ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

256 / 284

お久しぶりです。
かなりの期間更新していなかったことをお詫びします。






最終章 6話 「プロトコル・オメガ戦"超覚醒"」

 

 

 

 

千歌『本当のゾーンを発動?』

 

音ノ木坂学院の選手たちを集めて作戦会議をする前、志満は千歌にアルファに勝つための方法を伝えていた。

 

志満『お母さんたちがパラレルワールドの共鳴現象で、本来の実力を超えた領域に足を踏み入れている…』

 

志満『千歌ちゃんも今なら簡単なはずよ。ゾーンの発動が』

 

千歌『…!!』

 

ここがパラレルワールドであることを利用した案だった。本来ならば発動できる可能性は、"特別な条件"を除いてはかなり低い、ゾーン。

千歌自身も気づいていた。ゾーンと闇の力を個々で完璧に発動し、100%×100%で戦う必要があると。

 

千歌『今まで私が"Braveheart"として発動していたゾーンは…作り物に近い…未熟な力だった』

 

千歌『でも…イタリア戦で発動したゾーンは、本物だった。"Braveheart"としてではなく、純粋に眠っていた力を呼び覚ました感覚だった』

 

FFIの日本代表とイタリア代表の試合、そこで千歌の覚醒を目撃した人々は口々に語った。

 

"流れる水のようだった"と。

 

 

千歌『あの感覚はまだ残っている。もし、この試合で覚醒(それ)ができるのなら…』

 

 

 

 

 

チカ「負ける気は───────しない」

 

 

A『高海千歌がボールを奪った!!!一瞬の出来事でした…!アルファ選手は全く反応できていなかったように見えたが!?』

 

 

アルファ(バ、バカな??)

 

化身アームドは人を超えた力をその身に宿す技…それでも今の高海千歌の動きは見えなかった。

最初はスピードによるディフェンスだと思った。しかし、アルファは違和感を持った。

今のは"本当に速すぎて見えなかった"のか、それとは別の何か要因があるように思える。

 

アルファ(エラーは即修正する…!)

 

近くにいた仲間に合図を送り、人数を増やして高海千歌からボールを奪い返す。

"不安要素は徹底的に排除"

それは任務遂行のため、そして、自身が安心するため──────

 

 

 

 

チカ「【ミリオンスラッシュ】!!!」

 

アルファ(この動きは───────

 

 

──────スババババババッ!!!!!

 

レイザ、エイナム「「!?!?」」

 

アルファ「!!!!!」

 

 

だが、アルファの足は一歩も動くことは無かった。

 

アルファ(Zでも…リバースでも無い…まったく別次元のドリブル!?)

 

 

A『素晴らしいテクニックだぁぁ!!高海千歌、あのアルファ選手を二度も!!そして複数人を相手に圧倒だぁ!!!』

 

 

志満(凄いわ…凄いわ千歌ちゃん!自分の潜在能力をこの短時間で一気に引き出してみせた!)

 

志満「こっちよ!千歌ちゃん!」

 

千歌からボールを受け取った志満は震えていた。

 

志満(底が見えない実力…だからこそ、無限に成長し続けることが出来るのね…最高だわ)

 

高ぶる気持ちが指笛をいつもより強く吹かせる。

フィールドにペンギンを呼び出し、必殺シュートの構えに入る。

 

 

A『おおっと!!また出るのか!?"皇帝ペンギン・シン1号"が!!!!』

 

 

とてつもない破壊力を持つシュート、撃たせるわけにはいかないと、相手選手たちはシュートの阻止のため飛び込む。

しかし遅い。全てが遅い。そう言わんばかりに、高海志満はボールをオーラの中に蹴り込んだ。

 

志満「【皇帝ペンギン・シン1号】!!」

 

夜「よし…!これで───────

 

誰もがゴールを確信した時だった。

何かが、高速で相手のゴール前へと飛び込んでいくのが見えた。

 

 

 

「これ以上好きには───────

 

 

──────ズン!!!!

