きららファンタジア 魔法工学教師は八賢者 作:伝説の超三毛猫
メディアってロリ…なのかな?合法ロリじゃないよね…?ローリエの母オリーブみたいな。もし見た目通りの年齢ならば、教師のローリエと元女神候補生でもありうるメディアとの繋がりができそうだ。
ただ、
ろーりえ「よっ、メディ。ギルド長の仕事は順調か?」
めでぃあ「
らんぷ「え゛ッ…メディア様とローリエ先生ってそういう仲だったんですか!?」
ふぇんねる「いつかはやると思いましたわ」
ろーりえ「おい、メディがせんせーっつったの聞いてねーのかコラ」
“ローリエ先生の「おきみやげ」で知ったじじつに、わたしはおどろいてしまいました。みんなから愛されたユニ様をどうしてころしたのか?ころさなければならなかったのか?ころしたくなるほどの何かをされたのか?………いくら考えても、こたえは出ませんでした。”
…ランプの日記帳(後の聖典・きららファンタジア)より抜粋
第79話:集う者たち
「―――で、ハッカちゃんを連れて戻ってきた。夢幻魔法が破られたハッカちゃんにどんな負担があるか分からないからな。
以上が今回の事の顛末になる。」
「そうか。ハッカ、気に病む事は無い。お前は為すべきを為した。
そしてローリエ、よくやった。ハッカを守り、暗殺者を撃破したことは賞賛に値する」
「有難き幸せ」
「ありがと、アルシーヴちゃん」
俺・ハッカちゃん・アリサの三人が神殿に帰還し、アルシーヴちゃんに頂上の街で起こった出来事を報告した後、いつもとは違う雰囲気に気が付いた。
八賢者の全員が集まっているような気配がするのだ。普段はあちこち飛び回ってるカルダモンやいつもは市長として都市を守っているジンジャーもいる感じがするから尚更だ。
「おやおや、みんなお揃いじゃあないか」
「お揃い……八賢者が、ですか?」
「如何にも。」
おおかた、ハッカちゃんの夢幻魔法を察知したのだろう。
俺達がそんな話をしているのを耳に挟んだのか、ジンジャーやカルダモン、シュガーとソルトがやってくる。
「ローリエ……それに、ハッカも。戻ってきてたのか。」
「まーさっき戻ったばっかだけどな」
「…ジンジャーとカルダモンはなにゆえここに?」
「偶然、ハッカの魔力を察知した時に一緒にいたから。」
カルダモンが意味深に笑う。俺の知識が確かなら本当に偶然一緒にいたんだからそんな意味深な笑みなんてやめればいいのに。かわいいから良いけど。
「ローリエとハッカはなんで一緒にいるのかな?」
「ん、あー…アルシーヴちゃんが後で説明してくれるよ。今話しても二度手間だしねー」
「そう言うなよ。大体の事情くらい教えてくれても良いじゃねぇか。」
「仕方ないな………あんまり大声出すなよ?
俺とハッカちゃんは、さっき重要な決断をしたんだ。
―――二人で、前を向いて生きていくことを。」
「「「!?!?!?」」」
ジンジャーとセサミ、カルダモンの表情が見る見るうちに驚きに染まる。
「なっ……おま、マジかローリエ!!?」
「少しタイミングがアレですね…しかし、まさか本当に…!?」
「へぇ〜。ローリエもそういう事考えるんだね…!」
「あぁ。だがタイミング的にまだ言いたくなかっタトバ!!!?」
「ローリエ…誤解を招く発言は厳禁と言った筈…!」
「う…ウソは言ってない……」
「より質の悪い妄言なり。」
幸せな誤解タイムも、ハッカちゃんのハンマーで終了した。本当に嘘なんてついてないぞ!帰る前に俺はやっと過去を乗り越えハッカちゃんと二人で(アリサ込みだと三人で)作戦を遂行すると決めたじゃんか!!
