転生先が犯罪神になるのは聞いてない!   作:飽き性なSS作家

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FGOマーリンガチャ、勝ちましたがその他で爆死しました。悲しい・・・(ポロロン)




番外編で珍しく長くなったぶん、誤字脱字があったり、文がおかしいかもしれませんがどうぞ




第9.5話 周りに木がある、ここまでいえばわかるわね(キリッ

「ありがとうございました」

 

店員の声を背に受け、店から出るとクルクル嬉しそうに回るフィリンとジュースを飲んでいるクロワール、そして私よりアホのネプテューヌがいた

 

フィリンがなぜ嬉しそうに回っている理由は新しい服を買ってもらったからだ

リーンボックスに戻ってきた後、依頼の達成を報告するため、ギルドに向かった

 

ギルドに入るとあのトレジャーハンターの男がいて、帰ってきたことを喜んでくれた

それだけなら良かったのだが抱きつこうとしたので、つい条件反射で龍如の『虎落とし』をしてしまい、男はカウンターまで吹っ飛んでしまった

 

まぁ、なんやかんやあって報酬金でフィリンの服を買うことにしたのだ

流石にボロボロの服のまま動くのは人目につきすぎるし、なにより私に対しての視線が痛いしな

 

「さて・・・えーっと・・・紫「ネプテューヌだよ!」お前、お腹は減ってるか?」

 

「え?もしかしておごってくれるの?!」

 

「ああ。これから行く全ての店の一品をおごってやる」

 

「やったー!実は私、襲われてからご飯食べてなかったんだ。今なら、バケツプリンを5杯食べることが出来るよ!」

 

それは好都合・・・そうかそうか。じゃあ、たらふく食べさせてやるからな」

 

なんたって、これから行うのは女の子に対して地獄巡りになるのだから。ネプテューヌには犠牲になってもらおう

古くから誰もが味わうであろう人の苦痛に

 

 

 

 

 

三時間後

 

 

 

「バタリ」

 

「ほらどうしたー?バケツプリンを5杯食べることが出来るんじゃなかったのかー?」

 

「た、たしかに言ったよ・・・でも!」

 

 

 

 

「パンの食べ歩きなんて聞いてないよ!!」

 

 

 

 

倒れているネプテューヌの言うとおり、先程から三時間かけてリーンボックスのパン屋というパン屋を巡ってはこいつに一品食べさせている

 

流石に食パンだけだと可哀想だからイチゴジャムとマーガリンを買って塗ってあげている

ふふふ・・・イチゴジャムならともかく、トースタがない状態でのマーガリンはきつかろう

 

「奢っているんだから文句は言えないはずだ」

 

「ううっ・・・、浅はかな考えで犯罪神の誘惑に乗っちゃった結果がこれなんて・・・」

 

「ほら、次の店に行くぞ」

 

「え゛っ!?まだ行くの?!」

 

「当たり前だ。こっちはギルドの依頼の他に個人的な依頼を受けてるんだ」

 

「えー。主人公のお腹より個人的な依頼を優先するの?それってなんなのさ」

 

「・・・食べてもらってるから教えてやるが人探しだ」

 

「人探し?」

 

「ああ、この世界に来た人間がいてな。もしかしたら友達が来ているかもしれないから探してくれと」

 

「それに報酬はちょっとしたお宝なんだ。だから、この依頼は必ず完遂しなくてはいけない」

 

「えー・・・でもさ、それとパン屋巡りになんの関係があるの?」

 

「それがあるのさ。その子の友達の内、二人がパンに関係する人物。特に一人はチョココロネを定期的に摂取しないといけない体でな」

 

「え?なにその恐ろしい体質」

 

話しを盛りすぎてしまったけど、アニメの話だとそんなイメージだし、ミニキャラの時は食べ過ぎて幻覚まで見えようになるほどチョココロネを愛したキャラだった・・・はず

 

「まぁ、人間いろいろあるんだ。そんな体質になる奴もいるさ」

 

「いやいやいや、そんな体質になる人なんていないよ」

 

なんてツッコミをされると

 

