ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで! 作:ルビィちゃんキャンディー
一応、とある問題が完結する???
浦の星女学院の練習メニューの中には、必ずランニングが組み込まれている。体力作りはスポーツの基本であり、サッカーの場合は必殺技を使うのに体力の消費が激しい。千歌達は決して体力が無い訳では無い。毎日苦しい思いをしながら積み上げてきた体力、充分、聖堂山高校のような強豪校にも引けを取らない体力はあるはずなのだ。しかし
ダイヤ「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…」
善子「ゼェゼェ…」
鞠莉「ごめんなさい…ごめんなさい、果南」
『決まったあぁぁぁ!!ここで聖堂山高校、2対3で逆転だあぁぁぁ!!完全に後半は聖堂山のペース!強豪校の猛攻が浦の星に襲いかかります!!』
果南「ハァハァ…2年前と何も変わってないじゃないか!!!私はぁぁ!!!」
果南は倒れ込みながら地面を殴る。2年前と変わらない自分に、言うことを聞かない身体に怒りがこみ上げる
むつ「なんで…みんなもっと体力あるはずなのに…」
よしみ「技だって、あの回数なら練習の時は大丈夫だったよね?」
北也「……緊張だよ」
むつ「え…?」
いつき「緊張、ですか?」
浦の星は充分、聖堂山高校のような強豪校にも引けを取らない体力はあるはずなのだ。しかし、浦の星には…会場の空気、自分達の立場、プレッシャーに耐え切る精神力が足りていなかった
北也「あいつら…緊張のし過ぎで練習の時よりも、動きがオーバーになっている。だからだ。すぐに体力が無くなる」
むつ「緊張…プレッシャー…」
北也「あいつらには背負うものが大きすぎる……それに、たくさんの人が注目している…そんな状況で、緊張するなと言って、緊張しないわけが無い…」
よしみ「そんな…どうにかしないと!!」
しかし、相手は待ってくれない。聖堂山は再び浦の星に牙を抜く
黒裂「ー サウザンドロード ー!」
善子「速すぎよ!!」
曜「このままじゃ…また決められる!」
黒裂がペナルティエリア付近まで来た時だった
ルビィ「これ以上は…!」バッ!
黒裂「!!」
鞠莉「ルビィ!」
果南「ルビィちゃん…」
ルビィは黒裂が現れる場所をあらかじめ予想し、黒裂を迎え撃つ
黒裂「黒澤ルビィ…君のことは調査済みだよ」
ルビィ「くっ…」
黒裂「どうやら、この私でも1対1は君には勝てないらしいね」
ルビィ「なら…頂戴。ボール」
ルビィが一瞬のすきをつき、足を出す。ボールに足が触れかけた瞬間にーー
黒裂「だが、今は周りが見えていないな」パス
ルビィ「な!?」
黒裂は上空にボールを蹴りあげる。そこには、すでに恋崎がシュートの体制に入っていた。いつものルビィだったらパスにも警戒し、すきなど与えないのだが、状況が状況なためパスを許してしまった
ルビィ「(完全にやらかした!!!)」
恋崎「今のお前なら止められないだろ!松浦果南!!」
恋崎「ー バリスタショット ー!」
『恋崎の必殺シュート!! 松浦果南は必殺技を放つことが難しい状態!このまま決められてしまうのか!?』
鞠莉、善子「果南!!!」
ダイヤ、梨子「果南さん!!!」
曜、花丸、「果南ちゃん!!!」
果南「(マズイ…)」
果南は三叉撃はもちろん、トライデントさえもできなくなっていた。これが決まってしまったら、すべてが終わる。そう頭では考えていても、身体が動かない
果南「ごめん…みんな…」
ドガァン!!!!!
