きららファンタジア 魔法工学教師は八賢者   作:伝説の超三毛猫

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“花園フォルダという人間―――否、これはペンネームという偽名の一種なのだが、本書では作家としてのクリエメイト・天野美雨のことを花園フォルダという呼び名で統一する―――を知るためには、年齢が18は必要であることをここに明記しておく。”
 …ローリエ・ベルベット 著 自伝『月、空、太陽』
  第5章より抜粋


第43話:花園フォルダは知を授ける

 秋月君を保護し、同じエリアにいた魔物達を撃ち倒した後、視線を感じて振り返ると、秋月君、夏帆ちゃん、アリサの3人の視線が『パイソン』に注がれていた。

 

 まぁ、そうか。拳銃なんて、日本では銃刀法もあってまず見ないしちょっとしたアレルゲンか。

 

 

「……驚かせてすまない。俺はこういう戦い方をするんだ。」

 

「随分モダンな戦い方だな……」

「魔法はどうしたの? ホイミが使えたんだし、他の魔法は使えないの?」

 

「元々俺は魔法は得意じゃあないんだよ、夏帆ちゃん。だから俺は、魔法工学―――簡単に言うと物作りだな。それを極めて、こういうものを造った」

 

「そうなんだ……」

「いや、物作りのレベルを優に超えてるだろ……」

 

 

 二人は無理やり自分を納得させたのか、それ以上は何も言わなかった。異世界召喚なんて無茶苦茶な体験を現在進行形でしているから、拳銃の一丁や二丁は今更なのかもしれない。秋月君のほうは「いやでも、なんで拳銃……?」って呟きが聞こえるから敢えてスルーしてる感がスゴいけど。

 

 現在、俺は率先して先頭を進んでいる。クリエメイトの場所と様子ならルーンドローンの生中継カメラで分かるし、現段階で戦える人は俺とアリサだけ。そして、アリサを殿(しんがり)においたことによる消去法の結果だ。何より拳銃を持ってる人を背中に立たせるのは二人の精神的に良くないだろうと思ってのことだ。

 

 

「お」

 

「どうしたの?」

 

「次のフロアが見えた」

 

 

 階段を一番最初に登りきった俺は、「3F」と書かれた入口に入り、見渡す限りに広い、コミケのような同人誌販売ブースに思わず声が出た。アリサの問いかけに簡潔に答えながら、周囲のブースと新たなクリエメイトが映るモニターを見比べる。

 

 

「おぉう、これは……」

 

「コミケみてーな階層だな。ここにも誰かいるのか? ………なんとなく予想つくけど」

 

「秋月君の思った通りだよ」

 

 俺に続いて登ってきた夏帆ちゃんと秋月君にクリエメイト―――天野美雨さんが映るモニターを見せる。

 彼女はモニター越しに………売り子がいるスペースでパイプ椅子から立ち上がりこっちを見ていた。

 

 

「天野………」

 

「何してるんだろう?」

 

「詳しくは見つけてからだな」

 

 

 オーダーの影響で変な事になっていたら面倒だなと思いながら、カジノの中とは思えない階層に一歩踏み出した。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 ―――私はいつ、今の原稿を脱稿したのでしょうか?

 最初の疑問はソレでした。なぜなら……視界が切り替わった時、見覚えのある建物の内装をしていたから。

 18禁の本の山が積まれ、値段や広告が貼り出され、今にも販売を開始できそうなほどに整ったブース。その真ん中のパイプ椅子に、私は座っていました。

 

 次に浮かんできた疑問は―――ここは何処でしょう? というものでした。なぜなら………周りを見ても、私以外の出店者が誰もいないから。

 普通ならあり得ない現象です。コミケというものは、もはや日本の文化です。開かれる度に連日満員。それが、休日のお店みたいに、がらんとしている。周りを見回しても、私以外の人間の気配がない。まるで、私だけを残して、人がすべて消えてしまったような不気味な感覚を覚えました。

 

 目の前で何が起きたのか、把握することも出来なければ、取り乱すことも出来なかった。

 

 誰かが私を見ているならば、落ち着き払っているように見えるかもしれませんが、とんでもない。

 

 人は、恐怖が過ぎると笑ってしまうことは良く聞く話ですが、今回みたいに理解を超えた事態が起こると、ブレーカーが落ちるかのように動けなくなるのかもしれません。

 

 誰か、私に今の状況を説明してほしかった。

 

