美竹さんはこんなに可愛いんだよ?   作:┌┤´д`├┐

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1日1本とか結構重労働。



今日の格言でした。






おねんね

 「はいこれ、コーヒーね?」

 「うん、ありがと。…やっぱり間違えなかったじゃん」

 「え?間違えなかったって何が?」

 「ほら、お風呂入る前にさ。飲み物入れてくれるって言ってたじゃん?」

 「あぁ、それね…。あはは…、これでも内心ヒヤヒヤだったんだからな…?」

 「あたしも…。ちゃんとコーヒーを用意してくれてるかなってちょっと心配してた。…けど、やっぱり日頃からよく見てくれてるんだなって、改めて実感できたから…」

 

 「「………っ!」」

 

 風呂から上がった蘭にコーヒーを手渡す。たったそれだけなのに、2人して顔を紅潮させてしまう。でも仕方ないよね?実際俺はちゃんと蘭のことを分かってあげられてたって事が、最高に嬉しい。蘭だってきっと同じ気持ちで居てくれてる。それもまた、俺としてはこの上ない喜びだよ。

 

 何の気なしにリモコンを手に取って、テレビの方に向けてから電源ボタンをカチッと押してみる。3秒しないうちに、俺の狭い2DKは騒がしくなってしまう。

 

 「最近のテレビってさ、なんかつまんないよね」

 「確かになー…。なんでもかんでも旬のタレントとか使えば良い訳じゃないってのに…」

 

 決して届くことの無い愚痴をこぼしつつも、リモコンを操作する手は止まらない。そのまま何個かチャンネルを回していると、ひとつの番組で目が止まった。そこには、偶にうちのクラスにやってきては、場を荒らして帰っていく、あの『一応先輩』の姿が映し出されていた。その他にも4人程いるけど、やっぱり目を引くのは――。

 

 「やっぱり日菜さんのギターは…、ちょっとデタラメ…」

 「そうかな?音楽がからっきしな俺からしたら、すごく上手いと思うんだけど…?」

 「多分、日菜さんのお姉さんの方が上手いと思うよ」

 「えっと…、Roseliaの…氷川さん、だっけ?」

 「日菜さんも『氷川』だけどね」

 「あっ…、確かに。これは初歩的なミスだね…」

 「ふふっ、勝負してるわけじゃないんだから」

 

 最近はこのアイドルバンドもいろいろな局から引っ張りだこみたいだ。少しずつ、でも確実に日菜さんがうちのクラスに来る頻度が減ってきているからだ。来ない時は気分じゃないか、そもそも学校に居ないか。…普段はあんな日菜さんでも、仕事頑張ってるんだもんなぁ…。

 

 「日菜さん見てると、こっちまで元気が出てくるよ」

 「あたしもそれは思った。ライブの時とは印象がガラッと変わってるし…」

 「それは初耳だな…」

 「今度見てくれば?」

 「俺が見に行くのはAfterglowだけって、決めてるから」

 「あっ…!え、えっと…、ありがと…」

 「いちいち照れるなって…。反応に困っちゃうっての」

 「じゃあそんな事ばっかり言わないでよ…!」

 「そんな…!?言われて嬉しくなかったの?」

 

 こうやってほんの少しだけ、蘭を煽ってみる。素直じゃない蘭っていうのは、本当に可愛らしい。ここでもいつも通りな蘭は。

 

 「いっ…、いや…!そういうわけじゃ…ないけど…」

 「じゃあ嬉しかったんでしょ?」

 「…ぅぅぅ…、いじわる…!」

 「あははは、ごめんごめん。素直じゃない蘭もやっぱり可愛いなって思ってさ」

 「あーもうっ!…かっ、かわいいっていうの禁止っ!」

 

 それから暫くの間、拗ねちゃった蘭に俺が謝り続けたって言うのは、また別の話って事で。1つ言うことがあるとすれば、そんな拗ねてる蘭もまた、可愛らしいことこの上なかったって感じだね。

 

 

 そのまま日菜さん達が出てる番組を2人で駄べりながら視聴し終わると、時間はもう11時を過ぎようとしていた。明日は普通に学校の日だから、もうそろそろ床につかなければ。最悪、明日2人して起きれず遅刻なんて事は最悪だからね。

 

 「蘭、ちょっとそこどいてもらっていい?」

 「え?なんで?」

 「なんでって、そこに布団敷くからだよ。このままじゃあ、蘭の寝るとこ

 ろが無いまんまだからさ」

 「…あたしはここで寝るよ?」

 

