吾輩は北山雫である。   作:風早 海月

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夏休み編
SSボード・バイアスロン、夏季大会


SSボード・バイアスロンの高校生大会には全国の魔法科高校の他一般高校に進学している魔法技能を有する生徒も参加することがある。

 

もちろんほとんどないが。

 

「凄いね!九校戦程じゃないけど、規模が大きいね!」

「うん。高校生の大会でこれ程とは…!」

 

そして、そのSSボード・バイアスロン夏季大会2095の会場には、九校戦で一気に有名になった私たち2人の姿もある。

 

「うそ!?北山さんだよ!」

「隣の人、光井さんじゃない!?後でサインもらえないかな!?」

「て、これからあの2人とタイムアタックとか無理ゲーじゃない…」

 

と、聞こえてくるだけでもこんな感じ。

 

「私たち、結構話題だね!」

「下馬評でも優勝候補に上がってた。」

 

SSボード・バイアスロン夏季大会2095の下馬評では、

予想優勝評価

1位:五十嵐亜美(第一高校3年)

2位:水尾佐保(第三高校3年)

3位:光井ほのか(第一高校1年)

4位:鳳舞香(第九高校3年)

5位:北山雫(第一高校1年)

となっている。形質上、バトル・ボードで優勝した水尾さんとほのかは評価値が上がるとは思っていたけど、それを上回る部長、流石です。

 

SSボード・バイアスロンは指定された色の的だけを魔法で破壊しながらコースを走破する競技で、的を破壊していい射撃ゾーンが200m事に10m設定されていて、走破タイムで競う。他の色の的を破壊する減点で、魔法のスピード・威力・正確性が求められる。

特に、誤射数(他の色の的の破壊数+破壊できなかった自分の破壊するべき的の数)が鍵を握る。誤射があるとその分のペナルティが課せられるのだ。

順位を決定するのは、走破タイム+誤射数×走破タイムの5%の計算式である。

なお、走破タイムを計算式に組み込んでいるため、タイムは小数点以下2桁のみ有効とされ、小数点以下3桁以降は切り捨て。

他にも細かいルールはあるけど。

 

 

ちなみに私が予想評価が少し低めかと言うと、正確性の求められるこの競技に九校戦で見せた正確性よりも高火力高威力な魔法が理由に上がっていた。

 

「ふふ、2094年度ロアガンU-16春夏覇者のガンナーの射撃センスを舐めないでよ。」

 

私がニヤリと覇気を漏らすとほのかはぶるっと震えた。

 

「そんなに怖い?バトル・ボードとミラージ・バットを優勝したのに?」

「だ、だって!」

 

ほのかが言い訳しようとした時、放送がかかった。

 

『まもなく、開会式を行います。』

 

開会式は選手の参列は必要ない。どちらかと言うと、画面を見るかそれよりもアップやCADの調整を行う。

 

ちなみに、この競技に限らず、魔法競技の高校生大会は基本的にそれぞれの実業団チームを擁する企業の合同出資で開催されているため、CADの調整機も十分に貸出が出来る。

まあ技師は自分で雇うか自分でやるかの2択だけど。

 

私とほのかは、九校戦の時に達也さんに暇な時でいいからと言って書いてもらった起動式を確認してから、『家から走らせてきた作業車』でCADのサイオン波の特性に合わせて調整させる。

 

「お嬢様方、終わりました。」

 

ほのかと私にCADを渡すのは、彼女自身も魔法師であり第一高校の1年生である比嘉麻里安。一応私の侍女候補。

 

技師としての勉強中でもある。

 

「ありがとう、麻里安。いつも助かる。」

「ほんとに!私まで、いつもありがとう。」

「いえ。私もまだまだ勉強の身ですし、旦那様からもほのかお嬢様も私の娘みたいなものだからと。」

「小父様…」

 

ブルータァァス!と叫びそうなほのかを尻目に、麻里安の頭を撫でる。

 

ちなみに麻里安は15歳ではあるが、容姿だけなら10歳かもう少し下にしか見えないロリっ娘だ。将来的に合法ロリになるのは間違いない。そして、精神的にも若干妹っぽい。

現に今撫でていると嬉しそうに擦り寄ってくる。いや、これは妹と言うより犬か!?

 

少しいじけた顔のほのかもかわいい。でも、放置もかわいそうだしほのかも撫でる。

 

あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

『現在、暫定1位は第一高校の五十嵐亜美選手!第九高校の鳳舞香選手は既に試合を終えて暫定2位となっています!』

 

既に半分の競技を終えた。

 

『次の出走は、魔法科高校外の登録選手です。北関東高校体育科の1年生、大空彩華選手です。』

 

魔法科高校以外の選手は数人いるが、あまり注目されない。魔法科高校以外の魔法師は基本的には魔法科高校にも受からない程度の力しかないという事だからだ。

 

『スタートしました。好スタート。速くも遅くもなく安定しています。』

 

だが、ゴールに近づくにつれて、実況は驚愕を含み始めていた。

 

『5つ目の射撃ゾーン、誤射無し!このペースでの誤射無しは見たことがないぞ!?』

 

そして…

 

『ゴール!誤射無しパーフェクト!スコアは…216秒18!2位との間に20秒ほど差をつけてゴール!暫定1位です!』

 

普通くらいの魔法力(二科生くらい)を効率的に運用した素晴らしい魔法だった。

正直、五十嵐先輩には勝てるとは思うけど、彼女に勝るにはまだ足りないと思えた。

 

 

 

 

今大会の最終順位は、

 

1位、大空彩華 北関東高校 1年 216.18

2位、北山雫 第一高校 1年 228.24

3位、五十嵐亜美 第一高校 3年 235.41

4位、水尾佐保 第三高校 3年 236.02

5位、鳳舞香 第九高校 3年 238.98

 

となって、SSボード・バイアスロンの高校生大会が始まってから初めて魔法科高校以外の高校の生徒に優勝メダルが贈られた。

 

 

 

 

 




ことあと、雫はほのかの胸の中で悔しがったそうな…
(もちろんニヤケながら)




感想、お気に入り、評価ありがとうございます。
意見の分かれる展開を含んだ九校戦編はどうでしたでしょう。


この話からはキャッキャウフフの夏休み編です!お楽しみを!
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