 

 そう思った時、ブィィィという機械の風を切る不思議な音がして、周りを見回す。

 

「………あれは…!?」

 

 視点を上に向けたとき、飛んでいるものに私は目を奪われました。その形状が、私の記憶にあるものだからです。

 ―――ドローン。実際に見たことはありませんが、ニュースで何度か見ました。

 

 

 どうして、こんなものが。

 椅子から立ちつつ、じっとドローンを見つめる。いつでも、逃げられるように。

 

 

 突然、ドローンがピカッ、と光る。

 

「ギョワァァァァァァ!!?」

「!?」

 

 その次の瞬間、空中から悲鳴が聞こえた。

 すぐにその方向を見ると、いつの間にかいた、白い布を被ったオバケのような生き物がレーザーに貫かれ、光の粒子となって消えていく姿がありました。

 

「攻撃……っ!?」

 

 正直、突っ込みたい所は山ほどありました。ドローンは攻撃するものなのかとか、レーザーは何かとか、さっきのオバケのようなものは何かとか、何故消えるのかとか。

 でも、攻撃をしてきた今、あのドローンが私を攻撃してくるかもしれない。

 

 

「ギャアアアァァァァァァ!!!」

「くーーーーーーーーーー!!?」

 

「っ、また………!」

 

 ドローンのレーザーがオバケだけでなく、黒い猫のような謎の生き物を貫き、再び光の粒子に変える。

 

 これ以上ここにいるのはマズいと思った私はここではないどこかに駆け出そうとして―――

 

 

 

 

「良ければエスコートさせてくださいますか、お若いレディ?」

 

「!!!」

 

 男の人の声に呼び止められた。

 声のした方へ振り向くと、そこには驚くほどのイケメンがいた。髪は秋月さんのよりも明るいライトグリーンで、目の色がオレンジに金色と左右で違う、いわゆるオッドアイの男性。

 まるで、漫画かアニメから出てきたかのようなイケメンに「エスコートさせてくれ」と言われた事実に、言葉を失うばかりでした。

 いや、それよりも。危険なドローンがいると教えなければ、と思ったところで。

 

 

「ローリエさん……ナンパは良くないと思います」

 

「ナンパじゃない救助活動だ、アリサ! さっきの魔物、見たろ? 早いところ全員片付けて……」

 

「いやぁ、今のはナンパにしか見えなかったよ?」

 

「夏帆ちゃん!?」

 

「なに天野をナンパしてんだお前は」

 

「秋月くんまで……! 違うって言ってるでしょうが!」

 

 

 イケメンさんの仲間らしき少女と、なんと夏帆さんと秋月さんが現れました。

 

 

「えっと………これは、どういう状況、なんですか?」

 

「えーーとね、美雨さん? 私達……別世界に召喚されちゃったらしいよ?」

 

「そんな同人誌の王道みたいなネタが!?」

 

 

 そして私は、今自分が置かれている状況を知ることになったのです。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 同人誌販売ブースと化した階層で美雨さんを見つけた俺達は、彼女にも夏帆ちゃんや秋月くんにした時のように、大まかな説明をしてあげた。ドローンで美雨さんを護衛していたこと。そして、現在苺香ちゃん救出のため、突如現れた建物『イモルト・ドーロ』の階層をのぼっていることも。

 

 

「異世界召喚で喜んでる場合じゃありませんね……」

 

「あぁ。出来るだけ早く、残りのメンバーを回収したい。」

 

「苺香ちゃんについては…分かったけど、残りの三人は?」

 

「そうだな。店長と星川、あと神崎はどこに……?」

 

「全員把握済みだ」

 

 

 苺香ちゃんの身を案じる美雨さんに、他の三人の心配をする秋月くん。俺は三人のクリエメイトにお探しのメンバーが映ったモニターを見せた。

 

 まずはディーノさんと麻冬さん。二人は、きらら・ランプ・マッチの三人組と上の階層を目指している。時折襲ってくる魔物から、きららちゃんが二人を守っていて、彼女達を撮っているルーンドローンも、援護射撃をたまに行っている。

 

「この方々は?」

 

「訳あって別行動してるが、スティーレの店員達を守ろうとしている人達だ」

 

「……さっきからこっちをチラチラ見てねぇか?」

 

「迷彩式のルーンドローンだったんだけどな。おおかた、見つかったんだろう。」

 