 

 

「「「!!!!!」」」

 

ボールは、轟音と共に地面に叩きつけられていた。

 

 

アルファ「……させない」

 

 

A『な、なんと!?アルファ選手がシュートブロック!!あの距離を一瞬で追いつき、一撃でシュートを仕留めてみせました…!!』

 

 

なんてしぶといんだ。

空いた口を塞ごうにも、今目の前で起きた出来事はもう人間には理解できる次元をとうに超えていた。

あの高海志満の強力なシュートでさえ、捻り潰された。なら、音ノ木坂の選手のシュートは…適うと、考えるほど余裕のある者はいなかった。

 

アルファ「"皇帝ペンギン・シン1号"は放つまでの貯め時間が掛かる。ここからは、私もディフェンスに入り、確実に勝利する」

 

志満「なるほどね…それは厄介だわ」

 

試合終了時間は迫ってきている。

アルファのこの選択は非常に正しい判断だ。千歌の覚醒で冷静さを欠けば、あのプレー、判断は出来なかったはず。

万事休すか、高海志満の頭に、それが過った時だった。

 

 

チカ、美奈「「まだだよ」」

 

志満「…!」

 

チカ「まだ…」

 

美奈「終わってない」

 

 

彼女たちの目は───まだ生きている。

 

 

美奈「終わりの笛が吹かれるまで…諦めてたまるもんか」

 

チカ「何度だってボールは奪ってみせる」

 

この2人は本当に…。

込み上げてくる感情を抑える志満。

この親子以上に無限の可能性を感じたくなるものはいないだろう。

化け物を目の前にしても屈するどころか立ち向かう背中、広すぎる。あまりにも広すぎる。

 

 

『アルファ。これ以上、高海千歌と日宮美奈を自由にさせるな。力で捻り潰すのだ』

 

アルファ「…イエス」

 

一方のアルファは、通信機器で議長らから命令を受けていた。

彼らの口調から焦りを感じる。無理もない。

化身アームドを力を駆使しても彼女ら、特に高海千歌は何度も食らいついてきた。

これまでの分析データで、化身アームドに適う敵は、過去の世界には存在しないと言われていた。

だが、それが今この瞬間に覆されている。

 

アルファは勢いよく飛び出した。

守るのではない。命令に従い、彼女らを潰す。

 

 

チカ「美奈さん、来ます!!」

 

美奈「!!」

 

まるで飛びつくように2人との距離を詰めるアルファ、そして空中でかかと落としの構え。

 

アルファ「はあぁぁぁっっ!!」

 

次の瞬間、アルファは足を地面に叩きつけ、千歌の"ストームゾーン"にも引けを取らない衝撃波を発生させる。

千歌と美奈は吹き飛ばされないように、その場で耐えきることで精一杯。

 

アルファ「─────────!」ドガァン!!

 

その隙を、アルファは一瞬で突く。

 

 

チカ「うぐっ!?」

 

美奈「しまった…!!千歌ちゃん!」

 

衝撃波で視界が遮られている中、まるで突き抜けるように、アルファのシュートが千歌の腹部に直撃した。

化身アームド状態のシュートをモロに受けたら…美奈は千歌の安否を確認する─────が、

 

 

チカ「【ブラックアーマー】」

 

アルファ「!!」

 

美奈「良かった…!」

 

千歌は間一髪、左足でシュートをブロックしていた。ただのブロックでは無い、足をオーラでコーティングし、鋼鉄を超えた強度でシュートを受け止めていた。

 

フェイ「"ブラックアーマー"!?何故、千歌があの技を!?」

 

驚くのも無理は無かった。

あれは高坂穂乃果の必殺技だったはず。それを千歌が発動している。

 

チカ「ギリギリ!!」

 

受けていたシュートは強烈だった。さすがの闇の鎧でも威力は完全には殺せず、ボールは千歌の足から弾かれる。

そこをアルファは見逃さなかった。

 

アルファ「─────────っ!」ドガァン!!

 

再びシュートで高海千歌を狙う。

先程ボールを弾いたことにより、バランスを崩している。

これなら当た───────

 

 

──────────ドガァン!!

 

アルファ「!!」

 

美奈「!!」

 

「「「!!!!」」」

 

A『おおっと!?これはどういうことだ!?』

 

 

完全に千歌を捕らえたと思われたシュート。

しかし、ボールは千歌ではなく、地面に撃ち込まれた。

 

ワンダバ「一瞬だが、高海千歌が消えたように見えたぞ!?高速で避けたのか!?」

 

フェイ「…違う。あれは、」

 

 

チカ「ハァハァ…(やっぱり、できた)」

 

チカ("ブラックアウト"…!!)

 

千歌の子孫である高海晴夏が使用していた、自分の気配や姿を隠す闇の力の必殺技。

それを千歌は一瞬だけ発動し、アルファの狙いを僅かにズラすことにより、何とか回避していたのだ。

 

そして…千歌はひとつの結論に辿り着く。

 

チカ(真の"Braveheart"を発動している今なら…みんなの闇の力の技を使うことができる…!!)

