俺は仮想現実で新たな本物を手に入れる   作:泉谷 晶輝

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秘密

第74層迷宮区

 

 

アスナ「セイッ!ハッ!」

 

ユナ「えいっ!」

 

オクト「やっぱ手練れがいると戦闘が楽だなぁ」

 

ってかユナの攻撃の時の声「えいっ!」って可愛すぎるだろ。

 

アスナ「オクト君!スイッチ行くよ!」

 

オクト「お、おう!」

 

アスナ「はぁ!...スイッチ!」

 

オクト「フッ!ハッ!」

 

オクト「ハァッ!」

 

バーチカルスクエアを放ち相手のHPをギリギリまで削り、最後に頭を落として倒した。

 

オクトたち移動中・・・

 

オクト「ふぅ、結構歩いたな」

 

アスナ「そうだね。でもまだまだ攻略できてないからもっと頑張ろう!」

 

ユナ「そうだね!頑張ろう!」

 

オクト「俺は頑張りたくないんだがなぁ」

 

三人で駄弁りながら歩いていると前方から聞き慣れた声が聞こえてきた。

 

「おーい!オクト!アスナ!ユナ!」

 

オクト「ん?なんだ、キリトか」

 

キリト「久しぶり...って程でもないか。オクト達は今日は攻略か?」

 

ユナ「うん!そうだよ。久しぶりに三人でパーティー組んで攻略したかったのと、オクトが私達のギルドに入るかも知れないから、昔の感覚を取り戻そうと思って」

 

キリト「そうなのか...ってオクトギルド入るのか!?なんでだ?」

 

オクト「俺もそろそろソロがきつくなってきたし別に入ってもこの二人以外とは行動することはないだろうと思ってな」

 

キリト「なるほど。たしかにオクトはその三人以外とパーティー組んだのって俺ぐらいだもんな」

 

オクト「そういうことだ。まぁ、こんなところで喋ってても攻略が進まないから先行こうぜ」

 

アスナ、ユナ「「うん!」」

 

キリト「......」キラキラ

 

オクト「はぁ、キリトお前もついて来ていいぞ」

 

キリト「よっしゃ!」

 

数十分後・・・

 

マップデータを見ながら歩いているとアスナが立ち止まり先の方を指差しながら話しかけてきた。

 

アスナ「ねぇ、みんな。あれ」

 

アスナが指差す方向を見ると、とても大きく、禍々しいオーラを放ついかにもボス部屋と言う感じの場所があった。

 

アスナ「これってやっぱり」

 

オクト「ああ、多分ボス部屋だろうな」

 

アスナが不安げな顔で俺の袖をつまみながら聞いてきた。

 

アスナ「ねぇ、どうする?覗くだけ覗いて見る?」

 

オクト「ボスは自分の諸語する部屋からは絶対に出ない。だから大丈夫だと思うが」

 

ユナ「一応転移結晶は準備しておいてね」

 

オクトアスナキリト「「「おう(ええ)」」」

 

俺たち四人は転移結晶を持ち両開き扉をゆっくりと開けた。

 

するとそこには......

 

グリーム・アイズ「グルルルルル」

 

ユナ「え、うそ」

 

アスナ「そ、そんな」

 

ボスは持っていた大剣を振りかざし叫んだ。

 

グリーム・アイズ「ガァァァァァァ!!」

 

アスナ、ユナ「「キャアアアアアア!!」

 

オクト、キリト「「うわああああ!!」

 

俺たちは叫びながら逃げ出した。

 

 

* * *

 

四人「「「「はぁ、はぁ、はぁ」」」」

 

ユナ「あれは苦労しそうだね」

 

キリト「ああ、そうだな。ぱっと見大型剣だけだが、特殊攻撃ありだろうな」

 

アスナ「前衛に固い人を集めてスイッチして行くしかなさそうだね」

 

キリト「盾装備に奴が十人は欲しいところだな」

 

アスナ「盾装備、ねぇ」

 

キリト「な、なんだよ」

 

アスナ「キリト君、なんか隠してない?」

 

キリト「な、いきなりなんだよ」

 

アスナ「片手剣の最大のメリットって盾を持てることじゃない?だけどキリト君が盾を持ってるところを見たことない。私の場合はレイピアの速度が落ちるからだし、スタイル優先で持たないって人もいるけど」

 

キリト「う、ん〜」

 

ユナ「あ、そういえばキリトってリズに作らせた剣もまだ使ってなかったよね?」

 

アスナ、ユナ「「怪しいなぁ」」

 

キリト「う、うぐ」

 

オクト(もしかしてこいつも俺と同じで何か隠しているな?多分緊急時以外では使わないようにしているんだろう)

 

アスナ、ユナ「「......」」ジィ-

 