「おーい、店長、麻冬さん! 私達だよー!」

 

「……悪い夏帆ちゃん、彼女達を撮っているルーンドローンに、スピーカーはつけてないんだ」

 

「えー!」

 

 えーじゃないよ。勘弁してくれ。

 次に、神崎ひでりくん。彼は、4F……つまり、今俺達がいるひとつ上の階にいた。

 4階はアイドルの室内ステージのような作りになっていて、そのステージの真ん中でひでりくんがパフォーマンスをしている。撮影しているルーンドローンにウインクしたり、客席には赤目のクロモン達が座っていてアイドルオタクさながらに盛り上がっていたりと、正直ツッコミどころしかない。

 

 

「何やってんだアイツ……」

 

「なんでクロモン達は神崎ひでりを襲わないの……?」

 

「オーダーの影響だろ、多分。つーか、俺だってこの光景はツッコミてーよ」

 

「あ、ひでりちゃんこっちにウインクした」

 

「俺のルーンドローンは撮影用じゃねーっての」

 

 

 ひでりくんはちょっとあざと過ぎるせいで、無自覚に人を煽りがちな性格だ。お陰で美雨さんにソフト腹パンされてたりする。ぶっちゃけ俺もちょっと苦手だ。

 

 

「言いたい事は色々あるけど……1つ上の階に行けば分かることだ。取り敢えず階段を探そう。」

 

 苺香ちゃんのこともあるしね、という意味も含めてそう言うと、夏帆ちゃんも秋月くんも美雨さんも、異議は無いようだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば……なんでここら辺の本…………その、裸の人の表紙ばっかり、なんですか……?」

 

「「「「!!!!?」」」」

 

 

 ―――アリサから、そんな爆弾のような質問が飛んでくるまでは。

 俺はある意味、失念していたのだ………「花園フォルダ」という同人作家さんが、どんなジャンルを中心に書いているのか、を。

 

 彼女の手がけた本はノーマル(NL)薔薇(BL)百合(GL )と愛のジャンルは多岐に渡る。しかも―――()()()()()1()8()()()()()()()

 

 しかも……アリサは、パッと見まだ18には行っていない……! 胸こそ夏帆ちゃん並みだが、精神はまだ18いってないんじゃ……!!

 

 

「あれ、アリサさん……もしかして、知らないんですか?」

 

「天野さん、知ってるんですか?」

 

「美雨で良いですよ。」

 

 

 ヤベェ。この同人作家、案の定アリサの無知さに食らいついてきやがった。このままではアリサが歪んだ知識を得てしまうのと同時に、美雨さんの「無知シチュNL(R18)」の同人誌のネタにされてしまうッ!!

 

 

「是非、一冊読んでみウグッ

 

「天野! お前子供になに教えようとしてんだ!!」

 

 ナイスブロック、秋月君。俺はアリサを美雨さんから遠ざけて、ちょっと聞いてみるとしよう。

 

 

「………アリサ。赤ちゃんの作り方って知ってるか?」

 

「え、なんですかいきなり? それは勿論、コウノトリが運んでくるんですよね?」

 

「「「「!!!!?」」」」

 

 アリサの自信満々な答えに、俺も、夏帆ちゃんも、本を差し出そうとする美雨さんも、それを羽交い締めにする秋月くんも、皆が固まる。う、ウソだよね?

 

「……その赤ちゃんは、どこから来ると思う?」

 

「キャベツ畑です! 私も兄さんもキャベツ畑から来たって、母さんもそう言ってました!!」

 

「「「「…………………」」」」

 

 ―――これはアカンわ。

 まさかここまで性知識が遅れているとは思わなんだよ。

 

「………アリサ。早いところ、上り階段を見つけてしまおう」

 

「え? でもさっき、美雨さんに―――」

「君にはまだ早いことだ」

 

 妹の性教育くらいしっかりしてくれないかと亡きソウマ氏に思うも、今は美雨さんの邪な知識から彼女を守るのが優先だと思い階段の捜索を促す。

 

 

「ちょっと、アリサちゃん! 待って……」

 

「駄目だって美雨さん!! それだけは駄目だ! 幽○白書の(いつき)みてーな外道に成り下がってしまう!!」

 

「階段探すよ美雨さん!!」

 

「つーか、ローリエさん○々白書知ってんのか……?」

 

 

