ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで! 作:ルビィちゃんキャンディー
凛の発動した"Aqours" は凄まじい衝撃だった。
本物の落雷と同じく、瞬きの間に全てが終わっていた。
凛「ふぅー…ふぅー…っっ!!」バチバチ!!
未だに音を立てながら溢れ出すオーラ。
仲間たちはその衝撃と同点に追いついたことにより、喜びに震えていた。
花陽「凛ちゃんすごい…!!」
真姫「ええ。同級生として誇らしいわ……でも、あれ大丈夫なの?」
花陽「え?」
真姫が気になったのは凛の様子だった。
肩で息をしており、とても苦しそうだ。
"Aqours"を発動すれば、身体能力が爆発したり、思考力の向上が見込まれる。
それとは別に、善子やルビィが言っていた、"無駄な体力消耗を減らす"とは、矛盾しているように見える。
サエ「まだ未完成ですね」
サエが思考を読んだかのように補足した。
まだオーラの使い方が荒い。
身体能力の爆発には成功したが、体力消耗に関してはまだまだ今後の課題のようだ。
なんにせよ、
凛「これで…ゼェゼェ…同点だよ!!」バチバチ!
流れはこれで一気に変わった。
仲間たちの士気も高まる。
穂乃果「あと1点取れば勝てる!!気を引き締めて!!」
エイナム「…それは不可能だ」
穂乃果「!」
エイナムがその雰囲気を切りにきた。
冷静な顔で淡々と告げる。
今のプレーに再現性が無いことを。
エイナム「今の星空凛のプレーは想定外な出来事だった故、対応できなかった。だが、」
クオース「お前の動きは既にデータとして入手した。もうゴールは奪えない…!」
凛「…そんなの、やってみないと!!」
バチバチバチバチ!!!
再び、凛が眩い光と共に動き出した。
そのままボールを持つエイナムの元へ飛び込む。
凛「分からないにゃあぁぁ!!!」
エイナム「レイザ」
凛(パス!相手に渡る前に奪──────
ガウラ「行かせねぇ」
凛が飛び出す直前にガウラが体を壁にしたブロック。
完全に進路は塞いでいる。だが、
凛「【イナビカリ・ダッシュ】!!」
ガウラ「!?」
ガウラの壁を避けるようにイナズマが走る。
その速さゆえに、凛の体に触ることはできなかった。
凛「間に合───レイザ「クオース!」
凛「っっ!!」
だが、数ミリの距離で凛の足は届かなかった。
ガウラの邪魔が無ければ、確実に奪えた。
まだまだ。次だ。
凛は続けてボールを奪いに行くが、どれも"僅かな誤差"で躱される。
雪歩「凛さん、どうしてボールを奪えないんだろう…あんなに速いのに、」
サエ「相手の方が
"スピード"がダメなら…"パワー"。
サエはそう続け、フィールドに指示を送る。
サエ「星空凛、倒れてもいいです。次で決めなさい」
凛「…!」
その指示に、凛は無言で答えた。
バチバチバチバチ!!!
だが、オーラは黙っていなかった。
倒れてもいい?もうそれぐらいの気持ちで走ってるんだよこっちは。
フェイ「ルビィ!援護しよう!」
ルビィ「はい!」
今まで、チームの足を引っ張った分、後先なんて考えず───────
凛「【イナビカリ・ダッシュV2】!!!」
────全て出し切る。
クオース「くっっ!?奪われた!!」
ルビィとフェイのディフェンスに一瞬意識を奪われたクオース。
そこを凛は見逃さなかった。
一直線に突き抜け、ボールだけを捕らえた。
止まるとか、攻撃とか、何も考えず、ただただ飛び込んだ。
凛「ハァハァ…ハァハァ…」
代償として上手く止まることができず、勢いよく地面を転がった。
同時に、今まで纏っていたオーラは消え去っており、"Aqours"が切れたことを示していた。
エイナム「確かに奪われた…だが、そんな状態ではもう戦力にならない」
千歌「大丈夫だよ」
2人の間に割ってはいるように、みかん色の少女は現れた。
千歌「凛ちゃんが奪ったボールは、もうあなた達には渡さない」
エイナム「……」
凛「ハァハァ…千歌ちゃん、後は頼むにゃ…」
エイナムは無理に飛び込もうとしなかった。
あまりにも"違和感"が多すぎるからだ。
高海千歌はこの合宿期間で何をしていた?
オーラが増えたわけでは無い。
なら新必殺技の特訓?だとしても、化身の必殺技を破るほどの火力なのか?
