天才科学者は親友と語らう
☆
んぐ、んぐ、んぐ、んぐ。
ぷはぁ、もう一杯!!
ついでにこの……なんだろ。
高そうなお酒!
これも開けちゃえ!!
んぐ、んぐ、んぐ。
ぷはぁ、んお、お帰りちーちゃん。
お邪魔してるよ~。
何、って見て分からない?
お酒飲んでるの。
えへへ、ちょっと拝借させてもらったよ~。
……んあ、このお酒?
んーとね、そこ。 ベッドの下あたりの。
こっちのヤツ?
そこの机の下あたりのやつから適当に。
……安酒ばっかり? いいよこんなもんで。
高いお酒飲んでたほうがよかった?
お、一緒にお酒飲んでるわけ?
聞いてくれる?
聞いてくれるんだね!!
聞いてよちーちゃん!!!
そろそろアイツと将来を誓いあって二か月ほど経つんだけどね!
アイツってば束さんに全然手を出してこないの!!
ひどくない!!? ねぇひどいと思わない!!??
これってどう思うよちーちゃん!!!??
………………。
……あの、その顔やめてください。
うん、確かにね、束さんもちょっと相談しようか迷ったんだよ?
だから当てつけとかじゃないの。
ホントに、ガチで、何もしてこないんだよアイツ。
よっと。
で、さっき言ってたことなんだけど。
そうなんだよ、アイツってば全然束さんに手を出してこないの。
……束さんってそんなに魅力ない?
いや酔ってないよ。
酔っててもさすがに同性ってことは分かってるよ。
でもほら、他の人の意見っていうのも大事でしょ?
だからちーちゃんに意見を求めてるわけ。
ふふん、束さんだって成長するんだよ。
なんでいっくんに聞かないのって?
……じゃあちーちゃん、いっくんにさ。
「束さんって男の人から見てどうよ?」
とか聞いても痛たたたたぁ!!?
ほらこうなるじゃん!!
ちーちゃんのブラコン!!!
いっくんには箒ちゃんがいますから!!
束さんは手ぇだしませんよ!
……いや手出したら普通に犯罪だよ!
何歳差だと思ってるのさ!
そんなことはしませんよ彼氏いるんだから。
全くもう、失礼しちゃうねちーちゃん。
……え、そういうの関係なくいっくんに近づくなってひどくない?
束さんが何したっていうのさ!
…………いっくんに余計な事吹き込んだ?
なにも吹き込んでませんよ失礼な!
――――ISの操縦について?
ぉ、ぉぅ……。
ぃ、ぃゃぁ、なんのことでしょうか?
あー、束さんには全然心当たりがありませんですことよ?
ちーちゃんの気のせいではなくて?
あ痛たたたたたた!!
ごめんなさい違うんです!!
やばい、超痛い!
なんかいつもの三割増しで強くない!?
うごご……ひどいなぁ全く。
あのねぇ、あれは一応いっくんのことを考えてのことなんだよ?
いっくんはISの操作技術が手に入る!
相手の箒ちゃんは合法的にいっくんと一緒になれる!
束さんは二人を見てニヤニヤできる!
最高じゃない……!!
……はい、ごめんなさい、調子乗りました。
はい、以降気を付けます。
はい、すいませんでした。
ごめんなさい、はい。
ふぃー。
……で。
ちーちゃんから見て、束さんってどうよ?
同性から見ても魅力的?
――――へー、ほー、ふーん。
うん、ありがとねちーちゃん。
今の恥ずかしいセリフは録音しておいてあげたから。
いやー、そっか、束さんはそんなに魅力的だったかー。
えへへへへへ。
……でも、じゃあ何でアイツは手を出してくれないんだろ。
うーん、やっぱり男の人の意見も欲しいけど――――。
……落ち着いて、いっくんには何もしないよ。
うん、手を放して?
ゆっくりね、そう、ゆーっくり。
うーん、不思議だねぇ。
……どんなことをしてるか?
そこから何か見えてくるかもしれないって?
なに、ちーちゃんこういうことに興味あるの?
アイツは貸してあげないよ?
おぉっと、真っ赤になって。
んふふ、可愛いねぇちーちゃん。
えーと、まず一緒の布団で寝て。
……うん? うん。
一緒の布団で寝て。
……あの、変な意味じゃないからね?
そこで顔を真っ赤にされちゃうと話しづらいんだけど。
そういう事がないから相談してるってのに。
で、そのあと一緒にご飯食べて。
アイツを見送って、束さんはそのまま家でのんびりして。
アイツが帰ってきたら一緒に夕飯食べて。
それで、一緒に寝る。
こんな感じなんだけど。
……え、こんなものじゃないの?
同棲って多分こんなものかなー、って思うんだけど。
アイツが仕事してる間? 何してるかって?
うーんと、旧作のビデオ見たり、家事したり……。
あ、母親のとこ行ってあれやってる。
なんだっけ、花嫁修業?
……あの、冗談でもニートって呼ぶのはやめて貰えます?
それすっごく辛い。
あと束さんはちゃんと貯金あるからね?
少なくてもちーちゃんよりかは稼いでるよ失礼な。
凡人どもの生涯賃金の数十倍は持ってましたよぉー。
うん? どうしたのちーちゃん、羨ましい?