 

溢れ出て止まらないオーラと、高まった身体能力があるからこその芸当だった。

まだ穂乃果や晴夏には及ばないが、過去の経験が今に生かされている。

それでも、それでも────────

 

チカ「ギリッギリなんだよ…!!」

 

アルファ「─────────!」

 

ここまで力を引き出してもなお…まだ互角に近いレベル。

 

アルファ「確かに化身アームドに匹敵する…脅威的な力だ。だが─────ズン!!

 

チカ「!?(厳しいタックルっ…)」

 

アルファ「諦めろ。お前の技は見切った。"透明化"だな」

 

チカ(…バレてるかそりゃ)

 

真の"Braveheart"を発動し、アルファたちをドリブルで突破した時、そして先程のシュート回避…そのふたつだけで"ブラックアウト"を見破られてしまった。

 

アルファ「スピードとはまた違ったドリブルの違和感。あれは一瞬の透明化が原因だな」

 

チカ「ハァ…ハァ」

 

アルファ「言ったはずだ」

 

 

 

アルファ「 エ ラ ー は 即 修 正 す る と 」

 

チカ「ハァハァ…く、くそっ…」

 

まだ相手は疲れた顔のひとつも見せていない。

このままではこちらの体力が尽きて────

 

 

─────そこだあぁっ!!」

 

アルファ「!?」

 

チカ「!!」

 

アルファが千歌を抜かしかけた次の瞬間、一人の少女が気迫の声と共に飛び込んできた。

伸びた足は惜しくもボールを掠めたが、奪うことまではできなかった。

 

チカ「ハァハァ…美奈さん…!」

 

美奈「千歌ちゃんだけに頑張らせるなんて、もう我慢できないわ」

 

美奈「私たちだって戦えるってこと…証明する!」

 

アルファ「……その証明はできない」ギュン!!

 

スピードで抜かしに来るアルファ、そのコースを塞ぐように千歌が入り込み、美奈が再びボールカットを狙う───────── が、

 

チカ「このっ!」スカッ

 

チカ(バックパス!?)

 

アルファ「やれ」

 

アルファの背後で選手が控えていることに気づかず、必殺技をモロに食らう。

 

エイナム「【ディフェンスコマンド03"コイルアッパー"】」

 

ボールを磁石のようなオーラで纏い、高速回転させることにより千歌と美奈を吹き飛ばす。

 

エイナム「アルファ様!」パス

 

 

夜「ディフェンス技で突破された!?」

 

志満「あの距離じゃ間に合わない…」

 

 

アルファ「【シュートコマンド01"スピニングトランザム"】」

 

無慈悲なシュートが放たれた。

ここで点差がつけば勝ちは絶望的、絶対に撃たせてはいけないシュートだった。

 

弥生「光穂…!危険です…避け──────

 

光穂「避けない!!」

 

「「「!!!!」」」

 

化身アームドのシュートを前に、高坂光穂はその場から逃げるどころか、構えを崩すことをしなかった。

常識的に考えて、止める止めないという次元を越えているということは、GKである本人が1番よくわかっているはずだ。

 

光穂「私が…私が守らなきゃいけないゴールを、みんなに守ってもらってる……そんなの、」

 

 

光穂の両腕からオーラが迸る。

 

 

光穂「絶対に嫌だ!!!」

 

光穂「【風神・雷神】!!!!」

 

気迫と共に両手をボールにぶつける。

二体の魔神と共にシュートに挑むその姿・実力は、日本でも指折りのキーパーだと言えるだろう。

 

光穂「ぐっ…!」

 

それでも、

 

光穂(次元が…違いすぎる…)

 

 

フェイ「ダメだ!このままじゃ危険すぎる!」

 

ワンダバ「高坂光穂!!そのシュートは人間が止められるシュートでは無い!!君の体が壊れるぞ!!」

 

光穂「上等っっ!!」

 

フェイ、ワンダバ「「!?!?」」

 

魔神、光穂の体、全てがボロボロだった。

いつ吹き飛ばされてもおかしくない、いつ壊れてもおかしくない。

そこまで追い詰められているのにも関わらず、光穂の目は──────燃えていた。

 

光穂「私は…音ノ木坂学院サッカー部GK、高坂光穂…!!この身体が壊れても、どんなに強力なシュートでも、このゴールを守り抜く義務がある!!!」

 

 

チカ「ハァハァ…光穂さんの、オーラが高まってる…これって、」

 

