きららファンタジア 魔法工学教師は八賢者 作:伝説の超三毛猫
“何もないわたしにも、できることがあると信じたかった。”
…ランプの日記帳(後の聖典・きららファンタジア)より抜粋
先生がナットさんとエイダさんを送りに行くために転移した後。
目の前のクリエケージにきららさんとフェンネルが歩いていくのを見て、私は今回出会えたクリエメイトの皆様に別れを言っている時でした。
「ねえ……なんだか、きららの様子がおかしくないかい?」
「え?」
歌夜様がそう仰ったのがきっかけでした。
歌夜様が指さす方を見てみると………きららさんとフェンネルがなにか言い争っているように見えました。
なんだろう、と思っていると―――なんと、きららさんの足が色を失っているかのように石化していくではありませんか!!
「き、きららさん……?」
「な、なにこれ…?」
「石化魔法ですわ。貴方にはそのまま固まってもらいます。」
ま…まさかフェンネルは、最後の最後でわたし達を裏切ったっていうんですか!?
きららさんが何かを察したように杖から光の弾を放ち、クリエケージを破壊します。
そして………珠輝様たちが輝きだしました。
もとの世界に…帰る証です。
「この状況で自分よりもクリエメイトを優先するなんて、忌々しいまでに良い子ですわね。
ですが……それでも私の目的は果たされました。」
「こ、これは……体が…!」
「いやー………参ったね。こんなことになるなんて。」
「嘘だろ……
こんな状況で帰らないといけないのか!?」
「ど、どうしたら……私達、何もできないの?」
「ランプちゃん! きららさんを助けてください!
私たちにはもうできないから……
ランプちゃんだけが、できることだから!」
「そんな! 皆様!!
わたしには……そんなの、」
無理です、と言おうとした瞬間。
皆様が強く光り輝いたかと思うと。
椎奈様が消え。あやめ様が消え。裕美音様が消え。歌夜様が消え。
そして―――珠輝様が、消えた。
「―――――っ!!!」
気が付いたら、全力で走り出していた。
そうしなければ、叫んでしまいそうだったから。
気がつけば、息を切らしながらクリエケージがあった場所へ辿り着いていた。顔を上げた時に見えたのは、きららさんそっくりの石像と、やり遂げたって表情をしたフェンネルでした。
「はぁ……はぁ………! フェンネル!
きららさんに何をしたんですか!」
「ちょっと石になってもらっただけよ。」
―――っ! そんな……!
「大丈夫。すぐに戻してあげるわ。
………アルシーヴ様の元でね!」
…やっぱり、信じちゃあいけなかったんだ。
「クリエメイトもきららも人が良いわよね。
私の受けていた命令は、きらら―――召喚士を傷つけずに捕らえることだったわ。
パスを感じ取る力を持つ存在だとアルシーヴ様は考えていたの。」
ちょっと、考えれば、分かることだったじゃんか。
「私が近づいたのは、その力を本当に持っているか確かめるため。
クロモンを倒したのも、クリエメイトを助けたのも、ナットやドリアーテと戦ったのもきららの信頼を得るため。
全ては、きららの能力を暴くための策。
不安要素だったナットとエイダも、ローリエが責任を持って護送してくれたわ。だからこそ今……こうして、手中に収めた………!」
フェンネルが……
「アルシーヴの盾」を自称し、アルシーヴの身辺警護に当たっているあのフェンネルが―――
「……僕たちを騙したのかい?」
「騙すなんて人聞きが悪いわね。私がアルシーヴ様に叛すると―――本気で思っていたの?」
「……アルシーヴの身を案じて、というのも嘘だったのか?」
「いいえ、これで今後のクリエメイト集めは最小限の労力で済む。アルシーヴ様の御身は傷つかないわ。
私はアルシーヴ様の盾。私にとって大切なのはアルシーヴ様だけ。
それは噓偽りない、私の本心よ。」
「くっ…………!!」
アルシーヴの狂信者だってことくらい……!!!