……そこは嘘でも羨んでほしかったなぁ。
むぅ、なんかヤな気分。
束さんは金持ちなんだぞー。
優良物件なんだぞー。
なのになんで……うぅ……。
うぁー、ありがとうちーちゃん……。
今ならちーちゃんに惚れちゃキモい!!?
ちーちゃん今キモいとか言わなかった!?
人が弱みを見せてるときに言葉の暴力は良くないよ!!
いや今のは束さんも悪かったかもしれないけどさぁ!
……はい、落ち着きましたよ。
で、なんか思いついた?
こう、アイツといい雰囲気になるためのさ。
アイテムでも何でもいいから。
ほぇ、指輪?
それはその……あの、指輪ですか。
………………。
指輪、ゆびわ……、ゆび、わ……。
うへへへへへへへ。
えへへへ、ゆびわ。
指輪、指輪、うひひひひひ。
指輪っていうとあれかな、やっぱりダイヤ?
でも束さん的にはペリドットとか好きかなぁ。
夕焼けの見える丘の上でね。
束、これ…… って感じでアイツがちっちゃい箱を渡してきて。
なんだろーと思ってパカッて開けてみるとさ。
緑色の指輪がキラキラって輝いてるんだよ。
あぁっ、たまんないねぇちーちゃん!!!!
うひひひひひひひ。
んん! なんでもない、なんでもないよ。
おーけー、束さんは正常だよ。
酔ってもいないよ!
正常だってば! ちょっとトリップしちゃったけどぉ!
束さんはバグってないよ!
そうやって叩いてればなんでもかんでも治ると思ったら大間違いなんだから!
ふぅ。
でもそっか、指輪かぁ。
指輪付けたらもっと恋人っぽいかな?
いや、現時点でも恋人っぽいんだけどさぁ。
……なんていうかアイツと過ごしてみててね。
もっとイチャイチャしたい! とかさ。
もっと恋人っぽいことしたい! とかね。
今までなかった、その、欲望? っていうの?
ぐちゃぐちゃーって溢れてきててね。
うへへへへへへへへへへへ。
もうね、止まらないんだよちーちゃん。
愛が溢れて止まらないー、なんて使い古された言葉なのにさ。
いやぁ、昔の人は偉大だねぇ。
なーにー? ちーちゃんやっぱり興味あるの~?
しょーがないなぁーちーちゃんはぁー。
今日はぁー、特別にぃー。
束さんとアイツのラブラブさを教えてあげようじゃないかぁー。
…………?
えっと、あの、千冬さん。
これは一体全体何でしょうか……?
知らない名前がたくさんあって。
ついでに桁がすごいものがいくつか……。
……お酒? 束さんがここで飲んだ?
えっ、いや、それはほら、束さんとちーちゃんの仲だし?
少しくらい、おごってもらってもいいかなー、なんて……。
あはは、はは、は……。
ごめんなさいホントは今お金そんなにないんです!
日本政府のヤツがほとんど持っていきやがったんです!!
やれ余計な税金だの色々と差し引きやがってさぁ!
ひどいと思わない!?
おかげで今はひもじい生活なの!
束さん顔売れてるから下手に働けないし!!
金稼いでも稼いでも持っていかれるし!
実質ヒモみたいな状態なの!
今アイツの家で暮らしてるのもそういう感じで……。
それで借金まで作ったら完全に捨てられるよぉー!
わあああああああああぁぁぁ!!
駄目です! やめてください千冬様!!!
アイツには言わないでー!
捨てられるのは嫌ぁー!
許して! 許してぇー!!
ああああああああああああああああ!!!!!!!!
☆
「……いや、他所の事情に顔を突っ込むのもどうかと思うのだが」
「……おう」
「ちゃんとアイツを気にかけてやってくれ」
「…………おう」
登場人物
・束さん
前回オリ主君とくっついたヒロイン。
現在は貯金のほとんどが消えてヒモ状態。
オリ主君に手を出してほしいけど全然出してくれなくて不満げ。
・ちーちゃん
付き合う前よりさらに惚気を聞かされるようになった。
貯金の使い道が酒くらいしかないので資産だけはある。
えっちぃお話は苦手。
・オリ主君
前回束さんとくっついた主人公(名無し)。
束さんになかなか手を出そうとしない。
いろんな質問
Q.完結したんじゃなかったの?
A.ボーイミーツガールが全然進まないのでこっち進めていきます。
Q.ちーちゃん√はどうしたぁ!?
A.鋭意執筆中です。 多分二、三話で終わります。
Q.束さんの資産そう簡単に消えるもんじゃなくなくなくない?
A.関係各所への根回しとか、いろんなことで金が消し飛んでいってる感じ。
しばらくしたら回復してくるけど、今はヒモみたいな生活になってる。
Q.つまり?
A.(世の中は結局)金だよ、金……!
Q.束さん酔ってる?
A.今回は酔ってる。 ほろ酔いくらい。
Q.夏祭りで告白までしたのに指輪も送ってないの?
A.送ってないんです。
アンケやってます。
投票してくださると作者が喜びます。
Q.R18書けるの?
A.(この回答は消去されました)