きららファンタジア 魔法工学教師は八賢者 作:伝説の超三毛猫
…ローリエ・ベルベット 著 自伝『月、空、太陽』
第3章より抜粋
ドーナツ屋のカウンターの奥は、八
「じゃあミネラさん、お願いします。」
「分かりました。この『人相書き』にあった、ペンほどの杖についてですね?」
ミネラさんの言葉に頷く。
ミネラさんとリリィちゃんが和解したあと、俺はその居間に通されて、座布団に座り、丸いテーブルを挟んで反対側にいるミネラさんに機密に触れないように事情を説明したあと、“例の件”に関係する杖について詳しく聞いていた。階段の奥から二人ほど、こちらを覗いている少女がいるがこの際気にしなくていいだろう。
「私はここから海を渡り砂漠を抜けた先にある、渓谷の村出身です。」
渓谷の村………もしかすると、4章できらら達がソルトと戦う場所か?
「その村には、昔からの風習がありました。
その一つに、『夜に森に入ってはいけない。短い杖の呪術師に攫われてしまう』っていうものがあります。」
「……『短い杖の呪術師』?」
「ええ。村では呪術師の特徴として、『ローブで姿・顔を隠してること』と『短い杖を持っていること』の二つが語り継がれていたんです。」
こういう語り継がれてきたものは、大抵ウソなのだが、その背景には、子どもや女性といった、村の要を守るためについた、というものが多い。命を守るための合理的な嘘だということだ。
例えば、妖怪は文明が開化していなかった日本人のあらゆる恐怖が形になったものが多い。ルーツが古ければ古いほど恐怖の対象とされている場合が多く、「鬼」や「大蛇」がその代表例だった。
ミネラさんが幼少期を過ごした渓谷の村では、その『ローブの呪術師』が妖怪のごとく怖がられたいたのだろうか。
「成る程。恐らく、子どもが森に入ってしまわないための方便だったのでしょう。」
「ええ。それに、実際に見た、という大人も一定数いましたから。」
そういうミネラさんを見て、もう少し情報を慎重に引き出してもいいのかなと思った。ミネラさんの出身の村の『風習』は、門外不出で余所者には話しちゃいかんって感じのものではないらしい。
「ふむ、目撃情報もあったから、村の子どもはみんな、それを信じたわけですか。
ミネラさん自身は実際に『呪術師』に会った事はありますか? あと、他にその『短い杖の呪術師』について何か知っていることは?」
「いいえ。子どもの頃の私はそれを信じてたから夜の森には入りませんでした。ただ………実際に見た人達は、『山の中に小屋があった』と言ってた気がします。」
「わかりました。」
山小屋か………彼らがそこに住んでいるということだろうか?
とはいえ、ミネラさんがいくら村の出身者といえども、これ以上『呪術師』について聞くことは出来ないか。
そう踏んだ俺は、地図を取り出し、質問内容を変える。
「ミネラさんの村がどの辺にあるのか、教えていただけませんか?」
次の質問は、村の場所の把握のためのもの。俺の探している『ローブ野郎』と似ている『呪術師』を探すための質問だ。
ミネラさんは、港町から海を渡り、砂漠を突っ切った先にある、険しい山脈……そこにある、川の上流付近を指さし、「確か、この辺にあると思います」と言った。
「ありがとうございます。情報提供、感謝いたします。」
「あ、待ってください。」
必要な情報を聞き終わり、立とうとすると、ミネラさんが呼び止めてくる。
「娘たちを助けてくださって、本当にありがとうございました。」
彼女が口にしたのは、お礼だった。これ以上なく愛しいであろう我が子を助けてくれたお礼。
きっと、何にも代えがたい宝なのだろう。
前世があるから分かっていることだが、俺はそういった“代えがたい宝”を失った人々を、テレビ越しで見たことがある。大体がモザイクがかけられていたり、音声加工されていたりしているが、その悲痛さたるや、遺族の家に殺到するマスゴミに「遺族にインタビューすんのやめたげろや!」と本気で憤りを感じるほどだった。
アレは所詮他人事なテレビ越しだったのもあり、感情移入は長続きしなかったが、目の前のミネラさんからは正真正銘の誠意と感謝を感じる。心がすっ、と軽くなった気がした。きっとこのミネラさんのお礼は、一生心に残るだろう。残すべきなんだ。
ここで「お気になさらないでください」と言うのは簡単だが、それはきっと、彼女への一種の侮辱になるだろう。
だから、俺は―――
「いつか、必ず―――娘さんたちの結婚式に呼んでくださいね。
……応援してるぞ、リリィちゃん、ローズちゃん。」
「……うるさいわね! あんたに言われなくっても、自分の恋人くらい自分で…………っ」
「……途中で恥ずかしくなって言えなくなるくらいなら最初から言うなや」
「ありがとうございます、ローリエさん。私達、頑張ります!」
「おう。その意気だ!」
「あらあら、最後までありがとうございます、ローリエさん。」
後ろで真っ赤になっている、ミネラさんの
あ、そうだ。あとミネラさんのドーナツも買っておこう。俺の同僚たちへのお土産だ。「釣りはいりませんよ」って言ったら、「さすがに賢者様にそこまでしてもらうわけにはいきません」と笑顔ですさまじい圧をかけられ、結局屈してお釣りを貰ってしまった。
くそぅ、いいシチュエーションだったから最後くらいカッコつけたかったのに………
……ん? 待てよ?
