ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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行き着きます。

いろいろと考え、台本形式に戻してみました。




最終章21話 「プロトコル・オメガ2.0戦 "最強に成るためのサッカー"」

 

 

FW…………絢瀬亜里沙、黒澤ルビィ

 

MF………園田海未、高海千歌☆、渡辺曜

 

MF………………桜内梨子、星空凛

 

DF……南ことり、津島善子、フェイ・ムーン

 

GK……………………高坂穂乃果

 

 

花丸に代わり、凛をフィールドに投入し試合再開。

ルビィの"ラストリゾート"までもが防がれ、千歌たちの逆転は絶望的に見えた。

しかし、

 

『ボール、全部ルビィに回してください』

 

このワガママを、高海美奈は許した。

今は"爆発が要る"。彼女はそう続けた。

 

美奈「サッカーはチームスポーツ。でも不利な状況に追い込まれた時、全てをひっくり返すような個人技が必要になるわ」

 

美奈「現状、それができるのは…」

 

 

『黒澤ルビィがボールを持った!ベータ選手とのマッチアップだ!!』

 

何度も懲りずに向かって来る…とか思ってるんだろう。

だが、その目には迷いは無かった。

"スプリントワープ"でドリブルを仕掛ける。

当然、ベータはピッタリと付いてくる。

 

ベータ「そんなスピードじゃ一生抜けねぇぞ」

ルビィ「……っ!」

 

前方、数メートル先では相手DEFがドリブルコースに入ろうとしていた。

上手く引き付けてパスを─────────

 

─────違う」

 

ベータ「!!」

「なに!?」

 

『おっと!冷静な判断でした。ベータ選手の背後から別の選手が足を伸ばしましたが、黒澤ルビィ、その前にパスを出します!』

 

フェイ「危ない!今のよく気づいたね…!」

曜「あれ…見えてたの?」

 

仲間たちが驚くのも無理はない。

実際、ルビィも見えていなかった。

完璧に死角を突き、わざと前方にダミーのDEFを用意したが、ルビィは"何故か"察知できた。

 

ルビィ(今の…なんで分かったんだろう)

 

ボールを受け取ったのは亜里沙。

突然飛んできたボールに少々驚きはしたものの、冷静にドリブルを始める。

亜里沙はこの先の自分の役目を自覚していた。

今の実力ではあのゴールを破ることはできない。

現状、それができる選手は限られている。

ならば、その選手に少しでもチャンスが生まれるように、抗わせてもらう。

 

亜里沙「【カミウツシ"逃走迷走メビウスループ"】」

 

"♾"の形がはっきりと見えるほどの高速ドリブル。

例えベータの強化があっても、このスピードを見切るのは至難の業。

相手を翻弄し、一気に抜き去る。

 

亜里沙「ルビィさん!」

 

結果的に必殺技を挟んだワンツーとなる。

再びボールを得たルビィはペナルティエリナ内に侵入する。

 

ベータ「来いよ」

ルビィ「…」

 

考え無しには飛び込まない。

彼女はそういう次元の選手ではないのだ。

今までは足りない、勝つための、"革命的な変化"が必要だ。

 

(スピードで勝てない…"ラストリゾート"もパワー負けする…どうしよう)

 

現状、戦える手札は無いに等しい。

だが、何故かルビィは負けた気がしなかった。

 

メダム「ぼーっとすんなよ!?」

ルビィ「!!」

 

『ああっと!?ペナルティエリナ内の決定的なチャンスでしたが、黒澤ルビィ撃てず!!』

 

 

本当なら、大切な友達が傷ついて、怒りでおかしくなっているはずなのに、やけに冷静な自分自身に疑問を持った。

いや、自分でも分かっているのだろう。

 

 

怒りを超えた先、感情を超えた先に、踏み入れかけている。

 

 

『プロトコル・オメガの連携に対応できていないか!?あっという間に射程圏内だ!!』

 

 

ベータ「食らえ…!【シュートコマンド07"ダブルショット"】」

 

アームドで強化された破壊的なシュート。

その威力はこの試合イチ。

だからこそ──────────

 

