きららファンタジア 魔法工学教師は八賢者   作:伝説の超三毛猫

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“ナットさんこそ、ご無理をなさらないでください!
 エイダさんが…貴方の帰りを待っています!!!”
 …きらら


第68話:Goddes Save The Heroes

 

 

ギガントフレア!!

御須利琉(ミスリル)羅襲(ラッシュ)!!

 

 

 何度目かも分からない土色の大爆発が起こる。

 気分はまるで、大怪獣バトルに巻き込まれた一般人だ。

 なにせ、かたや巨大な火の玉、かたや極太レーザーの群れだ。どっちもタダの人間が出していいモノじゃあない。

 

 ただ、俺たちがただの一般人と違うところといえば……

 

 

「オラァッ!!」

 

 俺達もまた、戦う力を持っているということだ。

 火の玉を出したドリアーテに向かって二丁拳銃の銃撃。見えないスピードで突っ込む水属性の魔法弾は、寸分違わずドリアーテの体に吸い込まれて、風穴を空けた。

 

「無駄だと…言ったはずだ!」

 

 しかし、風穴すべてを再生しながら、俺に向かって熱風を放つ。外套で防ぐが、生身で受けたら火傷しそうなそれをやり過ごしながら、風の勢いに乗ってオッサンの後ろへ戻ってくる。

 

 それと同時に、きららちゃんが呼び出したクリエメイトが、ドリア―テに突貫してところで、ドリア―テのリアクションを思い出していた。

 

 

「…やっぱり、基本的な攻撃は全部効かねぇか」

 

 

 戦いが………オッサンが本気を出してから2分。オッサンのガチの猛攻を中心として、必死に攻撃しまくり、常人なら即死確定のオーバーキルな技をいくつも受けていて尚、あの女は戦意がまったく削げていない。

 

「『死ぬまで殺しきる』案はナシの線が濃いな……少なくとも、5分じゃ足りない」

 

 オッサンが本気を出せる5分間。俺は、『不燃の魂術』の弱点探しをしながら戦っていた。勿論、ドリアーテに悟られないように、である。

 前世の趣味を嗜んできた人間として、「不死者あるいはそれに似た類が出てくる創作」はいくつか読んできた。そこに載っていた、「不死の存在を殺す方法」を全て試す気でいた。

 

 銀の武器で心臓を貫く。

 太陽の力(陽属性)を込めた刃で頸をはねる。

 人体急所への攻撃。

 『賢者の石』みたいな、弱点となる核への攻撃。

 

 今までの2分でこれらを全部試したが駄目だった。弱点になりそうなものはなかったし、どこへの攻撃もあっという間に再生されてしまった。分かったことと言えば、水属性なら攻撃がよく通る事くらいか。

 そして今、撃破回数は100回を超えた。しかし、それでもドリアーテの表情は曇らない。このペースじゃあ、一万回は届かない、か。

 毒を使うという手段も、『不燃の魂術』の弱点が明確にならないと意味がない。

 最終手段もあるにはあるが―――

 

「(今、試せないことだからな)」

 

 単純に要員が足りないから、使えない。

 仮に足りていたとしても、今ここで使った結果、不発して下手に対策されるのは面倒だ。

 

 

「ローリエ! 早く戦線に戻ってきなさい!」

 

「悪いフェンネル、ちと考え事をな」

 

「余裕ですね!!」

 

「今後のため、だ!!」

 

 

 魔封剣(サイレンサー)で迫る黒炎を斬り払う。

 このサイレンサーも、ドリアーテ本体をたたっ斬るには至らない。要改良だな。

 

 やばいな。まったくもって弱点が見当たらん。さっきからオッサンがブッ飛ばし、フェンネルが切り刻み、俺が風穴を空けまくった上にきららちゃんが全力の『コール』で相手してるってのに、あの女、体力の衰えがまったく見えねぇ。その証拠にバンバン反撃してくるし、ホント嫌になるわ。

 

 ただ、ドリアーテをブチ倒しまくっている最中に気づいた事がないでもない。

 

 どんな傷でも治るようになるという『不燃の魂術』をその身に宿したというドリアーテだが、どうも、再生の炎が強く燃え上がる時と地味な時があったのだ。

 

 

「………やっぱそうだ。致命傷を受けた直後の炎がでかい」

 