だがそんな抗議を心の中にしまったばかりに、妄言扱いされる。泣きそうだった。というか泣いた。
「……おい、これはどういうことだ?」
しかも間が悪いことにそこにアルシーヴちゃんが登場。困惑したアルシーヴちゃんにハッカちゃんが「ローリエの所業なり」とか言ったせいで全部俺が悪いみたいな空気になった。ひどす。
「と……とりあえず、だ。招集もせずに集まった八賢者は、その。
大したものだな……うん。」
「ねぇ、アルシーヴ様がなんか締まらない感じになってるんだけど。間違いなくローリエのせいだよね?」
「いや知らねーよ!? 俺はウソもセクハラもしてないよ!今日は!!」
「ウソ云々は兎も角、セクハラは改めろ、ローリエ。カルダモン、話を戻すがいいか?」
「はーい」
「はい…」
理不尽な飛び火を受けつつ今後の流れを考える。
おそらくだが、ここから先の物語は少し、だが決定的に違っていくだろう。
その要因が―――ハッカちゃんだ。彼女は、本来の流れならばきららちゃんに女神封印の経緯の記憶を見せようとしてアルシーヴちゃんに当て身され、最終章では一切出てこなかった。だが今、彼女は俺の隣でアルシーヴちゃんの話をしっかり聞いている。
「どうして、ハッカを動かした。アルシーヴ様の命令か?」
「そうだ。事は急を要した。ローリエも協力を名乗り出てくれたしな。
―――召喚士の排除はハッカをしても叶わなかった。それに、ドリアーテがまだ残っている。」
「ふうん。それってつまりさ…召喚士とドリアーテ、両方を相手取るってこと?
それってこっちは不利じゃない?大丈夫なの?」
「ローリエが直前に奴の側近だった暗殺者を一名、再起不能にしたが……楽観はできない。
敵勢力の把握は最急務だ。ローリエ、必要ならば、あの忌むべき虫魔道具をいくら動員しても構わない。…………任せてもいいだろうか?」
「……分かった、俺に任せてくれ。みんなも、今回だけはビジュアルは気にしないでくれよな」
G型の封印がとけられたが、皆の表情は芳しくない。まぁ当然だわな。
アレはみんなから絶不評だったから禁止されてたヤツだからな。見てない所でコッソリ使ってたけど、今回は人目を気にせず解禁ってことだな。
「分かっているとは思うが、猶予はない。この神殿でオーダーを行う。」
「っ………。」
「これまでのオーダーから、オーダーの影響規模とクリエメイトの出現範囲は予測がついている。出現範囲を神殿内に収めることは可能だ。お前達には、それぞれの役割を演じるとしよう。」
さて、そろそろ役割の話になる。
これは重要な話になるだろう。俺がいる事やハッカちゃんがいる事……それが本来の物語とどう差異が出るのか…それによっては、計画の細かな点を確定及び変更する必要があるからだ。
「セサミ―――お前は正門を守れ。時間を稼ぐ間に、私がオーダーを行う。」
「はっ。」
「シュガー、ソルト………そしてカルダモン。お前達は神殿内でクリエメイトを捕えよ。
オーダーの影響で、神殿内が迷宮と化すだろうが、お前達を信じるぞ。」
「はーい! 頑張ろうね、ソルト!」
「もちろんです。アルシーヴ様の仰せのままに。」
「分かった。」
「ジンジャー……お前はクリエケージを守護しろ。」
「私でいいんだな?」
「あぁ。そして最後に、ハッカとローリエだが………お前達には所謂『遊撃隊』として各場面の補助に入って貰う。」
「「!!」」
「ハッカは夢幻魔法の消耗が回復しきってない筈だ。それに、ローリエには敵の捜索を任せているからな…………故に、各仕事を回りつつ、不慮の事態等に臨機応変に対応して欲しい。」
「「―――了解!!」」
……成る程、遊撃隊ね。
どこに組み込まれるか、どうやって抜け出すか考えていたが、そこら辺の心配はなくなった。
……しかし、アルシーヴちゃん…かなりの無茶をしているようだけど、それでいいのか?
