ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで! 作:ルビィちゃんキャンディー
とうぶん暑いけど。本当におわるの?
"ゾーンに近い身体を作る"
北也から特訓の真の目的が明かされ、少女らは驚きを隠せずにいた。
内臓や効率といった、新たな視点を理解するには、少々時間が必要だった。
それと同時に気になったことがある。
真姫「なんで今なの?FFIの時に"その身体"にしておけば、もっと安定して試合ができたんじゃない?」
北也「……」
ほかのメンバーからも、確かに…と共感の声が漏れていた。
そんな中、北也はすぐには口を開かずに、言葉を選んでいるようであった。
そして言いずらそうにしながらも、渋々話してくれた。
北也「そもそも、俺はこの特訓は反対なんだよ」
「「!!」」
北也「まだ身体的に成長途中の子どもだ。はっきり言って早すぎる。身体が壊れちまう」
真姫「なら、なんで…」
北也「手段を選んでいる余裕なんてないだろ?」
その目に迷いはなかった。
聞くと、この特訓は美奈も止めていた。
世界大会前、厳しい戦いになると言いながらも、美奈は堂々と宣言していた。
"あの子たちのセンスで勝たせる。今は、ね。"
世界大会は長期戦だ。
なるべくリスクは負いたくなかったのだろう。
だが、美奈はこうも続けていた。
美奈『私の勘だけど、あの子たちなら"アレ"を習得できるんじゃないかなと思うの』
北也『なら、なんでやらないんだ?』
美奈『……今はね。必要ないわ。中には自分から気づいて習得している子もいるけど、』
美奈『これは、今まで以上に残酷な結果になるかもしれない』
北也『残酷な結果?』
「「ハァハァハァハァ…!!」」
少女らが砂浜を走っていく。
その背中を見送った北也は、美奈との会話を思い起こしていた。
あの会話の続きを、北也は話さなかった。
女子高生にこれ程までに酷なことは言いたくなかった。
北也「才能の差がさらに顕著になる…か。どうなるかは、あいつらの気持ち次第だな」
─────────
梨子「ルビィちゃん、今日2周目だよね…?しかも、さっきシャワー浴びてたんじゃ、」
ここまで説明したついでということで、仲間たちのマラソンに同行してくれていた。
そして、走りながら教えてくれていた。
ルビィ自身も、このオーラの使い方を自覚し始めたのは、ここ最近からだと言う。
ルビィ「不思議に思ったの。必殺技とか使ってないのに、身体能力が高い選手たちがいることに」
才能だけでは説明が出来ない違和感があった。
そのひとつが"オーラ"だった。
ルビィ「オーガの選手たち、あんなに凄い身体能力だったのに、オーラが全く見えなかった」
どこに行ったのだろう?
そして行き着いた結論が"体内"だった。
まず、オーラを体内に閉じ込めるところから始めてみた。
亜里沙「それが"Awaken the Full power"!?」
ルビィ「そう。でもそれだけじゃ北也さんの言っていた領域に届いていない」
そこから約半年、新たなオーラの使い方を模索し、コツを掴んだことにより、劇的に変わった。
"Awaken the Last resort"の継続時間が、比べものにならないぐらい増えたのだ。
無駄な体力消費が減り、パフォーマンスも向上した。
曜「それを習得できれば、プロトコル・オメガの選手たちとも、もっといい勝負ができるかも…!」
穂乃果「ますます燃えてきたよ!」
プロトコル・オメガ2.0との試合で、ルビィが見せたプレーを思い出せば、今自分たちがどれだけ成長の近道を走っているのかは明確だった。
自分たちもあれぐらい強くなりたいという気持ちを燃料とし、一歩一歩力強く、そして体内に意識を集中させて走った。
善子(なんか、そのオーラの使い方に、技名みたいなのがあったわね…何だったかしら、)
だが、そう簡単に習得できるはずが無く。
体内に意識を集中させ過ぎて、逆に走るペースが乱れ、結局余計疲れる羽目になっていた。
なんとか完走するも、今日も走るだけで夕方になってしまい、サッカーの練習はできなかった。
ことり「ハァハァ…ほ、本当にできるのかな?」
凛「変わった気がしないにゃー…」
善子「初日で出来たら苦労しないわ。私だってたまにできるぐらいで、常には無理よ…」
穂乃果「そう考えると、ルビィちゃんはすごいな。もう使いこなしてるもんね」