「ク~ロ~ム~ちゃん!」

 

遠くから・・・いやちょっと待て、凄いスピードで迫ってくるフィリンが飛び、紫小の頭を踏み台にして私の首に

ぐぇっ

 

突進の勢いが強すぎて耐えきれずに倒れ、そのまま地面の上をスライドしていく

前世だったら死んでるか、後頭部の髪の毛を全部持っていかれているほどの速さで滑っていった

 

しかし、仮にも神様の体だ。そんな事は起きずにただちょっと痛いだけですn

 

「いやいやいや!お前、痛いだけですんでねぇし!むしろ血だらけだぞ!」

 

あれ?おかしいな、クロワールが三人に見え・・・ガクリッ

 

「ああっ!たっく、治す身にもなれってんだ!」

 

ちなみにネプテューヌは私が直るまで放置されてたようだ

頭にたんこぶできるだけで良かったなー・・・まさか地面に埋まるほどでその怪我とか、丈夫すぎませんかねぇ

 

 

 

 

 

 

「ごめんね、クロムちゃん!」

 

涙目になりながら謝るフィリン。流石に頭から血を出して気を失ったのを見て、自分がやり過ぎた事は理解したようだ

とはいえ相手は子供だし、純粋な遊び心でやったことだ。それに受け止められなかった私にも非がある

 

「大丈夫だ、フィリン。そんなに怒ってないから謝るのはやめてくれ」

 

「本当・・・?」

 

「本当だとも。それにいい突っ込みだったぞ。これなら次の国に行くまでの道中、フィリンを気にしながら戦わなくても大丈夫だとわかったし・・・フィリン」

 

「な・・・なに?」

 

「頼りにしてるぞ」

 

そう言うとフィリンは私に抱きつi、イタイ、イタイ、イタイ!肋骨が!全ての肋骨が悲鳴あげてる!

ヘルプ!ヘルプミー!

 

「フィリン。さっき教えようとしてたことがあったろ、それクロムに話してやれよ」

 

あっ、となにかを思い出したのかフィリンは手を離す。あー、危なかった

 

「そうだったわ。実はこんな噂を聞いたの」

 

「噂?」

 

「うん!この近くに伝説のパン屋があって、そこのチョココロネ?ってパンが絶品なんだって」

 

「チョココロネ・・・!でかしたぞ、フィリン!それだ!そのお店に探している人がいるかもしれない!」

 

「本当?!」

 

「ああ。よくやったぞ、フィリン」

 

そう言って、フィリンの頭をやさしく撫でる。フィリンも褒められ、撫でられて上機嫌になった

私はそんな状態のフィリンに肩車をする。肩に乗せるとあの殺人タックルをしたとは思えないほど軽く感じ、やはり少女なのだと改めて実感した

 

「よし、さっそくその伝説のパン屋を探すぞ!」

 

「おー!」

 

私はフィリンが走ってきた方向に向かって走り出した。ネプテューヌ?もうほっとく!

 

「はー・・・手に負えない奴が増えたとか言ったがお前も大概だぜ。まったく・・・」

 

クロワールは呆れながら追っていく。ネプテューヌ?ほっといても大丈夫だろ

 

「・・・・」

 

 

 

______________________

 

ここが伝説のパン屋・・・なのか?

 

目の前にある建物はパン屋というより、ただの家のように見える。肝心の建物の外見は二階建てで、パン屋のお店にしては狭すぎるし、ボロイ上になによりパンのにおいがしない

 

「とりあえず中に入ってみましょ?」

 

フィリンの言うとおり入らなければパン屋なのか空き家なのかもわからない

お邪魔しますと言ってドアを開けるとなんということでしょう

 

 

 

 

 

更地が広がってるではありませんか

 

 

 

 

 

いや、待てよ。開けた時、違和感を感じた

これってもしかして

 

「クロワール、白紙の本出してくれ」

 

「ん?」

 

ほらよと簡単に言っているがクロワールが乗っている本から本が出てくるのはちょっと変だなと思う

 