アリサと録音したユニ様の証言を出し、ユニ様の声がしっかり聞こえる事を確認した上で内容を聞かせたはずなのに、終始そのことには一切触れなかったが……
まぁそこは俺達がなんとかしよう。さて、アルシーヴちゃんがフェンネルを連れて奥へ歩いていくのを見届けたので、ちょいと他の皆に頼み事をしてみようかね。
◇◆◇◆◇
アルシーヴ様のお話が終わり、いざきらら……召喚士達を迎え撃とうとした矢先、ローリエが「話がある」とあたし達を呼び止めたのだ。なんでも、頼み事があるみたいだけど。
「皆の魔力を、少しだけ分けてほしい。そんで、銃弾に込めてほしいんだ。皆で、同じ弾にだぞ」
ローリエの提案は、少しだけナンセンスなものだった。これから、召喚士と戦うってことなら、自分の魔力は最大を保っておきたいだろう。それを仲間にとはいえ分ける事は戦力を減らす事に他ならない。
「……そんな事をする意味が分からねぇ。悪いが、きららを相手にする前に魔力を分ける余裕はねぇぞ」
ジンジャーも同じ意見だったようで、ローリエの提案には否定的だ。セサミもソルトも怪訝な顔をしている。シュガーは分かってなさそうだけど。
「そう言うと思ってな〜……ほらコレ」
「―――魔力回復薬!? こんな物をどこで……」
「セレウスの部屋。あの野郎、これでもかと言うほど買い占めてやがってたからな。奴を倒した時に証拠品として収めるついでに何本か貰ってきた」
「ドロボーすれすれではありませんか…」
「犯罪者の部屋から証拠品を巻きあ……押収するのは当然のこった」
ローリエもタダじゃあ乗ってくれないと思ったのか、報酬に魔力回復薬を懐から取り出して見せてきた。セサミとソルトが入手先を尋ねれば、犯罪者?から取ってきたものらしい。他の賢者たちの前で盗品スレスレの物をぶら下げるとか、肝が据わりまくってるね。さらっと巻き上げるとか言いかけたし。
「ソルト、いいんじゃない? おにーちゃんはあんまり魔法使えないんだし、回復薬もらえるんなら別に良いと思うよ?」
「ですが、シュガー……」
単純だけど効果的な報酬によって、シュガーが提案に肯定的になった。まぁ、あたしとしても魔力を減らさずに済むならそれに越したことはないんだけどね。
でも、気になるなぁ。なんで、そんな物を欲しているんだろう?
「ねぇローリエ」
「なーに、カルダモン」
「それをくれるんなら分けるのもやぶさかじゃあないけどさ……どうして、そんな魔力をミックスした弾を欲しがるの?」
「これからやってくる敵は手強いからね。備えはあった方が良いだけのことさ」
「…………」
嘘……じゃないね。むしろ本当のことしか言ってない。でも、6色の魔法弾に拘る理由になってないし、何よりローリエの言う『敵』とあたし達の想定する『敵』は若干の………それも、ごくわずかに、ブレがある気がするよ。なんとなくだけど。
「その敵って言うのは……?」
「ドリアーテの事に決まってるじゃないか」
「おやおや、ローリエ君。誰か忘れていませんか」
「「!!」」
「小耳に挟んだけれどね、確か召喚士の子も、神殿の敵だった筈よ」
突然、しわがれた声が聞こえた。
声の方に顔を向けると、腰が曲がって小さくなったおばあさん……前任の筆頭神官のデトリア様がいた。
「……デトリア様。」
「一般の神官には避難命令が出ていた筈です。デトリア様も例外ではありません」
「固いコト言わないで、セサミ。…確かにこんなばばあじゃ前線には立てないけど、力になれることはあるはずだわ」
セサミのお咎めにも穏やかな笑顔を浮かべる。
「…だいじょーぶ、デトリア様? アルシーヴ様がいるから、無理しなくて大丈夫だよ?」
「シュガーちゃんは優しいねぇ。もちろん、敵襲はみんなに任せるわ。わたしはね、アルシーヴちゃんの元へ行ってあげたいだけなのよ」
「「「………」」」
うーん…いくら前任の筆頭神官だったからといって、そんな主張通っていいものなのかな?
デトリア様は、長いこと筆頭神官を勤め上げた、いわば隠居さんのはず。そりゃ、あたしの記憶の中でも結構古い頃………それこそ、物心ついて筆頭神官について知った時は既にデトリア様が筆頭神官やってたし、その影響かこの人を尊敬する神官たちもいまだ多いと思うよ。
でもご高齢だってことも踏まえて、今の神殿内にいるのは結構危ないはずなんだけどな。……一体何歳なんだろ、この人?
