ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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筆が乗りました。
三連休が終わりましたね。悲しいです。




最終章30話「水の中って感じ」

 

 

『…集まってくれたか』

 

人ひとり通らない薄暗い通路に、数人の少女の姿があった。

全員がプロトコル・オメガの選手であり、同期のメンバーだった。

 

『…我々の指揮官はアルファだ。これより、作戦を決行する』

 

全員、覚悟が表情に出ていた。

ただでは終わらせない。

絶対に、絶対にやつらを…倒してみせる。

 

 

 

 

ルビィ(これって…"ゾーン"!?)

エイナム「…お前たちとの戦いによって、我らのリーダーは去った。その怒りを知るがいい!!」

 

ドリブルのキレ、フィジカル、どれも前回とはまるで別人。

"ゴーストミキシマックス"された状態よりも、"圧"がビリビリと伝わってくる。

 

ルビィ「っっ!!」ガッ!!

エイナム「渡さんっっ!!」

 

強引に体を入れるも、ビクともしない。

重心を低く保ち、且つ、ボールの距離も絶妙だ。

 

サエ「ルビィ、下がりなさい」

ルビィ「!」

 

意識をベンチへ向ける。

先程まで静観していたサエが、ラインのギリギリまで飛び出していた。

ポジションを下げて、攻撃を凌げ。

そう指示を理解し、バックステップで一気にポジションを下げる──────が、

 

フェイ「全員一気に攻めてきた…!」

善子「当然よね…絶好の攻め時だもの」

 

化身使い、ゾーン使い、戦力は異次元だ。

だがこちらも特訓した分強くなっている。

なんとか猛攻に食らいつく。

 

善子「ハァハァ…【Deep Resonance】!!」

エイナム「だいぶバテてきたな」

善子「ちっ…!」

 

体力全開なら確実に奪えたボール。

徐々にプレーにほころびが出始め、連携が不安定になる。

 

穂乃果「まずいね。私もフォローしないと」

 

4人でなんとか凌いでいるが、このままではジリ貧だと判断した穂乃果がプレーに加勢しようとゴールから飛び出す。

それを───────

 

サエ「出てはダメ!!」

穂乃果「!?」

 

──────狙っていた。

 

エイナム「【シュートコマンド06"プラズマボール"】!!」

 

必殺シュートが放たれた。

だが、穂乃果が見落とすはずが無く。

シュートを防げるように、ゴールとの直線上に立っていた。

既にオーラを腕に集めている。

 

穂乃果(あれ…あの軌道、枠を外れてる?)

 

よく見ると、エイナムのシュートはゴール右上に外れる軌道となっていた。

これならば無理に触る必要は…

 

サエ「来るわ!!構えなさい!!」

穂乃果「来るって…「【オフェンスコマンド───

 

風が飛び込んできた。

 

─── K01"オーバードライブ"】!!」

メキッッッッ!!!

同時に、シュートに蹴りが加えられ、ゴールど真ん中へ。

 

フェイ「化身の技で追いついた!?」

 

穂乃果「間に合えっっ!!」

 

飛び出した分、ボールとの距離が離れていた。

だが持ち前の身体能力で、拳を打ち込む。

 

穂乃果「【ゴッドパンチX】!!!」

穂乃果「ぐっ…!?」

 

必殺技は間に合った。だが、

 

海未「体勢が悪い…あれでは…!」

 

穂乃果「ぐっっ…負けるかぁぁ…うわぁ!?」

「「「!!!」」」

 

完璧に弾き出すことが出来ず、シュートはゴールに突き刺さった。

穂乃果が失点したのは、実に、オーガとの戦い以来であった。

 

亜里沙「奇襲とはいえ…あの穂乃果さんから…」

フェイ「ちょっとピンチだね…」

 

残り時間は限られている。

あと2点は決めなければならなくなった。

だが、想像以上の手強さに、焦りが出てくる。

 

梨子「このままじゃ…」

 

ピンチだと、何か作戦はないかと。

梨子は必死にベンチで考える。

だが、今のフィールドにいる以上の戦力が、いい作戦が思いつかない。

頭を過ぎるのは──────

 

梨子(こんな時に…千歌ちゃんなら…)

 

 

 

 

「みんなぁぁぁ!!!!」

 

「「「!!?」」」

 

千歌「お待たせ!!!!」

 

グラウンドに響く声と共に、みかん色の髪をした少女が飛び込んできた。

沈黙が支配していたチームに、光が差し込んだ。

 

梨子「ち、千歌ちゃん!?」

曜「本物だぁ!?」

 

サエ「遅刻です。千歌」

千歌「うわわ、ごめんなさい!」

 

いつものようにアタフタと謝る千歌。

調子狂うのも、今では嬉しさとなって、色々な感情が込み上げてくる。

 

サエ「…遅刻した分、働いてもらいます。行けますね」

千歌「もちろん!」

サエ「選手交代。高海千歌、そして、星空凛」

 

サエの指示にどよめきが生まれる。

 

凛「千歌ちゃん頑張るにゃー!!」

ことり「え、いま凛ちゃんも呼ばれたよ?」

凛「……え?」

凛「凛も?」

 

「清真&音ノ木坂」

亜里沙→凛、善子→千歌

 

凛「な、なんで凛も…??」

 

まさか自分も出るとは思わず、未だに実感が湧いていない凛。

だがサエには明確な狙いがあった。

 

サエ「あなたがオーラの特訓で一番成長を見せていた…それを今、発揮しなさい」

凛「発揮って!?そんな急に言われても…」

サエ「ならば、よく聞きなさい」

凛「!!」

 

 

試合が再開された。

善子と交代したため、千歌はフェイと共に後方からプレーに参加する。

ルビィからボールを貰った千歌は、ドリブルしながら、周りの様子を伺っていた。

 

曜「千歌ちゃん…いったいどこで、どんな特訓をしてたのかな…」

善子「見せてもらおうじゃない」

 

エイナム「高海千歌、お前は絶対に許さない!」ズン!!