 そう言って蘭が指を刺したのは、俺が普段から使っているベッドだ。一応1週間に1回はシーツとかを洗っているから、そこまで汚くは無いだろうけど、とても蘭に使わせてあげられるほど綺麗でもない。まぁ、それは俺の個人的な考えであって、蘭は気にしないんだろうけどね。

 

 だからここでは、別の質問――とても嫌な予感がするから、頭の中から咄嗟に出てきたこの質問を投げかけてみた。

 

 「…一応聞くけど、俺は何処で?」

 「え、決まってんじゃん。ここだよ」

 

 そう言って蘭が指を刺したのは、俺が普段から使っているベッドだ。一応1週間に1回はシーツとかを――じゃない!!馬鹿を言ってんじゃないっての!!

 

 「何言ってんだよ!いい、一緒に寝るとか出来るかっ!」

 「え…、もしかして…。あたしと一緒に寝るの…、嫌なの…?」

 

 うっ…!上目遣いをするんじゃねぇ…。何処で覚えたそんな技術…!恋愛っていうか、そういう事に疎いお前が何だってそんな…!蘭からの思いもよらぬ不意打ちで心臓はバクバクと音を鳴らし始めて、頭の中はさっきの爆弾を解除できずに混乱している。

 

 「あ、え…っと、そういうんじゃ無くて…」

 「じゃあいいじゃん、一緒に寝たってさ」

 「…ら、蘭?ど、どうしたのさ…?なんだかムキになってない?」

 「……全然…、そんな事ないし…」

 

 あ、これはムキになってますね。俺がからかい過ぎたみたいだな…。今回の事はちょっとビックリしたし、自重しなきゃ…。

 

 「…いや、うん。確かに意地張ってるのもある。…けど、こういう時しか一緒に居られないから…。だから……だめ?」

 「―――」

 

 そんな顔のまま言われちゃあ、さすがに…断れないよなぁ…。

 

 「…分かったよ、一緒に寝ようか…。でっ、でも!へ、変な事とかはダメだからな!」

 「ふふっ、何?変なことって?」

 「そ、それは…。え、えっちな事…とか…」

 「…あたしは、別にいいよ…?」

 「そっちが良くてもこっちはダメなの!ほら、早く寝るよ!明日だって学校なんだからさ!」

 

 そう言い残して先にベッドの中に入って、壁に顔を向けて寝転がる。と、とても今の俺の顔なんか見せられそうに無い…!顔中熱いままだし…。

 

 「うん、そうだね」

 

 蘭が掛け布団を持ち上げて、ベッドの中へと入ってくる。このベッドはそんなに大きいものでは無いので、互いが落ちないようにするには、必然的に身体が密着してしまう。それは、俺の理性的にはとんでもないダメージになるけど、背中を向けてくれれば大した問題では無い…。

 

 ――そう思ってたんだけどなぁ…

 

 「それじゃあ、おやすみ…」

 「うん。頑張って明日も起こしてくれると…、ふぁ〜ぉ、助かるよ…」

 「わかった、任せて」

 

 その言葉を最後として、俺は深い眠りの底に落ちていく…。

 

 

 あー…、すんなりと落ちていければ良かったんだけどなぁ…。

 

 突如として背中を這ってくる蘭の2本の腕。こういう状況に慣れていなかった俺は、それだけで体をビクリと震えさせる。その反応を楽しむかのようにペタペタと、背中を触った後。

 

 ――がっしりと抱き締めて来るじゃありませんか…。いや、それだけならどれだけ良かったか…。

 

 蘭の体と俺の体の間に隙間は無い。完全な密着状態。つまりは…、だ。

 

 背中に感じる2つの柔らかな感覚。ぁぁぁぁ…。これはもしかしなくても、もしかしなくてもですか…!?

 

 「らっ…、蘭…!」

 

 俺の精神は、そんな情けない声をあげるので精一杯だった。

 

 「ん、何?」

 「なっ、何じゃないって…!ちょっと、離れて…!」

 「そんな事いいじゃん…、早く寝なきゃ」

 「な、なら離れ――」

 

 言い切る前に耳元で。

 

 

 「おやすみ…、響介。大好き…」

 

 

 

 あばばばばばばばば……

 

 

 

 




へいへいへへいへい。



評価とUAがうなぎ登り…、なのはとっても嬉しい。

あとは感想だけ。



頑張ろう。


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