精霊使いと魔法少女   作:ゲストU

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番外 月村家の精霊書庫

彼は他の人とは違う印象だった

常に右手をなにかで隠していた

手袋だったり、布だったり

なんでそんなことしてるのか気にはなったこともあるが聞こうとは思わなかった

私たちのようになにか秘密があると思ったこともあった

 

まさかこんなことになるなんて

 

 

 

 

 

 

 

 

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「精霊の気配がする?」

 

「えぇ、恐らく封印精霊がまだこの世界に残っていてそれの封印が解けようとしているのかもしれないわ」

 

 

 

 

 

封印精霊

 

その凶暴さ故に本などに封印された精霊の事

俺が持っている剣についてる精霊王の血(ブラッド・ストーン)に封じられている魔王殺しの聖剣(デモン・スレイヤー)もかつてアレイシア精霊学院付近の祠にあったセヴェリアンの聖剣なる剣に封印されていた封印精霊だ

 

 

「しっかしなんでまたこの近くに?」

 

「歴史ある家もあるみたいだし精霊使いや元素精霊界について知っているところもあるかもしれないわね」

 

 

「その封印精霊が暴れだしたら収拾つかないよね?」

 

「だから今夜その封印が解けかけの封印精霊を封印された物ごと盗んで精霊を送り返したあと元の場所に返すのよ」

 

な、なんつー無茶をやらせようとしてるんだこいつは

 

「マジで言ってる?」

 

「えぇ、場所も調べたし抜かりないわ」

 

「わかったやるよ。精霊関連を何とかするのは精霊使いの役目だ」

 

 

 

 

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「ここすずかの家じゃないか…」

 

「あら、知り合いなの?」

 

 

「友達」

 

「仲のいい人がいて私は嬉しいわ」

 

うっせぇほっとけ

 

 

「じゃあさっさと済ませるかね」

 

 

 

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唐突に目が覚めた

普段こんなことないのに…

 

 

 

 

 

「お邪魔しまーす…」

 

 

え?人!?

なんでこんな夜遅くに!?

 

 

 

 

 

 

「一番の近道はここからかよ」

 

「眠ってるようだしさっさと済ませるわよ」

 

え?なに?何を言ってるの?しかも2人!?

 

「場所は案内するわ。行くわよレイ」

 

レイ…君?

声に聞き覚えがあると思ってたけどクラスメイトだったなんて

 

「寝たいしさっさと始末して帰りたい」

 

始末…?私たちの命を狙って来たの…?

 

 

そうして部屋から出ていってしまった

 

「レイ君…あなたは何者なの…?」

 

 

バレないようにこっそり部屋から抜け出した

 

 

 

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「やっぱり定番すぎるよ」

 

本だもん

 

 

「よし、封絶結界も張ったしさっさと送り返して帰って寝よ」

 

 

「何してるの?」

 

「っ!?」

 

 

ちょっとまて寝てたよな

すずかさっき寝てたよななんでここにいんの!?

 

「なんで…」

 

「それはこっちよセリフだよレイ君」

 

 

「いや、寝て…」

 

「偶然起きたんだよ。そしたらいきなり不法侵入してくるし」

 

「それ、どうするつもりなの?」

 

無論あの本だろう

精霊に関しては知らないはずなのでどう言ったらいいだろうか

 

「あー、これ曰く付きだからしょぶ」

 

「嘘だよね?」

 

バレてるし

 

 

 

「これやべーやつだからさっさと処分したいからはや」

 

 

 

く部屋に戻ってくれ。という続きは言えなかった

 

 

 

 

突如吹く冷気 バラバラとめくれる本

 

封印精霊の封印が解けてしまったのだ

 

 

あーこれはまずいねぇ

 

 

「え!?なにが起こって…」

 

「緊急事態だ!さっさとここから離れろ!」

 

そして封印精霊が姿を現した

 

 

 

「あれは確か…」

 

 

 

 

 

アイスサラマンダー

 

 

 

全身が氷でできているでかいトカゲ

と言ったら説明が早いが

氷が突起になっていて刃のように鋭いもんだから面倒な相手だ

 

 

 

「くそ 面倒だな」

 

 

戦うだけなら問題ではない

問題はすずかがいるということ

 

幸い外に被害が出ないようにしてあるからまだいい

 

 

「いい?早く外に出てベッドに戻るんだ」

 

「ちょっ、なんで!」

 

「いい?これはなんか悪い夢なんだ、もう一度寝て目が覚めれば全部元通りだ いいね?」

 

そう言ってすずかを部屋から追い出し魔術で鍵をかける

なんかどんどん叩いてるけど関係ない

 

 

 

決着自体はあっさり着いた

周りの氷を破壊して滅多斬りにしてたら消滅していた

 

なかなか近づけないし色々切れたし周りのものを壊さないように気を使ったから被弾しまくった

結局結構な被害が出たけど

 

 

「あーくっそ…やられた」

 

ちょっと被弾しすぎた

身体中切り傷に凍傷だらけだ

 

