ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!   作:ルビィちゃんキャンディー

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お久しぶりです。

全話で書いた通り、実在の人物や場所の名前は全て変えてあります。
モデルとなった内容については、X(Twitter)で。


最終章35話「冒険の始まり」

 

 

まるで暗号のようだ。

 

感想はこれ以外に出てこなかった。

"覇者の目次録"の文字を解読できたのはいいが、こうも具体性が無いと、どんな選手なのか想像がつかない。

 

だが、

 

それでもやるしかない。

少女らは、覇者の目次録に書かれた11人に当てはまる選手を見つけださなければならない。

 

千歌「でも、何を手がかりに探すの?」

フェイ「うーん…」

 

困り果ててしまった少女たち。

だが、一人だけ、一言も話さず、文章を見続ける少女がいた。

そして、ぼそりと呟いた。

 

海未「……"忍者"」

穂乃果「海未ちゃん?」

海未「いえ、何となく口にしただけで。1の力の内容が、忍者みたいだなと」

穂乃果「もー海未ちゃんたら。今、穂乃果たちはサッカー選手の話をしてるんだよ?」

海未「そうですよね…!私ったら何を────

 

─────「いや、ありかもしれない」

 

穂乃果、海未「「え、」」

 

フェイが何かを思いついたかのように顔を上げた。

 

フェイ「『1の力 自然とひとつになり、誰も気付かぬ間に敵の急所をつく」

フェイ「確かに忍者の説明と言われても納得だ」

千歌「でも、忍者のサッカー選手なんていないよ?」

フェイ「別にサッカー選手である必要はないんだ。僕らの誰かが"忍者"のようなサッカー選手になればいいんだ」

 

忍者のようなサッカー選手。

言わんとしてることは分かる。

だが、忍者のようになったからと言って、今よりも格段に強くなったり、技術が向上するとは到底思えない。

"ように"なるならば。

 

フェイ「"ミキシマックス"さ」

「「「!!!」」」

 

善子「フェイの言っていることがやっと分かったわ。"ミキシマックス"で"忍者の能力"を手に入れようってわけね」

 

全員が納得の表情へと変わった。

フェイがミキシマックスで恐竜の能力を得て、素晴らしいパフォーマンスを見せた。

あれならば、歴史上のどんな人物であっても、能力を手に入れることができる。

 

千歌「私たち自身が…"最強イレブン"になる」

 

最強を口にすると、どうしてもワクワクが止まらなかった。

一気に可能性が広がるのを感じる。

そうと決まれば、動き出すのは早かった。

 

凛「すぐに最強の忍者の能力をゲットしにいくにゃー!」

 

どうせだったら一番強い忍者とミキシマックスを。

この意見には全員が納得していた。

だが、"最強の忍者"とは誰なのか。

 

千歌「忍者って…学園長先生が強くなかった?」

梨子「千歌ちゃん。その人はアニメキャラよ。実在しないわ」

 

海未「"真川忍者軍"です」

海未「戦国時代に活躍した武将、"真川残雪"。そこに仕えていた忍者たちは…」

海未「プロの忍者集団と呼ばれています」

善子「何それ…かっこいいわね」

ことり「海未ちゃんよく知ってるね!」

海未「昔…お母様から教えてもらいました」

 

その忍者軍の中ならば、最強の忍者がいるかもしれない。

目標も決まった。

いよいよ出発───────

 

ワンダバ「は、まだできないぞ」

 

ズコーッ!と音が聞こた気がする。

この流れならすぐに行くのでは無いのか?

だが、そのためには"あれ"が必要だった。

 

ワンダバ「忍者軍に繋がる"アーティファクト"が必要だ」

千歌「あ!その時代に行くための物か!」

 

志満の高校時代にタイムスリップした際は、当時のスパイクを使っていた。

今回も同様に"真川忍者軍"に繋がる物が必要だった。

 

ことり「でも、戦国時代の物って、貴重だから手に入れるのは難しいんじゃ…」

凛「真姫ちゃん、何とかならない?」

真姫「うちのパパは日本の骨董品とかは扱ってないから無理よ」

凛「あれ…?詰み?」

 

目標が決まっても、実行できなければ意味は無い。

また博物館に潜入することになるのか…そんなことを考え始めた時だった。

1人の少女が声を出した。

 

善子「ワンダバ。その時代に行けるなら、別に"忍者軍"の物じゃなくてもいいのよね」

ワンダバ「ああ。主君の"真川残雪"の物でもいいぞ」

善子「その人じゃなくて…その敵だった武将の物なら心当たりがあるわ」

ルビィ「……あ、もしかしてあれ?」

 