「ランプ。貴方は人を見る目はあったのかもしれないわ。
きららは、自分の思う為すべきを為す子だった。
気に入ったわ。アルシーヴ様ほどではないけど。
だから、そうね……最後にきららに謝らせてあげる。貴方に出来ることはそれしかないだろうから。」
きららさんは石になり、マッチも押し黙ってしまったこの状況。
もう…絶望しかない。ゆっくりと、縋るような思いと足取りで、石像になったきららさんに向かっていく。
どうすれば……どうすればきららさんを助けられるのでしょうか………??
どうすれば……珠輝様との約束を果たすことができるのでしょうか……??
何もない……聖典を読むしかないわたしが、どうやって?
―――そう、考えた時でした。
『問題。君は、
「―――っ!!」
『ヒントは、
……そんな声が、脳裏をよぎったのは。
これを言われたのは、確かソルトを退けた直後。アルシーヴとローリエ先生が初めて襲撃してきた時でした。
未知の武器できららさんとクリエメイトを圧倒したローリエ先生がわたしに対して発した言葉。
あとは…なにかあったはず。『イモルト・ドーロ』で苺香様達を帰した後だったような………
『ランプ自身は何も出来ないと思っているかもしれないが、案外そうじゃないかもってことだ。
これが、スペシャルヒントってところだよ』
―――っ!!!
まさか……そういうことだったんですか?
ローリエ先生の言っていた、『フェンネルに会うまでに考えておいた方が良い事』……それって、この事だったと言うんですか!?
先生の言葉が、ここまで今の状況にピタリと一致するなんて誰が思うだろう。さっき思い出したばかりのわたしも、到底信じられません。
しかも、「きららさんの為に何ができる?」なんて……わたしが教えてもらいたいくらいです! ヒントも「わたし自身にある」なんて……とんでもない。わたしには何もないはずなのに。
そこまで考えて。
ふと、過去の映像が走馬灯のように、アタマの中を流れだしたのです。
◆◆◆◆◆
その日は、わたしがまだ神殿にいた頃、魔法工学の授業内でのことでした。
確か、『魔法の使い方』……みたいな話だった気がする。その授業で先生は、わたしのクラスでいちばん魔法に優れた同級生と模擬戦を行ったんでした。
『俺はマトモな魔法なんて使えないが……遠慮はいらない。これまで身につけてきた全部をぶつけなさい』
『え……でもそれじゃあ、先生が危険なんじゃ…』
『遠慮はいらない。二度目だぞ。』
わたしの同級生の中で魔法実技のトップの子は人を気遣える優しい人で、ローリエ先生に指名された時はあまり乗り気じゃあなかったみたいだけど、先生の二度目の『遠慮はいらない』発言で全力で先生にぶつかる決心をしたようでした。
『じゃあ………いきます!!』
『来い! 他の皆もこの模擬戦、見逃さないように!!』
そして、彼女の雷魔法の初撃を皮切りに、異例の模擬戦が始まった。
始まった戦いは、先生が防戦一方でした。彼女がふんだんに魔法攻撃をしていたのに対して、先生は身のこなしだけで全てを躱しきる。一歩間違えれば大怪我です。傍から見ていてもとてもヒヤヒヤしました。
『流石だな! その年でここまでの魔力とは! アルシーヴの教えが良いからだな!』
『くっ……!』
でも、先生の表情はそんな危機的状況をまったく気にしていないかのように笑顔で、完全に余裕のある人の佇まいでした。
反対に、優等生の彼女の表情は曇っています。自慢の魔法をすべてさばかれているから仕方ないのかもしれませんけど。
『さて、他にはないのか? もうおしまいか?』
『まだ、まだ!』
先生は、追い詰めるかのように前に出ていきます。魔法の迎撃なんて意にも介さずに直撃しないように動きながら。
彼女は、距離を詰めてくるそんな先生をなんとか遠ざけようと連射性があって、しかも当たったらかなり吹っ飛んでいきそうな魔法に切り替えて攻撃していますが……
