子士郎は、冬木の大災害時に、どういうわけか、数日間だけ「魔法?そんなことより筋肉だ!」の世界に転移し、そこでユーリとフィーリアに出会う。
そして、ユーリの筋肉魔法に魅了され、間違った方向に魔法を鍛え始めちゃう…っというネタ。
「…い! おい! だいじょうぶか!?」
「な、なんて酷い火傷…。ユーリさん! 動かしちゃダメです! 私が今から治療しますので、水を!」
××士郎にとって、それが始まりだった。
「ユーリ兄ちゃんのソレって魔法?」
「そう、筋肉魔法だ!」
「魔法じゃありません。」
「僕も使えるかな?」
「影響されちゃいけませんよ、シロウくん。」
「シロウ…、まずは鍛えるんだ。」
「きたえる?」
「そうだ。全ての筋肉に感謝し、全身全霊をもって鍛え上げれば筋肉は必ず応えてくれる。」
「ほんとう?」
「ああ、もちろんさ! 俺の筋肉を見ろ! これが答えだ!!」
「わあ…! 僕も…、ユーリ兄ちゃんみたいに…。」
そこで士郎の目の前が暗くなった。
そして、全身を再び焼く、煉獄の炎の先に、一人の痩せた男がいて……。
***
士郎の朝は早い。
「爺さん、朝飯できたぞー。」
「…おはよう。士郎。今日も早いな。」
「あったり前だろ? 朝の鍛錬のためだからな。」
「なぁ…、士郎…。」
「なに?」
「ちゃんと魔術教えてあげるから…、その朝練とか…その他諸々、やめないか?」
「なんでさ?」
「えっと…、その…。」
「それよりさ、また雷のアレやってくれよ! あの時は、全身痺れて倒れちまったけど、今日まで鍛えてきたから今度こそ防げるって感じるんだ!」
「……。」
衛宮切嗣は、義理の息子の将来が不安でたまらなかった。
***
時は過ぎ…。10年後。
「先輩。気を落とさないでください。」
「ああ、桜…お前だけだぜ、筋肉の良さを分かってくれるのは…。」
「誤解が無いように言いますが、私が興味があるのは…先輩だけですから…。」
「桜…。」
「先輩…。」
「あーあー!! 今日も今日とで絶好調ね! この筋肉バカ!」
「おう、遠坂。」
「自分が立ち上げた筋肉同好会に、また人が来なかったみたいね? いい加減、まっとうな魔術師として私の弟子になりなさいよ。」
「なんでさ? 筋肉魔法の何が悪いってんだよ?」
「そんな非常識筋肉の何処が魔法よ!」
「火だっておこせるんだぜ!」
「あれはただの空気摩擦よ!」
「何を言うか! お前の自慢のガンドを防いでから、お前、俺にやたらと突っかかるけど、さては興味あるのか?」
「姉さん! 例え姉さんでも、先輩は渡しませんから!」
「桜! あんたも、なんでこんな筋肉バカがいいわけぇ!?」
『同級生と、妹の将来が不安でたまらないわ…。』 遠坂凜、談
***
聖杯戦争…、初日?
「わりぃな、坊主。死んで貰うぜ!」
「ふんっ!」
ガキンッ!
「なにぃ!?」
「危なかった…。この鍛え抜いた大胸筋がなかったら、心臓一発だった。」
「大胸筋鍛えたくらいで、俺の槍が弾けるかよ!?」
「気にしちゃダメよ、ランサー…。アイツの筋肉は非常識だから。」
『必ず心臓を穿つゲイ・ボルグを防がれた…。なんだよ、あの大胸筋?』 ランサー、談。
***
vsライダー戦。
「行け、ライダー!!」
「その筋肉…、確かにすごいですが。だが所詮は見てくれだけの筋肉。私のスピードには…。グハッ!」
「ライダー!?」
一瞬で距離を詰め、デコピン一発でライダーを吹っ飛ばして撃墜した士郎。あまりのことに、その場にいたセイバーも、凜もアーチャーもぼう然とした。
「なんでさ? 筋肉が増えれば、相応にスピードも上がるぜ? そんなことも分からないのかよ?」
「そ、そんな…。」
「慎二…。」
「はっ! ご、ごめん、衛宮…、許して!」
「反省してるか?」
「はい! 反省してます! だから、だから…。」
「そうかそうか。」
ウンウンと頷く士郎の様子に慎二は許して貰えると思い、顔を上げた。
「な…、わけないだろうが!!」
「ぎゃあああああああああああ!!」
アイアンクローで、頭を握りられ、慎二は悲鳴を上げたのだった。
その直後、天馬に跨がったライダーが光の塊となって突撃してきた。
「むっ!?」
「シロウ、危ない!」
セイバーが士郎に飛びついてたが、体格の違い故に逆に庇われ、ギリギリのところで回避した。
「先ほどはやられましたが…。しかし、さすがに貴方でもコレに耐えられますか?」
「そんな奥の手がまだ残ってたのか。」
「行きます!」
「なら、俺も相応に本気を出さなきゃならないな!」
「シロウ!? まだ本気ではなかったのですか!?」
時速700キロというとてつもないスピードでライダーが天馬を操り、迫る。
「シロウ! さが…。」
「必殺……、ピストル拳(こぶし)!!」
次の瞬間、放たれた巨大な拳の残像が、ライダーと天馬を貫き、粉々にした。
あまりのことに、士郎以外の誰も彼もが言葉を失い固まった。
「……私の見せ場…が…。」
セイバーがやがて、ガクーンっと両膝と手を突いて、項垂れた。
・・・※思い付いているのはここまで。
今連載している作品が終わったら、書くかどうか決める。
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