「デトリアさん……こんな事を言いたくはないが、いい加減にしてくれないか?」
「!」
「ろ、ローリエ!! デトリア様に失礼です―――」
「貴女がアルシーヴちゃんを心配しているのはわかりました。後継者が大事だってことも。でも、貴女が心配するように、我々やアルシーヴちゃんも貴女が心配で、大事なのです。どうかその気持ちを、汲み取ってはくれませんか?」
そんな中、ローリエが言った事は、大なり小なりあたし達がデトリア様に対して抱いている感情を抜身に表していた。
心配。セサミのやや咎めるような言い方もシュガーのストレートな言葉も同じ所から来ているんだ。どれだけ長い間、デトリア様が今までアルシーヴ様と同じくらいの激務に励んでいたかなんて想像できるはずだ。
デトリア様は、ローリエの言葉を聞いてあたし達を見回す。
「みんな、良い子に育ったねぇ。わたしは幸せだよ……後継者にも、頼もしい子たちにも恵まれて……こんな老いぼれにはもったいないくらいさねぇ」
そして、涙が零れそうなくらいに嬉しそうな顔を、あたし達ひとりひとりに見せるように上げ、笑いかけた。その後、神殿の出口に向かってゆっくりと歩いて行った。
賢者達はその言葉と後ろ姿に穏やかな笑みを浮かべていたけれど……ハッカとローリエだけは、目が全然笑っていないように見えたのは、あたしの気のせいじゃあないはずだ。
魔力を分けた時に二人の顔を見たから言えるよ…………たぶん。
◇◆◇◆◇
ローリエとハッカ、アリサが帰還したその頃。
神殿への転移陣の前でローリエらと対峙したきらら達は、「真実を知りたければ神殿まで来い(意訳)」的なやりとりをした後、いざ転移陣に乗り、神殿へ向かおうとした時であった。
「うわひゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!?」
「ら、ランプ!!?」
「ど、どうしたんだ!?」
「ご…ゴキ……きららさん、アレが…!!」
きららが怯えるランプの視線の先を目で追うと、ランプが突然に悲鳴を上げた理由を察した。
例の黒光りするアレがカサカサ動いていたのだ。
「ねぇ、マッチ。何か……叩けるものない?」
「えええっ!? いきなりそんな事言われても…きららの杖でこう――」
「それはちょっと…」
「……わ、わかったよ! ちょっと待ってて、確かジンジャーから貰った物の中に…」
きららの武器調達のお願いに、持ってる杖が一番手っ取り早いと言うマッチだったが、これは明らかにマッチが女心を分かっていない。
そもそも、一般的な女子がGを退治するにはありったけの勇気を振り絞る事が不可欠だ。それは―――例えるなら、人間の身でしかない勇者が魔王に立ち向かう勇気。たった一人で、悪の秘密結社と戦う勇気。3分という限られた時間の中で、巨大な怪獣を倒すのに必要な勇気。
マッチの合理的な提案は、きららが振り絞った、そんな『女子の勇気』を無下にする行為に近い。
きららの『そんなのってないよ』という目が良心にクリティカルヒットしたマッチが折れ、ジンジャーから貰った雑誌を荷物から取り出し、それをを丸めて即席のG叩き棒を作成。完成した棒をきららに渡して、いざ尋常に覚悟、となった時、不思議な事が起こった。
『わーーーーー!!! 待て、叩くな!せめて話を聞いて!!』
「「「!?!?!?!?」」」
なんと、たった今叩き潰そうとしていたGから、抗議の声があがったではないか。…しかも、
意外な人物の声に、きららも手が止まる。
「ろ、ローリエさん!? なんで、ここからローリエさんの声が……」
『あぁ、質問するのは勘弁してくれ。なにせ、これは録音だ。実際に今俺が喋ってるわけじゃあないから答えられない。』
「録音って……?」
「聞いたことがある。確か、音や声を保存して好きなタイミングで再生する技術だったはず…」
「も、物知りですね、マッチ…」
「魔法工学の授業にあったぞ? 概要はランプも習ってるはずなのにね。」
「うっ……」
『時間も限られてるし、さっさと話しちゃうぞ。』
ローリエの声の正体は録音であった。
エトワリアでも、論理はそれなりに流通している。しかし、マッチの知っている録音機は、ローリエのものであろうGの姿を模した魔道具に搭載できるような小さなものではない。