というかクロ本が何でも入る本だと知ったのは気絶する前に知った

パンを買いすぎて金がなくなりそうだった時に「しょーがねぇな」と金の延べ棒(特大)出された時は「どこから盗んだ?!」と叫んで揺らしまくった

 

そんな事はさておき、本を開きましてページの真ん中に『解』と書いたら、対象となる物に押し当てるだけ・・・なんだがその呪いや魔法などを解除できるまでに時間がかかるのが厄介なところ

 

術の強さによっては半年、もしくは一生を終えるまでの時間がかかるそうだ

でも、術式の展開速度が速いのですぐに終わりそうだ

 

「しかしよ。店に魔法を張るやつなんて結構ヤバイ奴かもな」

 

「え?」

 

「考えてみろよ。店に普通、転位魔法を張るか?張らないだろ。だとしたら、よっぽど見られたくない物があるんじゃないか」

 

「・・・見られたくない物」

 

「たとえば・・・死体とか」

 

「はっはっはっ、そんなわけないだろ」

 

ちょうどよく解除も終わった。扉の取っ手を引っ張るとそこにはパンのいい匂いが

 

Bonjour(いらっしゃいませ)

 

前言撤回、どうやら殺人鬼の住み家だったようだ。なんでわかったって?

 

目の前の男のエプロンやら服に血がベットリついているからだよ!

 

「お縄に着け!おとなしく捕まるなら痛くはしない!」

 

私はフィリンを後ろにやると腰の刀を抜いた。だというのに男はきょとんとした目で見るとなぜか苦笑する

 

「冗談はやめなさい。それに私を捕らえることはともかく傷つけることはしないでしょう?」

 

「なんだと?」

 

「あなたの刀と目を見ればわかるわ。言ってる事は三下の割に刀はまったく振るえてない、って事はすでになにかしらの決意はあるってこと。そしてあなたの目からは・・・」

 

今度は先程の目とは思えないほどの鋭い眼で私を見る

 

「人を傷つける人物にあるような目ではない」

 

・・・・・・良い事言ってる気がするけど、相手がオカマだとなぁ・・・

 

「第一、この服に付いてる血みたいなやつは果汁よ」

 

「か、果汁?」

 

「ええ。新しいスイーツにのせる果物をこの国で作られてない物で作ろうと思って、業者に頼んで取り寄せてもらったのだけども、その内の一個が爆発してね。この通り、果汁でびちゃびちゃになってしまったのよ」

 

「ああ。それボムの樹からなるボムゴーってやつだな。味は濃厚の割に後味は良いんだが正しい切り方でないと爆弾みたいに果汁が飛び散る果物で、昔はパーティのお遊びに使われてたみたいだぜ」

 

なんて、クロワールのどうでもいい補足を聞いたからか。なんか自分のやってる事が馬鹿馬鹿しくなったので刀を納める

 

「あら。可愛らしい子と共に小さい子もいるのね。そんな入口で立ってないで席に座りなさい。驚かせてしまった礼に当店のスイーツを無料(タダ)で提供させてもらうわ」

 

そう言うと奥の厨房に行ってしまった。まいったな、ここはパン屋だと聞いてやってきたのに・・・出鼻をくじかれた

まぁ、ここで帰るというのは・・・

 

「・・・ジー」

 

目を輝かせてるフィリンに対して失礼だ。いざという時は私が守ればいいだけだし、お言葉に甘えさせてもらおう

 

 

 

_________________________

 

 

なんてことだ・・・このフルーツタルトといい、モンブランも最高に旨い。というか出された物全てがパーフェクトに旨い

 

フィリンどころかクロワールもうれしそうに食べている。というか、クロワール食い過ぎだろ。私とフィリンの食べた皿を合わせた数のスイーツ食ってるぞ。腹一杯になりそうだぜとか言って、全然食べる速度変わってないし

 

「どう?うちのスイーツは?」

 

「ああ。どれも最高だ」

 

「そう、よかった。ところで店先で言っていたパン屋のことだけど」

 

「!」

 

いきなりパン屋の話を出されて、咳き込む。というか聞かれていたのか

 

「それ、間違ってはいないわよ」

 