果南「え…」
恋崎「は???」
鞠莉「!!!!」
ダイヤ「まさか……」
会場全体が静かになる。全員、今起きたことが信じられないと言わんばかりに。それもそのはず、シュートはゴールにきまるどころか……
「なんてことや……」
「やはり、出てきますよね……」
黒裂「ついに来たか!!」
黒裂「高海千歌ぁぁぁ!!!!!!」
千歌「…」シュュュ
千歌は片足でボールを止めていた。その雰囲気からはあの時と同じ、背筋を凍らせる、戦慄のオーラが、溢れ出す
千歌「……」
果南「千歌、だよ、ね??」
「果南ちゃん、私、言ったよね?」
その目にはいつもの輝かしい光どころか
チカ「必ず、叩き潰すって」
色などなかった
『い、いったい何が起きたのか!?高海千歌がシュートをブロック!この危機的状況で、浦の星キャプテンがチームを救ったぁ!!!』
「ねぇ、高海千歌には時間がないんでしょ!?今、闇のチカラ使ったら不味いんじゃ…」
「はい、このままチカラを使い続ければ、高海千歌は」
「この試合が最後の試合になるでしょう…」
「…それって……」
「彼女たちなら、大丈夫だと思うけどな〜」
「!!」
「あなたは?」
少女達の上の席から黒髪の少女が話しかける
月「ヨーソロー♪ 私の名前は渡辺月だよ!」
「『月詠のストライカー』渡辺月ですか…お久しぶりです」
月「おっ!覚えててくれたんだ!嬉しいな〜久しぶり!戻ってきたんだね」
月「海未ちゃん♪」
そのころグラウンドでは…
果南「ちょっと…千歌、ダメだよ…」
チカ「何が?」
果南「これ以上、闇のチカラを使ったら、千歌は…千歌は…」
チカ「…ふふふ、果南ちゃん。よく聞いて」
チカは果南に顔を近づけて、一言
チカ「それでも千歌ちゃんは…やめないよ???やめれないんだよ???」
果南「!!!!!」
チカは黒裂真命と向き合う。向き合った瞬間、再び闇のオーラが溢れる
チカ「ふふふっ♪♪♪」
黒裂「!!」ゾクッ
ここまでの気迫…只者ではない。先程までの高海千歌とは別人のようだ。と黒裂は考えながら、一歩後ずさった。
瞬間だった
チカ「さあ!行くよ!!」
すでにチカは黒裂を抜き去っていた
黒裂「なに!?(全く見えなかった…)」
『速い!!高海千歌、一瞬で黒裂を抜き去った!そのままドリブルで聖堂山陣内へと攻め込む!!』
梨子「千歌ちゃん!やめて!!」
梨子が必死に千歌に呼びかけるも…
チカ「ハハハハ♪♪♪」
今のチカには雑音でしかない
宗森「これ以上は行かせないよ!」
呉井「同時にいくぞ!」
宗森、呉井「ー エアーバレット ー!」
2つの気弾がチカに迫るが
チカ「邪魔だよ!!」ドガァン!
宗森、呉井「うわぁ!!?」
気弾はチカに打ち返され、2人は吹き飛ばされる
柾木「…来い」
チカ「まずは同点!!!!」
チカは幻影学園戦で見せたシュートの体制に入る
チカ「ブラック……ズキン!!
チカ「アッシュ!!!!!!!!」ドガァン!!!
地面をえぐる、真っ黒なシュートがゴールに迫る
柾木「な…この威力…とめられ……」
ドガァン!!!!
『ゴール!!!浦の星!高海千歌の進撃により、再び聖堂山に追いついたぁ!!この試合、どちらが勝つかわからなくなってきました!!!』
チカ「ハハ♪♪このまま、圧倒的な差で潰してあげるよ♪♪」
梨子「千歌、ちゃん……」
高海千歌には時間が無い。タイムリミットは刻々と近づいていた
黒裂「まだだ、高海千歌よりも速く動けばいい話だ!!」
試合再開。黒裂は再び逆転するために、足に力を入れる
黒裂「ー サウザンドロード ー!!」
ダイヤ「くっ…」
鞠莉「このままじゃ、また…」
黒裂は浦の星のDFを全員、吹き飛ばしたのを確認すると必殺タクティクスを解除する
黒裂「このままシュートを叩き込んでやる!」
だが
吹き飛ばしたのはDFだけ。
チカ「あは♪♪」
チカは吹き飛ばしていない
黒裂「嘘だろ…」
『なんと、高海千歌!サウザンドロードで高速移動した黒裂よりも先回りし、黒裂の前に立ちはだかったぁ!!!もはや、人間技とは思えません!!』
チカ「さぁ、『ドクン』…ボールを頂戴?」
黒裂「誰が渡すものか」
両者がにらみ合う。黒裂真命には聖堂山キャプテンとしてのプライドがあるため、ボールを取られるわけには行かない。対してチカは、黒裂の強い心を壊したくて、壊したくて、壊したくてたまらなかった
黒裂「聖堂山を甘く見るなよ」パス
チカ「バックパス?」
黒裂は後ろ足でバックパス。パスの先には恋崎がいた
恋崎「ー バリスタショット ー!」
チカ「また止めてあげるよ!」
チカはシュートを足で止めに行こうとしたのだが…
チカ「!?」
『ああっと!?恋崎のシュートはゴールに向かうどころか、上空へ蹴り上げてしまった!!!これはミスキックか!?いや、これは!!!』
恋崎「頼む!真命!!」
チカ「あちゃあ…あれは厄介だね」
上空には炎の渦が。その先では聖堂山キャプテンがボールに足を叩きつけていた。木製の矢は炎の矢へと姿を変え、今、放たれる
黒裂、恋崎「ー 爆熱ストーム ー!!!」
『オーバーライドだあぁぁぁ!!!』
チカ「チッ!!」
チカはゴールの前で再びシュートを止めようとする。しかし、最初のシュートよりも威力は遥かに上がっている
果南「千歌!!ダメだよ!!」
鞠莉「これ以上やったら、千歌の身体がもたないわよ!!!」
千歌「それでもやらないと!!!!」
ダイヤ「!!」
果南「千歌……」
千歌「リーダーである私が、浦の星のみんなの想いを背負ってる私が、今一番頑張らなくていつ頑張るの!!!?だから私は!!!!!」
チカ「全 力 で 止 め に 行 く ん だ ぁ ぁ あ ぁ ぁ!!!!!!!!」
果南「やめてえぇぇぇ!!」
チカ「うおらああああぁ!!!!」
ドガァン!!!!!!