 

 特に、致命傷―――ドリアーテはそれとは無縁かもしれないので、ここでは『普通の人が受けたらまず即死する傷』と定義する―――を受けた直後の再生が激しかった。

 例えば…首を刎ねられた時。

 例えば…全身に銃弾を受けた時。

 例えば…ナットの土属性特大攻撃を受け、全身の4割以上が持っていかれた時。

 

 逆に、再生の炎が地味だったのは……

 致命傷以外の、すべて。また、そういった致死性の低いダメージを継続的に受けていると、傷口から出ている炎が減っていく……ように見える。

 

 一見、当たり前のように見えるがポイントは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()という点にある。

 不死身というのは嘘ではないらしい。体力が減っている様子がないのも虚勢ではないだろうな。

 だが………死なない程度の傷を何度も受け続けたら、どうなるのかな?

 

 

「―――っ!!!」

 

「……はっ、当たりか」

 

 

 さっきまでは頭や心臓部分を狙っていた銃口で手足を狙って撃てば、ドリアーテの表情が若干曇った。再生はしたのだが、頭や胴体に風穴があいた時よりも出てきた炎はぱっと見小さい。このまま続けて殺さないように痛めつければ、やがて再生が追いつかなくなるか、出来なくなるだろう。

 

 だが。

 

 

「くっ……面倒な、エクスプロウド―――っ!!」

 

「!!!」

 

 

 ドリアーテも、やられっぱなしではなかった。

 全身を光らせ、構えを取るドリアーテ。

 まさか…そんな事も出来るのか……!!?

 

 

「コイツ、自爆する気か!!? みんな!ヤツから離れろォォォーーーーーーッ!!!!」

 

 直後、今まで以上の爆炎が襲いかかってきた。

 各々が、遮蔽物を使って襲い来る爆発を凌ぐ。

 

「……そうか。『不燃の魂術』の不死性のお陰でいくらでも自爆特攻ができるんだ」

 

「厄介なヤツだな、メンドくせぇ……まとめてブッ飛ばしちまうか」

 

「時間は?」

 

「あんま持たねぇぞ! どうした、なんか見つかったか?」

 

「あとちょっとでなんか掴めそう」

 

「出来るだけ早めに頼むぜ!!」

 

 オッサンは俺がドリアーテの弱点を探していることをなんとなく察していたのか、簡潔に、かつ俺にだけ分かるようにそう言った。そして、その声できららちゃんとフェンネルも俺に何か考えがあるのだと理解した。そして………ドリアーテにも。

 

 

「いい加減にくたばれ、塵屑が!!」

 

 何かを練っていることを感じたドリアーテが、白っぽい黄色に輝く、波打った剣を生成しだした。

 5、6本生み出したその剣先が、奴の頭上で交差したかと思えば、こっちに向かって振り下ろしてきた……!!

 

「やっばい!!」

 

「チッ!! 若人ども!オッサンの後ろに下がれ!潮時だ!!」

 

 オッサンがそれを見て、何度目かの前に出てのその指示にフェンネルやきららちゃん、そして『コール』されたクリエメイトが下がっていき……きららちゃんは再び『コール』を使い、くるみと夏帆ちゃんを引っ込めてりーさんと沙英ちゃんを召喚して……え?

 

 

「お手伝いします!!」

 

「お節介も度が過ぎると死ぬぜ、嬢ちゃんッ!!」

 

「ナットさんこそ、ご無理をなさらないでください!

 エイダさんが…貴方の帰りを待っています!!!」

 

「……………生意気な…」

 

 

 オッサンと沙英・トオル・りーさんが立ち並び、それぞれがドリアーテの大技に立ち向かおうとしている。

 そして、それぞれの全力がぶつかった。

 

 

 

「プロミネントバースト!!!」

冥土印兵琉(メイドインヘル)!!!」

「トロピカル・ビッグウェーブ!!」

 

 

 炎と土と水と、その最大火力がぶつかり、霧雨となって降り注ぐ。

 風向きからして、競り勝ったのだろうか?

