ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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今月の目標は3話更新←もう厳しそう


最終章 13話「プロトコル・オメガ第2戦"ミキシマックスの力"」

 

 

 

「【古代の盾】!!!」

 

アルファのシュートはフェイの必殺技によりブロックされた。

ミキシマックスは能力が上がるだけでなく、新たな必殺技も発動できるようだ。

 

「…データに無い必殺技だ」

 

アルファも当然、見るのは初めてだった。

まさか自分のシュートがあそこまで簡単にブロックされるとは、思ってもいなかった。

 

 

守備は任せて!

フェイの声とともにパスが出された。

受け取ったのは曜。言われた通り、これで攻撃に全力を出せる。

そう自分に言い聞かせ、脚に力を込める。

 

「【スプリントワープ】!!」

 

サイドから一気に駆け上がる。

それに呼応し、清真選手たちも走り出す。

 

(無闇にクロスを出してもダメだ…何か、)

 

ドリブルしながら考える。

プロトコル・オメガの選手たちに半端なプレーは通用しない。

この試合、クロスは全て弾かれた。

何か別の仕掛け方を──────

 

「!!」

 

「ルビィちゃん!」

 

曜の選択した仕掛けはパスだった。

クロスでは無く、ペナルティエリア外から中に入れる横パス。

せっかくのドリブル突破チャンスを捨て、ルビィにボールを渡していた。

 

それをプロトコル・オメガのDFたちが逃すはずがなかった。

ルビィがパスを受け取るであろう場所に飛び込み、ドリブル阻止を狙う。

ルビィの体の向き、足の位置からドリブルを狙っていることは確実。

このままボールを奪ってアルファへ───── 志満さん!」

 

「「!?」」

 

(パスだと!?完全にドリブルを構えを、)

 

そして流れるようにボールは志満へ。

不意は突かれたが、シュート阻止には間に合う。

そう思考を巡らせた時には既に─────

 

 

「【皇帝ペンギン・シン1号】」

 

 

────志満の足はボールにめり込んでいた。

 

A『ゴール!!早くも清真高校、同点に追いついたぁぁ!!!』

 

 

「だ、ダイレクトシュート…!?」

 

プロトコル・オメガの選手たちが困惑するのも無理は無い。

志満のシュートの弱点は溜めの長さ。

その間にシュートブロックすれば十分阻止できるはずだった。はずだったのだが、

 

「ダイレクトで強引に弱点を潰してきただと…」

 

「馬鹿な!やりたくても出来る難易度じゃないだろ!?」

 

「…試合を再開する」

 

「「!!」」

 

アルファが困惑する選手たちに圧をかける。

ここで連携が乱れれば、いっきに崩れる。

が、確かにあの連携スピードは妙だ。

 

(理解した。"彼女"か)

 

アルファの視線の先には、清真高校の選手がひとり立っていた。

桜内梨子、彼女の"神のタクト"による指示、それが連携の正体。

指揮により最初から分かっていたのだ。曜のパスが最終的に自分の元へと来ると。

 

「だからって…オーダー通りすぎるわ」

 

以外にも、シュートを決めた本人、志満も驚いていた。

梨子から指揮で作戦が送られてきた時は、正直厳しいと思っていた。

ルビィが志満のシュートのミート場所にピンポイントでパスを出す…?オーダーの難易度が高すぎる。相当のパスセンスが問われていた、が、ルビィは一発でやってのけた。

ルビィだけでは無い。そもそも梨子のルビィたちへの信頼度、曜の指示の理解からの行動開始の速さ、どれも並大抵のレベルでは無かった。

 

どうやら、まだ私は彼女らを過小評価していたようだ。

 

そう呟きながら、ポジションに戻ろうとした時だった。

 

 

「【天空の支配者 鳳凰 "アームド"】」

 

「「「!!!」」」

 

いよいよあちらも本気を出してきたようだ。

いつ見ても恐怖さえ覚えるその姿。

強すぎるオーラが、清真高校の選手たちを震え上がらせた。

 

「あ、あれが、"アームド"…!?」

 

曜たちは話には聞いていたとはいえ、実際に見て、その圧倒的な力に驚きを隠せないでいた。

 

「ルビィより…強い」

 

あのルビィでさえ、このセリフ。

そんな鬼神ともいえる姿となったアルファが、笛と同時に飛び出した。

 

───今すぐに守りを固めて!

 

梨子の指示は早かった。

だが、それよりもアルファの方が"速い"。

ルビィがATPを発動するよりも、曜と千歌と志満がコースを塞ぐよりも。

すでに清真高校の最終ラインに迫っていた。

 

フェイが足止めを…と思っていたが、意外にもアルファの前に立ったのは。

 

「や、やってやるずら…まるだって…!」

 

「花丸ちゃん!?」

 

『ここでディフェンスに入ったのは国木田花丸!!果たしてどうなる!?』

 

「【真もちもち黄粉餅】!!」

 

巨大な黄粉餅をアルファに投げつける。

餅は広範囲に広がっており、足止めとしては効果的面────普通の人間相手ならば。

 

 

「悪くない技だ」

 

「ずらっ!?(いつの間に…抜かして、)」

 

広範囲といっても、一瞬ならば抜け目は存在する。

そこから確実に突破し、すでに花丸の横を過ぎ去ろうとしていた。

更に、アルファはすでにシュートの構えに入っている。

 

「これで逆転」

 

シュートがボールに触れようとした────

 