キリト「......」

 

アスナ、ユナ「「......」」ジィ-

 

キリト「......」

 

オクト「テイ!」

 

アスナ、ユナ「「痛!」」

 

アスナとユナの頭に軽めのチョップをかました。

 

オクト「詮索はそこまでにしておけ。他人のスキルの詮索はマナー違反だ。キリトも困っているだろ」

 

アスナ「そ、そうだね」

 

ユナ「ごめんね、キリト」

 

キリト「お、おう」

 

オクト「しっかしあれだな。腹が減ったな」

 

アスナ「じゃあお昼にしよっか」

 

キリト「も、もしかして、手作り?」

 

アスナ「そうだよ。ちゃんと手袋外して食べてね」

 

ユナ「アスナの料理は美味しいからなぁ。楽しみだね」

 

オクト「ああ、そうだな。っていうか、ユナも料理スキルコンプしてるから美味しいの作れるだろ?」

 

ユナ「そうなんだけどね、アスナの料理はスキルコンプしてる私からしてもすごく美味しく感じるんだよ」

 

オクト「へぇ〜」

 

アスナ「はい、どうぞ」

 

そう言ってアスナは紫色に包み紙に包まれたサンドイッチを渡してきた。

 

キリト「ハムッ!ッ!うまい!」

 

オクト「やっぱりうまいなアスナの料理は」

 

ユナ「ん〜!美味しい!」

 

アスナ「うふふ、ありがと」

 

俺たちはサンドイッチの味をどうやって出したのかを話しながら食べた。

 

キリト「あ〜うまかった。また食いたいぜ」

 

オクト「そうだな」

 

アスナ「気が向いたらまた作ってあげるわよ」

 

ユナ「その時は私も料理作るからね!」

 

オクト「おー、楽しみにしてるぞ」

 

そんなたわいもない話をしていると。転移門から五人の集団が出てきた。

 

オクトアスナユナキリト「「「「ッ!」」」」

 

?「あ〜疲れたぜ」

 

キリトオクト「「あいつらは」」

 

?「ん?おー!オクトとキリトじゃねえか!しばらくだなぁ!」

 

キリト「クライン...まだ生きてたか」

 

クライン「相変わらず愛想のねぇ奴だな......お?おまえら普段ソロなのにパーティーでしかも女ずれって...どういう......へ!?」

 

オクト「あ〜そうかボス戦で顔合わせてると思うが一応紹介しておく。こっちがギルド風林火山のクライン。そしてこっちが、血盟騎士団の副団長アスナと参謀長ユナだ」

 

クライン「......」

 

キリト「おい、なんとかいえってラグってんのか?」

 

キリトがクラインの顔の前で手を振っているが反応せず固まったままだった。だが次の瞬間いきなり姿勢を正して......

 

クライン「ク、クライン24歳!独身!恋人募集ちゅオクト「フッ」うぐふぉあ!」

 

クラインがナンパを始めたので腹パンをした。

 

「「「「リーダー!!!」」」」

 

オクト「あ、やべ」

 

後ろにいた四人が近くに来てじーっと俺らの方を見た後こう言った。

 

「「「「ア、アスナさんとユナさんじゃないですか!!」」」」

 

ファンナンデス!アクシュシテクダサイ!

 

キリト「か、顔はともかくいい奴らだから!」

 

クライン「オラ!」

 

キリト「痛!何すんだ!クライン」

 

クライン「へへお返しだ!」

 

アスナユナ「「ふふ、ふふふ」」

 

クライン「キリトオクトどういうことだよ!」

 

アスナ「しばらくオクト君とパーティー組むのでよろしく!」

 

ユナ「よろしく!」

 

クラ+四人「「「「「ええ〜!?」」」」」

 

クライン「オクトテメェ!」

 

オクト「落ち着けって!」

 

ザッ、ザッ、ザッ、ザッ

 

ユナ「オクト!あれ」

 

オクト「あれは...軍?」

 

クライン「第一層を支配している奴らがなんでこんなところに」

 

アスナ「二五層の攻略の時大きな被害が出てクリアより組織強化ってなってから前線に出てこなくなったけど」

 

オクト「ん〜?」

 

?「休め!」

 

ハァ-

 

コーバッツ「私は、アインクラッド解放軍コーバッツ中佐だ」

 

オクト「オクト、ソロだ」

 

コーバッツ「君らはこの先もマッピングしてあるのか?」

 

オクト「ああ、一応ボス部屋の前までしてある」

 

コーバッツ「うむ、なら、そのマッピングデータを提供してもらいたい」

 

クライン「はぁ!?テメェ!マッピングする苦労をわかって言ってんのか!?」

 