やっぱり、防戦一方のはずの先生と攻め続けている彼女の表情は変わることはなかった。
ただ、戦況はここで一気に決着に向けて変わったきっかけがあった。
ローリエ先生は、優等生さんの攻撃をかわしながら、右手を水色に光らせたんです。そして、ひとこと、こう呟いたのでした。
『―――ハイドロバースト』
『『『『『『『!!!!?』』』』』』』
生徒全員が息を飲みました。
「ハイドロバースト」といえば、高度な水属性魔法の一つ。八賢者のセサミが使うことで有名な魔法です。マトモな魔法を使えないと公言するローリエ先生からそんな魔法が出てくるとは到底信じられなかったんだ。
そして……息を飲んだのは、先生と戦っていた彼女もまた、例外ではありませんでした。そして、その一瞬が、決着のきっかけとなったのです。
『え……きゃっ!!』
突然、彼女が体勢を崩して尻餅をついたんです。
そして、立ち上がろうとしたけれど……
『あ………』
『ハイおしまい。お疲れ様でしたー』
遠くから瞬きひとつせず見ていたからかろうじて分かるようなものでしたが、先生は息を飲んだ一瞬のスキを突いて、彼女に足払いをかけていたのです。見事に転んだ彼女が顔を上げた時には、先生は手刀を彼女に突きつけ、模擬戦の終了を宣言していたのでした。
そして、模擬戦の振り返りに入っていきます。
『今の模擬戦の俺の動きについて、何か気づいたことはあるかな?』
『はい!』『はい!』『はいっ!』
『じゃあ―――ランプ』
『!』
積極的な生徒に混じって、おずおずと手を挙げたわたしが真っ先に指されて、動揺しましたが…言ってみました。
『先生は……最初から最後まで、平気な顔をしていましたと思います。セレナーデさんの雷魔法にも早い魔法にも突っ込んでいって……』
『なるほど。終始余裕そうな顔をしていた、と。他には?』
わたしがそう言ったのを皮切りに、他の生徒たちもどんどん意見を言っていく。
「相手の魔法を魔力を使わずにかわしていた」「相手が焦るのを待っていた」「すごすぎてほぼ見えなかった」等……よく見ていたらしき意見から漠然としすぎて笑いを誘うような意見まで、いろいろと出尽くしたところで。
『そういえばせんせー!
さっきの模擬戦中、確か「ハイドロバースト」って言ってましたケド……
ひょっとして使えるんですか!?』
同級生のひとりが、そんな質問をした。
その質問には、わたしも含め「言われてみればそうだ」という顔をして…
『そ、そうですよ! 私、本当に撃たれるかと思いました!』
『まさかローリエ先生って、実は魔法めっちゃ使えるとか…?』
『そこのところ、どうなんすかせんせー!!』
『あー、それね。アレはただのハッタリだよ。
ハイドロバーストなんて俺が使える訳ないじゃん。アッハッハ』
『『『『ええええええええええっ!!?』』』』
あっけらかんと笑う先生に、驚くわたし達。
だ、だって、あの時の先生は思いきり水の魔力を放とうとしたようにしか見えなかったんですけど……
『あれ? 信じてないな?
だって、何度も授業で見てきたじゃない? 俺が頻繁に聖典でクリエを回復してた所。
―――それなのに、なんで今回の模擬戦でみんな…「ハイドロバーストを撃ってくるかも」なんて思ったんだろうね?』
『『『『!!!』』』』
ローリエ先生の質問に、みんなハッとする。そして、あっという間にざわざわしだした。周りの人とああだこうだと相談しだしたんだ。
どうして「ハイドロバーストが来る」と思ったのか。この時は、わたしも簡単に答えが出てこなかった。模擬戦の先生は、
『実は、さっきランプが正解に近いことを言っていたんだ。』
『え。わ、わたし!?』
『そう。終始平気そうな顔をしていた、って言っていたよね?
