WITCHER Ⅲ BERSERIA   作:影絵師

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※今回はMGM社シリーズのオリキャラが登場します。

「MGM社ってなに?」って人もいるかと思いますが、https://www.pixiv.net/member.php?id=17448449のMGM社シリーズを読んでください。評価低くでも構いません。


第三話

 

 愛馬のローチに乗り、ニルフガードの駐屯地へ向かうゲラルトとベルベット。その途中、後ろに乗っているベルベットは前にいるゲラルトに北方諸国やニルフガード帝国のことを聞いていた。

 

ベルベット「つまり、今は北方諸国とニルフガード帝国が戦争しているわけ?」

 

ゲラルト「ああ。ニルフガードが雇ったウィッチャーの手で北方諸国の王達が暗殺され、その隙に侵略を始めた。ここはテメリアの領土だったが、今はニルフガードの手に墜ちたものだ」

 

 ……あたしが元の世界にいた頃は戦争なんてなかった。業魔と対魔士による戦争中だったかもしれないけど、少なくとも人間同士の戦争はなかった。過去に戦争があったのはフィーから聞いたけど、アーサー義兄さんがそれを知って世界を変えようとしたかもしれない。あたし達から見れば歪んだ世界だとしても。

 そう思うベルベットにゲラルトが声をかけた。

 

ゲラルト「もうすぐだ。あの砦の跡地が駐屯地のようだ」

 

 彼が指す方向に目を向けると、確かに頑丈だったかもしれない廃墟の近くで腕立てをしている兵士や物資を運んでいる者がいる。

 ローチから降り、駐屯地の門に近づく二人。だが、彼らは二人の門番に止められた。

 

「ここは軍の基地だ。隊長の許可なく民間人が立ち入ることは禁じられてる」

 

ゲラルト「民間人に見えるか?」

 

 ゲラルトの言葉にもう一人の門番が答えた。

 

「厄介なやつには見える。女の方は尻軽に見えるがな」

 

ベルベット「我慢してあげるわ。手を出さない限りね。あたしは異世界を行き来できるという組織に会いに来たのよ」

 

ゲラルト「俺は厄介事を片つけに来た。ウィッチャーだ」

 

「ウィッチャーだと? それにMGMに会いにだと?」

 

 門番が顔を見合わせ、二人を立ち入ることを許可した。

 

「ピーター・ザール・グィンリーヴ隊長は塔にいる。門から入って右へ進め。女は場違いな服装をした奴を見つけろ、そいつがお前の探している組織の関係者だ」

 

 ウィッチャーと聞いて許可してくれたことにゲラルトは尋ねた。

 

ゲラルト「俺向けの仕事はありそうか?」

 

「ここは軍隊だ。兵士に『推測』は不要だ」

「さっさと行け。さあ」

 

 門をくぐった二人。ゲラルトはイェネファーの情報を得るために隊長を探し、ベルベットは場違いな服装の人物を探した。  

 すぐに見つかった。他の者が鎧か簡素な服を着ている中、一人だけスーツ姿の男性がいた。ベルベットはその男に近寄り、声をかけた。

 

ベルベット「ちょっといいかしら」

 

「どうしたかね。ひょっとして俺と一緒にディナーでもしたいのかい?」

 

ベルベット「失礼したわ」

 

 まさかの反応にベルベットは離れようとしたが、男性は謝りながら引き止めた。

 

「すまんすまん。久しぶりの美女に出会ってつい悪い癖が出てしまってね。この世界の女性はちょっと俺のタイプじゃなくてね」

 

ベルベット「……“この世界”と言うあたり、あんたが異世界を行き来できる組織の一人のようね」

 

「よく知っているね、お嬢さん。改めて紹介させてもらおう、次元関連専門の民間軍事兼鉄道会社――MGM社の非戦闘員――リンカーンだ。よろしくな」

 

ベルベット「てつどう?」

 

リンカーン「わかりやすく言えば乗り物を扱ってることだ。詳しい説明は長くなるぞ」

 

ベルベット「別にいいわ。その乗り物にあたしを乗せてくれる?」

 

リンカーン「済まないが、こっちの世界に来る途中に謎の大吹雪に見舞われてね。不時着時に乗り物が破損して修理が必要になった上、修理できる人材を含む多くの社員がこの世界に散らばってしまったんだ。俺は運良く仲間に見つかったからよかったが」

 

ベルベット「つまり乗れないってことね。期待して損したわ」

 

リンカーン「まあ、待ちたまえ。君がいた世界で使われている通貨や地名等をこの書類に書き込めば、世界を探し出して優先的に送るから」

 

 そう言って書類とペンを渡すリンカーン。

 ガルド……ウェイストランド……ミッドガルド……言われた通り、通貨や地名を書き込んだ書類を返すベルベット。

 

ベルベット「書いたわ。それでいつ乗れるかしら」

 

リンカーン「少なくとも……今すぐは不可能だな。修理や人材のことを考えて」

 

ベルベット「わかったわ。気長に待ってあげる」

 

 そう言うベルベット。隊長から戻ってきたらしいゲラルトに気づき、向かう。

 

ゲラルト「どうだ? 元の世界に帰れそうか?」

 

ベルベット「方法は見つけたけど、時間がかかりそうよ。そっちは情報を得られたかしら?」

 

ゲラルト「この辺りの人々を襲うグリフィンを狩ることを条件に出されたがな。君は腕がいいみたいだが、無理に手伝わなくてもいいが」

 

ベルベット「……構わないわ。時間つぶしにはなりそうだし」

 

ゲラルト「そうか。だが、すぐに狩りに行くわけじゃない。雄か雌か、奴の捨てた巣も調べなければならない。それとクロウメモドキを使った罠を張らなければ」

 

ベルベット「はいはい。手伝ってあげるから一つずつやりましょう」

 

 駐屯地から立ち去るゲラルトとベルベット。それを見届けたあと、懐から通信機を取り出し、どこかに通話するリンカーン。

 

リンカーン「こちらリンカーン。鏡の達人が言ってた『リヴィアのゲラルト』を見つけた」

 

to be continued

 

 

 

 

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