どくいものネタごみ箱   作:どくいも

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原作・ダンジョンメーカー(TS転生もの)

私は魔王である。

名前はレベッカ、本名は忘れた。

正確には忘れさせられたと言うべきか。

 

私は元々ごく普通の日本男子(そう、元男である)であったが、ある日怪しくても高給なバイトの面接の為行ったっきり、転身、転生。

気がつけば、色白おっぱいな女魔王になっていた。

 

無論、現在は魔王だが、元一般人として、世界を滅ぼすことに関して思うところがないわけでもない。

しかしながら、今の自分の上司に該当する邪神様が「お前が世界を滅ぼさないのは自由だけど、その場合はお前の出身世界を滅ぼすから」と言う、やばい脅迫を受けた為、色々と諦めて魔王業に従事する運びとなった。

 

「こちとら、謎の念動矢しか打てないんだけどこんなんで世界滅ぼすことができるの?」

 

『大丈夫大丈夫、魔王が存在するというだけで、20日でその世界は滅ぶようになるから。

 それに戦力的にも、初心者用の君でも滅ぼせる世界を見繕っといたよ。

 ほぼ農民と村人しかいないしょぼい世界だから安心してくれ』

 

「むしろ、そんな世界を滅ぼすことに対して良心の呵責が強いのですが」

 

かくして、世界を滅ぼすことになった自分。

無論、初めての体験であるし色々苦労した。

小さいながらもなんとかダンジョンを仕立て上げ、いくつかの戦闘部屋を配置。

邪神の力を借りて魔物を配置したりして、何とか世界の滅びを止めようとする健気な村人や農民を虐殺することに成功するのであった。

そして、あっという間に19日が経過。

あと一日で、この世界を滅ぼす大悪党、いや大魔王になる。

意外にもあっさりとここまで来てしまったが故に自分の心にはいくつかの迷いが生まれ始めた。

自分は元の世界を滅ぼされないためとここ数日間、何も考えずにダンジョンに来た侵入者を虐殺し続けてきた。

しかし、だからと言って邪神の命令で自分はこの世界をほいほいと滅ぼしていいのか?

そのように悩み抜いた結果、自分は見極めることにした。

邪神の話によると、20日になるとこの世界を滅ぼされてなるものかとこの世界屈指の女神の加護をもった猛者たちがこのダンジョンへと流れ込んでくるらしい。

なればこそ私はその日に、この村人と農民ぐらいしかいないこの世界が本当に滅ぼされるべき世界なのか見極めるつもりだ。

魔王らしく、傲慢な考えであるがそれが自分の純粋な思いであった。

そして、もしこの世界が醜く本当に滅ぼされる世界と自分が判断したときはそのまま滅ぼす。

もし、この世界が滅ぼされるべきでない世界であれば、その時は自らの命を絶ってでも……。

そのような覚悟をもって本気で20日に向かった。

きっちり休養を取って英気を養い、そこに住む人を見極めるつもりでその世界最後の勇士たちを迎え撃った。

 

 

……そして、そこで起きたことはいろんな意味で自分の予想を超えた出来事であった。

 

 

「みんな!丸太は持ったか!!!いくぞ!!」

 

「みんな!丸太は持ったか!!!いくぞ!!」

 

「みんな!丸太は持ったか!!!いくぞ!!」

 

「あったよ!巨大化薬!!」「でかした!!」

 

なだれ込んでくる大量の丸太を持った自称()精鋭農民の群れ。

破壊されるダンジョン、なぜか巨人のように大きくなっている体格、振るわれる丸太、消し炭のように吹き飛ぶ配下の魔物たち。

 

「あそこに魔王部屋があったよ!!」「でかした!」

 

「でかさないし、やめてください」

 

当然その巨人化丸太持ち農民たちはダンジョンの最奥である自分のいる部屋までたどり着き、そのまま数十人単位でなだれ込んでくる。

 

「みんな!丸太は持ったか!!!いくぞ!!」

 

「みんな!丸太は持ったか!!!いくぞ!!」

 

「ハァ ハァ ハァ」

 

なお、当然自分もボサッとやられるつもりはなくなんとか【闇の矢】で対抗するも多勢に無勢。

あっという間に、丸太を持った集団に囲まれ、袋叩きにされてしまい、ミンチとなって死んでしまいましたとさ。

 

「がぁああああああ!!!!!」

 

「落ち着いてみればすげェ臭い!」

 

「怖いか魔王よ!!!!おのれの非力さを呪うがいい!!」

 

なお、襲ってきた勇士たちはこんな言動をしているけど、全員かわいい女の子でした。

いや、だから何だって感じではあるが。

 

 

 

『とりあえず、なんで私があの自称平和な世界を滅ぼそうと決意したかわかった?』

 

「理屈ではなく、魂で分かった」

 

なお、この日を境に私は普通に世界を滅ぼすことを躊躇することがなくなったことをここに記載しておく。

人類死すべし、慈悲はない。




没ネタ
オーソドックスなTS転生だけど、世界観の再構築がめんどくさい
一発ネタ色が強いから連載には向かないと判断した

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