 こんな感じで俺らは、アリサを花園フォルダ(美雨さん)の知識から守りつつ、上り階段を探す作業に戻るのであった。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 ローリエ達が美雨を探し始めた頃。きらら達はどうしているかというと……

 

「………パスが、動いてる?」

 

 パスが動き……自分達と同様に階層をのぼっているという事実に困惑していた。

 これまで自分達は、パスの動きを頼りにクリエメイトを探してきた。現に今回のオーダーでも、ディーノと麻冬を見つけ、保護してきた。しかし、今回はより、動きが激しいのだ。

 

「どう動いているんデスか?」

 

「えーと……まず私達と同じ階層に三人。ディーノさんと麻冬さん以外で、です。次に、この上の階にひとり。あとは……最上階にひとりです。」

 

「合計5人……ってことは…」

 

 これまで進んだなかで、きらら達は二人以上のクリエメイトを見つけることができていない。しかし、ランプやディーノ、麻冬は既に、呼び出されたクリエメイトに大体予想がついていた。

 

 

「苺香と夏帆とひでりちゃん…そして美雨と秋月くん。5人ピッタリね。」

 

「スティーレの店員、全員が喚ばれたという訳デスか……」

 

「それを、こんな広い建物から探すなんて……きららのパスがなければ、すぐにでも迷ってしまいそうだ」

 

 マッチの言うとおり、階層の一つ一つが大きく、例えるならば大型ショッピングモール並み……否、それ以上に広い。きららの力がなければ、人探しはかなり骨が折れる作業になっていただろう。

 

 

「すごく大きな建物だったんだね。『イモルト・ドーロ』って」

 

「……店長、顔色が良くないわよ?」

 

「苺香様が心配ですか、ディーノさん?」

 

「そう…ですね…麻冬サン、ランプさん。苺香サンが今どこでどんな状況にあるのか分からないとなると………なにせ、建物の名前…i morti d’oro(イモルト・ドーロ)からして不吉デスから」

 

「なんて意味なんです?」

 

「イタリア語で『金の亡者』という意味デス」

 

「うわぁ………」

 

 

 きららのパス探知がありながら、なかなかメンバーが集まらない事実に、ディーノが焦り始める。イモルト・ドーロという建物の名前を聞いた瞬間からその意味を唯一分かっていただけあって、不安はますます膨らんでいく。

 

 

「大丈夫です!!」

 

 

 しかし、その不安を振払おうとする者もいた。

 きららである。

 

 

「確かに、私の『パス』を感じてクリエメイトを探す方法は大ざっぱな事しか分かりません。

 でも……他のクリエメイトの皆さんは必ず生きています! それだけは確信を持って言えます!」

 

 ローリエに敗北した後、今まで通りで良いのかずっと考えていた。

 

「ですから歩みを止めずに、このまま進んで行きましょう! そうすれば―――必ず、誰かに会えます!」

 

 今もなお、答えは出ていなかった。

 しかし、目の前の危機に瀕するクリエメイトを放ってはおかない。

 

 それが、今のきららに出来ることだから。

 

 

「………そう、デスね。その通りです。ワタシ達がウジウジ悩んでいても、何も進展しまセンしね!」

 

「そうよ、店長。私達が、苺香達を見つけてやらないと。私達は、大人なんだから…!」

 

 

 きららの言葉に、落ち込んでいたディーノに活気が戻る。それが、麻冬に伝播し、きらら達の士気を鼓舞する。そして、一行の上の階へ進む足に力が入った。

 

 

 きらら達は、3階から4階に続く階段を登っていき……4階のフロアへ続く扉の前まで辿り着いた。

 

 

「このフロアのどこかに……クリエメイトが一人、います!」

 

 きららの宣言と共に、扉が開かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みーんなー!! 今日はボクのライブに来てくれて、ア・リ・ガ・ト〜〜!!!♡♡」

 

「「「「「「「くーーーーーー!!!」」」」」」」

 

 

 

 

 

「「「「「……………」」」」」

 

 きららはすぐに開けた扉を閉めた。

 

 

「………………あの、きららさん?」

 

「…な、なにかな?」

 

「なんで閉めちゃったんですか?」

 

「え、えっと……な、なんか…なんとなく、です………ごめんなさい……」

 

「いや…謝らないでください、きららサン。この状況でアレを見てリアクションに困るなって方が無理な話デス………」

 

「なにやってんのかしら、あの子………」

 

 

 扉の先に見えた、コンサート会場。ステージに一人立つアイドルのようなボクっ子(ただし男である)に、観客のように湧き上がる大量のクロモン。

 アイドルオンステージのような光景に、きらら達一行が困るのも無理はなかった。しかも、ステージ上で()()()()()()()ディーノと麻冬は尚更である。

 

 

「……ディーノ、麻冬、ステージ上に立っていたのが、まさか………?」

 

「ええ。ウチのホールスタッフよ」

 

「神崎ひでり様。いつの日かアイドルになることを目指してスティーレで働いている、所謂男の娘のクリエメイトです……!

