ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで! 作:ルビィちゃんキャンディー
今年の目標達成です。
どっちが勝つと思うか、予想して是非読んでみてください。
「何が…始まるんですか?」
校舎外のあちこちから部活の声が響く中、サッカー部のメンバーはグラウンドに入らず、ベンチでルビィたちを見守っていた。
初めてのことに戸惑いながらも質問をしたのは、清真高校に元々入学していたメンバーであった。
「ルビィちゃんと志満先輩は、ああやって1対1の勝負をよくするんだ」
答えたのは曜だった。
今の時間軸では、千歌たちが浦の星女学院サッカー部であったころから、2人はよく勝負をしていたことになる。
「いつからか、恒例行事みたいになってるんだよね。ルビィちゃんは昔から勝負を挑んでたみたいだし」
「どっちが…たくさん勝ってるんですか?」
「…志満さんが49戦49勝。ルビィちゃんは、一度も勝ったことがないよ」
一方、グラウンドに立つ2人は既に準備を終え、勝負開始の合図を待っていた。
どちらも並々ならぬ存在感を放っており、まるで公式試合がこの場で行われているような空気。
ボールを持つのは志満。
異様なまでに静まったグラウンドに開始の笛が、
ピーッ!!
鳴った。
「さて…どう来r───【イグナイトスティール】!!」
「「「!!!」」」
笛と同時にルビィが消えたと思った瞬間だった。
別方向から炎のスライディング、突然のことに志満の反応が遅れる、と思われだが。
「死角から行ったんだけど…!」
「予想の範囲内よ。ルビィちゃん」
難なく躱す志満。
その表情からまだ余裕が見える。
("スプリントワープ"で私の視界から外れて、見失ったところを急襲…いい判断ね)
「ボールを持つ志満さんからボールを奪って、ゴールに決めればルビィちゃんの勝ち。制限時間5分内にゴールされなければ、志満さんの勝ちよ」
「ゴールすれば勝ち…ということは、」
「ルビィ先輩は49戦全てでゴールすることが出来ていない…ってことですか??」
驚くのも無理は無かった。
元々清真高校の生徒たちの間でも、浦の星女学院の黒澤ルビィの話題は絶えなかった。
高校一年生で日本代表のエースとなり、その期待に応える活躍を見せた化け物。
そんな選手が、一度も勝ったことが無い選手?
「あの不意打ちで無理なら、もうここからは全力」
「…!」
「【Awaken the power】!!!」
全身を炎で纏うルビィ。
その紅く変化した目は、真っ直ぐに志満を見ていた。
「でりゃあぁぁぁぁぁ!!!」
「いいわね…!そうこなくっちゃ!」
ルビィは勝つ気だ。
気迫こもるプレーがそれを観戦者たちに伝える。
自慢のスピードでボールに食らいつき、なんとかボールの強奪を図る───しかし、
「ぐっっ…」
志満のボールキープ力は異常。
あのルビィがぶつかってもビクともせず、ボールに近づけさせない。
時間だけが流れ、焦れったさが溜まっていく。
「さあ、どうする?自慢のスピードも、強化したパワーも、私には通じないわよ!」
「まだです」
「…!!」
志満はルビィの変化を感じ取っていた。
ワンプレーを重ねていく度に、スピード、パワーが徐々に…少しずつ上がっている?
ルビィは"全力を出す"と言った。
その全力が、"Awaken the power"ではないとしたら───────
「【Awaken the Full power】」
──────気づいた時には遅かった。
「まずいわn ───────ギュン!!!!
志満がブロックするよりも先に、ルビィが強引に身体を捩じ込んだ。
ルビィの足がボールに触れる。
志満はなんとか体勢を立て直そうとするも、その時には既にボールはルビィの元へ。
「「「!!!」」」
全員の脳内に"チャンス"の文字が過った。
「ルビィちゃんのスピードなら…行ける…」
千歌は思わずそう口にした。
その期待に答えるかのように、地面が抉れるほどの勢いで飛び出したルビィ。
ゴールまで全力の"スプリントワープ"を連発し、一気に勝負を決めるつもりでいた。
「止まるなっっ…迷うなっっ…走れ…走れ…」ギュン!!
ピィーーーッ!!!!!
「!?」
「「「!!!」」」
背後から指笛が聞こえる。
志満がペンギンを呼び出した??
だがあれはシュート技で─────ギュン!!