ハッタリが通用したのはそこがミソなんだ。
余裕ありげな笑みを浮かべて、魔法を撃った直後に、さも本当に発動するかのような詠唱で、呟いた。
だからみんな、「マジにハイドロバーストが来るのかもしれない」と思ってしまったんだ。』
『『『『『『!!!!!』』』』』』
『これから先、みんなが戦う時が来るかもしれない。
そうじゃあなくても、ハッタリが必要な時が来るかもしれない。
その時に重要なのは、たとえどんなピンチに陥ってもふてぶてしく笑うことだ。
人の心なんてまず読めやしない。もし笑っていれば、相手は「策があるかも」と思うかもしれないだろう。
仮に「何もない」って思われても、0.1%でも「何かあるかもしれない」って思わせることが重要なんだ。
では、このハッタリの使い方についてプリントを配るから―――』
そうして、走馬灯は終わりを告げました。
◆◆◆◆◆
……そうだ。あったじゃあないか。わたしにも出来ることが。
きららさんの為になるかは分からない。でも。
きららさんはいつもわたしを見守ってくれた―――
きららさんはいつも隣で明るく笑って―――
辛い時はいつも励ましてくれた―――
確かにわたしに出来ることは何もないかもしれない……それでも!!
「……わたしは、きららさんと一緒に世界を救うって誓ったんです。
このままきららさんが連れていかれるのを見てるだけなんて嫌です。
いつも守ってもらってばかりだけど―――今はわたしが絶対に、きららさんを守ってみせます!!」
「…無理よ。貴方に出来ることは聖典を読むだけ。
魔法も、力も、知恵も何もないのだから。」
フェンネルが淡々と事実を告げる。
でも……泣いちゃ駄目!!
先生が教えてくれた。どんなピンチでもふてぶてしく笑えと!!
「………ふふふふ…」
「? 何がおかしいのです?」
確かに私には戦う力はありません。魔法にしたって……日常使いする魔法をちょっぴり使えるだけ。
でも、
「あら。流石のランプでも日常魔法は使えるようね」
使うのは、指先を光らせる魔法。ローリエ先生のおかげで使えるようになった日常魔法のひとつ。
これを………全身に巡らせる…っ!
「わたしでも、これくらい、できるんですっ……!」
「話にならないわね。マトモに戦える魔法の一つでも使えるようになってから出直しなさいな」
「出直す……ですか。無理な相談ですね。
―――だって、ここで退いたらきららさんがいなくなるから」
……想像以上にきっつい!!! これだけで、倒れそう!
でも――やり通すしかない!! この、ハッタリを!
「はぁ。言ったでしょう。貴方には何もないと。
マトモに魔法も使えない貴方が、わたくしの邪魔をしないでくれるかしら?
はっきり言って、うっとうしいですわ」
「………マトモに使えない? 確かにその通りです」
「?」
「だってこの魔法、マトモに使ったら
「「!?」」
マッチの顔が驚きに変わる。
フェンネルの眉が少し動いた。
「……ハッタリですわね。ランプがそんなこと出来るはずがない」
―――ば、バレてるーーー!!?
で、でも……認めるもんか! たとえ99%ハッタリだと思われても! 残り1%で「もしかしたら本当に?」と思わせられる限り続けてやる!!
「え、ええ。この魔法は、一生使う気はありませんでした。
なにせ使った瞬間、わたしの人生が終わっちゃいますからね。」
「………?」
「……わかりませんか、フェンネル? これからわたしがやろうとしていることが。
さっきまで戦っていた―――
ドリアーテと違って、
「!!?」
ドリアーテと皆さんの戦いは先生作のドローン越しに見ていました。
彼女の、不死性を利用した、普通じゃ考えられない自爆特攻も見てきました。
ちょっと癪ですが、ドリアーテからはいいアイデアを貰ったと思います。
先のことなんて一切考えてませんが、笑顔も余裕の態度も崩しません!
