精霊使いと魔法少女   作:ゲストU

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決別

あれはとんでもなくいいものだ

 

腕にかすっただけでも腕が飛びかねないレベルだ

 

世界救っちゃった人が使ってた精霊が一部とはいえ封じられているのはスゴすぎる

 

 

「まさかあの魔王殺しの聖剣(デモン・スレイヤー)が封じられた精霊王の血(ブラッド・ストーン)が付けられた剣とはねー」

 

 

ちなみにあれからは学校に戻らず元素精霊界(アストラル・ゼロ)に向かい凶暴な精霊の討伐を行っていた訳だが剣が強すぎる

 

精霊魔装(エレメンタルヴァッフェ)を使っていないにもかかわらず結構強力な精霊も討伐できている

 

 

「そこら辺の精霊魔装より強いんじゃね?これ」

 

「それはありえないわ。絆で結ばれた契約精霊の力がいくら強力でも精霊魔装で無いものに分けるはずないわ」

 

 

 

知ってた

 

レイは今新たに貰った剣で機械兵相手に無双している

 

 

なぜこうなったかは少し時間を遡ることになる──────────

 

 

 

 

 

 

なのはがフェイトとジュエルシードをかけて勝負し、フェイトは敗北しアースラに拘束された

 

そこでフェイトは母親から自身の出生に関する重大な秘密を打ち明けられ、茫然自失

 

もはや立ち直ることは普通ならほぼ不可能だろう

 

 

レイはそんなこととは別方面で驚いていた

 

 

フェイトが倒れたためアルフと共にフェイトの病室にいた

 

 

 

 

 

「クローン作れるとか魔法ってなんでもありだよね」

 

「…」

 

当然フェイトは何も答えない

 

「アンタは…レイは、なんとも思わないのかい?」

 

躊躇いがちに聞いてくるアルフに対して答える

 

 

「大昔、ふたりの男女がいた」

 

 

 

その2人は愛し合っていた

だが、平和な日々は長くは続かなかった

少女は亡くなってしまったのです

 

少年は深く悲しみあるものにすがりついた

 

その結果、少女は蘇った

 

 

「あるもの…ってなんだい?」

 

「それは言えない。でも、その蘇った少女は永遠の時を生きなければならなくなった」

 

「どういうことだい?」

 

 

「確かに少女は蘇った、人ではなく精霊として(・・・・・・・・・・)

 

 

「愛するものもいなくなり誰も知る人もいなくなった。だから少女は眠りについた、自らを封印するという手段をとって」

 

 

「何が言いたいんだい」

 

「死人を蘇らせても望んだ結果は訪れない。つまり、そういうことさ」

 

 

 

 

 

「聞いてるだろフェイト。今の話聞いて思うところがあるならきっちり話しつけな。自分自身でね」

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

「クロノ、突撃の用意は出来てるか?」

 

「突撃じゃなくて突入なんだが。あとフェイトの様子はどうだった?」

 

あれを見ていたからか、心配だからか、あるいは両方か、聞いてくる

 

 

「あれはダメだ、何かきっかけがないと立ち直れない」

 

「精霊使いには ああいったことの解決法とかないのか?」

 

 

「精霊使いに限った話じゃないけど精神に重大なショックがかかると心が壊れるのを防ぐためにそれに関する記憶を全ての記憶を自ら消すことが分かってる。フェイトはそうなる直前って訳」

 

 

映像でも流してたらどうだ

 

 

そう言い残しレイは先行して突入していった

 

 

 

 

 

「またあいつは勝手なことを…」

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

先行して突入していったレイは機械兵相手に剣を振っているのだが

斬撃は飛ぶわ 剣そのものも切れ味抜群で機械ということを忘れるくらいにあっさり斬れる

 

そして冒頭の場面に戻る

 

 

 

「直されたりでもしたら厄介だから本格的に潰しとくか?」

 

 

「徹底的にやってやりましょうか」

 

 

 

「黒より深き夜よ、光さえ届かない深き闇よ、今ここに黒鉄くろがねの刃となりて、我が手に力を!」

 

 

真実を貫く剣槌(ヴォーパル・バスター)を展開し力任せに叩き潰していく

 

 

「貫け!」

 

 

 

精霊魔術も使って潰していってるにも関わらず減る様子がない

恐らくここに集中している

 

 

 

 

「キリないな…」

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

レイ君が先に行ってしまったということであとから突入することになった私たちはクロノくん、ユーノくんと突入していきました

 

 

虚数空間という魔法が使えない穴がそこらじゅうに広がっていて落ちたらそのまま助からないと聞いて怖くなってしまったのですがそれに関して疑問も出てきたのですがこれは割愛

 

 

進んでいくとバラバラに斬られた機械のようなものやベコベコに叩き潰されたものもありました

 

 

残骸を辿っていくと戦闘音が聞こえてきた────────

 

 

 

 

────────────────────

 

「レイ君!」

 

 

 

「来たか!なのは!ユーノ!アルフまで!?」

 

 

アルフまでこちらに来ているのは驚きだった

 

 

「フェイトはいいのか?」

 

「あの子のためにもさっさと終わらせようと思ってね」

 

 

 

 