チカ「うぐぐぐ………」ガガガガガガガ!!
チカの全力の蹴りが爆熱ストームにぶつかる。しかし、少しずつチカは後ろへと押されていく
チカ「うぅぅぅ…こんなところでぇえ…」ガガガガ!!!!
『耐える!耐えます!!高海千歌!!果たして勝つのはシュートか高海千歌か!?』
チカ「ブラックアッシュで蹴り返してやる!!!!」
チカはブラックアッシュの力で爆熱ストームを蹴り返そうとする。チカの足に、闇のオーラが集まる
チカ「ハハハ…これで終わり…『ドクン!』うぐぁ!?」
果南「まさか!!」
梨子「千歌ちゃん!もう限界よ!!」
ついに千歌の身体が悲鳴をあげ始めた。チカのパワーは確実に落ち始めている
チカ「うぐぁ……『ドクン!』うぅ、クソぉ!!」
チカ「ハァハァハァ…早く、蹴り返して…」
チカのブラックアッシュが放たれようとしていた。会場にいる、千歌の闇のことを知ってる者は全員、察する
このシュートを撃てば高海千歌は…終わる
そう考えると同時に身体が動いたものが1人
果南「千歌」
チカ「ハァハァ…邪魔だよ!!果南ちゃ…『ドクン、ドクン!!』ああぁ!?!」
果南は苦しんでいる自分の幼馴染を見て、涙を流し言う
果南「ごめんね…」
チカ「うぐ…なんで、果南ちゃんが謝るんだよ…」
果南「私達が、千歌を苦しめていたんだよね?」
果南「サッカーを始めたばかりの千歌に、才能があるから、頼りになるからって全部押し付けて、千歌に抱え込ませて」
千歌「違う!!私に才能なんてない!凡人、普通、平凡!私を頼りにしても何にもならないよ!!私には全てチカラが、足りないんだよ!」
果南「千歌。よく思い出して」
果南「ここにいるメンバー全員、」
果南「誰からサッカーに誘われた?」
千歌「!…それは……」
果南「誰がサッカー部を復活させた?」
果南「誰が私達にもう一度、サッカーをするチャンスを…与えてくれたの?」
千歌「はは…だから、その私が一番頑張らないとって…」
果南「それが一番頑張る理由にはならないよ!!!!」
千歌「!!」
果南「千歌、一人で頑張らないで?一人で抱え込まないで?何のために私達がいるのさ…」
千歌「……」
果南「ねえ、私達にも背負わせてくれない?いろんな重みをさ」
千歌「果南…ちゃ…『ドクン!』うぐぁ…」
チカ「なら勝てるの!!?ここで決められて、試合も残り僅か!負けたら終わり、散々千歌ちゃんに頑張らせて、負けました。じゃシャレにならないんだよ!!??勝てるの!?こっから、聖堂山を、倒せるの!?」
果南「……」
果南は涙をぬぐい、ニカッと笑う。こんな状況下で笑うなんて狂ってるわ…チカはそう思いながらも、果南の答えを聞く
果南「大丈夫!私達が力を合わせれば」
果南「いくらだって点は入るよ♪」
チカ「ははは…やっぱ適わないや…果南ちゃんには…」
そのままチカはボールと一緒に、ゴールへと押し込まれた
浦の星 3対4 聖堂山
チカちゃんの登場数は少なかったですね。あくまでもチカちゃんは千歌ちゃんの進化の途中段階と考えでもらって。今後、チカちゃんが登場するかは……ご想像にお任せします!
次回、予定では聖堂山戦決着です!あと、やっと海未ちゃんの名前を出すことが出来ました。出すタイミングを逃してから、いつ名前を出すか悩んでました…
悩みが吹っ切れたキャラは進化する。アニメやマンガではお馴染みですよね。次回をお楽しみに!