フェイ「好き勝手にはさせないよ!!」

フェイ「【古代の盾】!!!」

 

フェイがシュートコースに飛び込み、鉄壁の盾でシュートブロック。

砕けはするものの、確実に威力を落としている。

 

穂乃果「はあぁぁぁぁ!!!!」

 

その間に、穂乃果は両手に灼熱のオーラを集めていた。

そのまま勢いよく飛び出し、両手がボールに触れた瞬間、ゴールよりも巨大な手が現れた。

 

穂乃果「【ゴッドハンド・ダブルX】!!!」

 

 

立向居夢希「すごい…これが、」

 

その熱とオーラはベンチに座る夢希にも伝わっていた。

"ラストリゾート"や"エクスカリバー"など、世界最強のシュートに挑んできたGKの圧倒的な"火力"。

 

 

穂乃果「よーし!!止めたぁぁぁ!!!」

 

 

揺るがない日本の太陽がそこにはいた。

 

 

穂乃果「いっけぇぇぇ!!」

 

声とボールを思いっきり飛ばす穂乃果。

受け取ったのはことり。

すぐにプロトコル・オメガの選手がボールを奪いに近づくが、ことりは既に構えていた。

 

ことり「受け止めてください!」

ことり「【ワンダフルラッシュ】!!」

 

音ノ木坂の砲台から放たれた超レーザビーム。

一見ロングシートだが、それは、1人の選手に向けられた"パス"だった。

 

千歌「き、聞いてないよ!?」

 

突然のことで驚きながらも構える千歌。

闇の力を全開にし、絶妙な加減で"軌道を変える"。

 

チカ「【リベンジカウンター】!!」

 

メキメキメキ!!と足が悲鳴をあげるも、"ブラックアーマー"で衝撃をカバーする。

 

チカ「届けぇー!!」バギィィン!!

 

吹き飛ばされながらも、上手くボールの軌道を変える。

穂乃果、ことり、千歌、この3人で最速でボールを前線に送った。

 

 

『再び黒澤ルビィにボールが渡る!!さあ、先程は撃てなかったが、今度はどうだ!?』

 

 

ルビィ「………」

 

ベータに勝つためには、スピードとパワーだけでは足りない。

"爆発力"は何も、暴力的な力だけでは無い。

ルビィは思い出す。あの選手を。

 

全く歯が立たなかった。

匠とも言える技術を持つ選手。

 

ドリム「落ちた瞬間を狙う!!」

 

千歌からのパスがルビィに渡るタイミングで突っ込んでくるドリム。

ボールに触るよりも先に、相手のブロックが間に合ってしまう。

ならば────────

 

ルビィ「っっ!!」ズン!!!

ドリム「!?」

 

「「「!!!」」」

 

千歌「あれって、」

 

 

ボールではなく、選手に向かって体を入れる。

これ以上、一歩たりとも、ボールには近づけさせない。

 

ドリム「このっ…調子に─────うわっ!?」

 

相手が強引に押してきた力を利用しターン。

 

「「上手い!!」」

 

思わず声が出た。

まるで、この感じは、

 

北也「志満…じゃねぇか」

 

 

 

ベータ(プレイスタイルが変わった…今までにないデータ)

 

一部始終を見ていたベータは分析していた。

今までの黒澤ルビィはスピードとパワーで真っ向勝負する選手。

だが、先程のプレーはまるで"受け身"。

 

その前の、ダミーのDEFが躱されたプレーもそうだった。

まるで"見透かされている"ような、これから何が起こるか分かっているかのような動き。

 

 

ベータ「……まさか、あいつ!!?」

 

焦った表情と共に飛び出す。

もし考察が正しければ不味い。

黒澤ルビィは─────────

 

 

 

ルビィ「【ラストリゾート】」

 

 

 

───────"ゾーンを発動"している。

 

ベータ(足を出せば間に合う!!)

 

"ラストリゾート"は放物線を描く様に、弾んでゴールへ向かう。

ブロックは可能。他のDEFたちも軌道予測位置に飛び込もうとしている。

全て、計算通r─────「ここだ」

 

ベータ「……は?」

「「!?!?」」

 

何かが足と地面の間を突き抜け、やっと気づけた。

地面スレスレの────超低弾道シュート!?

