『ギフトゲーム
"FAIRYTALE in PERSEUS"
プレイヤー一覧
逆廻十六夜、久遠飛鳥、春日部耀、奴良九朗
“ノーネーム”ゲームマスター
ジン=ラッセル
“ペルセウス”ゲームマスター
ルイオス=ペルセウス
クリア条件
ホスト側のゲームマスターを打倒。
敗北条件
プレイヤー側のゲームマスターの降参・失格
プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなかった場合
舞台詳細・ルール
※ホスト側のゲームマスターは、宮殿の最奥から出てはならない。
※ホスト側の参加者は最奥に入ってはならない。
※プレイヤーたちは、ゲームマスターを除くホスト側の人間に
※姿を見られたプレイヤーは失格となり、ゲームマスターへの挑戦資格を失う。
※失格となったプレイヤーは挑戦資格を失うだけで、ゲームを続行することはできる。
宣誓
上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、“ノーネーム”はギフトゲームに参加します―
』
おはこんばんわー。ぬらりひょんでござりまするー。
現在、ペルセウスの拠点にて、ギフトゲーム開始前の作戦会議中でーす。
「この奥に引っ込んでるルイオスをぶっ倒せば俺たちの勝ちだ」
「でも、姿を見られたら挑戦資格を失うだなんて…」
「つまりペルセウスを暗殺しろってことか? 」
暗殺………まぁ自分できると思うんだけどなー。
「それならルイオスも伝説にならって睡眠中ということになりますよ。さすがにそこまで甘くないと思いますが…。それに―――」
「―――強そうなのがうじゃうじゃいる」
耀さんの聴覚ヤベーな。さすがにパッシブじゃないんだろうけど、こんなんじゃあ独り言も言えないや。
「しかも姿が見えなくなる不可視のギフトまで持ってるし、言いたくないけどこっちは圧倒的に不利かも」
「仮にもギリシャ神話の英雄の兵隊だし、さぞお強いんでしょうね。怪物特攻のギフトとか持ってそうだし、自分は再生できるけども」
「いえ、それだけではありません。もっとも脅威となるのは、ルイオスさんが所持しているギフトなのです。もし、黒ウサギの推測が正しければ、彼の所持しているギフトは」
「隷属させた“元・魔王”サマ」
「そう…元・魔王………えっ? い、十六夜さん どうして? 」
「どうしてって、そりゃあ」
ひゅー! かっくいいぜー。
「星? 」
「あれって…」
「ペルセウス座? 」
いや、わからん。
「十六夜さんてば、もしかして意外に知能派でございます? 」
「何を今さら―――って、そんな話は後回しだ」
「今回は、3つの役割分担が必要だ。まずは、御チビと一緒にゲームマスターを倒す役」
「黒ウサギは審判としてしかゲームに参加できませんから、それは十六夜さんにお任せします」
自分は…?
「次に見えない敵を感知して撃退する役」
「うん」
自分は……?
「最後に、囮と露払いをする役」
「いいわ。今回おいしい役は譲ってあげる。だけど、負けたら承知しないから」
………。
「何呆けてるんだよ、奴良 お前はこっちだ」
へ?
「どゆこと」
「お前は御チビの護衛兼アタッカーだ。万が一にもないと思うが、俺が敵兵に姿を見られて戦闘できなくなった場合に代わりに戦ってもらう」
「あー………なるほど。ならこのままよりも…ジンくん? 」
「はい? 」
ジンくんの首にそっと手を添える。
うひょー細い。ええなあ。
―――変身。
「うわっ! 」
にゅるりにゅるり、にゅるにゅる
「こんな感じでどうよ」
「なるほど、これなら『見えない』な。黒ウサギ」
「はい。ゲームのルール上、ペルセウスの兵の目に留まらなければ挑戦資格は剥奪されませんので」
自分は今ジンくんのネックレスになっている。ひもの部分を細く透明にしているのでジンくん自身が見つかっても気づかれることはない感じだ。
「そんなに小さくもなれるのね…」
「重さも変わってる? 」
飛鳥さんと耀さんが興味深そうな目で見つめてくる。かわゆい。
「なんにでもなれるのが自分のギフトだからね。例えばこの状態から耀さんのペンダントに変身することもできるよ………まぁ姿だけだけど」
うねうねと動きながら喋ってみる。
……自分でもこの姿でなぜ喋れるのか不思議だわ。え? 喋れるの? え? 口ないんだけど? え? いやそもそも目がないのに見えてもいるよ?