「本当か、よかった。何時間もあちこちを巡った甲斐があったよ。でも、作っているのはお前じゃないんだろ?」

 

「ええ、私が作っているのはスイーツだけ。パンを作ってるのは別の人」

 

「そいつは今いるのか?」

 

「・・・あなた、彼女になにか用?」

 

彼女と聞いて、さらに高揚してしまった。やっぱりここにいるのか

 

「その子に会わせてくれないか、伝えたいことがあるんだ」

 

「そう・・・」

 

 

 

「なら、余計会わせるわけにはいかないわね」

 

 

 

「なに?」

 

ガチャンと音がし、何事かと思って見るとフィリンとクロワールが倒れていた

 

「!お前、フィリン達になにをした!」

 

「安心しなさい。その子達は眠っているだけよ」

 

そう言うと小さくなにかを唱える。唱え終わった時には周りの風景がさっきの更地になっていて、二人の姿がなかった

 

「どうやら・・・お前、ただのパテシエじゃないな。何者だ!」

 

「そうね。私はただのパテシエじゃない」

 

そう言うと左右の手からなにかを呼び出し、左手の何か黒いまな板ぽいものをベルトに当てると固定された

 

()()()パテシエよ」

 

 

ドリアン!

 

 

なにかの錠前をまな板にセットするとなんかポーズし始めた。ちょっと待て・・・まさかこいつ!?

 

「変・・・身」

 

 

 

ドリアンアームズ!ミスターデンジャラス!!!

 

 

 

「さあ始めますわよ!!破壊と暴力のパジェントを!!」

 

「・・・どうやら戦えるのは本当のようだな」

 

「あら、戦っていないのにわかるのね。もしかしてこの姿を見て怖くなったのかしら」

 

「いいや。お前、『仮面ライダー』って言われる存在なんじゃないのか」

 

「!どうやらあなた、こっち側の人間だったようね!」

 

そう言って刃が棘棘(とげとげ)の双剣を展開すると私との間合いを詰め、私に振り下ろす

私は横に転がり、回避すると同時に腰の銃を抜いて撃ったが全ての弾を剣身で防いだ

 

「実は私もただの人間じゃないが・・・こっちは疲れてるんだ。だからお前の相手はこいつらに任せる」

 

腰のカードデッキから二枚のカードを取り出し、スライドに突っ込む

 

『ゲームライド ノクティス』

 

『ゲームライド 真田幸村ver.BASARA』

 

放たれた虚像が合わさり、現れたのは黒と赤が特徴の男だった

 

「なんだ?またどこかに召喚されたのか」

 

「ここはどこだ?それがしは戦の中心にいたはず」

 

え?まさか女神ライドしたときとは違って、召喚した奴は意識がはっきりしてるのか

 

というか、ゲイムライドってなんだ?

そんな事を考えていると黒服のほうがこっちを見たと同時にため息をつく

 

「はぁ・・・。クロム、できれば食事の最中に呼ばないでくれよ」

 

「なに?!クロム殿、それがしに払わせた団子代を早く返してくだされ!」

 

赤い奴が鬼気迫る顔で私に近づこうとするが黒服の男がそれを止めた

 

「そんなことよりもさ、さっさとあいつ倒して戻ろうぜ。俺は昼飯食いそこねるし、あんたも早く戻らなきゃいけないんじゃないのか?」

 

「!貴殿の言うとおり、そうであった。それがしは戦の先陣を親方様に任されている。急いで戻らなくてはならない!」

 

「じゃ、俺が隙を作るからあんたは全力の一撃をあいつに喰らわせてくれ。見た感じ、俺よりパワーありそうだし」

 

「心得た!」

 

赤いやつが右手に力を溜めるように構えると黒服のほうは自身の回りに透明な武器を展開し、剣を取ると馬鹿正直に相手に投げた

 

案の定、投げられた剣はオカマに弾かれ上空に舞う

 

「そんな攻撃で私を倒せるとでm?!」

 

黒服の男はいつの間にかオカマの上空に跳んでいて、隙だらけの背中に剣の一撃をくらわせ、相手の体勢が崩れると同時にキックする

 

