ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで! 作:ルビィちゃんキャンディー
俺の名は松浦北也。
とある田舎でダイビングショップを経営している、どこにでもいるオジサンだ。
そんなオジサンは今、本業をサボって南の島へ来ている。
決してバカンスでは無い。
仕事の合間に指導している女子サッカー部の引率だ。
現在、日本では法律でサッカーをすることが禁止されている。
そのため、アイツらはここ、"ライオコット島"という日本の法治下に無い場所でサッカーの特訓をしている。
一見、そこまでしてでもサッカーがしたいサッカーバカのように見えるが…いや、普通にサッカーバカたちなんだが。
アイツらには強くならなければならない理由がある。
だから俺もしょうがなくここへ来た。
「スペシャルバカンスドリンク、お待たせしました!」
……ああ。本当にしょうがなく来た。
水分補給は大事だからな。
俺はフルーツがふんだんに詰まったドリンクを飲みながら、アイツらの帰りを待つ。
さて、あと何日でモノになるだろうか。
今やっている特訓も含め、待っている間に各選手の現状を俺の独断と偏見で振り返ろうと思う。
この先、必殺技や戦術の特訓を始めた時に役立つだろう。
まずは音ノ木坂学院のキャプテンでGK。
"高坂穂乃果"
…アイツは最初見た時、天才だと思った。良くも悪くも、美奈が気に入りそうな選手だなと。圧倒的な火力で強力なシュートを受け止め、癖ありなシュートも反射神経でなんとかする。持ち前の明るさでチームを雰囲気を一気に盛り上げる…と。改めて考えるとすげぇな。だが、まだ体幹が完成していない印象を持つ。今回の特訓で徹底的に身体の強度を高めたい。
"園田海未"
海未の武器はスピードと適応力だな。スピードで毎回先陣を切ってもらい、様々な作戦で活躍する。それを可能にしているのが適応力だ。状況に合った行動ができるからこそ、作戦に関わり、合体必殺技への関わりも多い。だが、穂乃果と同じで体幹や筋肉で不安が残る。よく世界大会で吹き飛ばされているところを見た。みっちり鍛えてやる。
"南ことり"
キック力が音ノ木坂学院イチらしい。なんなら日本代表の中でもトップクラスではないだろうか。あの"エクスカリバー"に対抗するなんて、まあまあイカれてるぞ。ただ、やっぱり器用貧乏なところがある。必殺技はどれも強力だが、イマイチ使いこなせていない。だが、これはいろいろ作戦は考えてある。
"星空凛"
実は今回のオーラ特訓で一番飲み込みが早いのは凛だ。今朝見た時には、感覚で既に掴み始めていた。ここまで自分のサッカーに迷走している部分が目立っていたが、ここで一気に巻き返しが出来てもおかしくない。それぐらい、このオーラ特訓は重要なんだ。
"西木野真姫と小泉花陽"
実はこの2人もマラソンなど、特訓に参加してもらっている。それに関して、俺から言うことは無い。何を隠そう、参加を志願してきたのは彼女らだからだ。アイツらはまだサッカーがやりたい、強くなりたいと思っている。なら頑張ってもらうしかないな。今日は最後まで走りきれるといいけどな…
"絢瀬亜里沙"
絢瀬絵里の妹で、プレースタイルや必殺技を模範する能力がある。やばいな。美奈、どうやってロシアから連れ戻したんだよ。確かに能力はやばい。だが、肝心の本人の身体が完成されていない。だからオリジナルよりも一段劣るコピーになったりする。体づくりはマストだな。
"高坂雪穂"
高坂穂乃果の妹。どうやらまだ実力を隠しているようだが、それを見破る前に美奈が封印されちまった。まあ、そのうち分かるだろう。基礎能力もまだまだ発展途上だが、最近、穂乃果がよくGK指導をしているところを見る。未来の音ノ木坂学院の守護神だしな。
"高海千歌"
去年からいろいろ悩んではいたが、そろそろ自身の能力とも決着がつきそうかもな。今回、千歌は別行動だ。自分を超えるために、行きたい場所があるとか。まあ、多分大丈夫だろう。アイツの度胸と覚悟は世界最強だ。
"桜内梨子"
アイツの司令塔としての実力は抜けている。だが、もっと欲張りたい。梨子のオン・ザ・ボール中の能力をこの合宿で引き上げたい。実は体力も結構伸びてきていて、清真メンバーの中ではルビィと善子の次に体力があったりする。
"渡辺曜"
凛に対して、オーラ特訓で一番苦戦しているのは曜だ。良くも悪くも、今まで曜はセンスでサッカーをしてきた。すぐに飲み込んだり、適応できたり。技の覚えが早かった。つまり、感覚的に掴めないモノはとことん掴めない。だがまだ始まったばかりだ。これからだ。
