WITCHER Ⅲ BERSERIA   作:影絵師

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今回はMGMシリーズのオリキャラが出ます。


第六話

 

 我が友人ゲラルトが探し続けていた恋人イェネファーと再会するように、自分の復讐に付き合っていた仲間たちと再会したベルベット。仲間がいる事を知りたい彼女だったが、ヴィジマ王城で待っている者がいるとイェネファーに言われ、ウィッチャーの砦――ケィラ・モルヘンに用事があるヴェセミルと別れてヴィジマ王城へ向かう。

 その途中、この世界で目覚める直前に見た悪夢に現れた骸骨の騎士――ワイルドハントに襲撃される。慣れない騎馬戦だが応戦し、逃げ切れたゲラルトとベルベット達は一晩かけて馬を走らせ続けた。

 

――――

 

 占領されたテメリアの首都――ヴィジマにある王城のとある部屋で、一人の聖隷――ライフィセットは椅子に座っている年上の娘――ベルベットの長い髪を梳かしていた。

 数十分前にヴィジマ王城に着いた直後、「城にいるには汚い」という理由でゲラルトとベルベットはニルフガードの召使いにそれぞれ別の風呂へ連れて行かれ、丁寧過ぎるほど洗われた。もう充分だと何度も訴え、解放されたベルベットを待っていたのは仲間の一人であるライフィセットだった。

 かつてのように髪を梳かしてもらっているベルベットはライフィセットに話した。

 

ベルベット「久しぶりね、こうして髪を梳かしてもらうのは。あれからどれくらい時間が経ったかしら?」

 

ライフィセット「この世界に来るまでは数ヶ月経ってたよ。それでもとても長く感じた、ベルベットに会うまでが」

 

 梳かす手を止め、ライフィセットが尋ねた。その質問に少々の怒りが込められている。

 

ライフィセット「ベルベット、どうして自分と一緒にカノヌシを封印しようと考えたの? 他に方法があったはずだよ」

 

ベルベット「……ごめんなさい。あんたや他の喰魔が死なずにカノヌシを止める方法があれしか思いつかなかった。あたしは自業自得だから――」

 

ライフィセット「そんなの駄目だよ。ベルベットはいつも僕や自分の弟のために無茶してるよ。あの時僕に言ったように、ベルベットも食べて、生きて、したいことを全部やってほしいよ」

 

 その言葉に何も返せないベルベット。ライフィセットの言葉は続く。

 

ライフィセット「……僕も人のことは言えないかな。カノヌシの代わりの聖主になって世界を守るために、白銀の炎を使いこなすための誓約としてドラゴンの姿になったからね」

 

 頬を掻きながら苦笑いするライフィセットの言葉に驚くベルベットだが、呆れながらも少々嬉しそうな表情を見せる。

 

ベルベット「全く、あんたも無茶してるじゃない」

 

ライフィセット「お互い様だよ」

 

 楽しそうに会話する二人。長い間会えなかった分、いっぱい話したかった。

 しかし、第三者の言葉で久しぶりの話は止まる。

 

「お話の途中で悪いけど……ちょっといいかな」

 

 いつの間にか2mの身長の男性が部屋にいた。城に来てから見てきた者達とは全く異なる服装でMGM社の者だと気づき、ベルベットは尋ねる。

 

ベルベット「あんたはMGM社の社員?」

 

「その通り。今ボスがどっちも行方不明の為、社長代理を務めている卯和。君達のことはリンカーンから聞いているよ」

 

ベルベット「そいつは時間は掛かると言ってたけど」

 

卯和「それは事実だ。僕達MGM社はとある目的でこの世界に来る途中に吹雪と共に現れたワイルドハントに襲撃され、多くの人材が世界に散らばっていった……同じ目的の協力者達もバラバラにね。僕は近かった仲間達を集め、なんとか生き延びようとした。ニルフガードに傭兵として雇われてから落ち着いたよ、北方諸国は魔女狩りとかが物騒だからね」

 

ベルベット「それも聞いた。だからあんた達に帰してもらうなんて期待できないと思ってるわ」

 

卯和「今は他世界からの漂流者を保護しながら人材を集めて乗り物の修理を進めてるけど、どれだけの時間が掛かるやら……」

 

 そこで卯和はベルベットに問いかけた。

 

卯和「君たちは待ち続けるかい? いつ終わるかは分からない乗り物の修理が終わるまで、何もせずに待ち続けるのを……」

 

ベルベット「何が言いたい?」

 

卯和「君と一緒にいたウィッチャーがニルフガード皇帝であるエルヒムからある依頼を受けた……異世界を渡り歩く娘を連れて来るようにと。その子に頼めば自分の世界に帰れる可能性があるかもしれないよ」

 

 そう言うと卯和は部屋から立ち去った、「強制じゃない」と言い残して。

 残されたベルベットとライフィセットは顔を見合わせて、話し合う。

 

ライフィセット「ウィッチャーって、ベルベットと一緒にいた――」

 