 

 

『ゴール!!!スーパーシュートが炸裂したぁぁ!!なんと3人の選手の股を抜くシュートとなりました!!』

 

 

GKも必殺技が間に合わなかった。

まるで伸びるようなシュートだった。

ゴールに突き刺さるシュートとは、これを言うのだろう。

 

北也「よっしゃー!来たぞ!!」

 

美奈「……いよいよね」

 

美奈はゴールへの喜びよりも、緊張の方が勝っていた。

ついに、誕生するかもしれない。

"最強"のストライカーが。

 

ウォード「な、何よあの"ラストリゾート"!?データと違うじゃない!」

ガウラ「あれはまぐれだ…再現性はない。データ通り守備を…」

 

ベータ「待て」

 

「「!」」

 

最初、ベータもまぐれのシュートだと思った。

二度は撃てない…そう分析しようとした。

だが、黒澤ルビィは"自分の意識"であのようなシュートを撃った。

 

"ここだ"

 

聞き間違いでなければ、確かにそう言った。

誰もシュートブロックが届かないタイミング、コース、全て見えていたのか??

不安材料が多すぎる。

 

ベータ「黒澤ルビィにシュートを撃たせるな」

 

ベータは選手たちに警戒を引き上げるように指示を出す。

 

 

その後、再びボールを奪った千歌たち。

ベータの指示通り、ルビィへのマークは厳しくなっていた。

 

ルビィ(これで対策のつもりか…)

 

もともとルビィは"空間把握能力"に長けていたが、それが"ゾーン"により完全に覚醒した。

 

ネイラ「黒澤ルビィが消えた!?」

 

今まではそれをパスを貰う時や、オフ・ザ・ボールの時を中心に使っていた。

だが、今なら何でもやれる。

攻撃にその"センス"を全て詰め込む。

 

 

美奈「あの子がゾーンで覚醒させたのは、"アドリブ力"。どんな状況でも、その場の判断で切り抜ける…あれやられたら、誰も勝てないわ」

 

 

ルビィ「【ラストリゾート】」

 

必殺技の名を口にする。

それと同時にオーラと空気がボールに集まり、巨大なエネルギー球が完成する。

 

ベータ「そう何度も撃たせるかよ!!」

ルビィ「!!」

 

シュート撃つ前に、ベータがタックルでルビィの体の向きを強引に変える。

黒澤ルビィは左足のみでしか"ラストリゾート"を撃てない。

だが、今は体が右の方へ向いている。

この体勢では、絶対に撃てな───────

 

 

─────「そうか。これだ」

 

メキメキメキ!!!

黒澤ルビィの足がボールを捕らえていた。

撃てないはずの"左足"で。

 

ベータ(アウトサイドキックだと!?)

 

高海志満の言葉が頭を過る。

自分(ルビィ)の必殺技は世界に通用する。

だが、自分(ルビィ)のサッカーは世界に通用しない。

 

それの意味がやっとわかった。

どんなに強力な必殺技やオーラを持っていても、それを扱えなければ意味が無い。

 

曜「何!?あの"ラストリゾート"!?」

亜里沙「ミスキック…じゃない!」

 

 

必殺技による"触れないシュート"から、技術による"触れないシュート"への進化、これが。

 

 

ルビィ「【ラストリゾート改】だ」

 

 

ゴールの右枠外に大きく外れたコースのシュートは、カーブを描き、ゴールに吸い込まれた。

 





ゾーンについて
選手の基礎ステータス上昇よりも、その選手の才能が強化される方が脅威だと思います。絢瀬亜里沙ならば、カミウツシでコピーできる必殺技が増え、桜内梨子ならば指揮のスピードと技術。逆に才能が強化されていない場合、そのゾーンは未完成と言えます。
黒澤ルビィはいよいよゾーンを覚醒させました。それにより、空間把握能力とアドリブ力を強化しました。必殺技だけでごり押すだけではありません。

どっちの方が読みやすいですか?

  • 千歌「サッカーやろうぜ!」
  • 「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)
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