──────ナイスだ!!花丸!!」

 

 

誰かの足が、アルファよりも先にボールに触れた。

 

 

「【古代の鞭】!!!」

 

「!!」

 

「「「!!!」」」

 

 

フェイのミキシマックス相手である"アンキロサウルス"の最大の武器は、全身を覆う装甲ではない。

ハンマーのように振り回し、全てを薙ぎ倒す尻尾である。

 

『これはスーパーブロックだぁぁ!!フェイ・ムーンがギリギリのところで先にボールにタッチ!!シュートを阻止した!!』

 

「言ったでしょ。君のシュートは全て潰すって」

 

弾かれ、吹き飛んでいくボールを横目に、アルファはフェイのプレーを改めて分析する。

鞭のように脚をしならせる技…自分が対応するよりも先にボールを弾かれた。

更に、少し脚が伸びたようにも感じた。リーチが想像を越えていた。

 

「まるが拾うずら!」

 

「ナイスだよ花丸ちゃん!」

 

そして、国木田花丸のあの技も効果的だった。

広範囲に広げた黄粉餅、あれがフェイの接近をギリギリまで隠していた。

 

「千歌ちゃん!」

 

やはり、手加減はできない。

そう呟くのと同時に飛び出し、失ったボールを取り戻すべく千歌へと向かっていく。

 

アルファが来た!と周りから声がする。

 

千歌もその声で受け身の体勢を取っている。

真っ向勝負をする気なようだ。

勢いよく飛び込んでくるアルファ。

"Braveheart"を発動し、足にオーラを込める千歌。

 

────2人の足が勢いよくぶつかった。

 

 

『これは凄まじい衝撃だぁぁ!!両チームのキャプテンが1対1でぶつかります!!』

 

 

自分の全オーラを右足に込めている。

が、アルファの澄んだ表情は変わっていない。

それどころか徐々に押され始めている。

 

「やっぱり…完璧なゾーンじゃないと…!!」

 

一旦距離を置き、改めて考える。

"Braveheart"ではゾーンは完全に発動できない。

アルファに勝つためには、自然に発動した純度100%のゾーンでなくてはならない。

しかし、

 

「どうした?データよりも動きが鈍い」

 

「ハァハァ…!!」

 

あの時それを発動できたのは偶然。

"超覚醒(共鳴現象)"のおかげだった。

だが今回は発動できる気がしない。おそらく、"今回は"そういう流れではないのだろう。

 

ならばどう勝つのか。

 

「でりゃあぁぁぁぁ!!」

 

今あるフルパワーで戦うしかない。

が──────────

 

 

「それでは私には勝てない」

 

 

─────届かない。

 

『アルファ選手が再びボールを奪った!!これは、シュートには十分な距離か!?』

 

 

「まずい…!!」

 

フェイがいち早く気づくも、すでにアルファは脚を振り切っていた。

 

「【シュートコマンド01"スピニングトランザム"】」

 

「【古代の盾】!!」

 

なんとかギリギリで必殺技を発動する。

だが十分に技のためのオーラを集めることが出来なかった。

次第に盾にヒビが入り、広がり始める。

 

「ぐっっ!?夢希!!構えて!!!」

 

「!!」

 

フェイがそう叫んだのと同時だった。

ガラスが砕けるような音が響き、盾が貫かれた。

シュートの勢いはかなり落ちているが、それでもとてつもない威力。

 

(さっきみたいな失敗はしない!!)

 

夢希は右手に全オーラを込める。

最初の失点の際は何も出来なかった。

このままではただの足でまといだ。

 

「でりゃあぁぁぁぁ!!」

 

憧れのルビィ先輩にこれ以上惨めな姿は───

 

 

「【絶ゴットハンド】!!」

 

 

────見せたくない。

 

『止めたぁぁ!!なんとかギリギリで耐えた立向居夢希!!チームの危機を救った!!』

 

 

「ハァハァ…(と、止めたの??)」

 

ふと足下を見ると、あと数センチでゴールラインを完全に越えていた。

数メートルは押されたことになる。

手の感覚も無い。ブロックされてこの威力。

もう当分は必殺技を出せない、が。

 

「やるじゃん」

 

清真高校の先陣で待つルビィがニヤリと笑った。

もうそれだけで痛みなどどうでもよかった。

 

まだ私はやれる。

ボールを前へ送らなければ。

そう体へ鞭を打ち、振りかぶったところで

 

 

「夢希ちゃん!!前半終わったから!!!」

 

 

梨子が必死に自分を止めていることに気づいた。

 

 

 

────

 

 

前半は1対1のままで終了した。

だが、互角とは到底言えた状況ではない。

 

「アルファをどうにかしないと」

 

今はフェイの好プレーでなんとか凌いでいるものの、あれほどの威力のシュートやドリブルを、試合終了まで完封できるかと言われれば───

 

できると言いたいけど、難しい。

 

これが結論だった。

どうしても我慢比べで確実に負ける。

 

その前に───

 

「その前に」

 

「志満ねぇ…?」

 

───決着をつけなければ。

 

 

「ワンダバさん。お願いがあるんだけど」

 

「お願いだと?」

 

 

今の状況を変えるため、志満は越えなければならない。

 

 

 

「私と"善子ちゃん"をミキシマックスして欲しいの」

 

 

今の志満(自分)を。

 





感想よろしくお願いします。

どっちの方が読みやすいですか?

  • 千歌「サッカーやろうぜ!」
  • 「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)
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