刻印虫(ガストレア)   作:ワカメ#たまごすーぷ

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なんかランキングに一瞬載ってた。


…まじで!!って二度見した。
でも一瞬だったんで夢だったかもしれぬと思っている。
でもたぶん夢じゃない。
応援ありがとうございます。
注意!夏世ちゃんのっけから死にます!


chapter4 終章

「ーお前は、俺のかけがえのない友達だ。俺はお前を忘れない」

蛭子影胤ペアを下し、ステージVガストレア『スコーピオン』を倒して東京エリアを未曾有の危機から救った男、里見連太郎。

彼の拳銃は、眼前の少女に向けられていた。

千寿夏世。伊熊将監とペアを組むイニシエーターにして、頭脳担当。戦闘職ではないにもかかわらず、一匹たりともガストレアを戦闘に乱入させなかった影の立役者。

その身体は、もはや人として生きられない。

片手片足が吹き飛び、一枚岩に背を預けて座り込む姿。もはや虫の息だというのに、手足の切断面が異常な速度で再生している。

体内侵食率の増加。ガストレアとの連戦で侵食率は50%を超え、新たなガストレアが少女を苗床に生まれようとしていた。牙を剥いたガストレアウイルスが、歪な延命行為を押し付ける。

見た目にそぐわぬ聡明さが、少女に真実を悟らせた。もともと、それだけ賢い彼女自身がここを死守すると決めたのだ。

ーー人として終わりたいと、いっそ穏やかに彼女は彼に願った。

歯をくいしばって了承し、泣きそうな顔に震える指でトリガーを握る高校生。少女を狙った銃口は、飛んだり跳ねたり大忙し。

ーねぇ、里見さんってあんまり友達いないでしょう?

ーえ?

ーしょうがないから、私が友達になってあげます

最期に、年相応な無茶ぶりをして。

 

一発の銃声が、朝焼けの中静かに響いた。

 

 

 

 

 

硝煙がなびくXD拳銃をホルスターに戻す。バタバタという音に気がつき見上げれば、施設の屋上にヘリが着陸しようとしていた。

もの言わぬ骸に、背を向ける。

ーー操縦士にハンドサイン。待機してくれている間に、延珠を起こして来なければ。

来た道を足早に戻る。

 

「すげー!あってる!」

「当たり前じゃ。間違えるはずがなかろう」

 

即座に拳銃を抜き放ち、揺れる茂みに向ける。

 

「ほへ?」

「ぬ?」

 

現れたのは、1人の少女だった。タクティカルベストを着ていて、パッと見だと手ぶらに見える。蜂蜜色のお団子頭が、とぼけた顔を晒している。

…未踏査領域にいるということは、イニシエーターなのだろう。拳銃を下ろし、プロモーターはどこにいる、と聞こうとして。

少女の胸ポケットから、聞いた覚えのある声がした。

 

「おお!誰かと思えば、将監に噛み付かれていた小僧ではないか」

「間桐臓硯か…、ということはコイツは」

「応とも。ワシの大事な娘の1人じゃ。無論、イニシエーターであり、此度のワシの護衛でもある」

「…そういうわりには、アンタの姿が見えねぇな」

「なに。少しばかり所用があってな。護衛は他にも手に入った。ならば娘だけでも先に返そうと思うのは、当然の親心であろう。ここで会ったのも多少の縁。ひとつ、頼まれてくれぬか?」

「なんだよ。厄介ごとならごめんだぞ。…見ての通り疲れてるんだ」

「簡単なことじゃ。ワシの娘を我が屋敷まで送ってほしい。場所は小春が知っておる。ただ、外周区に近くての、一人帰らせるのも不安が尽きん」

 

…率直にいってめんどくさい。それに寝ているが延珠もいる。…ただ、「呪われた子供たち」を一人で歩かせた、というのも良心が痛むし、先程から臓硯のイニシエーターの視線も痛い。お、俺をそんな目で見るな…!

 

「…ふむ。ならば政府報酬と別口で、幾ばくかの金銭、それとワシと菫医師が作った「侵食抑制剤」を差し上げよう」

「その依頼受けるぜ」

 

即答だった。臓硯のイニシエーター、改め小春の目が驚きに丸くなっている。

…仕方がない。今回の戦闘で延寿の侵食率がどれほど上がったのかわからない。今はひとつでも多く、質の高い抑制剤が欲しい。

決して!お金に釣られたワケではないのだ!

 

「商談成立じゃな。ほれ、小春、挨拶せぬか」

「よ、よろしくお願いします」

 

お辞儀をひとつ。…どうやら礼儀正しい子のようだった。見たところ延珠と同じくらいだが、しっかりしているらしい。技を見せろとせがまれた一件は、少しトラウマになっている。

 

「頼んだぞ」

「おう。任せとけ」

 

それきり、臓硯の声は聞こえなくなる。小春は引っ込み事案なのか、服の裾を掴んで少し後ろを歩いている。多少歩きにくいが、まあいいか。

 

「ん?」

「どうしました?」

「ああいや、なんでもねぇ」

 

…疲れてるなぁ。虫がポケットにいるように見えちまった。

 

 

 

 

 

 

 

ーーずるずる、ずる。

ガストレアの亡骸が、千寿夏世の骸が、ひとりでに動き出す。

血の足跡を引きながら、ゆっくり森へと消えていく。

朝焼けに照らされた森の影。そこから、無数の闇が集う。

ーーキチキチ、キチ。

死闘があったという場所には、もはやなにも残されていなかった。

 

 




ここまで書いて力尽きた&キリがいいのでここまで。
外道ムーブは次に持ち越し。なるはやであげる。
めんどくさかったので将監ペアはぐれる→夏世ちゃん死亡まで飛ばした。
あとちゃんと夏世ちゃん羅針盤云々も言ってますが長くてめんど(ry
そこに原作既読タグがあるじゃろ?
じゃあなんでモノローグ風に夏世ちゃん死亡シーン入れたのと言われたら、やっぱ好きなのとその方が後々楽しいから。
読んでくれてありがとうございます。
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