 目を開き、急にできた(もや)の奥に立っているであろうドリアーテを見ようとして。

 

「……おや?」

 

 フェンネルの転移魔法が完成し……目に飛び込んできた()()()()()()の意味を知るよりも先に、俺達はこの無茶苦茶な戦場から一人も欠けずに離脱することに成功した。

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 転移した先には、クリエケージが目の前にあった。

 俺達は勿論、距離をとって避難していたコリアンダーやエイダ、クリエメイト達も次々と到着している。

 

 

「ふぅ……終わったか」

 

「「「ナット(さん)!?」」」

「「おじさん(ま)!!?」」

 

 ドリアーテを撒いたことに成功したと知るやいなや、オッサンがぶっ倒れた。本気時の若々しい姿も、今はもう元々のオッサン姿に戻っている。

 

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

「本気出した反動が来ただけだ。オッサンしばらく休みてぇ」

 

「あの、みなさん。おじさんを助けて下さり、本当にありがとうございました。」

 

 

 全員と比べて一回り小さい女の子からそんなお礼を言われた。

 この子がエイダちゃん、か。髪の色が黒っぽい深緑であることと目の色が淡い桃色であること以外はたまちゃんそっくりだ。まるで、たまちゃんの従妹みたい。

 

 

「良いんだよ。全部成り行きだから。………たまちゃんちょっとエイダちゃんの隣に立ってみ?」

 

「え? はい、こう、ですか…?」

 

「…………う~~~ん、見れば見るほどそっくりだ。いとこかはとこって言われても違和感ねーぞ」

「…確かに、本田さんの妹みたいですね」

「世の中には自分のそっくりさんが三人はいるって聞くけど……」

「今しっかり見比べると、ちょっと小さくなったたまちゃんみたい!」

 

 

 あまりにも似ているたまちゃんとエイダちゃんを見比べるSNS部をよそに、俺はこっそりフェンネルに近づき、耳打ちをする。

 

 

「……オッサンとエイダを送るのは俺がやる。クリエメイトと…きららちゃんを任せてもいいか?」

 

「!」

 

 フェンネルの目が見開かれる。

 フェンネルの本当の目的は、きららちゃんを石化魔法で石にして、アルシーヴちゃんのもとへ連行することである。『オーダー』の邪魔をするきららちゃんを先に行動不能にすることで、安全にクリエメイトからクリエを回収しようという算段なのだ。

 つまり……今のフェンネルに向かってこう言えば、『ナットとエイダは俺が何とかするから、きららちゃんの確保は任せるよ』と聞こえなくもない。

 

「…………知っていたのですか? 私の目的を」

 

「石化、だろ?」

 

「…いつからご存じで?」

 

「最初から」

 

「!!」

 

 フェンネルの確認に嘘をつかずに答えれば、フェンネルはいつもの凛々しい表情になってからひとことこう告げた。

 

「早めに行ってきてください」

 

「……そうだな。オッサン達は巻き込まれただけだからな。早いとこ帰してやろう」

 

 

 ぐがぁ~ごがぁ~とうるさいイビキをかいて眠っているオッサンを背負ってエイダのところへ歩いていく。エイダは、そっくりさんと言われたたまちゃんと別れを惜しんで―――

 

 

「珠輝さんのお父さんってそんなにカッコいいの!?」

「うん!そうなんだよ! ウチのパパはね、おヒゲが似合うダンディーなおじさまなの! 表情もいつもキリっとしててね!」

「あー……真面目な時の私のおじさんみたいな?」

「ナットさん……は確かに真面目に戦ってるときはそんな感じでしたけど、いつもがちょっと、だらしないじゃあないですか」

「あはは、否定はしないよ。ただ、私は普段と真面目のギャップが良いんだー。ちょっと私がはぐれちゃった時はこう…私を抱きしめて『もう大丈夫だ』って」

「え…エイダちゃん……」

「た、たまちゃん?」

「ウチ、今日帰ったらパパにぎゅーってしてもらう!!」

「あはは!良いね!! じゃあ私もおじさんにやってもらおーっと」

 

 

 ……まったく惜しんでなかった。しかもおじさま仲間に出会ったお陰で水を得た魚みたいになってるし。早いところエイダを回収して送り届けなければ。

 

「エイダちゃん、そろそろ行くぞ。」

 

「あ、はい!分かった!