美奈「光穂ちゃんは最強なんだ!!」

 

チカ「!」

 

美奈「どんなシュートでも、何故か光穂ちゃんなら止めてくれるって…そう思える!」

 

弥生「ええ。そう思わせてくれる彼女は、最強のキーパーです!」

 

雛「頼れる守護神よ…!」

 

 

アルファ「最強では無い」

 

 

アルファは一蹴する。

 

 

アルファ「私のシュートを止めることは不可能。その時点でその理論は破綻している。諦めて─────っ!?」

 

その時、アルファは気づいた。

高坂光穂のオーラが、今までにないくらい高まっていることに。

そして、

 

 

A『あぁっと!?二体の魔神の様子が!?』

 

 

風神の如く荒々しい力、雷神の如く弾けるような力が─────ひとつになる。

 

 

─────バギッッッ!!!!

 

「「「!?!?」」」

 

なんと次の瞬間、両手で弾いたのだ。

先程まで次元が違うと言っていたシュートを。

周りの選手たちが何が起こったのか理解できていない中、続けて光穂は構え直す。

 

 

腰をさらに落とせ!!!

 

胸は大きく広げ堂々と構えろ!!!

 

全ての力を右手に込めろ!!!

 

 

光穂「これが…諦めることを知らない私の─────全力っっ!!!!」

 

光穂「【グレイト・ザ・ハンド】!!!

 

 

魔神は新たな姿となって、再びシュートにぶつかる。

 

 

光穂「うおおおおぉぉぉ!!!!!」

 

アルファ「な、なんだ…このパワーは、」

 

彼女の気迫とパワー、もはや先程までとは別人と化していた。

止めることは不可能と思われていたアルファの化身アームドシュート、それを巨大な魔神は─────

 

 

光穂「っっっっ!!!!」ドオォォン!!

 

 

─────地面に捩じ伏せた。

 

 

A『止めたぁぁぁ!!!なんということだ!?あの化身アームドシュートを、高坂光穂、この試合二度目となる必殺技の進化で、止めて見せたぁぁ!!!』

 

 

光穂「ハァハァ…!ハァハァ…よしっ!!」

 

時空の共鳴現象による"超覚醒"。

それはあったかもしれない未来を、今へと連れてくる。

あの"グレイト・ザ・ハンド"のパワーとオーラ、穂乃果の完成された"ゴットハンドX"と…いや、それ以上の力を持っていた。

 

チカ「す…凄い…」

 

何故、高坂穂乃果が日本を代表とする守護神となり得たのか…その源流を見た気がした。

 

 

アルファ「こんなこと…ありえん」

 

美奈「ね?言ったでしょ?私たちだって戦える」

 

動揺を隠しきれていないアルファに美奈は近づく。

 

美奈「私たちは必ず日本一になる。ここで終わるわけにはいかない」

 

そして、千歌は見ることとなる。

 

 

美奈「あなたを完膚なきまでに崩して、この試合終わらせる」

 

 

"カウンターマスター"と呼ばれた、反撃の真髄を。

 

 

音ノ木坂学院 3-4 プロトコル・オメガ

 

次回、決着

 





「真のBraveheart」特殊/高海千歌
闇の力で強引にゾーンを発動するのではなく、純粋にゾーンを発動させ、100%ゾーン×100%闇の力をする技となっています。強引ではないので、抗うものは何も無く、流れる水のようにオーラと力が溢れだします。

「ブラックアーマー」特殊/高海千歌
穂乃果が体を硬質化する際に発動する技です。それを千歌は"真のBraveheart"発動時に使用可能となるようです。これでアルファの強力なパワープレイに対抗しています。

「ブラックアウト」特殊/高海千歌
千歌の子孫、高海晴香が発動する姿を消す技です。それを千歌は"真のBraveheart"発動時に使用可能となるようです。これでアルファの強力なパワープレイに対抗しています。まだコントロールが難しく、一瞬しか発動できないようです。

「グレイト・ザ・ハンド」キーパー/高坂光穂
円堂守の化身技です。輝こうの世界では、穂乃果の母である高坂光穂の必殺技となっています。風神と雷神をひとつの魔神として更に進化させ、凄まじいパワーでアルファの化身アームドシュートを止めています。その技は穂乃果の完成された"ゴットハンドX"を越えていると言われるほど。

感想を是非お願いします。

どっちの方が読みやすいですか?

  • 千歌「サッカーやろうぜ!」
  • 「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。