周りの被害のことを考えてたら神威を使いすぎた…

 

 

あぁ…眠い…

 

 

 

 

 

 

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レイが図書室で大騒ぎしてたもんだから月村家の全員が目を覚まし音の発生源であるその場所に集合していた

 

「すずか何があったの!?」

 

「実は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどね。で、レイくんはこの中に?」

 

「うん、でも何度やってもあかないしすごい音してたし急に音しなくなるし…」

 

 

 

 

同級生がいきなり現れて家でドタバタやってていきなり音が消えたんだものそれはそうなるだろう

 

 

物は試しとドアノブに手をかけるがすずかが言っていた通り開かないなんてことは無かった

むしろ普通に開いた

すずかも驚いた様子だがそれ以上に中がとんでもない事になっていた

 

所々凍っている場所

氷が解けたのか濡れている場所

 

更には大きな斬撃痕などもそうだが

 

 

壁際の血溜まりに寝転んでいる少年の姿

切り傷がそこら中にあり所々白が残る服は真っ赤に染っている

 

 

「なによこれ…」

 

「レイ君!」

 

 

すずかは思わずレイに駆け寄ろうとするがメイドに抱えられて止められていた

 

「ノエル、この子の治療を、ここは後回しよ」

 

「了解しました」

 

 

 

 

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「ノエル あの子は目が覚めた?」

 

「あれからすぐに手当しましたしもう目覚めていてもおかしくないのですがまだ目を覚ましていませんね」

 

現在レイが眠っている部屋で2人は話していた

 

あれからかなりの時間が経っているし

学校はもうすぐ終わってそろそろすずかも帰ってくる頃だろう

 

 

そもそも怪我だけならとっくに目を覚まして学校にだっていっているくらいだ

神威の消耗が激しいと最悪目を覚まさないことだってある

酷いとそのまま逝ってしまうことだってあるのだ

ただ神威の消費で眠ることはよくあることでレイは常にカムイを込めた精霊鉱石を持ち歩いているため最悪の事態に陥る確率は極めて低い

 

 

 

「いっつ…どこだここ…?」

 

 

「目が覚めたみたいね」

 

 

…?

 

 

「えっ?忍さん?」

 

「そうよ?」

 

 

 

 

・・・!

 

あっ…これ捕まったやつだ

 

 

 

 

「あー僕学校n「もう放課後よ」…」

 

寝すぎじゃね?だってここに来たの夜中だよ?

 

「お邪魔しました、帰ります」

 

「はいそうですかって帰すと思ってるのかしら~?」

 

 

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「で、教えてもらおうかしら?あなた自身について」

 

 

 

正直話したくないんだけどそこのシスコンどうにかしてください圧がすごいです

 

 

 

「なのはとは一体どういう関係なんだ?」

 

「まず初めに聞くことがそれですかこのシスコンめ!」

 

「そうよそんなこと聞くために呼んだんじゃないのよ」

 

 

 

そう言われ納得いかないといった様子で着席

 

「で、説明してくれるわよね? あんなことになってたんだものしてくれなきゃ困るわ」

 

 

 

言うしかないか…

 

「まず大前提としてあなた方は人ならざる存在を信じますか?」

 

「人ならざるもの?」

 

「そうです、それらは時に人に干渉し、ある人物はそれらを使役する」

 

「それらを精霊、精霊を使役する者を精霊使いと呼んでいます」

 

 

これだけ言えばいいだろあとは察してくれ

 

「精霊と言っても様々な種類がいます。無害なものもいれば危険すぎて封印されるものも」

 

「あの惨状は精霊の仕業だと言いたいの?」

 

「正確にはそれに俺も含まれますけどね」

 

 

 

~少年説明中~

 

 

 

 

「ちょっと待ってちょうだい」

 

「なんですか」

 

「その精霊契約?って言うのは清らかな乙女じゃないと出来ないって言ったわよね?」

 

「言いましたが」

 

「あなた男の子じゃない!」

 

 

あぁ、なんだそんなことか

 

 

「何事にも例外ってのは存在します。それが俺です」

 

 

 

 

それはかつていた王の話

全ての王を滅ぼすために

自らの力を男に与えた闇の王

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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話を戻そう

 

「さっき説明した通りここには封印精霊が封じられている本があった、それを始末するためにここに来て、すずかにばれて紆余曲折あり今この状況になっているわけです」

 

「あなた達は私たちに敵意がある訳では無いのね?」

 

「そんなのあったらすずかを締め出してませんよ」

 

 

「今日は色々聞かせてくれてありがとうせっかくだし泊まって行きなさい」

 

「さすがにそれは…」

 

「丸1日人の家で意識不明だったのに2日も変わらないわよ」

 

「…分かりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ということですずかに精霊のこと教えてあげてちょうだいね?」

 

「なんでですか!」

 

「才能あるかもしれないわよ?それともばらされたい?」

 

「それで脅すのは酷くないですか!?」




すずかちゃん参入フラグ?

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