「まさか……
ありえない! あのランプが、そんなこと……!」
「『出来るはずがない』ですか? …とんでもない。
ここで『できない』って答えるようなら、わたしは今ここに立っていない!!」
「馬鹿っ! 考え直せ、ランプ!!
君がいなくなったら、誰が―――」
「そんなの、マッチに決まってるでしょ。
きららさんのこと、お願いしてもいい?」
「なんてっ―――! 無茶を、言ってくれる!」
マッチにはこのハッタリについては当然、言ってない。
わたしが本当は「エクスプロウド」なんて使えないことも、分かってると思う。
それでも合わせてくれるあたり、流石だ。わたしとずっと一緒にいたからかな?
そして、このマッチの演技が、決定的になった。
「………正気?
いまここで貴方が自爆しても……きららを助けるどころか、粉々になるわよ!!」
―――かかった!
フェンネルはおそらく。わたしの余裕が演技だと思っているのでしょう。
でも……それと同時に、「もしかしたら、本当に自爆するかもしれない」とも、思っている!!
「……まさか、その点について、わたしが何も考えていないとでも?」
「!?」
「まぁ…どうするかは教えませんけど」
何も考えていませんし、教えられません。
なぜなら…「エクスプロウド」の時点でハッタリだから。
でも、余裕の表情を崩さずにそう言えば……ヒヤヒヤしている内心は絶対にフェンネルには伝わらない!
「聖典を読むことしかできないけど、それでもわたしはここまで旅をしてきたんです!
だから、わたしにも何かできることがあるんです!!
わたしだって、きっと―――輝けるはずなんです!!!
たとえ一瞬でも、閃光のように―――!!!!」
そこまで啖呵を切って。
あ、そういえば、ここから先はなんにも考えてなかったっけ、と。
そう思った時。
―――不思議なことが起こった。
「えっ―――」
わたしの全身が、強烈な光を放ったんです。
さっきまで纏っていた、日常魔法の光ではありません。もっと強力な光です。
当然、土壇場で思いついた策にこんなことは想定してなくって。
「ランプっ!? 一体、なにがっ!!?」
みんな眩しくて、つい目を閉じてしまって。
光が収まるまで、目を開けられませんでした。
「……………………
………ん、えっ…あれ?」
「!!」
一瞬、聞きたかった声がしたような気がして。
きららさんのもとへ駆け寄ってみれば。
「きららさん!」
「……えっと、ランプ? 何が一体どうなって―――」
「きららさんっ!!!」
きららさんの石化が……解けていたんです!!
肌や髪、そして服の色も…石のような無機質な感じではなく、暖かい、もとのきららさんの色に戻っていたんです!!
「よかった、良かったです、きららさん………!!!」
無意識に涙がこぼれてきました。
きららさんが石化した時は、諦めたくないのに、もう諦めるしかないのかとも思っていましたが………ローリエ先生の教えと今までしてきた旅、そして…出会ってきたクリエメイトの皆さんのおかげでなんとかなった、のかな……?
そう思った時。レイピアを抜く音が聞こえた。
「あり得ない。どうして、きららの石化が解けたというの?
……ランプ。貴方が、何かしたというの?」
「えっ?」
「……私は貴方を甘く見すぎていたのかもしれないわ。
私は判断を誤ったのね。きららを石化すると同時に、ランプ。
―――貴方も始末するべきだった!!」
「え、えええええええええええええええええええええええええええええッ!!!?」
う、ウソ!?
まさか、わたし、フェンネルに危険視されてる!!?
ち、違うんです! 全部ハッタリだったんです!!