うわこわ(自分のことながら)
「あ、あの…奴良さん、くすぐったいんですけど…」
「あ、ごめんごめん」
しゃーっ! くすぐったがって照れるショタきたこれ!
なんかいいにおいするしー。くふー!
舐めたらバレるよなー。あー! ペロリたいー!
………ふぅ。落ち着こう。
「じゃあ行くか」
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「そこッ! 」
「ぐぁあ! 」
耀さんの蹴りで不可視の兵士が吹っ飛び激突して気を失い、兜をドロップした。
いやいや十分化け物じみてるよ。何この子怖い。
「これが不可視のギフトで間違いなさそう」
「ハデスの兜のレプリカです」
「やっぱり不可視のギフトがゲーム攻略のカギになりそうだな」
「このゲームじゃ、ゲームマスターまでの道のりに兵士置かれるだけで攻略難易度爆上がりだしねぇ」
作戦会議からしばらく。
自分・十六夜さん・耀さん・ジンくんは、少なくなった兵士を避けつつ宮殿内を探索していた。
聞こえる水の音と兵士たちの声から、飛鳥さん大活躍らしい。兵士も減って進みやすい。ナイス!
「連中に見つからず、ルイオスのところにたどり着くには最低でもあと一つはこいつが欲しいとこだが」
「気にしなくていいから」
「悪いな、だが今回はソロプレイじゃ攻略できそうもねえし。これでもお嬢様や春日部には感謝してるんだぞ」
「ちょ、おいー。自分はー? 」
「奴良はまだ何もしてねぇだろ」
ぐぬぬ…。
あ、耀さん笑顔。
「埋め合わせは必ずしてもらうから、奴良にも」
「自分も?! 」
え、埋め合わせ…何すれば…。
「あ、あの奴良さん…また…」
おっと、
「御チビ、奴良 お前らは隠れてろ。もしも兵士がやってきたら奴良が何とかしろ。とにかく見つかるなよ」
「わ、わかりました」
「りょーかい」
ジンくんは木箱の中に隠れた。
「大丈夫でしょうか…」
「まぁ、平気でしょあの二人なら。それよりジンくん。口とじてた方がいいよ。相手方に耳のいい奴いるかもしれないし」
「はい」
さて…? この姿で知覚するのも慣れてきた。
無機物に変身すると、その全身が目であり耳であり舌であり鼻であり肌、感覚器として使えるらしい。試しに眼球を生やしてみたらそっちに視覚全部持っていかれたから、両立はできないようだけど。光線出すならビーズネックレス(ビーズは眼球)に変身し直さないと撃てないかんじですね。
「いたぞ! 名無しの娘だ! 」
「捕らえろ! 人質にして仲間を―――! 」
「邪魔だ! 」
………声からして兵士たちが来たけど、あっさり蹴散らされたようですね。さすが十六夜さん。決して弱いわけではないはずなのに、雑魚にしか聞こえないわ…。
「どうだ春日部、いそうか? 」
「ううん。他の音が大きすぎて――きゃッ! 」
ドゴンッ! と叩きつけられるような音。そして悲鳴。耀さん攻撃受けたな。ジンくんもびくりとしたものの、この場を動こうとはしていない。自分も出ていって殴り飛ばしてやりたいが我慢。どうせ不可視になった相手を探知することは自分には不可能なんだから。
「春日部、一度引くぞ」
「……キャッ! 」
………。追い打ちかけやがったな敵。
「あぶねーな オイッ! 」
?
「………前ッ! 」
破砕音。よくわからんが敵を撃破したらしい。んー? ああ超音波がどうとかだっけか。聞こえねぇよ。自分の感覚器今は人間と同程度だからな。
「さすがだな春日部」
「ううん。友達のおかげ」
いや、そこでエコロケ思いつくあなたがすごい。自分も変身すればたぶんできると思うけど、その状況で選べないよ。
兵たちが向かってくる足音が聞こえる。
「ここは任せて」
「ああ。―――御チビ! 」
木箱から出てきたジンくんに兜を放り投げる。
「はい…! 」
…危なっかしいな。
「よっ、と。どうぞ」
キャッチして被せてやる。
「ありがとうございます」
「行くぞ、大将のところへ」
自分なんもしてないなー。楽でいいけど。
*********************
最奥;コロッセオ
「皆さん…どうかご無事でいらっしゃいますように…………
―――あっはははは! ははははは! くすぐったい!くすぐったい! 何事でございますかー! 」
「いやぁホントいじりがいがあるよな黒ウサギ! 」
「せっかくのギフトで何やってるんですか…」
「いやいや、男なら透明人間になれたら一度はやりたいことだし」
「ハハ! 奴良の言う通りだな」
不可視のギフトで透明になってくすぐった十六夜さん。
うらやま!