そもそも、アップデートされた我々のプレーを見ても、焦りのひとつも見せていない。
まるで、それでも"勝てる"という自信があるかのよう─────「そうだよ。勝つよ」
────ゾクッッッ!!!
全身の熱が抜き取られたような感覚。
高海千歌が"闇の力"を発動したのだ。
チカ「そのために、この技を特訓したんだから」
その時、高海千歌の"違和感"の正体が分かった。
闇の力の濃さが、今までよりも強いのだ。
正確には─────
ザノウ「右脚に…闇の力を「ザノウ!!かまえろ!!」
ザノウ「!!」
エイナムの指示が飛ぶ。
すぐにザノウは化身を発動し、巨大なシールドを構えた。
チカ「上等だよ」
迷わず千歌は空中へ。
ゆっくりと回転し、右脚を上空へ伸ばす。
ことり「何!?あの必殺技!?」
曜「まるで…エドガーさんの」
だが、彼女の"エクスカリバー"とは違う。
まるで嵐のように闇のオーラが溢れている。
そして、"それ"は一瞬だけ現れた。
エイナム「まさか…化身!!?」
私はエドガーさんのような、美しく輝く聖剣は出せない。
だが、この戦いを制するためにも、全てを取り戻すためにも、邪魔するもの、遮るもの──────
チカ「全部、砕く───────
チカ「【魔王の斧】!!!!!」
ドガアァン!!!
ガガガガガガッッッ!!!
地面に叩きつけられたシュートは、大地を抉りながらゴールに迫る。
GK以外の4人は何も出来ず、吹き飛ばされる。
ザノウ「【キーパーコマンドK03"ガーディアンシールド"】!!!」
だが、5Aのゴールは固く閉ざされていた。
どんなに強力なシュートだったとしても、この壁、この化身は越えられない。
ザノウには絶対の自信があった。
それをも───────
──────バギィィィン!!!
ザノウ「な、なん…だと、、」
「「「!!!」」」
捻り潰した。
シュートはゴールを貫き、それでも止まらず、ゴール裏の森の中へ消えていった。
そして、2-1で逆転。
ちょうど試合開始前に提示されたゲーム時間ピッタリとなっていた。
試合は終了し、千歌たちの勝利となった。
レイザ「くっ…我らが負けるなど、信じられない…」
エイナム「だが、ルールはルールだ。撤退する」
意外にも、更なる抵抗をすることなく、5Aは姿を消した。
いや、抵抗出来なかったのかもしれない。
千歌のシュートを受けた後、明らかに様子がおかしかった。
穂乃果「千歌ちゃん!」
穂乃果を始め、仲間たちは千歌の元へ集まる。
色々と聞きたいことはあるが、まずは勝利を祝おう。
穂乃果「とんでもないシュートだったね!!」
海未「フィールドが両断されましたよ…」
千歌「あはは…ちょっとやりすぎたかも」
あれだけの破壊的なシュートを放ったにも関わらず、千歌はケロッとしていた。
無意識か意識してかは分からないが、"Aqours"を発動していたようだ。
曜「凄かった…千歌ちゃん」
梨子「曜ちゃん?」
その後、無事に日本へ帰国した千歌たち。
結果、サッカー禁止令は約束通り無くなっていた。
これで帰国しても問題無くサッカーを続けられる。
だが、戻っていないこともあった。
高海美奈の存在である。
フェイ「このままじゃ本当に高海美奈が亡くなったことになって、歴史の修正が難しくなる…」
やはり、プロトコル・オメガ2.0を倒し、高海美奈を奪還しなければならない。
だがそれには、大きな問題があった。
サエ「まだまだ戦力不足デスね」
特訓により、戦力は強化された。
だが、プロトコル・オメガの一部メンバーとの勝負であれだけ苦戦したと考えると、
亜里沙「ベータさん…あの人はもっと強い」
穂乃果「次会う時はもっと強くなってるかもね。この短期間で"ゾーン"や"化身使い"が増えたとなると」
「「「………」」」
ワンダバ「…あれを使えば」
千歌「ワンダバさん、何か言った?」
ワンダバがボソボソと何かを呟いた。
まるで記憶を探るように、そしてそれが確信に変わるように、全員に聞こえる声になる。
ワンダバ「最強のサッカーチームの秘密が書かれた書物がある!それを使うしかない!」
ワンダバ「その名も"覇者の目次録"だ!!」
魔王の斧/高海千歌/シュート/
全てを両断した千歌の新たなシュート技です。
作者もめちゃくちゃ好きな技です。詳細は次回語ります。
どっちの方が読みやすいですか?
-
千歌「サッカーやろうぜ!」
-
「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)