ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで! 作:ルビィちゃんキャンディー
皆さん良いお年を。
今年最後の日に投稿です。
A『ゴール!!後半開始早々、イタリア代表が1点を返しましたぁぁぁ!!!』
揺れるスタジアム。
千歌たちの完成された速攻は、相手に対応させる暇さえ与えなかった。
「…ふーん」
動揺するプロトコル・オメガの中で、1人だけ表情を変えない選手がいた。
「ナイスシュート。亜里沙ちゃん」
「ありがとうございます。ですが、あのベータって人」
「うん。そうだね」
わざと動かなかったのがひと目でわかった。
ずっと自分たちの動きを観察しているようだった。
そして、まだ勝利には5点残っている。
「みんなー!気合い入れてこー!」
穂乃果の声が響いたのと同時だった。
─────ベータが飛び出した。
「1点入れたからってー、勝てると思ってるんですかぁ?」
ふわふわした喋り方とは裏腹に、キレのあるドリブルでイタリア代表陣内に入り込む。
それに呼応するように、ほかの選手たちも攻め込んできた。
なるべく早く奪わなければ。
時間に余裕は無い。
逃げ腰だけはしてはいけない。
すぐにでも守備へ飛び込もうとした時だった。
「撃ってきなよ」
「「「!!!」」」
守護神が構えていた。
「で、でもお姉ちゃん…!」
「撃たせていい」
「北也監督…!?」
雪稲を静止したのは北也だった。
美奈も止めない。
「ラフプレーのリスクがある中で、最速でボールが欲しい…だったら」
「わざと撃たせるんですか!?」
話している間にベータはシュートの体勢に入っていた。
ボールを足で踏みつけると、2つに分裂。
赤と青のオーラを纏ったボールを─────
【シュートコマンド07"ダブルショット"】」
─────オーバーヘッドで放つ。
2つのボールが1つに戻り、凄まじい勢いでゴールに迫っていた。
想像以上のシュートに動揺する選手たち。
だが、
「絶対に止める」
高坂穂乃果は、迷わず飛び出した。
(技の基盤となる"ゴッドハンド"。火力を引き上げる"愛は太陽"。それらを掛け合わせた時の反動を耐えきる強度"ブラックアーマー")
(3種類の必殺技を同時に発動する…お姉ちゃんは、紛れもない天才…)
「私には…あんなこと…」
両手をクロスし、灼熱のオーラを右腕に集める。
日の丸を背負い、ゴールの最後の砦として立ち塞がり、世界一へと導いた。
それが────────
「【ゴッドハンドX】!!!」
太陽の守護神、高坂穂乃果
A『止めたあぁぁ!!高坂穂乃果、ベータのシュートを捻り潰しましたぁ!!』
「すごい…!あれが"ゴッドハンドX"!」
フェイは穂乃果の必殺技を見るのは初めてだった。
話には聞いていたが、実際にその目で見た衝撃は大きかった。
「みんな!もう一度速攻だよ!」
ベータのシュートは決して弱くなどなかった。
この世界でも屈指の火力になるはずだ。
それを、簡単に受け止めるとは。
「あれが…音ノ木坂学院の守護神…」
清真高校の1年GK、立向居夢希は、目の前でプレーする穂乃果の姿が果てしなく遠く見えた。
そんなベンチ陣とは違って、フィールドの中は慌ただしかった。
「【神のタクトFI】」
(丁寧かつ素早く、1秒1秒を無駄にはしない!)
桜内梨子の指揮が奏でられていた。
炎の線が選手たちを導き、チームの攻撃力は数段階進化する。
面白いぐらいパスが繋がる。
プロトコル・オメガの選手たちは、千歌たちに触れることさえ出来ないでいた。
A『またしてもイタリア代表がペナルティエリア内まで迫る!!これはシュートチャンスか!?』
「【カミウツシ"氷の矢"】!!曜さん!」
「ドンピシャ!!」
鹿角聖良の縦パスをコピーした亜里沙。
プロトコル・オメガの最終ラインを越えるのと同時に、曜は飛び出していた。
「これで2点目だあぁぁ!!」
GKとの1VS1。
近距離、ダイレクト、体勢も完璧だ。
全力で振り抜く。
「【真ゴッドウイン──────
───────「おい」
スカッ。
シュートを撃つ、爽快な音とはかけ離れたものが聞こえた。
不思議なことが起きた。
あれだけ完璧な状態だったのに、空ぶった。
あれ?
