少女が歩む道   作:霧熊童子

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高校生活

「早苗は部活どこに入るか決めた?」

 

肩をとんとんして私に尋ねてくるのは後ろの席の佐伯(さえき)(めぐ)である。

 

「うーん、幾つか気になる所はあるけど…そういうメグは決めたの?」

 

巡に聞き返すと巡は席を立ち私のところまで来る。

 

「私はここに入ろうかなーって思ってる」

 

巡はそう言って机の上に置かれていたクラブ表に書かれている内の1つに指をさす

 

「剣道部?中学の時剣道でもしてたの?」

「ううん、中学校に剣道部は無かったよ。だから気になっちゃって」

 

私はそうなんだと返しながらどこに入ろうか悩む。

 

「スポーツ系クラブだと県大会とかもあるから入るとしたら文化系クラブかなー」

「早苗って運動苦手なの?」

 

巡が不思議そうに尋ねてくる。

 

「特に苦手ってことではないけど、家が神社で神事が優先されるからたまに学校も休まないといけないし大変なんだよね」

「そうなんだ…」

 

そうこう話してる間にチャイムが鳴る。中学は50分授業だったけど高校は65分授業だから長く感じる。けれどまだ入学から間もないということもあり授業らしい授業はしない。初めて授業する科目は決まって自己紹介なのでテンプレと化した自己紹介を淡々とする。お陰でクラスメイトの半分くらいは名前を覚えた。

 

「うん、やっぱり部活には入らないで帰宅部する」

「じゃあ私も帰宅部しようかなー」

 

授業が終わり部活に入らないことを決意すると巡がそんな事を言うので私は慌てて引き止める。

 

「無理に私に合わせる必要ないんだよ。メグはメグがやりたい事をしたらいいんだから、ね?」

「うん、そうだね…」

「それに大会の前日とかに家に来てくれたら神奈子様の加護とか与えられるし」

「神奈子様?」

「神奈子様は諏訪大社に祀られてる神様で武神としても知られてるの。だから加護とかあったら優勝行けるんじゃないかなと思って」

 

私が神奈子様の説明をすると巡はそれはいいねと納得する。

 

「じゃあ入部届出してくるね!」

 

巡が職員室に向かったので私はいってらっしゃいと言って巡を見送る。教室は職員室から離れてるから授業に間に合うか不安だったけど巡はチャイムが鳴り終わるギリギリの所で戻って来た。

 

「佐伯、次から余裕を持って席につくように」

「はい…」

 

古典の先生に注意され、巡は若干息を切らしながらも答える。

 

「メグよく間に合ったね」

 

私は小さな声で巡を褒める。

 

「私もダメかと思った…慣れてないからってのもあるけど職員室もう少し近くして欲しい…」

「確かに」

 

私は苦笑いしながら答える。

 

「前期では竹取物語をやっていきます」

 

先生がそう言ってから竹取物語をやっていく。最後の方を見てみるとかぐや姫は月に帰り帝は不老不死の薬を埋める、と御伽噺と同じ展開が書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

昼休みになり私達は中庭の人工芝のところでお昼を食べていた。

 

「いい感じにぽかぽかしててお昼寝出来そう」

「確かに。でも起こすのが面倒だから寝ないでよね」

「あはは、流石に寝ないよ」

 

そう言いつつも少しまぶたが重くなってきた。

 

「あーヤバい。あまりにもぽかぽかだから眠たくなってきちゃった」

 

眠気をカミングアウトすると巡にほっぺをむにむにされた。

 

「いひゃい、いひゃいよメグ」

「どう?少しは眠気飛んだ?」

「うーん、少しだけ?」

「教室で一眠りしたら?」

 

私が答えると巡は呆れ顔で教室で寝ることを提案した。

 

「次の科目はなんだったっけ」

「次は数学だよ」

「数学かー。教室で一眠りしてくるね」

 

数学は教室で授業するので私は一足先に教室に戻って一眠りする。

 

 

 

 

 

予鈴が鳴り私は目を覚ます。少し眠っただけだけど眠気は無くなり授業中に寝ることは無さそうだった。数学の準備をしていると戻って来たクラスメイトから、

 

