いつもより少し遅めに起床し、毎朝の日課となっている体の具合のチェックを行い恩人への礼を捧げる
遅めの朝食の準備を整えて窓から見える雲の流れをボーッと見ているとトースターの調理完了の音が心地よく部屋に揺れた。二枚のパンを取り出し皿にのせ牛乳をコップに注いでいき携帯で今日のスケジュールを確認しようと開いたと同時のタイミングで携帯が鳴り出し危うく落としそうになる危機を回避すると送られてきたメールに目を通す
送ってきた主は天童 木更。現在、貴音が務めている民間警備会社の社長だ
内容はこうだ
件名:おはよう
以下、本文
防衛省に行くから駅に来て
溜息を一つつく
「どこの駅なんだ・・・・」
列車の発射ベルが鳴って、列車が動き出した
「そういえば蓮太郎。延殊はどうしたんだ?」
「なんでもアイツには退屈な話になるだろうから連れて来ないほうがいいんだってよ。ま、それには俺も賛成だな」
蓮太郎は苦笑すると、少し考える素振りを見せ木更との話に戻る。貴音は今回の件が恐らく前回仕留めたガストレアに何らかの形で関係するものだろうと考えていた。しかし、それにしては納得のいかない部分もある。なぜ、報告書だけでは駄目なのか
(・・・東京エリアでは少し仕様が異なるのか・・・?)
そこまで考えてから、携帯が震えていることに気づき画面を見る
差出人は大阪エリアにいた頃の知人だ。こんな自分に付き合ってくれる数少ない友人と呼べる存在であろう
差出人:萩原コウタ
件名:やばいかも!
以下、本文
お前が出てったあとさ、何か怪しい臭いをプンプンさせてる奴らがお前のことを嗅ぎまわってるみたいなんだ
一応、一般的には公開されてないから居場所の特定ってのはされづらいだろうけど気をつけてな!
何だか危ないんだよ。とにかくやばそうな感じだ!!
自分を追ってくる者たちがいる?心当たりがないことが何よりマズイ状況と言える。とにかく、自分との関係や居場所を聞かれた際にはおとなしく答えるようにと返信を送る。自分と関わったことで相手にまで迷惑をかけるのはいささか気分が悪い
最前の列車には人が全く乗っていなかったことを思いだし、木更に断りをいれて移動した
貴音を追うもの。現在考えられる可能性
貴音の行いに何らかの恨みを持つ者。もしくは、持ち去った一彦のデータを狙っている者
可能性として後者のほうが高いと言える。そもそも、貴音と関わった人物であればコウタがあのようなメールを送ってくるはずがない。一人きりの空間で考えを巡らせていく
しかし、どれも納得の結果には至らない
泥沼状態になりつつある思考を一旦切り離し別の事を考える。室戸菫の言葉
そこから今の状態。天童民間警備会社の面々のことを考える
里見蓮太郎。藍原延殊。天童木更
皆、今を生きている。彼らの夢は何なのだろうか
少し湧き出た興味を首を振って振り払う
やめよう。他人のコトに関心を持っている場合じゃない。今は自分のことだけを考えなければ
今だ登録されていなかった連絡先を携帯に登録していく。何故、自分はこの現状に置かれたのか。今はまだ、室戸菫の言葉の意味を見いだせない。でも、いずれは見つけなくてはならない
答えの見えない道を回っているだけではダメだ。一度見方を変えなければ
「今は今できることに専念しよう」
貴音はいつもと少し違う気持ちを胸に感じながら窓から見える景色に目を向けた
久々の投稿です!
これからはある一定の速度で投稿できそうなので暖かい目で見守ってやってください