自爆する気なんて毛頭なくって、ただきららさんを守りたかったから、思いついたことを全力で実行しただけなんです!!!
……って言って、信用してくれる、でしょうか? 信用しませんよね!!絶対信じてくれませんよね!!?
「覚悟!!」
「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」
そして私に迫ったレイピアは―――杖に遮られた。
星がトレードマークの、きららさんの杖に、です!
「状況はよくわからないけど……
決着をつけないといけませんね、フェンネルさん。」
「っ……もう一度魔法を展開する時間はないわね。
多少手荒になっても、貴方を逃がすわけにはいかない。
無理やりにでも、捕らえさせてもらうわッ!!」
復活したきららさんと、フェンネルの最終決戦が始まる。
わたしは、きららさんを信じて、マッチと一緒に後ろに下がることにした。
逃げるためじゃない。わたしの勇気も、誓いも、ここにいる意味さえも、きららさんに託すために。
キャラクター紹介&解説
ランプ
ローリエの授業をもとに、すべてを賭けたハッタリをかまして女神の片鱗をみせつけ、きららの石化を解いた女神候補生。内心ではなんにも考えてなくてヒヤヒヤしていたらしく、のちに「もう二度とやりたくない」と語っている。
ろーりえ「いいじゃあないか。女神の素質あると思うぜ」
らんぷ「ハッタリに女神の素質は関係ないと思うのですが…」
通りすがりのトゲトゲ弁護士「弁護士の素質もあると思うよ」
通りすがりの大学教授「心理戦も立派な英国紳士の嗜みさ」
らんぷ「誰ッ!!!!?」
マッチ
ランプのハッタリにいち早く気が付いて、それに乗っかることでフェンネルの疑惑を崩した自称保護者。マッチの方がマスコットの見た目らしからぬ真面目さを持っているので、彼が動揺するのを見てフェンネルはランプのハッタリを信じたといっても過言ではない。彼の動き方次第で、フェンネルに見破られてたことを考えると彼は彼の為すべきを為したと言えよう。
フェンネル
見事にランプの策にハマった八賢者。彼女から見たらランプは『不敵な笑いを始め、自爆のそぶりを見せてきたと思ったら召喚士の石化を解除してきた』ようにしか見えないため、彼女の中でランプの脅威度は上がっている。なお、全部誤解である。
ローリエ
ランプの回想の中で、逆転の一手を打つきっかけを与えた拙作主人公。この授業では、文字通り虚実を交えた攻めの意味を実践込みで教えることをしていた。魔法工学からはやや離れているが、臨時の講師として抜擢されていたのだ。
セレナーデ
ランプの回想に出てきた、ランプと同級生の女神候補生。魔法に優れ、雷魔法を得意とする。今頃はしっかりと勉強中である。今回のみ出てきたモブキャラ。
「一瞬……でも、閃光のように」
元ネタは『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』に登場するダイの仲間・ポップの言葉。人間の素晴らしい生き方をひとことで表した名言である。
△▼△▼△▼
ランプ「良かった……!きららさん、このまま石になって戻らないんじゃないかと……!」
マッチ「しかしな、ランプ!なんだあのハッタリは!!心臓が止まるかと思ったぞ!」
ランプ「うぅ…確かに、心臓バクバクで頭の中がマッシロになりましたけど……きららさんを救えたから良し!!」
マッチ「調子のいいやつ…まだフェンネルとの戦いは終わってないし、アルシーヴがここに来るんだぞ!!」
ランプ「え………来るんですか!!? アルシーヴが!?」
次回『再来するもの』
アルシーヴ「クリエを、この手に―――!!」
ランプ「ぎゃああああああああ!ほんとに来たあああああああああ!!?」
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きららファンタジアに登場する作品群の中の、次の作品の中で、最も皆様が好きな作品は?(決戦投票編)
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がっこうぐらし!
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きんいろモザイク
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夢喰いメリー
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ゆるキャン△
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まちカドまぞく