「ま、ママ? あの男が『賢者様』って………!?」
「あら、リリィ? 知らなかったの? 政治の時事問題よ?」
「そうだったんですね、お
……俺の顔と名前、内閣の国務大臣感覚で覚えられてた………
◇◇◇◇◇
コリアンダーと合流し、転移魔法で神殿に帰ってきた俺は、アルシーヴちゃんに今日ミネラさんから聞いたことを報告することにした。
「―――とまぁ、こんなところかな、今回の成果は。」
「ご苦労だった。続けて情報収集に専念してほしい。」
「……随分、他人行儀になったじゃあないか。ちょっと寂しいぜ、アルシーヴちゃん。」
「…今がどんな状況か分からないお前ではあるまい。」
今がどんな状況か、か。
少なくとも、アルシーヴちゃん自身が考えているよりかは深刻だ、と思う。
世界の中核であるソラちゃんが封印されていて、その負担をアルシーヴちゃんが一人で背負っている状態だ。表向きはソラちゃんは『療養』しているとはいえ、エトワリアが長続きしないということだ。
じゃあさっさと「オーダー」で呼んだクリエメイトからクリエを奪ってしまえばいい、となるかもしれないが、そうはいかない。
何故なら、それではクリエメイトが確実に不幸になるからだ。クリエを奪われるのは多大な負担になる。クリエケージには生命維持装置があるから死にはしないだろうが、命の源を奪うに等しい行為だ。クリエメイトらにとっては苦痛だろう。
俺自身、
「うん……まぁね。でも、誰にも頼れないんだろう。幼馴染に気持ちを吐き出すぐらいしてもいいと思うけど。」
「…余計な心配は無用だ。私はただ……為すべきことを為すのみだ。」
「為すべきことを為す、ねぇ……」
アルシーヴちゃんに聞かれないように俺は口の中でその言葉を
これ以上話をしてこじれるのもマズいので今回はいったん引き下がろう。「失礼しました」と一言告げて、アルシーヴちゃんのいる部屋から立ち去ることにする。
アルシーヴちゃん。悪いけど俺は、「為すべきを為す」だけじゃあ満足できない。
すべてを救う。クリエメイトも、ランプも、ソラちゃんも、アルシーヴちゃん……君でさえも。
俺は強欲なんでね。
「あ、待ってくれローリエ」
「ん?」
「セサミが今回の任務についての話で呼んでいた。行ってやれ。」
「お、おう……。」
去り際にそんなことを言われた。セサミのやつ、
◇◇◇◇◇
「……ローリエ。なぜ、ここに呼び出したか分かりますか?」
秘書室に呼び出された俺を待っていたのは、革製のイスに座り「いかにもご立腹です」って感じに眉を
「俺にデートのお誘いを―――」
「『ハイドロカノ―――」
「わああああああああ! 嘘、嘘!!! ジョーダンだジョーダン!!!」
なんで思いっきり大技かまそうとしたわけ? 部屋が濁流に飲まれるだろ! 中世チックでシャレオツなインテリアが全部流れちゃうだろ!!