「…嘘でしょ」
思わず口から漏れる動揺。
それもそのはず、全速力で走るルビィの横を悠々と追い越していったのは、ペンギン。
異次元の速さで空を飛ぶペンギンだった。
「【皇帝ペンギン・シン2号】」
「2号!?シュート技をディフェンス技として進化させたってこと!?」
「止まらないでルビィちゃん!!志満先輩に追いつかれる!!」
ルビィが"皇帝ペンギン・シン2号"を発動させたのはこれが初めてだった。
複数体呼び出されたペンギンは、一羽一羽が凄まじい速さ、そして変則的に襲いかかる。
しかし、それらをルビィは全て躱す。
「…!」
さすがの志満もこれには驚いた。
初見の技をこうも対応されるとは、世界のプロプレイヤーも苦戦する技なのだが…いや、
逆だ。
ルビィはこの技を熟知している。
苦戦はしているのだろう、だが、技を完璧に分析し尽くしている動きだ。
「ハァハァ…!!(志満さんが海外でプレーする映像を…何万回見たと思ってるの!!)」
ルビィは努力家だ。
"Awaken the power"そして、"ラストリゾート"を一人で完成させたほどだ。
そんな彼女が志満のサッカーを、研究し尽くしていないわけが無い。
ボールの触り方から視線、オフ・ザ・ボール、そして、必殺技。
ペンギンの軌道は把握済み。
そして"Awaken the Full power"のスピードがあれば、脳内のイメージだけでなく、現実でも回避が可能。
ゴールに一筋の光が───────見えた。
─────と思うあたり、まだ甘いわ」
「「「!!!!」」」
声のする方から伸びてくる足。
あと1秒にも満たないうちにボールが奪われる。
そう判断するよりも先に、ルビィは脊髄反射で志満との距離を離した。
「危ない…!!もう少しで奪われるところだった!」
「ルビィ先輩が…あんな簡単に追いつかれるなんて、」
「ハァハァ…ハァハァ…」
「いい動きね。"シン2号"を使ってなければ分からなかったわ」
ルビィは息を切らしながら全力で思考する。
志満が声を発するまで、すぐ隣まで迫っていたことに気づけなかった。
"皇帝ペンギン・シン2号"はペンギンたちがボールを奪ったり、相手選手に攻撃する技であるが、志満は別の使い方もしていた。
「ハァハァ…視界の遮断…」
「正解よ」
ペンギンたちにより隠された死角からボールを奪う。
多くの選手たちが苦戦していたのを覚えている。
だが、それが分かっていても衝撃だった。
("Awaken the Full power"のスピードでも…勝てない…)
ペンギンに邪魔されたロスがあったとは言え、自慢のスピードが通用しなかった。
ここまで絶望感を味わったのは、いつぶりだろうか。
「うーん、いい動きと分析なんだけど…もったいないわね。その燃費の悪さ」
「……ハァハァ、」
「プロとして頑張っていくために必要なのは、パフォーマンスの持続よ。そのためにも精度、体力、健康、いろいろあげられるけど…」
「必殺技の燃費は最も重要よ」
プロはシーズンの間にたくさんの試合を行う。
その中でパフォーマンスの落差がある選手は、長期の活躍は難しい。
どれほどまでに怪我を防止しながら、自分の全力を長く維持できるのか。
その観点で見ると、ルビィの足りない部分は明確だった。
「志満ねえが善子ちゃんに過酷なトレーニングをさせていたのも…」
千歌は志満の発言に覚えがあった。
代表合流後の善子の自主練は、まるで自衛隊の訓練のようであった。
体力作りの質と時間が人の倍、就寝も誰よりも早かった。
話を聞くと、師匠…志満ねえが徹底しろと言っていたことだったらしい。
その理由を、今聞かされた気がした。
「ハァハァ…確かにルビィの技は課題だらけ。すぐに体力無くなって、使い物にならなくなる」
「それでも、今、勝つことに意味がある!!」
「…!」
ルビィが飛んだ。
空中で回転し、足にオーラを溜めている。
「【Awaken the Fire】!!!」ドガァン!!
(シュートを地面に…!?)
放たれたシュートは地面を砕き、衝撃と砂が志満の視界を塞いだ。
この隙にまた"スプリントワープ"で抜け出されれば少し厄介であるため、志満は数メートル後ろへ下がる。
────これが、この勝負初めての志満のミスとなる。
「…あちゃぁ〜、ルビィちゃんのこと舐めてたわ」
志満にこれを言わせるほどだった。
それもそのはず、ルビィは強引に突破すると思わせて、"その場から動いていなかった"。
この技は─────撃つのに時間が必要だ。
「これで……勝ちっっ!!!」バッ!!
煙が晴れた時には既に"完成されていた"。
空気とATPのオーラを混ぜ合わせたその塊は、今か今かと待ちわびている。
ゴールに喰らいつける時を。
「【ラストリゾ───────
──────────バギイィィィン!!!
「!?!?!?」
「「「!?!?!?」」」
今までに経験したことのない音、そして状況が、目の前で起きていた。
全員が衝撃のあまり、その場で硬直する。
「なんで…なんで、なんで!?!?」
志満は─────"ラストリゾート"が放たれるのと同時に、足で直接ブロックしていた。
「ぐっっっ!!はあぁぁぁぁ!!!!」
"ラストリゾート"に触れていることは今は考えず、このシュートを放つことだけに、全力を出す。
しかし、志満のブロックが硬すぎるため、シュートを放てない。
(このままじゃ…押し切られ…)
「これがっっっ!!!!」
「やば──────────
「世界よ!!!!!」
────ドガァァァン!!!!
轟音と共にルビィの"ラストリゾート"はブロックされ、ルビィは勢いよく吹き飛ばされた。
「ぐっ!?」
まさか"ラストリゾート"に弾かれる衝撃を自分が味わうことになるとは。
起こったことが理解できず、なかなか立てない。
そしてフィールドに終了の笛が鳴り響いた。
『皇帝ペンギン・シン2号』ディフェンス/高海志満
皇帝ペンギン2号を進化させた必殺技です。呼び出したペンギンたちでシュートするのではなく、ディフェンスをします。
ペンギンでボールを奪う、ペンギンで相手に攻撃する、ペンギンで視界を限定させて死角からボールを奪う、など、さまざまな応用ができます。
感想よろしくお願いします。
どっちの方が読みやすいですか?
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千歌「サッカーやろうぜ!」
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「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)