オカマは倒れることはなかったが数歩前に進み、止まったところを

 

「熱血ぅ!」

 

赤服の男がくり出す、焔を纏った右手ストレートを顔面に喰らい、15mぐらい吹っ飛んだ

 

立ち上がると思っていたのだがピクリとも動かなくなったので気絶したようだ

 

「まっ、こんなもんだろ」

 

「ではクロム殿!某にだんごd」

 

まだ私にだんご代を請求しようとした赤服は目の前で消え、黒服の方もいなくなっていた

 

「・・・・・・どうやって店の中に戻るんだ」

 

できれば、後ろにあるドアで店の外に出られれば良いのだが。そう思いながら、気絶しているオカマからバックルと錠前を取り上げると担いでドアのほうに向かった

 

 

 

____________________________

 

 

「それで?なんで私を襲った」

 

椅子に座りながら、椅子の足を凍らせ、足や手首を縛られているオカマに問い詰めていた

 

店に戻るとクロワールはすでに起きていて、全身についたクリームを落としていた。フィリンはまだ寝ていて、突っついても起きなかったのでそっとしておいた

 

「ふん。だれが言うものですか」

 

「そうか。なら、 匿っている子を探すだけだ。クロワール」

 

「ん?」

 

「この建物内に私達以外の人がいるはずだ、探知しろ」

 

「了解。この建物の広さならすぐに見つかるぜ」

 

「待ちなさい!あの子をどうする気?!」

 

探知できる人がいるとは思っていなかったのか、オカマの声に焦りがあった

 

「安心しろ。別に取って食おうなんて考えていない。ただ、その子の友達に頼まれた事を伝えるだけだ」

 

「友達?」

 

「ああ、本来いた世界の友達だ」

 

「それ、本当なの?」

 

「ああ。まぁ、匿っている奴が本人だったらな」

 

ここまで来て、別人だったら最悪なんだが

そんな事を思っているとオカマは目を閉じ、なにか考え事をしていた。そして決心がついたのか私を見据える

 

「はぁ・・・わかったわ。連れてくるから、この縄外して頂戴」

 

「はl「ああ、わかった」っておい!」

 

クロワールの制止を無視してオカマの縄を切る

 

「大丈夫だ。それに監視はつけるし」

 

「それ、俺がやらなきゃいけないやつじゃねぇか」

 

「魔法使うよりはマシだろ?ほら、行った行った」

 

クロワールはため息をつきながらオカマと共に奥に行った

というか、今更だがあいつ、私の使い魔なんだよな?もう少し命令に従ってくれないだろうか

 

「うー・・・ん?」

 

「起きたか?フィリン」

 

「あれ・・・クロちゃんは?」

 

「ちょっとお店の人とお話し中だ。ああ、やっぱり顔中クリームだらけになってるな。ちょっとじっとしていろ」

 

ポケットからハンカチを取り出し、フィリンの顔についているクリームを拭う

 

「はい。これできれいになったぞ」

 

「ありがとう、クロムちゃん。お礼にこのアップルパイをあげるわ!」

 

出されたのは普通のアップルパイと思いきや、中身が黄金のように輝いているとんでもないパイだった

 

「(な、なんじゃこりゃ?!これ、食えるの?食べられるのか!?)」

 

遠慮・・・駄目だ、めっちゃ目がキラキラしてるし、なにより小さな子がお礼と出したものだぞ。断ったら悲しむじゃないか

 

「はい、あーん♪」

 

あー!男は度胸!(注意:現在は女です)

 

「あ、あーん・・・『バン!』あっ?むぐっ!」

 

入り口から物騒な音が聞こえたので、パイが入る前に口を閉じようとしたが時すでに遅し、流れ星のような速さで口の中にパイが運ばれ、口を閉じると同時にフォークを口内から抜いた

 

恐ろしく速いフォーク捌き、私じゃなかったら見逃すね。いや、そんな事より、なんだ今の音は。あ、アップルパイうまい

 

「・・・・」

 

そんなことを思っていると黒装束の誰かが私に向かって銃を構えていた

 

「・・・は?」

 

 

 

 

 

パン!