クロノは別行動でプレシアを捕まえに行ったらしい

そうして三人を加え進んているのだがキリがない

 

 

ユーノも拘束したりしているがそれも無理やり破壊され

 

なのはに向かって投げられた武器を迎撃しようにも分散して対処していたため間に合わない

 

 

その時黄金の雷が降り注ぎ投げられた武器諸共周りの機械兵を全滅させた

 

 

 

「レイ、なのは 大丈夫だった?」

 

 

「来ると思ってたよフェイト」

 

「フェイトちゃん…!」

 

 

 

 

 

 

アルフと感動の再会をしていたフェイトだが大型の機械兵が現れた

 

「大型だ 防御が硬い」

 

 

「2人とも行けるな?」

 

「うん!」

 

 

 

 

あっさり決着が着きそうだ

それほどまでに2人はすごい

あっさり両腕を破壊してしまった

 

「ディバイーン…」

 

「サンダー…」

 

2人に合わせて詠唱を始める

 

「魂すらも焼き尽くす黒き雷よ…」

 

 

 

 

「バスター!」

 

「スマッシャー!」

 

黒魔閃雷(ヘルブラスト)!」

 

 

3人が放った技は過剰とも取れる威力だった

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

なのはと別れプレシアの待つ最奥に向かっていた

 

「フェイトは言うことは決まってるか?」

 

「大丈夫」

 

「なんでレイはついてきてんだい?」

 

 

「お前らにした話をあの人にもするため」

 

話したところで、聞いたところでどうこうできるものではないのだが

 

 

 

 

最奥に到着したのはいいが既にクロノがいた

 

フェイトの思いを告げたあとプレシア本人が聞いているかは無視してあの時と同じ話をオチは言わずに話した

 

蘇生が成功した部分に異常な反応を示した

 

「あなたには蘇生の方法があるって言うの?」

 

「出来てもやらないよ」

 

「今の話では問題なくできてたようにも思えるけれど?」

 

「じゃあ聞くけどあんたには娘を自分が死んでも、知ってる人が全員死んでも生き続けなければならない悲しみを背負わせる覚悟はあるか?」

 

 

 

「なんですって…?」

 

「あの話には続きがあってな知り合いも愛する人もいなくなって死ぬことも叶わない悲しみに耐えられなくなった結果自らを封印したんだ」

 

「そんな思いをさせてまで生き返らせる意味はあるのか?」

 

 

「それは…」

 

「ないだろ!掴めない過去より掴める未来を目指してみろよ!」

 

 

 

その時 地面が揺れた

 

虚数空間とかいう穴が大きく空いていて足場が崩れアリシアと共にプレシアは落ちていった

 

 

 

 

そこでかけに出てみた

魔法が使えなくなる

じゃあ精霊魔術はどうだ と

 

 

 

「くそっ!」

 

 

 

「レイ、ダメ!」

 

 

止めるのも当然だ

プレシアのように落下してしまった訳ではなく自ら飛び込んだのだから

 

 

 

 

「行くぞレスト。半分力貸してよ!」

 

 

「我は空を翔ける闇───《 黒の翼(ブラック・ウィング) 》」

 

 

 

 

魔術で翼を出してみると問題なく翼が出現した

賭けには勝ったようだ

 

プレシアのデバイスを回収しそのままプレシアの腰を抱えるがアリシアのポッドが重いのかそれともパワーが足りないか

 

速度は減少したが落下は止まらなかった

 

 

「なぜ虚数空間で魔法を!?」

 

「魔法とは違うんだよこれは!」

 

「話しなさい!あなたまで落ちるわよ!」

 

「黙れ!さっき言ったこと忘れたか!少しはフェイトのために生きてみやがれ!」

 

 

 

『レイ!これ以上は上に戻れなくなるわよ!』

 

 

「ちっ!」

 

 

「…それを持っていきなさい」

 

「冗談だろ?諦めるのか?」

 

「そのデバイスは好きにしていいわ。私やアリシアの分まであなた達には生きていて欲しいもの」

「それと諦めたわけじゃないわ、私は未来を託すのよ」

 

「言ってること真逆じゃないか?」

 

「あなたの言葉で考えが変わった結果ね」

 

 

 

 

 

「最後に何者か聞かせて貰えないかしら」

 

 

「レイ・アッシュドール 精霊使いだ」

 

「…世界は広いわね。精霊使いなんて聞いたことがないもの」

 

 

最後の手段しかない

 

 

「やれるかは分からないが転移するぞ!」

 

転移の術が込められた精霊鉱石を取り出す

アースラで借りていた部屋に

設定してあるため成功すればそこに出る

 

「そんな石で何が…」

 

「帰るんだよ。みんなの所に」

 

そうして石を砕き術を発動させる

 

そして抱えていた手が解かれた

 

 

 

「なっ!?」

 

「行くなら一人でいきなさい。少し…疲れてしまったわ」

 

 

「そうかよ。じゃあな、プレシア・テスタロッサ」

 

 

そうして時間差で発動した術はレイだけを転移させた

 

 

 




無印次回終了

精霊使いの剣舞に絡めた番外編を考え中
メカオタのの姉を持つあの子にスポットを当てようと思うよ!

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