自分も便乗してくすぐりついでに黒ウサギの“あんなところ”や“こんなところ”を触りたかったけど、あんまり離れるとジンくんにかかった不可視の対象外になるみたいだから、断腸の思いで我慢しました。
ネックレスから“にゅるり”と人型に戻る。うう、感覚が無機物だった頃と微妙に違って混乱するな…。次の変身までには最適化されるだろうけど。
「ジン坊ちゃん、奴良さん…十六夜さん…!
―――って! この期に及んで緊張感なさすぎです! このお馬鹿様! お馬鹿様!」
どこに持ってたそのハリセン。ギフトか? ツッコミの“
「おいおいまじかよ。ノーネームも止められないなんてやっぱり全員粛清決定だ。こんな風にな」
玉座ですか、笑えますね。部下を大切にしない上司は嫌われるぞ~?
「レティシアさん! 」
「レティシア様…」
「さて、なにはともあれ『ようこそ最上階へ! ゲームマスターとしてお相手しましょう』あれ? このセリフ言うの初めてかも」
そう言ってルイオスは飛んだ。
靴から翼みたいなエネルギーが出て、ふわーって。
あれだな、空飛ぶ靴というと『家庭教師ヒットマン REBORN! 』のミルフィオーレのやつらが着けてたのを思い出すな、うん。
「とはいえ、実際に戦うのは僕じゃないけど。“ペルセウス”のリーダーが、わざわざ出向く相手じゃないからね、名無し君」
高いな。 飛べない自分じゃ めんどくさい高度だ。
「ルイオス様の代わりに…? ということは、まさか! 」
「あァ、早速お出ましらしいな、元・魔王サマ―――ペルセウス座には昔から悪魔と呼ばれる星がある。その名は『アルゴルの悪魔』」
ルイオスが首についてる首(ややこしいな)を外して天に掲げる。それは光輝き雷鳴と共になんかすごい感じになった。
「目覚めろ! 魔王アルゴール! 」
雷が落ち、光が治まるとそこには拘束された魔王様がいた。
すごいんだろうけど、すごさを感じ取れない………。
あれだよ、「すごい気配だ…! 」とか、「なんて力…次元が違いすぎる…ッ! 」とかそういうのには力を感じ取る力が必要なんだなと思いました(こなみ)。
「見せてやれアルゴール。魔王の力を」
『GYAAAAAAA! 』ってかんじで叫んでいます。アルゴール。うん、エネミーっぽさが前面に出てるせいでエロスはあまり感じないけど、拘束服ってアリだね!
こう、ギチッて感じがさぁいいよねぇ。
そういえば、Fate的に言うと、ペルセウスとゴルゴーンってどうなんだっけ? これ見たらどう思うんだろう………んー? くそぅ。『自分』の中にいる奴、エンジョイ勢かライトユーザーしかいねぇ。全員「よく知らない」ってどういうことだよ。
「こ、これは まずいです! 」
へ?
「危ない! 」
黒ウサギがジンくんを庇い伏せ、その上をアルゴールの石化ビームが通過していった。
考え事してて、『不意を打たれた』自分の腕が石化した。
「ぅ、うおおっ!! 」
やばいと思ったので首を引きちぎって大胆エスケープ!