 こんな事があるなら、応援のうちわとサイリウムとサイン用の紙とペンと横断幕を持ってくれば良かったっ……!! このままじゃあ、ひでり様のサインどころかウインクが、貰えないっ………!!!!」

 

「ランプさん……何故興奮してるんデスか?」

 

「無視でいいよ。ランプはクリエメイトが絡むといつもこうだから」

 

 

 ―――訂正。約1名ほど、困惑するどころかライブに参加する気マンマンだった人物がいたことをここに明記する。

 




キャラクター紹介&解説

ローリエ&アリサ&日向夏帆&秋月紅葉
 コミケ会場と化したフロアで天野美雨を探すべく奮闘した八賢者&助っ人&クリエメイト。アリサの無垢さに驚愕しつつも美雨からの知識の授与(アブない性教育)からアリサを守ろうとした。

きらら&ランプ&マッチ&星川麻冬&ディーノ
 建物の構造をよく知らず、二人目以降のクリエメイトが見つからず地味に焦っていた主人公組。しかし、きららは負けイベントから少し変化し、「自分の出来ることをやる」事に決める。それが、ディーノの迷いを晴らした。……その後、衝撃的な光景を目の当たりにして戸惑いまくる事になるケド。

天野美雨
 喫茶店スティーレのホールスタッフのひとり。担当は「お姉さん」。同人漫画家『花園フォルダ』として創作サークル活動をしており、主にRー18の漫画を描いている。スティーレには変わった日常に触れネタを仕入れるために就職した。
 苺香とディーノのやり取りからで『Sデレメイドとヘタレ執事』シリーズを描いたり、男の娘のひでりで腹パンものを妄想したり、ビーチの砂浜に埋まった秋月で砂中触手プレイを妄想するなど、作家として人気を博しているが業も深い。アリサに同人誌を授けようとしたくだりも、日常の言動に下ネタが入りやすい性格から来たものだろう。
 ちなみにローリエが言及していた『幽々白書の樹』は、同作で(いつき)という妖怪が漫画にて「『キャベツ畑』や『コウノトリ』を信じている可愛い女のコに無修正のポルノをつきつける時を想像するような下卑た快感」を堕ちていく相方に対して抱いた(アニメでは流石に放送コードに引っかかり台詞が変更されたが)事が元ネタ。

神崎ひでり
 アイドル志望の男の娘にして、スティーレのホールスタッフ。担当はやはり「アイドル」。農家の両親を納得させるべく人気を得るためにスティーレにバイトに入る。アイドルらしく振る舞おうとしているが、たまに素が出る上にあざといため、無自覚で人を煽りがち。そのため美雨にソフト腹パンされたりする。
 拙作では、凶暴化していたはずのクロモンをオーダーの影響も相まって魅力し、アイドルとしての才能をエトワリアに見せつけた。だが男だ。
 なお、実家の都合上Gの耐性はカンストしている。


△▼△▼△▼
ディーノ「きららサンのパスを感じる能力のお陰で皆サンの無事は確認できましたし、神崎さんも発見出来ました。」

ディーノ「でも!! ワタシは苺香サンが心配です! いきなりこんな世界に一人で召喚されて……心細くない訳がありまセン!!」

ディーノ「嗚呼……今すぐに、苺香サンに会いたい!!!!」

次回『金の亡者(イモルト・ドーロ)の呪い』
ディーノ「またのお越しをお待ちしております(Venite da noi ancora)!」
▲▽▲▽▲▽


あとがき
 今回のお話、地味に難産でした。次回以降も難産になりそうです。ぶっちゃけ、ビブリオをどれだけ醜く書くか……自重すべきか、しないべきか……悩んでおります。

次のうち、もっとも皆さんが好きな人は?

  • 大宮勇
  • 佐倉恵
  • 二条臣
  • 飯野水葉
  • タイキックさん(♀)

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