「東風谷、背中に何貼り付けてるんだ?」

「ふぇ、背中?」

 

私は意味が分からず背中に貼り付けられたモノを剥がしてみる。そこにはデカデカと『起こしたら祟る』と書かれていた。

 

「ちょっとメグーーー!!!!!」

 

すぐ後ろに振り向き巡に呼びかける。何人かのクラスメイトはこのことを知っていたのか笑い出す。

 

「メグこれどうゆうことよ!?」

「何言ってるか分からないなー」

「これする犯人メグしかいないんだからね!」

 

巡はなにも知らないと言うようにしらを切るがしつこく問い詰めるとメグが観念したのか話し出す。

 

「だって教室に戻ってきたら早苗気持ちよさそうに寝てたんだもん。誰も起こさないようにっていう心遣いだよ」

「じゃあメグが寝てたら同じ事してあげるよ」

「あははごめんって。はい、じゃがりこ」

 

巡は謝りながら私にじゃがりこを差し出し、私はそれを1本取り出して食べ始めた所で先生が来て数学の授業が始まる――

 

 

 

 

 

「二人とも聞いてくだいよ!」

「何があったんだい?」

 

学校が終わり、家に帰ってから諏訪子様達に今日の昼休みの出来事を話す。

 

「メグったら私が寝てる間に背中に『起こしたら祟る』って紙を貼り付けたんですよ!」

 

話を聞いて2人が笑い出す。

 

「あははは、起こしたら祟るねぇ」

「いつも早苗は幸せそうに寝るからその子なりの配慮でしょ」

「いつかメグに仕返ししたいのだけどなにかいい案あるでしょうか?」

 

2人に何かないか尋ねてみると諏訪子様がそれならいい案があると言ってきた。

 

「授業中にその子が寝たらその紙を前に立て掛けてから早苗はトイレとかで席を離れたらいいんだよ」

 

私はその場面を想像してみる。

寝てる巡の前に起こしたら祟るという紙を立て掛けて席を離れる。そしてその紙に気付いて寝てる巡を厳しく注意する…

 

「それはやりすぎな気が……でも参考にさせてもらいますね」

 

そう言いながら英語の勉強を始める。

 

 

「晩御飯出来たよー。二人とも降りておいでー」

 

夕食が完成したのか母が私と慧人を呼ぶ。私は返事をしてリビングに向かう。

私達が食べている間諏訪子様と神奈子様は何をしているのかと言うとテレビを観ていたりする。

 

「慧人はまだ諏訪子様達が見えないんだよね?」

 

夕食を食べ終わりテレビを見ながら慧人に尋ねる。

 

「うん、まだ見えないよ。けど急にどうしたの?」

「いつも諏訪子様達の笑いのネタにされるから慧人も見えるようになって負担を肩代わりしてくれないかなーって思って」

「いつも笑いのネタにされてるのか…」

 

慧人は呆れながら言うと私はうんと頷く。

 

「もしかしたら慧人も知らないところで笑いのネタにされてるかもよ?」

「うげっ、それは嫌だなぁ…」

 

冗談半分に言うと慧人は嫌そうな顔をする。

私は微笑みながら早く見えるようになったら良いねと言って先にお風呂に入る。

 

 

風呂から上がり、慧人にお風呂空いたことを伝えてから自室に戻る。そしてスマホを手に取り今度どっか遊びに行こうと巡にlinnで言うといつにすると返信が返ってきた。

 

「いつにしよっかな……」

 

ポツリと呟きながら来週の土日のどっちかは?と提案してみるとクラブ次第かなと返ってきた。

クラブ入ってるんだからそりゃそうだよねと思いながらまた今度話して決めよっかと送信してからスマホを置き大祓詞を覚えようと頑張る。

 




遅くなってすみません(〃・д・) -д-))ペコリン
編集ログを見ていただければ分かりますが一切開かなかったという訳では無いです、はい
諏訪大社には本殿がないという事実を知って話の内容を修正してたりしてました

早苗の会話文で巡ではなくメグとなってるのは仕様です

大まかなストーリーは想像出来ても1話ごとの細かいお話に苦労する笑
そして前にもこんな話をした気がする…
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