どくいものネタごみ箱   作:どくいも

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原作・鋼の錬金術師(TS転生)

―――バカは死んでも治らない

 

 

 

昔どこかのお偉いさんが言った言葉かは知らないがそんな言葉がある。

この言葉を言った人がどんな人かは知らないが、私はこの言葉を作った奴は天才ではないかと思う。

そう、人は死んだ程度ではなかなかその根本は変わらない。

たとえそれが、馬鹿であれ、天才であれ、だ。

 

なぜそんなことがわかるかって?

 

 

―――だって、自分はまさに【死んでも治らなかった側】の人間だからである。

 

 

私こと前世名高山索こと現在名【シャーリー】はまさに今世でも前世でも自分の本質は全く変わってないと自負できるからだ。

さて、少し自己紹介をしよう。

私はシャーリー。前世からの根っから【研究者】であり、【医師】であり、ついでに今世では【錬金術師】でもある。

 

もちろん、研究対象は【生命】の神秘やついでに【不老不死】であり、前世の地球人日本人時代もそれについてよく研究し、大いに失敗していたものであった。

さらに言えば、前世ではくっっっっつそめんどくさい作業と地味なデータとりで疲労困憊、へとへとの時に交通事故にあるという実に地味な死に方をしてしまった。

生命の神秘のせの字も見えていないまま死んだのは非常に無念であり、もし私に今世がなかったら、その怨念で十中八九悪霊的な何かになっていたであろう。

 

だが、神は私を見捨てていなかった。

なんと、私は生まれ変わったのだ。

しかも別世界に、その上、そこそこ地球に似ており人類が存在している!

さらに言えば、いい感じに科学とか医療も発展しており、その上に私がいた頃の地球では考えられない【錬金術】という素敵技術まであるという、最高の世界であった!

 

前世では魂やオカルトの存在をどちらかというと否定気味であった自分もこれには思わずびっくり。

ちょちょいと図式と力を籠めればあっという間にありとあらゆるものを錬成できる。

前世の地球でしっている、鍋で鉄を煮詰めて偽物の金に変えるそれとは一味も二味も違う。

やろうと思えば土くれから金も、水から空気まで。

そして、その錬金対象はモノだけにとどまらず、生物やそれ以上のものも対象にできるといった恐ろしくもすばらしい技術であった。

 

 

無論、私はその事実を知った時、私のこの世界で将来するべきことは決まった。

そのために、5を超えるころには周りの目も気にせず本による錬金術の勉強を開始。

7を超えるころにはいくつかの錬金術を行使できるようになり、10を超えるころには無事、そこそこの腕前を持つ錬金術師に弟子入り成功。

その後、紆余曲折、艱難辛苦を乗り越えたりもしたが、無事錬金術師として大成。

 

 

現在ではここアメストリスで【国家錬金術師】と呼ばれるポジションにつけるまで成長を遂げるに至ったというわけだ。

 

 

まぁ、だがこれはあくまでまだまだこれは自分の目標への通過点。

この国で有数の錬金術師になったという自負はあるが、ぶっちゃけ、自分の目標である【生命の神秘】の到達には足掛かりすら……いや、この世界での研究対象に【魂】すら入ってしまったことにより、以前よりますます難航しているのは言うまでもないだろう。

しかし、自分は自分の夢をあきらめるつもりはない。

なぜなら、人の夢はあきらめなければいつかはかなうものだのだから!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というわけで、今回はよく来てくれたね!【鋼の錬金術師】ことエルリック兄弟よ!!

いやいや!言いたいことはわかっている、共同研究についてだろう?

だが物事には準備があるし、私だって研究者の端くれ、明かしたくない研究成果だってある!

だからまずは少しお互いに会話をしよう!そうしよう!」

 

「うんうんそう、私が【化生(けしょう)の錬金術師】こと【シャーリー・タッカー】だ!!

人によっては、私のことを【外道(げどう)の錬金術師】なんてひどいことを言うが、とんでもない!!

私はそういうルール違反や違法研究が人一倍大っ嫌いなのだ!

当たり前ではないか、そんなことしたら研究資金や信用ががくんと減ってしまう、めっそうもない!

それなのに、世間の私への【外道の錬金術師】なんて悪評のせいか、私への研究や資金提供の審査は厳重の一言だ!

まったく、嘆かわしい!」

 

「……いやいや、愚痴を言ってすまなかったね。

わざわざ遠くから来てもらったのに済まないね。

……そうだ!せっかく愚痴を聞いてくれたお礼だ!

せっかくだから、君たちに私の素晴らしい研究成果たる素晴らしい錬金術の奥義を一つ見せてやろう!」

 

「さて、ここに取り出したるは、3匹の猫!

生まれも性別も年齢すら違う3匹の猫だ、かわいいね~~。

 

 

……だが、実験動物だ。

というわけで、今からさっそくこの猫たちを【3頭1匹】の【ケロベロス・キャット】に錬成してあげよう!!

なぁに、心配するな!免疫機構による拒絶反応や錬成失敗のリバウンドなんて初心者的なミスはしないさ、安心しなさい!」

 

「え?何何?急に立ち上がっちゃって?

そんなに私の秘蔵の錬成陣が気になっちゃう?

実はね~、この錬金術のすごいところはどれもきれいに神経がつながるところなんだよ!

しかも、首から下の内臓や末梢神経はきれいに3匹のを混ぜて1つに!だから、怪我したらだれかしか痛みがないとかそういう半端なことはしないし、寿命もきれいに3匹で分け合いっこさ!

でもね~、この錬金術、実はまだいくつか大きな欠点があって、例えば頭が3っつのせいでストレスによって寿命が激減、さらに脳が3っつあることにより下垂体ホルモンバランスの崩壊もおきたり……ってえ?

え?え?なに、急にどうしたの?2人ともやけに雰囲気とも顔が怖いよ?

そんな急に構えてちゃって、やだなぁ!

まるで今からこちらを殴り掛かるかのような……」

 

 

 

 

「「この腐れ外道がぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!!!!!!」」

 

 

 

 

そうして、【シャーリー・タッカー】は正義の錬金術師【鋼の錬金術師】こと【エドワード・エルリック】の手によって成敗されたのであった。

 

 

 

この物語は【鋼の錬金術師】の世界にTS転生した、いっちゃってる系研究者が周りの錬金術師にドン引きさせながら研究倫理について考えさせる物語である

 

 

 

 




ハガレンのTS主人公ネタ
続けようと思えば続けられるけど、ダレトクかと思い悩みいったんここまで

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