どちらも好きだからさ
精霊
それは人の住む世界とは異なる世界
人と契約を結ぶことによりその人は精霊使いと呼ばれるようになる
本来ならば清らかな乙女にのみ許される精霊契約
しかし何事にもイレギュラーは存在する
「よし、準備OK。後よろしくね」
「全く、その変な夢のこと考えてボーッとしちゃダメよ?」
「わ、分かってるよ」
少女は問いかける。考え事をすればかなり考え込んでしまうようだ
そしてその
「私もなにか詳しく探してみるからあまり余計なことしちゃダメよ?」
「うるさいぞ闇精霊。ご主人様に逆らうのかー」
「飛び級で学院卒業した人のセリフとは思えないわ」
「今は小学生だよ」
この少年現在小学三年生である
「早く行かないと遅刻するわよ?」
「やべ…」
少年は急いで家を出発し…
「行ってきます。レスト」
「えぇ、行ってらっしゃいレイ」
──────────
全く変なところで子供らしいんだから
レイを見送ったあとそんなことを思いながら残りの家事をこなして行った
この少女、精霊と呼ばれる存在でその中でも闇精霊と呼ばれる希少な存在だ
精霊は食事を必要とはしない
契約者等から神威と呼ばれるエネルギーの供給があるからだ
しかし高位精霊のなかには嗜好品として人が食べているものなどを好む者もいる
この少女もそうだ
人の姿をとれる精霊は最高位の精霊にあたる
本来こんなことをしなくてもいいのだが
こうして家事をしているのは家主がいないのと家事をするのが楽しいと感じているからだ
やることを終えた彼女も出かける準備をする
「行ってきます」
本来精霊は自由気ままな性格のものが多くこの少女例に漏れない
「(全く、面倒なことになったものね)」
直後彼女の体は光に包まれ虚空に消滅した
彼が見た夢、というのはこうだ
黒い異形とそれを追う少年
異形の攻撃により少年は吹き飛ばされ
止めを刺そうと少年に迫る異形を空から放たれた黒い雷が吹き飛ばす
と言ったものだ
しかしそれは、夢なんかではない
なにか異質なものの存在を感じ取ったレストはレイが夢で見た状況に出くわした
レイが自分を完全には使いこなせていない事実は不測の事態に対応できるか不安が残った
精霊魔術も上位のものを難なく使えるし武器も作り出せる
儀式だってお手の物
異形だろうと人と戦闘になっても問題は一切ない
「(さて、どうしようかしら)」
──────────
これは、交わることの無かった技術が交わり合い
運命を変えていく物語
その出会いがもたらすのは
救いか、災いか それはまだ誰にもわからない
闇精霊レスト
真名レストレア・アッシュドール
レイと呼ばれた少年が生まれた時からそばにいて契約した精霊
かつて闇の精霊王がレスティア・アッシュドールと共に作り出された精霊
封印されていてその封印が解かれることはなかったはずだがレスティア・アッシュドールが封印を解きレイと契約した
レイ・アッシュドール
闇の精霊王の末裔
捨て子で、引き取られた先で精霊魔術、儀式魔術、絶剣技を教わり精霊学院を小学校入学前に卒業
引き取ってくれた人はすでに亡くなり現在は残された遺産で生活中
本名はレストが命名