「まったく、真面目に会話もできないんですか貴方は。任務の話ですよ、任務の」
「ああ、そっちか」
「この話以外ありえません」
そう咳払いしてからセサミは話を始める。
曰く。何故、コテージの家具の配置を結婚式風に変えたのか。
何故、八神コウと遠山りんにウェディングドレスを着せたのか。
何故、アルシーヴちゃんの名をかたってあんな『式の台本』を書いたのか。おかげでアルシーヴちゃんの前で恥をかいたそうだ。
そもそも、自分が召喚士と戦っている最中、何処でなにをしていたのか。
以上の疑問は、彼女がアルシーヴちゃんへの報告の際に指示の矛盾に気付いた結果、俺がやったんじゃないかと目星をつけたらしい。
「オーダーの影響で眠ってしまったり、あなたの書いた台本のアルシーヴ様の名前を寝ぼけていたとはいえ信じてしまったりした私も私ですが、あなたの今回の行動は説明してもらわないと納得いきません。」
「………わかった。
まず八神さんと遠山さんにドレスを着せた理由だが……」
…ぶっちゃけると、二人に早く結婚してもらいたかっただけなんだが、そんなことをここで言うほどバカじゃあない。建前と本音、二つを満足に使い分けて初めて大人になれるってものだ。元日本に住んでた社会人の恐ろしさってやつを見せてやる。
「主に二つ。ひとつは、行動の制限。もうひとつは、既成事実を作ることだ。」
「『デリュージ―――」
「ま、待て、話を最後まで聞け!
遠山さんと八神さんがお互いを好きだから、ウェディングドレスを選んだんだよ!」
「………どういうことですか?」
「詳しくは『聖典』に書いてあるが、二人の間柄は『会社の同僚』とか『仲間』のひとことで片付けるにはあまりにも親しい。更に、遠山さんが八神さんを慕う描写もあった。八神さんがそれに気づかない描写もな。
俺の目的は、遠山さんの願望を叶えて、こちら側につけることだった。仲間から説得された方が、クリエメイトも揺らぐ。セサミだって、誰とも知らぬ馬の骨よりも他の賢者やアルシーヴちゃんに言われたことを信じるだろ?」
「………理屈はわかりました。しかし、意味があることなのですか?」
「もちろん。今回は失敗しちゃったけど、目的のために利用できるものは利用するのが、合理性ってやつよ………たとえそれが、どんな感情だろうがな」
「アルシーヴ様の名前を勝手に使ってあの台本を書いたのもその『合理性』とやらのためですか」
「そうだよ。ゴメンね? 君を利用するようなマネをして……でも、セサミなら『アルシーヴ様の命令』には従うかなって思っただけなんだ」
できるだけ邪気の無い、申し訳なさそうな笑顔を浮かべ、セサミの反応を伺う。
セサミはすぐに目を逸らした。しかし、その一瞬には、懐疑の色はもうなかった。
「……信じてくれたようで助かったよ」
「…ええ。どうやら私は、あなたのことをほんの少しだけ誤解していたようです。
ですが、そういったことなら
あと、アルシーヴ様の名前を勝手に借りるのもいただけません。これっきりにしてください。」
……そう言いながら、こっちを見ようとしない彼女を見て、「あ、これは言い方がマズかったか」と思った。仕事に関する真面目さだけは見直してくれたみたいだが、それ以外の評価はむしろ下がっちゃったとみるべきか。
まぁ、そうだよなぁ。「自分が利用された」って分かったら誰だって嫌な気持ちになる。俺もそうなる。
「では次の質問です。私が召喚士と戦っている間、あなたは何をしていましたか?」
遂に来たか、この質問。別行動をしていた以上、避けられない質問なんだろうけど、一番答えにくい質問だ。当然本当の事を話すわけにはいかないし、セサミより遅く帰ってきた俺が「書庫に籠ってた」とかいう答えは嘘だと見抜かれるかもしれない。
「アルシーヴちゃんから何か聞いてない?」
「いいえ。むしろ『ローリエから聞け』と言われました。」
隠す気あるのかなあの人。むしろここで全部バラしてやろうか?