 ……たまちゃん。また会えるかな?」

 

 エイダは、オッサンの人質にされたとはいえ、『オーダー』と八賢者の任務については話していない。ただ純粋な疑問だ。一時的な別れになると思っている。

 

「……うん! きららさんがいれば、また会えるよ!」

 

 

 屈託のない笑顔で答えるたまちゃん。

 この言葉を嘘にしないためにも、俺たちは頑張らないといけないな。

 

 

「エイダちゃん、おうちの場所は分かるかい?」

 

「はい。港町の近くの町なんですけど……」

 

「うーん、港町かぁ。転移できなくもないし、不安もあるが……まぁいいだろう!」

 

「?」

 

 

 

 

 

 ……港町に転移後、エイダの案内でナットとエイダの家に案内してもらった俺は、そこで二人と別れを済ませる。

 

 

「…悪ぃな、オッサンをここまで連れてきてもらって」

 

「良いんだ、二人とも無事に帰ってこれるなら。

 ……あ、あとコレ、保険代わりな」

 

「これは…?」

 

「第六感に働きかけて悪意あるヤツを近づけさせない結界と『キメラの翼』だ。

 基本的に結界があれば誘拐犯も入ってこれないだろうが、いざという時はその翼を持って神殿と念じて欲しい。俺たちはいつでも力になる」

 

「何から何まですまねェなァ、ローリエ。

 オッサンは疲れがとれにくいからな……ホントに助かるわ」

 

「本当に、ありがとうございました!!」

 

 ソウマの結界を俺なりにアレンジした結界装置と一度だけ転移できる道具を渡してから、俺は二人の家をあとにした。これで、ドリアーテの追手程度なら防げるはずだ。

 さて、オッサン達を無事に帰したはいいが、これからどうしようか。ずいぶん遠くまで転移してしまったし、俺は自前の魔力を使ってしまった。『キメラの翼』もエイダに渡した一個しか持ってきてないし、どっかで日を跨ぐまで休むしかない………そう思った時。

 

 

 

 

 

 

 ―――突然、視界が海の見える港町から鬱蒼とした墓地に切り替わった。

 

 

「………は?」

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 近くの墓石の冷たい感覚を試す。

 最初、俺はハッカちゃんみたいな夢幻魔法を疑ったが、どうもそんな気配がないし、五感がしっかりと現実のものだとわかった。

 何より、俺はここを知っている。

 

 ―――歴代女神や筆頭神官たちの埋葬地。

 エトワリアの頂点として、この世界を治めた人々が安らかに眠るために作られた、特製の墓地。

 

 何があったか調べるために歩き始めた俺の目に、見覚えのある姿が入ってきた。

 

 おさげにした茶髪に、黒いローブ……あれは、まさか。

 

 

「おーい、アリサ………か………」

 

 

 言葉が出なくなった。

 アリサだと思っていた人が、人違いだったからではない。

 アリサだと思った少女は、確かにアリサだった。

 俺が固まったのは、()()()()()()()()

 

 まず、その女性は、全体が白っぽい。

 日本の怪談に出てくる幽霊みたいな、()()()を着ていて。

 足元を見れば、()()()()()()()………()()

 つまり、アリサと話していたらしいその女性は……比喩でもなんでもなく、幽霊だった。

 

 

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!? オバケだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

「誰がオバケですか! 失礼ですね!!」

 

「うわあああああああああああああああああああァァァァァァァァァァァァァァァァオバケが喋ったアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!?」

 

 

 に、逃げ、逃げなければ!!

 こんなの、ソラちゃんと元女神の葬式で震えあがった時以来だぞ!!? 冗談じゃねぇ!!!

 

「ローリエさん、落ち着いてください。この人、元女神のユニ様ですよ!」

 

「え………??」

 

 

 アリサの一言でちょっと我に返る。

 え? 元女神? ユニ様?? この人が………ってことは。

 この人が――――

 

 

「あの時のクラブの女王ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッッ!!!!?」

 

「だ、誰がクラブの女王ですか!!私は正真正銘清純な元女神です!!」

 

「いや、清純な女神さまは死後にクラブの女王やって葬式を仕切らないと思います!!」

 

「なっ……!!? ま、まさか……」

 

「……赤いエナメル服。バタフライマスク。ムチ。タバコにライター…………どうせなら生前にやってほしかっタコス!?!?

 

「イヤァーーーーーー!!! 忘れて!一刻も早く忘れて!!!」

 

 

 ……初めて幽霊にブン殴られる体験をした。しかも、地味に超痛ぇ。しっかり質量があったぞ。どうなってんだ???