アイツの技術はどれだけ先を行っているんだ、とマッチは内心考える。
『言う事は二つ。君達の気になる「女神封印」の真相と、先代女神ユニ様暗殺の真相だ』
「あ……
「うそ………!?」
「え………!?」
ローリエのトンデモない音声に、言葉を失うきらら一行。
マッチとランプが知っている限り、先代女神ユニの崩御の原因は病気だったはずだ。詳しくは分かっていないが、原因不明の病で倒れたというのは共通認識になっている。
きららは、ソラの封印の真相をあっさり教えてくれるような口ぶりと先代女神ユニの暗殺、そしてそれを聞いて取り乱す二人……と、状況が飲み込みきれずにいた。
だが、予め録音されたローリエの音声は、そんな事など知るよしもない。
『女神封印については……今ここで言うよりも、神殿にある俺の部屋で確かめた方が信じられるだろう。だから詳しくは言えない。
むしろ、二つ目の先代女神の死因が主な話題になるだろう』
「「「………………」」」
女神ソラの封印の真相が知りたければ、神殿のローリエの部屋に来いと言う録音に、さまざまな思惑を巡らせる。それについては、また後程語ろう。
録音されたローリエが主に取り上げるのは、先代女神ユニの死の真相だ。
『ユニ様は長年、原因不明の急病で亡くなられたと思われていた。
しかし……つい最近、その事実がひっくり返る証拠を見つけた。
これを聞いて欲しい』
『ある日、お昼寝中に呪いをかけられた感覚で―――』
「ユニ様!!?」
「この声が、ユニ様…?」
「あぁ。ソラ様が女神に就く前に女神だった人だ。しかし、どうして……」
先代女神ユニの声――ローリエとアリサが協力し録音したものだ――がきらら達三人に明かされる。
ランプもマッチもユニの声は何度か聞いたことがある。だからこそ、この音声が偽物だと断定できなかった。記憶の中のユニの声と、あまりにも似ているからだ。
そのユニは、明確に語っていた。
自分自身が死に絶える前の数分間の記憶。
昼寝の時間を襲われ、反撃を炎でものともせず、一瞬で転移してしまった事。
呪いをかけられて、わずか数分で息絶えた事実。
下手人の特徴―――髪色、髪型、持っていたもの…………それら全てを。
『炎の防御…と言っていたが、反撃が直撃して『不燃の魂術』で治癒する姿だったのかもしれない。
いずれにせよ、真実が知りたかったらこの神殿に来いという主張は変わらない。
最後になるが……このメッセージの再生が終わったら、G型ごとデータを爆破させるから離れときな』
「えっっ!?!?!? いや、ちょっと―――」
『きらら、ランプ、マッチ………真実を知った先で、折れない事を祈っているぞ。』
ローリエのそんな言葉を最後に、録音を再生していたG……否、G型魔道具がポンッ、という景気のいい音と共に五体を爆散させた。
中に入っていたであろう機械的な何かも白い煙を上げており、もはや修復は不可能だ。
三人の中で数分間の沈黙が流れる。
が、最初に沈黙を破ったのはマッチだった。
「………罠の可能性は、ゼロじゃあないと思うよ。」
何が罠か…とは、きららもランプも聞き返さなかった。
きらら達の求める真実がローリエの部屋にあること、先代女神ユニの死の真相、そして彼女の音声データ、
仕掛けようと思えばいくらでも仕掛けられる情報ばかりだったからだ。
「……私は、信じたいと思います。確かにアルシーヴは…オーダーは許せないけど、ローリエさんはアルシーヴに従いつつ、なんとか私達に情報を渡そうとしてくれたって。」
「わたしも信じてみたいです。ユニ様のあの声が嘘や捏造には聞こえませんでした。どうやって録音したかはわかりませんけど……それに、ローリエ先生は、クリエメイトの皆様を守ってくれました。二度も」
「……………」
しかし、きららとランプはローリエを信じる事にした。
『イモルト・ドーロ』で出会った時も夏帆や美雨、秋月を守ってくれたし、苺香を取り戻すために共闘した。
更に、言ノ葉の樹内ではクリエメイトやナットと共に行動し、裕美音やナットの姪・エイダの救出やドリアーテとの戦闘でも手を貸してくれた。
フェンネルには裏切られてしまったが、ローリエには旅を始めてからは一度も裏切られていない。