自分は間一髪石化を免れた
「奴良さん?! 」
「あー、大丈夫大丈夫。焦ったー」
いやホント焦った。何やってんだよ自分。『ぬらりひょん』の弱点は不意を打った攻撃。それ以外は当たりさえしない。だから油断しなければ大丈夫。という油断をしてしまっていたぜ。
「へー、名無しにしては面白いギフト持ちだな。頭部だけで活動可能なんて。自切で石化を逃れるなんて当たったのが腕で良かったな。ま、お仲間も今頃は石になってるだろうけど」
「そんな…」
…返す言葉がない。頭部に当たっていたらアウトだったかもしれない。デフォルトでは脳みそ一つしかないし、あの石化速度じゃ硬直の間に完全に石化してしまう。
自戒しよう。自分は無敵でも最強でもない。油断は死につながるってことを。
「…星霊アルゴール、白夜叉様と同じく星霊の悪魔」
「簡単には終わらせないよ。ノーネーム風情が、僕に楯突いたらどうなるか たっぷり教えてやらないとねぇ…」
『AAAAAAA! 』
アルゴールが唸ると、なんか翼がでかくなって、拘束具の紐? 見たいのを振り回して暴れ始めぇぇ! あっぶね! 『奴良九朗』が『奴良/九朗』になるところだった。
咄嗟に変身したのがぬいぐるみなのはそのせい。
「ごめん無理。隠れるわ」
華麗に再変身! モード「虫」! なんとなく蠅になってみるっ! コバエな。何気に蠅はでかいし目立つからな。
ぬらりひょんパワーで空中で踏ん張る。風圧がすごい。飛ばされそう。
「奴良さん?! 」
すまんジンくん。こそこそルイオス狙うから許して。
「当てが外れたな御チビ。レティシアが戻れば、何とか魔王に対抗できると思ってたんだろう? 」
「でも、まだ僕らにはあなたがいます! 」
自分は、逃げたようなもんだし勘定されませんか そうですか そうですね。悲しみ。
「あなたの力、この舞台で証明してください! 」
「オーケー、よく見てなぁ! 」
かっこいいぜ。さて移動しよう。
アルゴールが十六夜さんに攻撃する。直撃か。
答えはNO。掴んでる。やばい。紐みたいなの掴んでる。
「さて始めようか。元・魔王様」
くわばら くわばら。
「~~~! どうしたアルゴール! 人間なんて捻り潰してしまえ! 」
いやー (ヾノ・∀・`)ムリムリ
『GYAAAAAAA! 』
紐を大蛇に変えて十六夜さんを拘束。うむ、あれ今度自分でもやってみよう。
「十六夜さん! 」
「―――おいおいこの程度かよ、魔王の名が泣くぜ」
難なく蛇をぶっちぎり、拘束を脱する。
やーん。この人強すぎー。
「なっ?! 貴様、どんなギフトを持っているんだ! 」
アルゴール選手タックルー! 十六夜選手、迎え撃ったー!
組合い、押し合う状況になっているぞー! 対格差は圧倒的だー!
「押しつぶせ! アルゴール! 」
潰されてしまうのかー?! (フラグ)
叫びと共にアルゴールの体が膨れ、力を増していく。しかし十六夜さんはまるで堪えた様子を見せない。
「いいぜ、いいぜ、いいなおい! いい感じで盛り上がってきたぞォ! 」
そのまま腕力だけで持ち上げて『びたーんびたーん』。
きゃっほー、強い。
漫画かよ、ラノベだよ。
「ハッハ! どうした元魔王サマ! 今のは本当の悲鳴みたいだったぞ! 」
うわー。
背後からルイオスが迫る。手に持ったのは不死殺しの鎌だろうか。
「人間がッ! 図に乗るな! 」
「てめぇがなッ! 」
かわす。
「クッ! ゥオオ! 」
「遅ぇよ」
返す刀で切りつけたルイオスの鎌を狙って十六夜キック!
吹っ飛んだものの、地面に落とされるまでは武器を取り落とすことなく手にしたままのルイオスはさすがというべきか。
「もういい…ここまでだ。全て終わらせてやる――アルゴール! 」
ピクリとアルゴールが動き立ち上がる。
「奴に地獄の苦しみを、永遠の牢獄に叩き落せ! 」
石化ビームの巨大版を放ってきた。
「ま、まさか世界そのものを石化できるギフトを?! 」
「十六夜さん! 」
そのまま十六夜さんのもとにビームが迫る。
「………しゃらくせぇ!! 」
………蹴り砕いた。すっげー。やっぱ生で見るのは違うわー。恩恵云々よりもあんな自信満々に蹴りつけられるのがすげぇわ。なんであんな(いい意味で)傲慢に振る舞えるかなー。イヤーアコガレルワー。
「ハァッ! 」
そしてそのまま飛び出してアルゴールの額を拳で砕き、撃墜。パネェ。
「そ、そんな…馬鹿な! 」
あー、ルイオスくん膝ついちゃったじゃーん。完全に敗北悟っちゃってるじゃーん。
「………! このギフトゲーム、ノーネーム側の勝利と―――」
「おっと、そうだ。もしこのままゲームで負けたらお前らの旗印、どうなるか分かってんだろうな」
……読めた。自分は自分でアルゴールのところに行こう。
“さあ、実験を始めようか” つって。
「なに? お前らの目的は
「そんなもんいつでも取り返せるだろ。まずは手に入れた旗印をかけて次のギフトゲームといこうぜ」
目標:“星霊”アルゴール
準備よーし。
「今度は、ペルセウスの名をいただこうか。そうしてコミュニティ“ペルセウス”を徹底的に貶めてやる。永遠に活動できないくらい、何もかも 徹底的にな」
「ちょ、ちょっと待て、待ってくれ! 」
分解光線発射!