コーバッツ「我々は一般プレイヤーに資源と情報を平等に分配し!秩序を維持するとともに!このゲームから全プレイヤーを解放するために戦っているのだ!故に諸君らが我々に協力するのは当然の義務である!」

 

アスナ「貴方ね!」

 

クライン「テメェ!」

 

オクト「よせ!」

 

アスナ「オクト君...」

 

オクト「データは街に戻ってから公開しようと思ってたから別にいい」

 

クライン「オクト、そりゃ人が良すぎるぜ?」

 

オクト「ただし、条件がある」

 

コーバッツ「なんだ」

 

オクト「ボスにだけは絶対に挑むな。そんな生半可な人数しかもみんな疲れ切っている。そんな状態で行ったら間違いなく全滅する」

 

コーバッツ「それは我々が決めることである!それに、私の部下はこの程度で根をあげる軟弱者ではない!貴様ら!立て!」

 

オクト(はぁ、聞く耳を持たないか。仕方ないここは渡しておいた方がいいな)

 

オクト「わかった、判断はそちらに任せる。これがマッピングデータだ」

 

コーバッツ「協力感謝する」

 

ザッ、ザッ、ザッ、ザッ

 

軍の奴らはデータをもとに進んで行った。

 

アスナ「オクト君本当にいいの?」

 

ユナ「あいつら絶対に無茶するよ?」

 

オクト「最悪の場合になってもあいつらの自己責任だ。俺たちには関係ない。ここには用はないな先に行ってるぞ」

 

キリト「お、おい待てよ!」

 

キリトはオクトの後を走って追いかけて行った。

 

アスナ「ふふ、全く、素直じゃないんだから」

 

ユナ「あはは、そうだね。捻くれてるけどやっぱりオクトは優しいよね」

 

アスナ「そうね」

 

クライン「えーっと、そのアスナさん、ユナさん」

 

「無愛想で捻くれてて、本当の優しさは表に出さない馬鹿たれですがオクトのことよろしくたのんます」アタマサゲル

 

アスナユナ「「ふふ、はい!任されました!」」

 

数十分後・・・

 

クライン「この先はもうボス部屋しかないんだろ?もうアイテムで帰ったんじゃね?」

 

キリト「うーん、どうんだろうな。」

 

ウワ---!!!!

 

オクト「ッ!?アスナ!ユナ!キリト!」

 

アスナユナキリト「「「おう!(うん!)」」」

 

クライン「お、おい!」

 

ボス部屋の方角から先ほどの軍のメンバーの叫び声が響いた。

 

アスナ「バカ!」

 

 

ボス部屋・・・

 

キリト「おい!大丈夫か!」

 

そこに広がっていた光景はボスと戦っている全滅寸前の軍の姿だった。

 

クライン「おい、どうなってんだ?って、な!?」

 

キリト「何やってんだ!早く転移結晶を使え!」

 

軍メンバー「だめだ結晶が使えない!」

 

キリト「なんだと!?」

 

アスナ「結晶無効化エリア!?」

 

キリト(ック!あの時と同じ......)

 

コーバッツ「軍である我々に撤退のふた文字はない!戦え!戦うんだ!」

 

アスナ「だめ...」

 

軍メンバー「うわぁ!!」

 

アスナ「だめよ...」

 

ボスがメンバに大剣を振りかざしたその時・・・

 

アスナ「だめーーーーー!!!!」

 

アスナがレイピアのスキルを発動させボスに向かって走って行った。

 

オクト「アスナ!ッチくそ!」

 

それに続き俺も走って行く。

 

ユナ「私も!」

 

キリト「俺も!」

 

続いてユナとキリトが。

 

クライン「あ〜もうどうにでもなれ!」

 

最後にクラインが突っ込んだ。

 

アスナ「ハァッ!」

 

グリーム「グルルル」

 

アスナ「ッ!?きゃあ!!」

 

ソードスキルをボスに打ち込みボスのヘイトをアスナ自身に向けさせたが、焦るばかりにボスの攻撃を避けきれずもろに受けてしまった。

 

アスナ「クッ!」

 

グリーン「グルルアアアア」

 

キリト「ハァァァアア!!」

 

ボスが大剣を振りかざししアスナに攻撃しよとしていたところをキリトが自分の武器で攻撃を逸らした。

 

キリト「下がれ!」

 

キリトの一言にアスナは後方へジャンプし下がった。

 

クライン「大丈夫か?」

 

メンバー「すまない」

 

ガキン!

 

キリトとボスの戦闘が始まった。

 

キリト「フッ!ハァ!」

 

キリト(クッ!このままじゃ!でも......)

 

グリーム「グルルアアアア!」

 

キリト「クフゥッ!」

 

キリト(クソ!迷ってる場合じゃない!)