 

全身の力を込めた重いタックル。

だが、千歌も譲らない。

そこへ、ガウラも加勢に入る。

 

ガウラ「吹き飛ばしてやる!!」ズン!

千歌「…!」

 

危ない!

目を覆うメンバーもいた。

あのタックルを受けたらタダでは済まない、と思われたが、

 

ガウラ「こ、こいつ…」

エイナム「なんだ!?このパワーは、」

チカ「なんのこれしきっ…!!」

 

闇の力を発動しながら、2人を押さえ込んでいた。

その姿に全員が驚きを隠せなかった。

明らかに、千歌のパワーが上がっている。

それもそのはず。この時のために、千歌は"遅刻"したのだ。

 

 

----------------------

 

 

セイン『成ったな』

千歌『うん。ありがとう。セインさん』

 

時は遡ること数日前。

千歌は"とある必殺技"を完成させ、仲間たちのところへと戻ろうとしていた。

だが、セインは笑顔を浮かべながら、千歌の行く手を塞ぐように立っていた。

 

千歌『あ、あのー、セインさん?』

セイン『せっかくだ。その非力な身体も鍛えて行ってはどうだ?』

 

セインの合図と同時に、天空の使徒のメンバー全員がグラウンドに姿を現した。

 

千歌『え?』

セイン『我らと特訓だ。全員に勝つまで帰さん』

千歌『え?え?』

 

 

------------------------

 

 

千歌「あの特訓に比べたら…まだまだ甘いね!」

 

そして、押さえ込みながら前へパスを出す。

 

千歌「今だよ!凛ちゃん!」

凛「にゃ!?」

 

凛への縦パス。

だが、ボールの勢いが強く、凛よりも2、30m先を転がっている。

先に動いたのはクオースだった。

 

クオース「私が先に触れる!」

凛「っ!」

 

凛の武器はスピードだ。

しかし、彼女の化身の発動した状態のスピードは次元を超えていた。

到底適うはずがないと、ベンチで見ていた。

 

 

 

だが、

 

 

 

 

 

サエ『ちょっとだけ昔話をします』

凛『あ、アドバイスじゃなくて?』

サエ『聞きなさい』

 

昔、サエが高校生の頃。

美奈たちとサッカーをしていた頃。

美奈からこんな話を聞いた。

 

サエ『水?』

美奈『そう。水の中って感じ』

 

きっかけは、たわいのない会話だった。

美奈は圧倒的なパフォーマンスをどうやって引き出しているのか。

ふと気になって聞いてみた時だった。

 

美奈『なんかね。水の中に入ると、空気がブクブクって泡立つでしょ?飛び込んだ時、息を吐いた時とか』

サエ『何の話デスか…?』

美奈『それに似てるんだよね!』

サエ『!』

 

 

 

 

 

 

 

サエ「今よ…行きなさい!!!」

 

 

凛「っっっ!!!」ドクン!

 

 

美奈『血管の中が…ブクブクって、空気でたくさん溢れるような感じがするんだ!そしたら、全身が水…"オーラ"に満たされる感じがして!』

 

 

 

 

バチバチバチバチ!!!!!

バチバチバチバチバチバチ!!!!!!

 

クオース「【オフェンスコマンドK01─────なっ!?なんだ!?」

 

「「「!?!?!?」」」

 

瞬間、何かがクオースを抜き去り、遅れて音と風がグラウンドに轟いた。

ボールはその場から消え、新たに現れたのは、

 

 

凛「【イナビカリ・ダッシュ】

 

 

ゴール上空で、オーバーヘッドで構える凛だった。

 

 

 

サエ「オーラを自在に操り、自身の身体能力と必殺技を極限まで高める…その名も─────

美奈『だから私はその状態を─────

 

 

凛「【タイガードライブZ】」メキメキ!!!

 

 

サエ、美奈「『Aqours(アクア)』」

 

 

 

凛「でえりゃあぁぁぁぁぁ!!!」ドガァン!

ザノウ「……な、」

 

地面にワンバウンドながら、ボールはゴールへ叩き込まれた。

この間、GKのザノウだけでなく、誰も、一歩も反応できなかった。

 

凛「ふぅー…ふぅー…っっ!!」バチバチ!!

 

まるで本物の落雷のように。

瞬きさえ許さないその姿。

これが、凛の"極限状態"。

 

Aqoursモード

 





感想よろしくお願いします。

どっちの方が読みやすいですか?

  • 千歌「サッカーやろうぜ!」
  • 「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)
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