思わず間抜けな声が漏れてしまうほど、それは突然──────"来た"。
「あんまり調子乗んじゃねぇよ」
シュートボールを奪い取った、ベータがいた。
「な、なんであいつあそこにいるのよ!?」
善子が驚くのも無理はない。
つい先程、数秒前まで自分の横にいたのだ。
シュートを撃ったあと、一瞬目を離した隙に、別の場所から歓声が上がったと思いきやだった。
「それに…なんか様子が変だよ、」
先程までのふわふわした様子とはかけ離れた口調。
そして人を刺すような目。
まるで別人のようだった。
「データ分析は既に完了した。あとは…潰すだけだ」
その時、ベータのオーラが一気に跳ね上がった。
「このオーラ…まさか、」
千歌たち清真高校の選手たちには覚えがあった。
この重圧感、電気のようにビリビリと揺れる空気。
「来い!!"虚空の女神アテナ"!!」
「【アームド】!!」
背中から出した魔神を鎧のように体へと纏う。
初めてその姿をみた音ノ木坂の選手たちは困惑していた。
「な、何あれ!?」
「あれは"化身アームド"。自身のオーラを身体に纏っているんだ」
「気合いいれてね。あれになったら、もう人の次元じゃない強さだよ」
「お前らも上がれ!!一気に叩くぞ!!」
ベータの指示でプロトコル・オメガの空気が豹変した。
プログラムされたかのような動きで、イタリア代表チームを翻弄していく。
(だめ…アームドしてる選手だけに集中しちゃ、そこ以外から崩される)
司令塔の梨子がベータにかけるディフェンスの量を思考する。
が、ほかの選手たちも高レベル。
放置していい相手ではない。
A『ここで再びベータ選手にボールが渡る!一気に切り込むのか!?』
「これ以上は…!【スピニングフェンス】」
分身した海未が回転し、巨大な竜巻でベータを飲み込む。
しかし、アームドのパワーは圧倒的。
「どけぇ!!」
「なっ!?(竜巻でもビクともしない??)」
(この圧倒的な力…まるでオーガの選手のよう、)
止まらないベータ。
もう少しでペナルティエリアというところで、1人の選手が立ちはだかっていた。
「やばい!花丸!彼女は危険だ!!」
フェイが咄嗟に止めるも彼女はその場から動こうとしなかった。
「ま、まるだって…やってやるずらよ」
彼女がこの場に立っているのには理由があった。
『え…まるがDFでスタメン??』
『お願いします。監督』
花丸を推薦したのはルビィと善子だった。
日本代表となれなかった花丸は、代表のサポートとして活動しながらも、自身のトレーニングは欠かさなかった。
『ハァハァ…こんなんじゃ、みんなに追いつけないずら』
自分の身体能力がみんなよりも劣っていることは、嫌なほど分かっていた。
それでも諦めきれなかった。
またみんなと一緒にサッカーがしたいから。
そんな花丸に協力したのは、同級生の2人。
そして、いよいよその時はやってきた。
『『この技があれば──────
「まるは──────
───────戦える!!」』』
いつものように餅を掴む花丸。
だが、その餅を相手に伸ばすのでは無く。
ビタァン!!!
地面に叩きつけた。
「【もちもちわらび餅】!!」
(餅が拡散した?)
弾けて雨のように降り注ぐ餅。
ただの目くらましかどうか知らないが、自分の驚異ではない。
そのまま突破しようとした時だった。
「なに!?離れない!?」
先に餅に触れた選手の様子を見て、その考えは間違っていることに気づく。
粘着性の餅の拡散。想像以上に厄介だ。
「なら避けて突破してやんよ!!」
数の多さと範囲の広さは侮れない。
だが、アームドのスピードがあれば回避は造作でもない。
「わらび餅が当たらないずら!?」
「どけぇ!!」
花丸を弾き飛ばす────まであと数歩。
「動きが直線的すぎよ」
誰かが横で喋っている。
「なっ!?(こいつ…いつの間に!)」
この餅が上手く姿を隠していたのはまだ分かる。
が、どうやって触れずにここまで来た!?
だが彼女なら、それが出来る。
そう理解した時には既に、ボールは奪われていた。
「【Deep Resonance】やるじゃない。花丸。あとは任せなさい」
A『津島善子が奪ったぁぁ!!一瞬でした!わらび餅の雨、ドリブル、全てが噛み合った瞬間に飛び込んでいました!!』
「行けぇぇ!!善子ちゃん!!」
「全員抜き去ってやるわ」
「ルビィも負けてらんないね」
清真高校2年生が躍動する。
その力の原点はいつでも"サッカーがしたい"という気持ちだ。
もちもちわらび餅/ディフェンス/国木田花丸
①餅を広範囲に拡散させ、視界やドリブルルートを限定。
②餅は粘着質。足に触れたら動くことは困難。
後に特訓や背景を描く予定です。
餅シリーズ何個作れるかな。
どっちの方が読みやすいですか?
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千歌「サッカーやろうぜ!」
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「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)