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――

 

<クロワールside>

 

 

乾いた音が客室から聞こえると一人の女性が耳を塞ぎ、縮こまって震える。その女性に寄り添い、大丈夫とオカマが励ましの声をかける

 

「まったくあの子、間違えて引き金でも引いたのかしら」

 

「いや、この音はあいつが持っている銃の音じゃないな」

 

「ってことは強盗?・・・私の店に強盗するなんて思い知らしてくれるわ!」

 

凄い速さで部屋から出て行くオカマ、俺はとりあえずこいつを連れて行くか

 

「ほら、たぶんあのオカマが数秒で片付けると思うから行こうぜ」

 

そう言うと女は頷いた

 

 

 

 

「おーい。かわりに・・・なんだこれ」

 

俺が第一に目に付いたのは黒装束の誰かが手首足首を縛られ、宙吊りなっている

 

クロムの奴はオカマに取り調べみたいなことを受けながら、フィリンが差し出すスイーツを食べさせてもらっている

 

「だから、言ってるだろ。むぐっ、こいつがいきなり銃を突きつけてきたからとっさに反撃してむぐっ、捕縛したんだって」

 

「嘘おっしゃい。あなた、私に襲われたことを根に持ってこの部外者に八つ当たりしたんでしょう」

 

「私はそこまで外道じゃないんだが」

 

クロムがため息をつくと黒装飾がなにかを言いたそうに体を揺らした。おいおい、猿轡までしてたのかよ

 

「むぐっ、むぐぅ」

 

しかし、そんなことも気づいていないのかクロムとオカマは取り調べに集中していた。しかたねぇ、俺が外すか

 

「じっとしてろよ」

 

俺は後頭部まで飛んでいき、紐を切ってやった

 

「ぷはぁー。ちょっとー縛ったままで放置は駄目なんじゃないかな?」

 

「それは・・・ちょっと待て、その口調と声はまさか」

 

なにを思ったのかクロムは黒装束のフードを脱がす。脱げたフードの中から白髪で女顔が出てきた

 

「モカ・・・?」

 

「は?」

 

さっきまで震えていた女が小さいが声を上げた

 

「!やっぱりここにいたか、山吹沙綾」

 

「おー、やっぱりここにいたんだね。沙綾」

 

まったく、なにがどうなってんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

<クロムside>

 

 

「なるほどね。モカちゃんはこの子がいかがわしい店で働いてると聞いて助けに来たと」

 

「はい。私の友達がいると思ったらいてもたってもいられなくて」

 

「それで私を少女を調教する者だと勘違いして排除しようとしたとは・・・ハァ」

 

まったく、勘違いもいいところだ。それにしても、山吹の元気があまりにもないように感じる

 

「ところで聞きたいんだが、お前があの子を守ろうとした理由は何なんだ?」

 

「・・・あの子、暴漢されたのよ」

 

「なに?」

 

話を聞いてくと山吹はこの世界に来て間もない時に、たちの悪い男に一方的ないちゃもんをつけられた挙句、暴行されたという。以来、彼女は軽い人間不信に陥り、裏路地で倒れていたところをこのオカマ、凰蓮に拾われたのだという

 

「同じ境遇者同士、助け合わなきゃいけないと思ってね。少々、大きな子供が出来たと思えばそんなに苦ではなかったわ。正直、彼女を知っている人なら会わせようと思ったけど、あなたからは別の何かを感じたの。だからつい試しちゃったのよ、ごめんなさいね」

 

「別に気にしてはいない。さて目当ての人物がいることだし、こっちも要件を済ますとしよう」

 

席を立ち上がり、山吹の前に立つ。私を見て少し怯えた彼女の顔とアニメで見ていた顔と比べると少々やつれているように見えた

 

「君は山吹紗綾だな?」

 

「は、はい」

 

「そう怖がらなくていい。私はクロム、戸山香澄に頼まれて君を探していた」

 

「香澄・・・」

 