びびびびび~。
おー、眼球が小蠅サイズだから小さいけど確実に分解できてる。
霊格だか神格だかでは自分は圧倒的に劣っているはずなのに。
………やっぱこれ格上相手でも効果あるんだな。防御力無効でイケるのか?
「名無し風情に歯向かうとどうなるか…たっぷり教えてやるぜ」
「くっ………! 」
「それが嫌なら、来いよ命がけで。
俺を楽しませろ!」
ルイオスさん咆哮挙げて向かっていって負けましたとさ。
ちゃんちゃん。
*********************
「レティシア様…! 」
「レティシアさん…! 」
勝利後、コミュニティのホームにて、眠り姫が目を覚ました。
「ジン…黒ウサギ…ここは、そうか、私は帰ってこられたのだな…」
「「「じゃ、これからよろしくメイドさん」」
よくハモったな。自分ハモろうとしたけどタイミング掴めなかったぜぃ。
「へ? 」
「へ? じゃないわよ。今回のゲームで活躍したの私たちでしょ」
「私なんて力いっぱい殴られたし、石になったし」
「あ、それ私も」
「つーか、挑戦権持ってきたの俺だろ」
「自分も頑張ったよー。挑戦権の方では…ゲーム本番では活躍らしい活躍はなかったけどね」
「ともかく、所有権は俺たちにある」
「なぁに言っちゃってんでございますか! そんな無茶苦茶な話! 」
「ふむ、仕方ないな」
「え? レティシア様? 」
「今回の件で皆に恩義を感じている。きみたちが家政婦をしろというなら喜んでやろうじゃないか」
「私金髪の使用人に憧れてたのよ。これからよろしくね」
「よろしく…いや、使用人だからよろしくお願いします…かな」
「使い勝手のいいのを使えばいいよ」
「そうか、いや そうですか…いやいや、そうでございますか…? 」
メイドができました。しかし自分は所有権割り振られませんでした。ぐぬぬ。貢献度が足りなかったか~。介入し損ねた。
*********************
『かんぱーい! 』
屋外歓迎会~。
料理は豪華っちゃ豪華だけど~って感じ。まぁ、自分は味音痴なところもあるし全然へっちゃただけどね。極端な話何も食べなくても生きていけるし。
「みんな楽しそうね。でもどうして外で歓迎会なのかしら? 」
「うん。私も思った」
「黒ウサギなりの精一杯のサプライズってことじゃねぇか? 」
「いやでも中々だよ。夜に外で食事なんて、林間学校以来だ、風も気持ちいいし」
言っている間に流れ星が降り始めた。
「えー、今回ゲームに負けたペルセウスは、サウザンドアイズから追放されたのです。そしてあの星空から旗を降ろすことになりました。
星に流れを託すのもよし。じっくり観賞するのもよし。とにかく今日はみんなで楽しみましょう! 」
言って黒ウサギは兎らしくピョンピョン跳ね始めた。ナゼェ。
まぁ、お胸様が立派なので良し!
「星空から星座を無くすなんて…あの星の彼方まで、すべては箱庭を盛り上げるための舞台装置に過ぎないということなの? 」
「そう、みたい…」
「星がきれいだなぁ…舞台装置だからこそなのか、くっきり見えていてきれいな星空だ」
十六夜さんと黒ウサギが旗をどうとか話していたが、聞き耳は立てないでおいた。
気づいてしまうと目を奪われる美しい星空。この世界でなければ見れなかった本当に美しい芸術。自分はこの後いくつの世界を渡ろうとも、この満天の星空を忘れることはないだろう。