 

キリト「みんな!今から10秒間だけ持ちこたえてくれ!」

 

 

オクトアスナユナクライン「「「「了解!」」」」

 

10秒後・・・

 

キリト「もういいぞ!」

 

オクト「フッ!」

 

キリト「スイッチ!」

 

「ハァァァァァァアアア!!!」

 

アスナユナクライン「「「!?」」」

 

キリト「スターバースト...ストリーム!!」

 

キリト「ハァッ!デヤァッ!アアッ!」

 

キリトが日本の剣でボスに攻撃を連続で入れて行く。

 

キリト「ハァァァアア!」

 

キリトが最後の一撃が終わりボスも動きが止まったので、俺は一安心したが...

 

グリーム「グルルアアアア!!」

 

まだHPバーが一本残っていた。

 

キリト「何!?」

 

オクト(なんだと!?あの攻撃で削りきれなかった!?でももうキリトは戦意喪失している。他の奴らもHPを削りきれるほどの攻撃スキルは持ってないだろう。やっぱり俺がやるしかないのか!クソ!こんなに早く使う時が来るなんて!)

 

俺はメニューを操作し月詠を出した。

 

キリト「ッ!?」

 

キリトは死を覚悟して目をつぶってったその瞬間・・・

 

オクト「オラァ!」

 

アスナユナキリトクラ「「「「!?」」」」

 

オクト「月蝕怨裂《げっしょくおんれつ》」

 

オクト「オラ!ハァッ!デァッ!」

 

150回に渡る連続攻撃には流石に耐えられずボスのHPを削り切り勝負は終幕した。

 

オクト「ハァ、ハァ、ハァ」

 

アスナユナ「「オクト君(オクト」」

 

クライン「キリト!」

 

オクト「危なかったなキリト」

 

キリト「あ、ああオクトすまない」

 

オクト「俺が今欲しいのは謝罪じゃない」

 

キリト「ああ、ありがとう!」

 

オクト「どういたしまして」

 

アスナ「オクト君、キリト君あのスキルは一体何?」

 

オクトキリト「「言わなきゃ、ダメか?」」

 

ユナ「当たり前でしょ!?」

 

キリト「俺のは二刀流ユニークスキルだ」

 

オオ!

 

オクト「俺は、この武器月詠でしか出せないスキルで月蝕怨裂攻撃回数が150回のスキルだ」

 

アスナ「ひゃ、150回!?」

 

ユナ「そんなの使ったらHP削りきるどころかオーバーキルじゃない!」

 

オクト「ああ、だから手に入れた時緊急時以外は使わないようにしようって決めたんだ」

 

アスナ「そうなのね。たしかにそんなの常に使ってたら他プレイヤーが黙ってないものね」

 

クライン「オクトのスキルも凄かったがキリトのスキルも凄かったなこれでユニークスキル持ちが二人目になったな」

 

キリト「ああ、そうだな。俺も緊急時以外は使わないようにしようって決めたんだけどまさかこんな早くに来るとは思ってなかったからな」

 

クライン「死んじまったのはコーバッツ一人だけだった」

 

オクト「ボス攻略で死者が出るのは六十七層以来だな」

 

クライン「こんなのが攻略って言えるかよ。コーバッツの野郎死んじまったら何にもなんねじゃんか」

 

オクト「確かにコーバッツのことは悔やまれるが今回は自業自得だ。軍の奴らもわかっただろ?お前らはもう前線に出て来るなこれ以上死者が出ちまったらこっちも困る」

 

メンバー「あ、ああ上にそう伝えておく」

 

オクト「そうしてくれ......さて、次の層の扉も開いたしアクティベートに行くか」

 

クライン「いや、アクティベートは俺らがやっておく。お前らはもう疲れただろ?帰ってゆっくりしな」

 

オクト「すまないクライン今回はお言葉に甘えてさせてもらう」

 

クライン「おう!あ〜オクト!おめえがボスに突っ込んで行った時はそのーなんだ、嬉しかったぞ!そんだけだ。じゃあな」

 

オクト「...フッ」

 

俺はクラインが去った後柄にもなく笑っていた。

 

オクト「よし、今日はもう疲れた帰ろうか」

 

キリト「おう」

 

アスナ「うん!」

 

ユナ「おー!」

 

オクト「アスナ!ユナ!明日お前たちに大事な話があるんだがいいか?」

 

二人はそう言われて顔を見合わせたが俺の真剣な表情を見ると何かを察したのかこう返事をした。

 

アスナ「ええ、わかったわ!」

 

ユナ「うん、了解」

 

オクト「ありがとう。よし、改めて。帰りますか!」

 

アスナユナキリト「「「うん!(おう!)」」」

 

そうして俺たちはボス部屋を後にした。

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