ルビィも何かを思い出したようで、その武将の名を口にした。

それは、誰もが知る超有名な戦国武将であり、"天下統一"を果たした過去がある。

 

穂乃果「なんでその人の物がルビィちゃんの家に!?」

千歌「…まあ、」

千歌、梨子、善子「「「ルビィちゃんの家だし」」」

 

誰もが行けばわかる。

昔からある由緒正しき"黒澤家"。

当時は黒澤では無く、別の苗字だったそうだが、歴史は受け継がれている。

 

善子「前に見たのよ。刀を」

ルビィ「ルビィもよく知らなくて、お父さんに聞いたらその人の物だって言ってた」

 

希望が見えてきた。

ルビィの家に行き、その刀を手に入れれば、戦国時代へと行くことが出来る。

ルビィの父とはすぐに連絡が取れたため、そのまま向かうこととなった。

 

道中では、真川残雪と忍者軍の話題になっていた。

 

梨子「調べたんだけど…真川残雪さんは"日本一の兵"って言われてるみたいね」

フェイ「圧倒的に不利な状況下でも、勇猛な戦いで相手を苦しめたのか…すごいね」

梨子「その時の相手がその、天下統一を果たした将軍らしいわ」

 

もちろん、真川残雪本人の実力ではあるが、それを影から支えた人たちがいた。

それが、"真川忍者軍"。

忍者と言えば、様々な忍術のイメージが強いがそれだけでは無い。

情報収集をしたり、時にはスパイとして敵地に潜入したり。

"なんでもできる"と呼ぶに相応しいのだ。

 

千歌「でもやっぱり忍術は見てみたいなー。分身の術とか」

海未「では、今度見せましょうか?」

千歌「え?海未さんって…」

穂乃果「確かに、海未ちゃんは必殺技で分身してるもんね!」

 

話している間に、黒澤家へと到着した。

千歌たちが言っていた通り、日本の伝統がそのまま建物になってるようだった。

恐る恐る中へと入ると、そのまま客間へ通された。

 

ルビィ「そんなに緊張しなくても」

 

音ノ木坂学院のメンバーは全員正座で待っていた。

落ち着かないようで、その場でソワソワしている。

そんな中待つこと数分、ルビィの父が現れた。

 

紅牙「待たせたな」

 

ルビィと同じく、赤く燃えるような髪。

風格のある体格と和装で、部屋の緊張感はさらに高まる。

 

紅牙「ルビィから話しは聞いてある。うちの"日本刀"を借りたいとか」

 

誤魔化すと余計混乱を生むと判断し、プロトコル・オメガや、美奈の件も含め、全てを話した。

そして改めて、過去へ行くために"日本刀"が必要であることも。

 

紅牙「ふむ…では、刀を貸すとするか」

フェイ「信じてくれるの!?」

紅牙「最初は信じられなかったさ。だが、旧友からも同じ話があった」

ルビィ「旧友って…?」

 

『美奈は生きてマス』

『おい。ふざけてるのか』

『この目、ふざけてるとでも?』

『……』

 

紅牙「あいつの目と、君たちの目が、重なるように同じだ。真剣そのものだ」

 

やはり由緒正しき家の当主だからだろうか。

まるで見透かされている。

だが、それにより救われた。

そして指さしたのは、刀の在処だった。

 

紅牙「そこにあるのがそうだ。怪我するなよ」

穂乃果「これ!?なんかあると思ったけど!?」

ことり「日本刀がこんなに普通に置いてあっていいのかな…」

 

無事に【由緒正しき日本刀】をゲットできた。

あとはこれをタイムキャラバンに登録することで、いよいよ、最強の忍者の元へ出発できる。

 

準備ができるまで、少々時間がかかるとのことだった。

一同はルビィの家で待つことも考えたが…

 

千歌「うずうずする」

梨子「練習したい?」

凛「あー!凛もしたいにゃ!」

 

いつもになく落ち着きのないメンバーがいた。

 

凛「試したくて仕方がないんだ!!あの"ドーン!!"ってなる感じ、忘れたくないにゃ!!」

真姫「ちょ、待ちなさい!凛!」

 

真姫の制止を聞かずに、凛は外へと飛び出していった。

仲間たちも続くように、近くの練習場所へ向かう。

 

真姫「まあ…無理ないわね。多分、"Aqours"のことよね」

ルビィ「出来るようになったことが増えると、じっとしてられないからね」

善子「負けてらんないわね」

 