そんな感情に飲まれそうになりつつも、脳内ではなにか事情をでっちあげようと策をこねくり回していた。
―――あ、そうだ。
「フィールドワークだ。あの辺にある鉱物・貝・その他の漂流物が、魔法工学に使えないか色々調べていた。
ちょっと熱中しちまって、帰るのが遅くなっちゃったけどな。」
「そうでしたか。あなたは教師でもありますからね」
……良かった。魔法工学の教師という地位が秘密を守ってくれた。セサミは、疑う様子もなく、納得してくれたようだ。
今出まかせで「フィールドワーク」って答えたけど、このソラちゃんの事件が終わったら、きららちゃん達の旅路を巡りつつフィールドワークをするのもマジでいいかもな。
「話は以上です。もう帰って大丈夫ですよ、ローリエ。」
世界旅行に想いを馳せていると、用は済んだと言わんばかりに席を立った。セサミは俺を秘書室から追い出そうとしている。これ以上俺を部屋に入れていたらおっぱい揉まれると思っているのか?
そんな浅瀬よりも浅い考え、このローリエ・ベルベットには通じぬわ。セサミとの親密度上げは、きららファンタジアにログインするのと同じで、絶対に怠らねーよ。
「えー! もっと話そうぜ、セサミ。例えば、お互いの昔話とかよォ~~。」
「興味ありません。そんな時間もありませんし。」
「わかったよ、しょーがねーなぁ。
……せっかく、幼い頃のアルシーヴちゃんやソラちゃんについても話せると思ったのに。」
これはハッカちゃんにだけ話そう、と言い切る前にセサミの耳がピクッ、と動いた。
え、なにその可愛い反応。もっと見たい。この話題、フェンネルやセサミは食いつくとは思っていたけど、そのリアクションは想定外やで。
「それじゃあ君の言った通り、おいとますると―――」
「待ってください」
席を立ってドアノブに触れ、帰るフリをすると、セサミに肩を掴まれる。
そして―――
「………五分だけですよ」
微かに朱に染め、「詳しく話して欲しい」と言いたげな顔を俺にむけてそう言った。
お言葉に甘えた俺は、ドーナツとコーヒー片手に、セサミのお望み通り幼き日の俺達について話すことにした。
「―――こんな感じかな、俺とあの二人との馴れ初めは」
「……そんな風にあのお二方に出会えたローリエは羨ましいです。」
「んなこと言って……セサミはどこ出身なのさ?」
「私ですか? 私は、今回行った港町のような都市の出身でして……」
…
……
………
俺が話したのは、アルシーヴちゃんとソラちゃんと初めて会った記憶。魔法工学に没頭し、両親以外から気味悪がられていた俺に臆せずにソラちゃんが話しかけ、それにアルシーヴちゃんも乗っかる。俺の知識についてこれた二人は、あっという間に俺の友達になった。
また、初めての冒険で言ノ葉の都市の砦へ三人で行った話では、衛兵に見つからないように幼い俺達が拙い魔法や魔道具を使いながら砦の頂まで進む姿に、セサミは喜んだり、驚いたり、ハラハラしたりしながら一生懸命に聞いてくれた。
………
……
…
「……そして俺達は、初めて砦を冒険したあと、三人の両親にこっぴどく叱られたよ」
「ふふふ、そんなことが……。二人とも変わってないですね。」
「なんだ。笑えるじゃあないか、セサミ。」
「え?」
「やっぱり女の子は笑顔が似合う。特に君みたいな美人は猶更だ。」
「…………他になにかないのですか。アルシーヴ様とソラ様の話は。」
「へいへい。じゃあ次は、俺達三人が、初めていけすかねえ雑貨屋のオッサンにイタズラした時の話でもするか。」
時折セサミの出身について聞いたり、口説いたりしながら、急かされるままに次の話をしようとした時。
「セサミ、失礼する………おや、まだローリエと話していたのか?」
アルシーヴちゃんが秘書室に入ってきた。キリがいいし、やめにするか。話のネタが尽きたらセサミと話せなくなるかもしれんしな。
「……おっと、噂をすれば本人が来ちゃったね。それじゃ、今日はここまで。」
「そんな! まだ二つしか話してないではありませんか!」
「続きはまたの機会にってね。アルシーヴちゃん、セサミに用があるんだろ? どうぞ」
「いや、二人は、一体何の話を……」
「……二人だけの秘密♪」
「ローリエ、言い方!!」
「ローリエ、セサミにセクハラをするなとあれほど……」
「今日は触ってないぜ? な、セサミ?」
「ま、まあ確かに……」
「なん……だと………」
俺の思い出話のお陰で、セサミとの親密度は上がった……ような気がする。
絶対上がったよね!! ギャルゲーなら絶対好感度上がる系のイベントだったもん!!!