ルビィ「……」
宿舎へ向かうルビィの足が一瞬止まった。
変な沈黙の時間が少し流れ、ルビィは答えた。
ルビィ「…それしか、できませんから」
誰も呼び止めることができなかった。
自暴自棄とまでは行かないが、今のルビィは自分でもどうすれば良いのか分からないのだろう。
無理もない。
善子「……フェイ。ルビィの"あれ"、どうにかならないの?」
ルビィはあの試合で"呪い"にかけられた。
ボールに封印された際、"遺伝的能力"を封じる装置を取り付けられた。
装置とは"金色の髪留め"。
遺伝的能力とは──────
フェイ「あれは、囚人を拘束するのと同じ装置で破壊不可能なんだ…だから、」
フェイ「ルビィは"Awaken the power"を、二度と使えない」
分析もしたし、髪を切ることもやってみた。
それでも出した結論が破壊不可能。
ルビィは現在、特殊能力が全てリセットされた状態の選手として共に行動している。
フェイ「でも、彼女は凄いね。あんなことになってるのに、淡々と…「ちょっと違うわ」
遮ったのは善子だった。
ずっと見てきたから分かる。
今のルビィは、
善子「目を見ればわかるわ。今のルビィは、才能と一緒に、炎を失ってる」
善子「自分でもどうすればいいか、分からなくなってるのよ」
誰もルビィを追うことができなかった。
小さくなる彼女の背中には、まるで灰が積もっているように見えた。
その日の夜、消灯時間が近づいてきた宿舎の廊下を、足早に歩く少女がいた。
梨子「もう、千歌ちゃん借りっぱなしじゃない」
千歌に私物を貸していたが、今彼女は行先も告げずにどこかへ行ってしまった。
帰ってきたら説教だと考えながら、千歌の部屋の扉を開けた。
梨子「…なに、これ?」
この部屋だけ台風が過ぎ去ったかのよう。
部屋にあるものが全てぐちゃぐちゃに散乱していた。
前々から本人から話は聞いていたが、これは誰かに荒らされたと言われてもおかしくない。
朝起きたらこうなっていると千歌は言っていた。
ふとベットを見ると、梨子の私物が丁寧に置かれていた。
今、本人がいないため下手に片付けもできない。
とりあえず私物を回収するためにベットへ近づくと、違和感を覚えた。
梨子「ベット……ここにあったっけ?」
何故千歌のベットだけみんなと違う場所に?
考えすぎだろうか、モヤモヤは残るが、明日のことも考え、梨子は部屋を後にした。
───────
千歌「はあぁぁぁぁぁぁ!!!」
セイン「……」
千歌は引き続き、力の解放の特訓をしていた。
ただ力むだけでは本来のチカラは出せない。
千歌(オーラを……集めるっっ!!)
美奈から貰ったヒントを意識する。
ボールに蹴りこむ脚にオーラを集め、その部分だけ瞬間火力を引き上げる。
そして、新たな発見をしたことがある。
千歌「っっ!!!」
ドオオオオォォン!!!!
爆発音と衝撃波がヘブンズガーデンに広がった。
セインの放ったシュートを止めるだけでなく、千歌は、"蹴り返していた"。
セイン「…だいぶ形になったな」
千歌「ハァハァ…これだ」
本人にも手応えがあった。
チカラを解放する際に、普通の蹴りよりも、かかと落としの方がやりやすい。
"サンシャインアッシュ"と似た蹴りだ。
だが、それ以上の爆発力が欲しい。
セイン「だが、言い出した時にはあの苦い記憶が蘇ったぞ」
千歌「前々から考えてはいたんです。ただ、どうやっても形にできなかった」
千歌がヨーロッパへ遠征した際、1人の選手とこんな会話をしていた。
"君は私の技と相性がいいかもしれない"と。
千歌「爆発力…そしてあのアームドに勝つためには、あの技しかない」
千歌「"エクスカリバー"を再現するんだ」
千歌は今の自分を超えるため、聖剣へと挑む。
黒澤ルビィAwaken the power封印
これにより、ルビィが撃てるシュートは、、、
"ファイアトルネード"のみ。
どっちの方が読みやすいですか?
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千歌「サッカーやろうぜ!」
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「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)