頷いている…ならば、

 

 

美奈「その作戦…乗ったわ」

 

 

今できることを全力でやり抜く。

 

 

 

A『さあ、再びリードしたプロトコル・オメガ!!試合の残り時間も少なくなってきたが、音ノ木坂学院はどうするのか!?』

 

 

笛が吹かれ、美奈たちは一気に飛び出した。

チームの連携ならば自分たちも負けてはいない。

巧みなパス回しとドリブルがフィールド内で駆ける。この時、共鳴現象の影響から、音ノ木坂学院のチームの連携は、サニデイジャパンにも引けを取らないレベルになっていた。

 

夜「走って!真恋!!」パス

 

今ならどんなパスも思い通りに繋がる気がする。夜は前を走る真恋の名を呼び、足を全力で振り抜いてボールを前に出す─────が、

 

アルファ「……」ズザーッ!!

 

夜「!?!?」

 

真恋「は!?あのボールを奪うの!?」

 

私たちの完璧を彼女は簡単に超えてくる。

今のパスも出ると分かっていても奪えるスピードでは無かったはず…距離もそうだ、彼女は何メートル走ってきた??

規格外が人間の形をしているようであった。

 

 

A『おおっと!!アルファ選手がボールを奪ったあ!!そのままドリブルで持ち込む!!!』

 

 

なんとか止めようとディフェンスに入るが、化身アームドの力は強力だった。

彼女が走るだけで暴風が吹き荒れ、瞬きひとつで抜かされる…まるで常に必殺技を発動してるような状態だった。

 

美奈「まずい…またシュート打たれる…!」

 

この時間帯、そして光穂の身体的にも絶対にシュートを打たせてはならない。

そう自分に言い聞かせ、自分の陣地へ走って戻っていた時だった。

 

 

──────ズン!!!!!!

 

「「「!!!!!!」」」

 

ボールに2人の選手の蹴りがぶつかり合った時の音がした。

音のする先では─────先程、自分たちをいとも簡単に抜き去った少女。そして…

 

チカ「これ以上は好きにさせない…!!」

 

 

ドス黒い闇のオーラを放つ少女がいた。

 

 

フェイ「千歌…!頑張れ!!」

 

ワンダバ「時間は限られている。短期決戦だぞ」

 

千歌はギリギリのところでアルファの必殺技発動を阻止していた。

今のアルファのサッカーに真正面からぶつかれるのは…千歌のみ。闇の力を限界まで引き出し、死にものぐるいで食らいつく。

 

チカ「──────っ!!」

 

アルファ「──────!」

 

蹴らせない、抜かせない、繋がせない。

アルファの行動手札・範囲を倍以上の運動量で減らす千歌。それでも、化身アームドのパワーは計り知れない。

 

アルファ「邪魔だ…高海千歌」

 

アルファが口を開いたのと同時に、ズン!!と重い衝撃が走る。

なんだ?何をされた?体が動かない?上手く思考が働かない。

自分が吹き飛ばされたことを自覚したのは、1秒にも満たない時間であったが。

 

アルファ「終わらせる」バッ

 

───彼女がシュートの構えに入るには、十分な時間。

 

 

 

アルファ「【シュートコマンド0 ─────

 

─────バギッッッ!!!!!!

 

 

チカ「させないって…言ってんだろっっ!!!」

 

 

ギリギリ間に合った千歌が足でブロック。

そのままアルファごと─────吹き飛ばす。

 

 

チカ「【フルカウンター】!!!!!!」

 

アルファ「!?」

 

 

A『おおっと!?高海千歌がアルファ選手のシュートを阻止!!なんて高レベルな戦い!!誰も加勢することが出来ないぞ!!!』

 

 

チカ「まだまだ!!!!」

 

どんなに力で圧倒しても、スピードで引き離しても、高海千歌は食らいついてきた。

長すぎる1対1、嫌気がさしてもなお終わらない。

 

チカ「ハァハァ…ハァ…!!」

 

アルファ(高海千歌…何を狙っている)

 

このペースではすぐにスタミナが底を突く。

このまま自分がボールをキープし続ければ、高海千歌は終わりだ…が、それはあちらも分かっているはず。

それでも向かってくる理由が分からない。

何故こんなにも真っ直ぐに─────ぶつかってくる?

 

鈴香「す、すごい…あの二人、レベルが違う」

 

美奈「千歌さん…どんどんスピードが上がって……え、」

 

 

 

美奈「速く…なってる??」

 

 

 

 

なんだ…??

 

 

 

 

チカ「ハァハァ…ハァハァ…!!」

 

 

 

 

何が…起きている??

 

 

 

 

ワンダバ「フェイ。高海千歌は何故、"Braveheart"を使わないんだ?ゾーンと闇の力を掛け合わせた方が…戦えるはずでは」

 

フェイ「…その"掛け合わせ"が問題なんだ」

 

 

 

チカ「ハァハァ…!」

 

 

全く…抜けなくなった。

私のステータスが落ちたのか??

 

 

チカ「ハァ…ハァ…」

 

 

……違う

 

 

チカ「ハァ……」

 

チカ「…………」

 

 

これは…高海千歌が─────ギュン!!!!

 

 

アルファ「!?!?」

 

「「「!!!!!!!!」」」

 

 

チカ「─────」

 

 

アルファとは逆方向に風がつきぬけた。

その彼女の足元にあったはずのボールは無く、それは一瞬の出来事。

反撃の─────兆しだった。

 

 

アルファ(ボールを……奪われた???)

 

 

 

 

フェイ「"Braveheart"。あれは作り物にすぎないんだよ」

 

千歌はゾーンを意識的に発動できない。

闇の力で強引にゾーンに近い状態を作り上げ、結果的にゾーンと闇の力が混ざったような雰囲気を作り出す…これが"Braveheart"の正体。

 

"Braveheart"で発動したゾーンは本来の60%にも満たないレベルしか引き出せない。

闇の力も同様、"中途半端な覚醒"と言えるだろう。

 

フェイ「なら…さ、100%。無意識的に、自然にゾーンが発動したらどうなると思う?」

 

 

 

アルファ「高海千歌…まさか…」

 

チカ「…うん」

 

 

 

フェイ「化身アームドをも超える、人類最強のサッカー選手の完成だよ」

 

 

 

チカ「最っ高っっに…ノってきた!!!!」

 

 

 

 

高海千歌─────ゾーン発動。

 

次回 プロトコル・オメガ戦 クライマックス

 




文字数が少ないことに一番驚いているルビィちゃんキャンディーです。
試合の展開がくどい…気がしなくもない??
次で終わらせて、お話しを進めます。
世界大会で優勝するチームのキャプテンですからね。チートですよ。

どっちの方が読みやすいですか?

  • 千歌「サッカーやろうぜ!」
  • 「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)
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