ん?妙に反応が鈍いな。まぁ、人間不信になってし仕方

 

 

 

「誰・・・ですか」

 

 

 

「・・・は?」

 

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

「元気出せって、別にお前のせいじゃないんだからよ」

 

とぼとぼ歩く私に励ましの声をかけるクロ、フィリンも心配そうに私を見ていた

 

私は彼女がバンドに関係する記憶だけを無くしているとは思いもしなかった。戸山だけでなく他のメンバーの名前を出したが、結果は変わることはなかった

 

ただ、何故か他のバンド、例えば黒装束を着ていた『青葉モカ』がいたAfterglow(アフターグロウ)やその他のグループのことは覚えていた。それを聞いて少々、変だなと疑問に思ったが記憶喪失にも色々あるし、すぐに頭から疑問を消した

 

でもまぁ、心配することはないはずだ。戸山もすぐにあの店に行くと電話で言っていたし、青葉からはポピパのメンバー、『牛込りみ』『市ヶ谷有咲』を呼んだと言っていた

 

青葉もこの世界に来てから、アフロのメンバーや他のバンドの人を探しながら賞金稼ぎとして転々と移動していたと言う

しかし、探すのが一人だと大変とのことで情報交換しながら別々に探そうと提案された

 

もちろん、私も助かる話だったので承諾。そして店を出てから落胆していたのだった

 

「はぁ・・・くよくよしてるのも考えるのもやーめた。物事はポジティブに考えないとな」

 

結果的に依頼の一部は達成したし、アフロや他のバンドもこの世界にいる事がわかっただけでも、自分にとっては朗報なのだから

 

「で?まだ探すのか?」

 

「いや、もうこの国を出る。まだ私達の情報が知れ渡っていないうちに出た方が面倒なことにはならない、だろ?」

 

「流石にわかってたか。あの偽物がお前を放っておくとは考えられないしな。まぁ国中の兵士が来ても血の雨が降ることになると思うぜ」

 

「さらっと物騒なこと言うんじゃない。第一、物量でこられたら・・・それでも勝てるか」

 

私はホルスターに納められているクロニクルドライバーのグリップに触れる

あの時みたいに誰かを召還するだけで戦況を大きく覆すのならいかなる相手でも・・・でも、なんかカッコ悪いがするんだよな

 

って、なに好戦的になってるんだ私は。私は平和主義者なんだぞ、争い事になる前に逃げればいいんだ。戦う必要なんてなにもない

 

そう思いながら次の国に向かう方向に足を進める

 

 

 

 

 

 

 

なにもない・・・はずなんだ




今回のゲイムキャラ
___________________

ノクティス 登場作品 FINAL FANTASY XV,FFNT,etc.

『FF15』の主人公で、クリスタルを守護するルシス王国の正当な王位後継者

高い身体能力とともに王族のみが扱える力を秘めており、これによりあらゆる所持アイテムを瞬時に召喚したり、また召喚した武器に合わせて自身が瞬間移動するなどの魔法を用いる事ができる

___________

真田幸村 登場作品 戦国BASARAシリーズ,戦国対戦

武田信玄に仕えており、武田軍の次世代を担うと目される若き闘将
燃えるような熱血漢であり、また愚直なまでに誠実で真面目

『戦国BASARA 真田幸村伝』ではそのタイトル通り、彼の人生を描いた作品になっている

戦国対戦(ネットワークサービスは終了)には封入特典のEXカードとして登場している

____________

仮面ライダーブラーボ 登場作品 仮面ライダーバトル ガンバライジング


仮面ライダー鎧武のサブライダーであり、凰蓮厳之介が変身する
仮面ライダーシリーズでは数少ない『オカマ』であり、オカマライダー二号である

そんな彼女も愛と平和を守るヒーローなのだ

―――――――――――


前回の投稿から2月経ってしまい、申し訳ありません
仕事の休憩時間にちまちま作成していたのですが、家での時間のほとんどをパワプロに費やしてしまったり、別の作品作ったりで遅くなってしまいました

今後も、何卒よろしくお願いいたします

ご視聴ありがとうございました
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