 アリサはそんなやり取りをした俺達を信じられないような目つきで見つめている。なのに、元女神に同情的で俺に対してちょっと冷えた目を向けるのはなんでだよ。

 

 

「もう! ローリエさんに大切な話をしようとしたのに!

 信じられません!! バカ!クズ!!女の敵!!!」

 

「えっ、そこまで言う…?」

 

 

 流石に凹むぞ。泣いちゃうぞ。

 内心そう呟いていると、アリサが目線を落とした。まるで、元女神……ユニ様の『大切な話』で気まずくなってしまったかのように。

 

 

「わ、悪かったって。それで……大切な話って何さ?」

 

「………折りいってお願いがあります。ローリエ・ベルベットさん。

 ―――いえ、

 ―――木月(きづき)桂一(けいいち)総理」

 

 

 

 息を忘れた。

 ……待て、コイツなんて言った?

 ()()()()()()()()()()()()

 落ち着け。呼吸を整えろ。

 

 ………ふぅ。いや、なんともまぁ、()()()()()()()()()名前だったから、一瞬変な錯覚しちゃったよ。困ったね。

 

 

「エトワリアを、守って欲しいのです」

 

「……それについては、やぶさかじゃあないが、二言言わせてもらうぞ。

 ひとつ。ヒトの秘密をおいそれと他人のいる場所で言うんじゃない。それは『アウティング』といって、情報社会のタブーだぜ。

 それともうひとつ。…………アンタ、()()()()()()()()()()()()()……??」

 

 

 

 さて、随分と後回しにして、ずっと言ってこなかった事だが。

 この『木月(きづき)桂一(けいいち)』という名前というのは。

 

 

 ――――――実は、()()()()()()()()()()のだ。

 

 

 




キャラクター紹介&解説

ローリエ/木月(きづき)桂一(けいいち)
 とんでもないタイミングで前世の名前が判明した拙作主人公。前世の彼については、あまり出しゃばらない程度には情報を出すつもりです。なにせ、この物語は、『今世のローリエの物語』なのだから。

ナット&エイダ
 ドリアーテの魔の手から逃れた最強の傭兵とその家族。ローリエから結界装置と逃走用のキメラの翼を貰い、アフターケアもバッチリ。ちなみにエイダのイメージCVは黒沢と○よ。それぞれの名前の由来は、納豆菌と枝豆だったりする。

フェンネル
 実はアルシーヴからきららの捕縛を命じられていた八賢者。ローリエから「あとは任せていいか」発言を受け、ローリエがナットとエイダを送ることを了承した。

アリサ
 女神の墓地にいた呪術士の妹。実は、ローリエが言ノ葉の樹の中でいろいろな騒動に巻き込まれている間、彼女はずっとここにいた。話し相手がいたようだが……?

ユニ
 何故か女神の墓地にいた元女神の幽霊。どういう訳かアリサの近くにおり、ローリエの前世の名前を知っていた。その謎は、次回明かされる。かもしれない。イメージCVは早○沙織。



ソウマの結界
 ローリエが、呪術士の家の跡地から発見された魔法陣を元に作り出した結界装置。悪意ある人間の第六感に働きかけ、寄せ付けない能力を持つ。

キメラの翼
 ローリエが作り出した魔道具。念じる事で転移魔法が使えるが、一度使うと魔力の充填が必要になる。充電池のように何度も使え、エコロジカルな仕様となっている。


△▼△▼△▼
アリサ「あの…ローリエ、さん? それとも……桂一さん、の方が良いですか?」

ローリエ「いつも通りローリエで頼むよ。木月桂一は確かに俺だったが……もう死んだヤツだからな。」

アリサ「えっと…その、木月桂一さん、って何者だったんですか?」

ローリエ「………やっぱ気になるよなぁ。しょうがねぇ、あんまり人に言うなよ?」
次回『女神と前世(むかし)のおはなし』
ローリエ「次回もお楽しみに〜。」
▲▽▲▽▲▽

きららファンタジアに登場する作品群の中の、次の作品の中で、最も皆様が好きな作品は?(決戦投票編)

  • がっこうぐらし!
  • きんいろモザイク
  • 夢喰いメリー
  • ゆるキャン△
  • まちカドまぞく

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