キャラクター紹介&解説
ローリエ
珍しく仕事をしたと思ったら、セサミを終始口説いていた女好き。しかし、自分の欲望や目的に合理的な理由付けをするなど、本音と建前を使い分けていた。作者がまだ大人になり切っているとは言えないので、大人の条件がいまだに分からないが、少なくとも本音と建前をある程度分けられるのが、大人の条件としてはあるのではないだろうか。
セサミ
ローリエから、あの摩訶不思議な百合結婚作戦の真相を聞いた被害者。また、彼の「アルシーヴの幼少期エピソード作戦」に引っかかり、話し込んでしまった八賢者。前者だけを聞いたローリエの評価は「彼自身から見て合理的に動き、感情や上下関係すらも利用する」と危ない評価だったが、後者の作戦に見事に引っかかり、評価を改めた。見方によっては、後者も「セサミのアルシーヴに対する敬愛」をも利用したかのようだが、あのデカい果実とあぶないみずぎを前に合理的に動くなどローリエには無理な話である。
余談だが、あのあぶないみずぎを『秘書としての正装』とセサミが公式で発言していたために、作者はアルシーヴちゃんの趣味を疑った。
ローリエ「正装なの? その水着」
セサミ「ええ。そうですよ?」
アルシーヴ「水着じゃあないけどな」
ローリエ「アルシーヴちゃん、セサミ……
アルセサ「「???」」
アルシーヴ
ローリエとセサミの話の場を作った筆頭神官。ローリエから甘えてもいいと提案されたが、流石にこの場では乗らなかった。また、ローリエの思い出話を勝手に話されるというちょっと不憫な一面も。相変わらず『為すべきことを為す』と言っており、まだ誰にも頼れていない模様。
ミネラ
ローリエに自身の出身の村の言い伝えを話したドーナツ屋の強きシングルマザー。ローリエ=八賢者ということを出会った時から知っていたが、お釣りは持って行かせるなど、必要以上に媚びる事はしなかった。ちなみに、ローリエが父親に母親との馴れ初めを聞く話も考えてあるが、R-18に片足を突っ込む内容なので、書くかどうかは悩み中。
言い伝え・妖怪
こう言った類のものは、幼い命を守るための方便や、見えない恐怖を形にしたというものが多い。
例えばイヌイットには、クァルパリクという水中に住む人魚の妖怪の言い伝えがあり、子どもたちを氷の墓場へ引きずり込むとされていた。この言い伝えは、子どもが勝手にどこかへ行かないように利用されてきた。
日本の妖怪も、最初は後者のようなアニミズム的な畏怖の対象だったが、中世には絵巻物や御伽草子といった絵物語により具体的な姿を持った妖怪たちが続々と登場する時代となり、寺社縁起として製作される絵巻がある一方で、信仰の対象としてではなく御伽草子などのように娯楽としての面の強く製作された絵巻もあり、妖怪たちも徐々に娯楽の対象になり始めていった。
特に江戸時代や明治時代からはその特色が強くなり、現代でも「口裂け女」や「トイレの花子さん」、「カシマさん」など新たな妖怪が生まれつつ、娯楽としての妖怪の影響が強くなっている。代表格は『妖怪ウォッチ』のキュートな妖怪達や、『ゲゲゲの鬼太郎』で時代と共に美しくなった猫娘やトイレの花子さんだろう。
猫姉さんかわいい。
△▼△▼△▼
ローリエ「セサミとの親密度も上がったし、次こそデートだろう!」
セサミ「調子に乗らないでください。あなたは何故そう、がっつくのでしょうか?」
ローリエ「さて、次は第3章に入りたい所なんだが、港町で休んでいるきららちゃん達に妙な変化があるそうだぞ? ……ってデトリアさん? 一体何してるんだ?」
次回『ランプとデトリア』
セサミ「次回もお楽しみに。」
▲▽▲▽▲▽
あとがき
ドーモ、読者=サン。セサミを引いた三毛猫=デス。
『ありがとう』……運営にはその言葉しか見つからない。
あの親密度イベントも、拙作を作る上で役に立つんですよ。というワケで、セサミに種(意味深ではない)を与えてきまーす!!
きららファンタジアに登場する作品群の中の、次の作品の中で、最も皆様が好きな作品は?
-
あんハピ♪
-
三者三葉
-
スロウスタート
-
ゆるキャン△
-
こみっくがーるず