彼女たちのモチベーションは右肩上がりだ。

お互いに共鳴し合うかのように、次のステップへと進んでいく。

 

穂乃果「来い!!千歌ちゃん!」

千歌「行きます!」

 

 

 

チカ「【ブラックアッシュGX】!!」

 

穂乃果「今の私の最大火力をぶつける!!」

 

穂乃果の胸の中心が光り始める。

正確には───────燃え始めた。

次の瞬間、炎は巨大な手となり、千歌のシュートをがっちりと受け止めた。

 

ホノカ「【タマシイ・ザ・ハンド】ぉぉ!!!」

 

チカ「…!!」

 

フェイ「な、何だ!?あの必殺技!!」

雪穂「これが…お姉ちゃんの"切り札"」

 

初見の者は圧倒されるだろう。

その火力、その大きさに。

これが世界一となったチームの、世界一のGKの"タマシイ"である。

 

穂乃果「うん!いいシュート!」バチバチ

千歌「やっぱり凄いな…穂乃果さんは」

穂乃果「じゃあ、今度は"あの技"を撃ってきてよ!」

 

穂乃果がボールを千歌の元へ投げ返す。

それと同時に千歌の顔色が変わった。

 

あの技ですか?

 

千歌は分かっていてそう返す。

ここから先は、練習では無くなる。

 

千歌「怪我をさせたらごめんなさい」

 

千歌のオーラが一気に膨れ上がる。

それだけでなく、そのオーラたちは右足に集まり、バチバチと音を立てて弾けている。

 

穂乃果「いいね…!そのシュート、受けてみたくてウズウズしてたんだ!!」

 

いつでも来いと構える穂乃果。

あと少しで巨大な斧は振り降ろされる…

 

ワンダバ「準備ができた!出発するぞ!」

 

タイミングは切られた。

千歌から「あっ」と声が漏れ、オーラも分散する。

 

穂乃果「ありゃりゃ。勝負はお預けかー」

千歌「ですね」

 

出発前に疲労を貯めてはいけない。

さすがに分かっていたようだ。

だが、見ていた仲間たちは気になって仕方が無かった。

もし、あのシュートが撃たれていたら、どっちが勝っていたのだろうと。

 

その結果が分かるのは、もう少し先の話。

 

 

 

 

───────

 

 

 

千歌「ここが…江戸時代!!」

千歌「ホントに?」

 

ガクッ!

仲間たちが仲良くずっこけた。

それもそのはず。

バスから降りた場所は山の中であり、現代でも普通に見れる景色だ。

 

ワンダバ「タイムキャラバンが見つかるわけにもいかない。申し訳ないが、少し歩いてもらうぞ」

 

尚、バスから降りる前に、時代に合った服に着替えている。

これで怪しまれる可能性はだいぶ減った。

 

山道を歩きながら目的を確認する。

その1. "真川忍者軍"について情報を入手する。

その2."最強の忍者"を見つける。

 

これらの目的のために、まずは村人たちに聞き込みをする必要がある。

 

善子「でも、そんなことしていいのかしら」

梨子「どういうこと?」

善子「だって、地元の忍者たちについて聞いて回っている知らない人たちよ?」

「「「………」」」

ことり「怪しい…ね」

千歌「私たち、怪しい人たちではありません!って説明するしかないね!」

曜「それで信じてもらえるかな?」

 

なんやかんや歩くこと数分、木々が開け、一帯を一望できる場所へと辿り着いた。

 

フェイ「あれが山櫃城、そして城下町だ」

 

やっと。やっと江戸時代と実感が湧く景色だ。

山の上に城があり、その下に広がるように町がある。

その町の建物も全て木製。

コンクリートの存在しない道。

何より、映像や本で見た事のある、江戸時代の人々の姿があった。

 

その世界に圧倒される仲間たち。

そんな中、一際目立つのが、"城"だった。

 

凛「あのお城、凄いところにあるにゃ!?」

 

城が山や丘の上にあることは珍しくない。

だが、"山櫃城"は違う。

巨大な岩の柱の上に建てられている。

城の前は断崖絶壁であり、まるで、岩山そのものが城のようであった。

 

真姫「少し調べてきたけど、あの城が"真川"の物で間違いないみたい。岩山にあるから、難攻不落の城って、今でも言われているみたいよ」

善子「…?今でもってことは、あの城は今でも存在しているってこと?」

真姫「……あの城は「待って」

 

「「!!」」

 