それに、彼は『全てを知りたかったら神殿まで来ることだ』と言っていた。
「ジンジャーさんも言っていました。『アルシーヴには従うけど、絶対正しいとまでは思ってない』って。
きっとローリエさんも、そう思っているんじゃないでしょうか?」
「……油断だけはしないでよ。神殿はアルシーヴ達の本丸だ。どこに何が仕掛けられててもおかしくない」
「わかったよ、マッチ。」
マッチの念を押す言葉に強く頷くきららとランプ。
まだ、女神封印の真相は分からない。
でも、先代女神暗殺にドリアーテが関わっている。
少なくとも―――ドリアーテは敵になりそうだ、と思いながら。
そして、女神ソラ封印の真実を追い、彼女を救うため。
二人と一匹は、転移陣に乗り、移動を開始した。
キャラクター紹介&解説
ローリエ&ハッカ
今回の神殿での戦いに参加することになった賢者二人。一人はアルシーヴに当て身された結果、もう一人はそもそも二次創作オリ主であるために原作では参加しなかったが、自由に動くことが可能な『遊撃隊』として動くことを命じられる。なお、アリサもローリエの助手として遊撃隊に入ることになった。
その後、賢者全員を魔力回復薬で釣って魔力を分けてもらう事に成功した。
カルダモン
中盤にて第一者視点になった迅速果断の八賢者。ローリエの「魔力回復薬あげるから魔力弾に分けて♡」というお願いにほんの少し疑問を抱いた。ちゃんとお願いは答えたけど、乱入してきたデトリアに対する言動を見て、ひょっとして何かあるのかな?と思っている。
デトリア
自分の後継者と賢者達を心配するあまり、一般人に向けた避難命令を無視してまで神殿に駆け付けた前任の筆頭神官。しかし、ローリエの「貴女が心配するように自分たちも貴女が心配なんだ」という説得によって出口へ向かった。定年退職後も職場を気にするワーカホリックぶりである。これを頼もしいバックアップととるか余計なお世話ととるかは本人達次第。
きらら&ランプ&マッチ
転移する直前に先代女神ユニのトンデモな死の真相と女神ソラ封印事情の気になる引き延ばしを盛大に食らった原作主人公パーティ。原作でアルシーヴ戦後に『真実』を知って少なからず打ちひしがれていた事をローリエは覚えており、一足早く真実を知った時に歩みを止めないように祈ってくれたが、もとよりアルシーヴを止め、ソラを救うまでは止まる気はない。
今回の出来事がきっかけで彼女たちの心境は、原作よりも『アルシーヴとオーダーを許さない』という感情よりも(もちろんゼロではないが)『女神ソラをなんで封印したのか』『ドリアーテとはいつか戦うんだろうな』という気持ちの方が強い。
△▼△▼△▼
ローリエ「とうとう『オーダー』が始まり、うらら達が呼び出された。紺ちゃんには悪いが、俺の部屋まで来てもらおうか……と思ったが、俺の部屋に先客がいた。」
アリサ「まさか、私達の……ローリエさんの策が見抜かれて……ってアレ? あの人、寝てません?…ローリエさんのベッドで…。」
次回『5人のうらら』
臣「………zzZZZ」
アリサ「……次回もお楽しみに」
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コレで最後DA!きらファン登場作品の中で、最も好きな作品は次のうちどれ?
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きんいろモザイク
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夢喰いメリー
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ゆるキャン△
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まちカドまぞく
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ご注文はうさぎですか?
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その他(コメントにて!)