ベルベット「リヴィアのゲラルトのことね。あいつ、なんであたし達にあんな事を……とにかくアイゼン達と状況を確認するわ」

 

ライフィセット「僕が案内するよ。ベルベットの様子を見てこいって頼まれたからね」

 

 いつもの服装に着替え、ライフィセットについていくベルベット。

 廊下ですれ違うニルフガードの貴族達からの異物を見るような視線を感じながら歩き続け、大きめな扉の前につく。それを開くと、様々な服装をした他世界の者達に混ざっている仲間達の姿があった。

 彼らもベルベットとライフィセットに気づいて近づいた。

 

マギルゥ「長かったのう、ベルベット。余程丁寧に洗われたようじゃな。儂らも最初に来た時に洗われたがの」

 

ベルベット「ここの貴族は潔癖症のようね」

 

 皮肉を言ったあと、ベルベット達はこれまでの状況確認をした。

 カノヌシと共に封印したベルベットはホワイト・オーチャードで目覚め、「鏡の達人」と名乗るゴウンター・オーディムに連れてこられた宿屋でゲラルトと出会い、以後彼と共に行動してきた。

 カノヌシの代わりの聖主――マオテラスになったライフィセットは世界を見守っていたが、周囲が見えない程の謎の大吹雪に襲われる。吹雪が治まった時にはこの世界にいて、かつての少年の姿に戻っていた。

 業魔であり続け、各地で人に害をなす業魔を倒しながら剣を極めているロクロウ。崩壊した聖寮に変わって人々を支え続ける元対魔士のエレノア。死神としてアイフリード海賊団の旅路を見守っている聖隷のアイゼン。「刻遺の語り部」として世界の真実を伝承するための旅をしていた魔女のマギルゥとビエンフー。彼らもライフィセットと同じように場違いな吹雪に襲われ、この世界に迷い込んできた。

 ある共通点にベルベットが気づく。

 

ベルベット「吹雪……昨日あたし達を襲った奴らも吹雪と共に現れたわね」

 

ライフィセット「ワイルドハント……この世界ではおとぎ話に出る存在らしいけど」

 

アイゼン「実在するのは確かだ。奴らが関わってるとしか考えられん」

 

マギルゥ「とはいえどうするんじゃ? ワイルドハントやらを探さなくとも、儂らは元の世界に帰れる手段があるからのう。かなり時間は掛かるようじゃが」

 

ベルベット「ただ待ってるわけにはいかないわ。あたしが目覚めたということは、カノヌシも目覚めたかもしれない」

 

エレノア「確かに……アルトリウス様が亡くなり、ベルベットが封印から解放された今、制御されていないカノヌシが暴走しているかもしれません」

 

ロクロウ「それもそうだが、待つことしかできないぞ。世界が異なるから地脈点で行くのも無理だと思うが」

 

ベルベット「別の方法があるわ。あたしと一緒だったウィッチャーが一人の娘を探してる。そいつは他世界を行き来する力を持ってるらしいのよ」

 

アイゼン「その娘に頼んで元の世界に戻してもらう、か。待つよりはマシだろうな」

 

 そう話し合っている中、ベルベット達に近づく者がいた。話題の一つであるリヴィアのゲラルトだ。

 彼に気づいたベルベットが声をかける。

 

ベルベット「ゲラルト、あたし達に何の用?」

 

ゲラルト「災禍の顕主様が配下を引き連れて、元の世界を支配しに行くのを見届けようと来たところさ。どうやらまだ時間がかかるようだが」

 

ベルベット「そうね。だから、あんたが探してる娘の力を借りようか話していたところよ」

 

ゲラルト「……誰から聞いた?」

 

ライフィセット「卯和っていうMGM社の社長代理から聞いたよ。僕達は元の世界に戻らないといけないんだ」

 

ロクロウ「もちろん、俺達も一緒に探すぞ。ベルベットを助けてくれた恩もあるからな」

 

ゲラルト「ここでの旅は危険だ。怪物だけでなく、人間を殺さなければならない時がある。残酷なものを目にするかもしれない」

 

エレノア「ええ、覚悟しています」

 

マギルゥ「儂らのような悪人共にそんな心配はしなくともよいぞ♪」

 

アイゼン「死神の俺がいることで降りかかる不幸の心配はしとけ」

 

ゲラルト「……頼もしい仲間だな、ベルベット」

 

ベルベット「こいつらがあたしの復讐についてきただけよ」

 

 養女シリがこの世界に戻ってきたことを知った白狼は彼女を探す旅に出る。他世界からの魔王、聖主、夜叉、魔女、死神、対魔士と共に。

 

to Be Continued




 これを書いて思ったこと。
 ウィッチャー3とテイルズオブベルセリアのクロスオーバーで十分じゃない? プロジェククロスゾーンやスマブラは余計な気がする……出してほしいとコメントがあれば考えますが。
 次回辺りでキャラクター設定集でも書こうと思います。ついでにアンケートでもします。
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