真姫たちの会話を止めたのはルビィだった。

その声、表情から、あまりいいことでないのは分かった。

 

ルビィ「……見られてる」

梨子「え、誰に!?」

海未「怖いこと言わないでください!」

 

ルビィは周囲への気配に敏感だ。

"ゾーン"が開花してから、その感覚がより精度を増していると、前に本人が言っていた。

だが、今はそんなことよりも、

 

「あ?なんでバレてんだ?」

 

この状況を回避する方法を考えなくてはならない。

 

木や茂みから現れたのは人だった。

ガタイのいい男性が5人。

それだけでも非常事態なのだが、全員が手に持っている物が、更に恐怖を駆り立てた。

"刃物"を持っていたのだ。

 

「ダメじゃないかお嬢ちゃんたち。こんな山奥に来ちゃ」

「俺たち山賊に狙ってくださいと言ってるようなもんだぜ?」

 

亜里沙「さ、山賊!?」

ワンダバ「まずいぞ…非常にまずい」

 

現代と違い、助けを呼ぶ手段が何も無い。

命も簡単に失ってしまう時代だ。

まさか、隠すために来た場所で、逆に見つかってしまうとは。

 

「さあ、大人しくして…」

フェイ「みんな!逃げるんだ!」

「「!!!」」

 

フェイ「【古代の鞭】!!」

 

フェイが一瞬でミキシマックスし、勢いよく木を蹴り倒した。

木は山賊たちがいる場所へ倒れていく。

その隙に、麓の町へと走り出した。

 

フェイ「ルビィが気づいてくれて助かった…!まだ山賊たちとは距離がある!」

 

なんとか足止めをしながら逃げ切る。

それだけを考えて走る。

 

ルビィ「…なんか変」

 

そんな中、ルビィがボソリと呟いた。

 

ルビィ「見えたのは5人だった…けど、気配は、もっと多かった気がする」

善子「それって…つまり」

 

「そのつまりだ!!」

 

「「「!?!?」」」

 

上から声がした。

気づいた時には、すでに山賊が刃物を構えて飛び降りていた。

 

フェイ「あの5人は囮!?」

ワンダバ「まずい!斬られるぞ!!」

 

 

────ガキイィィン!!!

 

山賊「!?」

「「「!!!」」」

 

刃物は少女らに切りかかる前に止まった。

火花を散らして、まるで石に当たったかのように、金属音を響かせた。

 

ことり「ほ、穂乃果ちゃん!!」

ホノカ「うぐぐぐぐ…っっ!!」

 

穂乃果が闇の力で腕を硬質化。

間一髪で受け止めていた。

 

山賊「こいつ…腕で受け止めやがった!?忍術か!?だが、所詮は女だ!」

ホノカ「やばっ!?」

 

体勢が悪かったのもあるが、屈強な男性相手に耐えられなかった。

そのまま穂乃果は吹き飛ばされる。

その先は───────崖。

 

凛「穂乃果ちゃんが落ちるにゃ!?」

千歌「間に合わない!!」

 

 

 

「穂乃果っっ!!!」

 

グイッ!!

穂乃果の体が一気に引っ張られた。

谷底へと傾いていた体は、逆を向き、尻もちを着く形で助かった。

だが代わりに、引っ張った側は───────

 

穂乃果「う、海未ちゃん!?」

 

────谷底へ真っ逆さまだ。

 

海未(このまま私は…し、)

 

 

 

 

 

 

「水遁"水手裏剣"!!」

 

山賊「ぐああっっ!?」

 

突然だった。

山賊が悲鳴をあげたのだ。

それは、海未が落ちるのと同時だった。

 

「水遁"水渡り"!!」

 

崖へと水を撒く謎の人物。

次の瞬間、その人物は水の上を走った。

 

「間一髪!!」

海未「なっ!?」

 

海未の手を掴み、逆の手で近くの木の枝を掴んだ。

まるで落ちる水を階段のように駆け下り、海未を助けた。

 

「危ない危ない!怪我はない?」

海未「あ、あなたは…」

 

海未は見上げている状態だった。

そのため、太陽の光に隠れ、謎の人物の顔がよく分からない。

唯一分かることは、その声が、自分らと同じく"女性"であることだった。

 

「私は真川様に使えるが一人、水隠才花!」

「"くノ一"として、忍者をやってるんだ!」

 





感想よろしくお願いします。

どっちの方が読みやすいですか?

  • 千歌「サッカーやろうぜ!」
  • 「サッカーやろうぜ!」(名前を入れない)
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