"津島善子"
こいつは帝国女学院で志満から鍛えてもらったからな。多少の心得はある。"Deep Resonance"とこの修行は相性がいい。今のチームだとルビィに次いでコントロールできている。
"立向居夢希"
未来の清真高校の守護神だ。技の練度はまだまだこれからだが、フィールドを見る"目"にかなりのセンスがある。話を聞くと、昔からルビィに憧れていたとか…
"黒澤ルビィ"
……こいつ、自力で習得したとか言ってたんだが。どこまでも恐ろしいやつだ。そのうち自力で封印?を破っちゃうんじゃないか?だが、"Awaken the power"を失ったのは痛い。
このままチームの話に入ろう。
現状、守備に関しては盤石とは言えなくとも、強固には近いと思っている。
梨子に守備の指揮をしてもらいながら、善子の共鳴と穂乃果の高火力で、先日の試合は無失点で終わることができた。
だが、やはり決定力をどうにかしなければならない。
ルビィの"ATP"が無い今、頼れるストライカーは千歌と亜里沙のみだ。更に、シュートまで辿り着くまでも課題だ。
千歌は自身で悩んでいるぐらい、"火力"が伸びにかけている。
亜里沙はコピーで強力なシュートを撃てるが、それを連発したり、強引に持っていくにはもう少し修行が必要だ。
ルビィ「ハァハァ…!」
いろいろと考えている間に先頭が帰ってきた。
相変わらずルビィが早い。
いつもぶっちぎりで戻り、シャワーを浴びて仲間の帰りを待っている。
そして、遅れて善子がゴールするんだ…が?
善子「ハァハァ!!ちょっと!ラスト飛ばすのは反則でしょ!?」
凛「誰もそんなこと言ってないにゃー!!」
───驚いた。
飲み込みが早いとは言ったが、こんなに早く?
これは、いよいよ化けるかもしれないと期待を持たずにはいられない。
そして、今までよりもタイムを良くした他のメンバーも次々と到着した。
だいぶコツが掴めてきている。
早ければ明日にはグラウンドで練習が出来そうだ。
曜「ハァハァ……ハァハァ………」
曜(今日も…ビリだった…)
翌日から穂乃果たちはグラウンドでの練習を再開した。
実に一週間ぶりのボールを使った練習だった。
そんな中でも北也の指示が飛ぶ。
北也「海未ーっ!オーラが乱れてるぞ!!」
海未「ハァハァ…は、はい!」
北也「梨子!そこはお前が指揮でサポートだ!集中しろ!」
梨子「はい!」
いつもに増して気合いが入っている北也。
様々な考えはあるだろうが、その中には"好奇心"も存在した。
こいつらはどこまで着いてこれるのか。
どこまで伸びるのか。可能性を見てみたい。
ことり「行かせません!」ズザーッ!
亜里沙「うわっ!?」
ことりの鋭いスライディングが亜里沙のドリブルを阻止した。
合宿前よりもスピードがアップしていたため、反応が遅れていた。
穂乃果「ことりちゃん、"ワンダーゾーン"を発動していたのに動けてなかった?」
北也「ああ。今あいつの技を"改良中"なんだ」
穂乃果「改良?」
そのうち分かるさと言い残し、指導に戻っていった。
北也は選手全員を分析し、弱点を集中的に特訓させている。
美奈とはまた違った真っ直ぐな指導法だった。
ルビィ「ハァハァ…帰国まであと数日」
善子「ここでルビィを超えるぐらい強くなるわ」
ルビィ「やれるもんならね!」
仲間たちの士気は高まっている。
このまま特訓を続け、"ゾーンに近い体"を絶対に作ってみせる。
そして、サッカーと美奈を取り戻すのだ。
────ドオォォォン!!!
「「「!?」」」
突然のことに選手たちの体が一瞬固まる。
遠くから爆発音が聞こえた。
島全体に響き渡るほどの大きさだった。
普段なら気にもしない程度なはずだ。
だが、音と共に伝わってきたものが、選手たちの意識を奪っていた。
穂乃果「このオーラ…頭痛…」ズキズキ
曜「……まさか、千歌ちゃん?」
セイン「成ったな」
千歌「うん。ありがとう。セインさん」
晴れた表情をセインに見せる千歌。
対してその背後には、まるで悪魔が丸ごと食べてしまったかのような、大きな穴が空いていた。
特訓編もそろそろおわりです。
どっちの方が読みやすいですか?
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千歌「サッカーやろうぜ!」
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「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)