少女が歩む道   作:霧熊童子

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JK早苗にはまだ早い気がするしJC早苗の話が思い浮かばなかったので埋め合わせみたいな感じで


閑話〜二柱の遠い記憶〜

 

これは早苗が生きる時代よりも遥か遠い昔、日本が神秘が満ち溢れていた頃のお話である―――――

 

 

 

 

「大和の神よ。何故洩矢に来た?」

 

諏訪子は対峙する大和の神に疑問を投げる。

 

「お前さんは知らないのかい?我ら大和の神の間では洩矢の国は話題になっているのさ。それ程までに洩矢は大きい。そして、数日前に高天原の神から葦原中国を譲れと言われた。」

 

神奈子はここに来た理由を言わず、お前さんならこの意味分かるよねと言い返す。

 

「つまり、遅かれ早かれ洩矢は攻められる。と言いたいのだろ?」

「そういうことッ!!」

 

言い終えるのと同時に神奈子が御柱で攻撃を仕掛ける。諏訪子は鉄輪を出しながらそれを回避し、持っていた鉄輪で地面を叩く。すると背後からミシャグジ神が現れ神奈子に襲い掛かる。

神奈子は回避の最中、視界の端で距離を詰めてくる諏訪子を視認し御柱で迎え撃つ。

御柱を全て回避した諏訪子は神奈子に攻撃を叩き込もうと鉄輪を振りかざすが、神奈子は藤の蔦を使って絡め受け止める。

 

「高天原の神だろうが大和の神だろうが、それでも私は戦うッ!!」

 

膠着状態の中、諏訪子は叫ぶ。

 

「そうかい、なら武器の心配をしないとだねぇ」

 

不敵な笑みを浮かべながら神奈子がそう言うと諏訪子の持っていた鉄輪は朽ちてしまった。そして朽ちると同時に神奈子から距離をとる。

 

「これで武器はなくなった。さぁどうする?」

「………私の負けだ。国を渡そう」

 

――――――――――

 

諏訪子によって集められた人々は神奈子の姿を見てざわつく。

 

「洩矢の民よ!先の闘いにてお主らの神に勝ち、この国を貰った。今日から私がこの洩矢の神だ」

「ふっざけんなよ!」

 

神奈子がそう宣言すると群衆から罵倒の声が飛ぶ。

「ミシャグジさまの祟りがどうゆうものか分かってないだろッ!!」

「私達は今までミシャグジさまの祟りに怯えながら生きてきた。けど諏訪子様はミシャグジさまを鎮めてくださるから安心して生きていけるのよ!!」

 

それらを皮切りに人々が抗議の声をあげる。

 

「参ったねこりゃあ。このままでは信仰を得るのは難しそうだ……」

 

神奈子は頭をかきながらポツリと零す。

 

「名前が洩矢のままだといつかまた攻められる。だからこの国を新たに諏訪とする。政治体制は今まで通りでよい、一応勝ったという体裁を整えるためにこの社の祭神となる。ひとまずはこれで良いな?」

 

神奈子は威厳ある声で言うと人々は押し黙った。

それほどミシャグジ神の祟りを人々は恐れ、それを鎮めることの出来る諏訪子に信仰が集まるのだ。

 

――――――――――

 

「あーあ、せっかく隠居生活が出来ると思ったのに」

「隠居出来なくて残念だったな。信仰が厚い以上お前さんにはまだまだ働いてもらうさ」

 

神奈子はそう言うと洩矢の地図を広げ見つめる。

 

「次はお前さんの新しい社を建てなくてはな」

「私の為に新しい社を建ててくれるんだ」

「無下に扱って信仰が得られなくなるのは困るからねぇ」

 

神奈子はこの辺で良いかと言って立ち上がり、外へ向かう。

 

 

「大工頭はおるか」

 

神奈子が大工頭を呼ぶと奥から大工頭が出てきた。

 

「何か御用でしょうか?」

「この付近に小さめの社を建てて貰いたいのだが頼めるか?」

 

そう言って神奈子は地図を広げ指で指す。

大工頭は分かりやしたと言って早速作業に取り掛かる。

 

「ひとまずはこれで良いか…」

 

まだまだ問題はあったがどれも1日2日で解決するような問題ではないため神奈子はそのまま社へと戻る。

 

 

幾年が過ぎ、諏訪の人々は神奈子の存在を当たり前に思う。作物の収穫期になるとその一部と鹿や猪を諏訪大社に納め、五穀豊穣を願い、神奈子に風雨を鎮めるように願う。

 




諏訪大戦とそのあとを少し
次回は初代のお話の予定
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