異世界で勇者の護り人になったんだが、、 作:ポケモンっぽい人
―エブンリカ 門前―
ヒュゥゥゥ、、、スタッ スタッ
少女「着地成功です!」
ユウ「凄かったよ!お姉ちゃん!」
、、二人は着地に成功して喜んでいるが、俺は、、
ドシャッ
ユウヤ「・・・」メリコミ
着地が出来る訳も無く、勢いよく地面に叩きつけられた、
地味に体が地面にめり込んで痛い、そして苦しい
ユウヤ「・・・」ヨロヨロ
ユウヤ(、、この少女、もしやサイコパスなんじゃなかろうか、、)
少女「あぁ!御免なさい!しっかり支えてあげなきゃいけないのに、、」
ユウヤ「構わない、、、だけど一つ」
少女「!はい、何でもおっしゃって下さい!」
ユウヤ「頼む、俺に何もしないでくれ」
少女「!!、、はいぃ、、」ガビーン
、、あからさまにガッカリしているが、仕方ない、
俺も、これ以上体に何かあったら死ぬ可能性がある、、というか死ぬ、
幸いな事に、ショック症状は治まって来た、
力は入らないが、何とか立って歩く位は出来ると思う、
そして俺は、重い体に鞭を打って立ち上がった、、
ガッシャンガッシャンガッシャンガッシャン、、
、、何だこの音は?
とにかく、誰かが来たみたいだ
「全く、、誰が飛んできたかと思って来てみれば、、
お前だったか、アリシア」ガッシャンガッシャン
、、、甲冑が来た、そして喋った
自分でも何を言っているのか分からないが、事実だ
アリシア「あ、ヴェルさん、こんにちは!」
ヴェル「『こんにちは』では無いだろう、、
ギルドへの申請も無しに、急に飛び出して行き、
帰って来たと思ったら、少年と子供を連れて帰ってくるとは如何いう事だ?」
アリシア「エヘヘ、、説明しますと、
私の直感が、北西に何かあると告げたので、町を飛び出したんです、、
そこに向かう道中、この方がグーラに襲われていて、、
助ける事は出来たんですが、
相当な血を吸われていたので、保護してお連れの子と一緒に帰ってきました」
ヴェル「、、最後は理解できたが、最初の方は意味が分からんぞ、何が直感だ」
どうやら、甲冑の人(?)の名前は『ヴェル』と言うらしい、
そして、この少女の名前は『アリシア』、
今まで何と呼べば良いか分からなかったから、丁度良いな
、、、いや、それは良いんだが、、完全に俺とユウが除け者になっている、
それに、俺としては一刻も早く何処かで休みたいんだが、、
ユウヤ「あー、、ちょっと良いか、アリシア?」
アリシア「はい?どうしました?」
ユウヤ「俺もユウも、色々あって疲れててな、、
出来れば、一刻も早く休みたいんだが、、、」
アリシア「あ!そ、そうですよね!
という事でヴェルさん、失礼します!
さぁユウ君!行きますよ!」ギュッ
ユウ「え?えぇ?」
ザッザザッザッザ
そうして、アリシアはユウを引っ張り走っていった、、
そして、やはり俺は取り残された
ユウヤ「、、、おい、ちょっと待ってくれよ」
、、とはいえ、放っておいてくれと言ったのは自分なんだが、、
こういうのを、自業自得と言うのだろう
ヴェル「全く、、アイツにも困ったものだ、、」
ユウヤ「、、あの少女、、アリシアとアンタは、何か親しい関係なのか?」
ヴェル「外から来た貴様は知らないだろうが、、、アリシアは、うちのギルドの問題児でな、
事ある毎に、衛兵隊長である私が始末書を書かされているのだ、、恐らく、今回もな、
、、そのせいで、今ではすっかりアリシアのお目付け役のようになっている、、」
ユウヤ「、、苦労してるのか」
ヴェル「そう言う貴様も、、その体の傷は、グーラにやられた物だけではないのだろう?」
ユウヤ「、、、まぁ、そうなるな」
ユウヤ「、、ついでに、聞きたい事があるんだが、、」
ヴェル「何だ?」
ユウヤ「俺を襲った『グーラ』というのは、、一体何なんだ?」
ヴェル「、、貴様は、本当にこの世界の人間か?」
ユウヤ「、、つい最近まで、あんなのとは無縁の生活だったからな」
ヴェル「、、温室育ちという訳か、、まぁ良い、
貴様を襲った魔物は、話を聞く限り下級の『グーラ』と思われる、
『食屍鬼』、、元々はこんな呼び名らしいが、、、まぁ、知るはずも無いか」
ユウヤ「、、あぁ、思い出した、グールか」
ヴェル「何だ、知っているではないか」
昔、、と言っても中学生の頃にだが、調べた事がある、
理由は、、、、そういう年頃だったからだ、
グールとは、、簡単に言えば、姿形を変える事ができ、人を惑わせ喰らう悪魔だ、
結構昔から知られていて、ファンタジーなどではメジャーな部類に入る、
因みに、雄が『グール』で、雌が『グーラ』らしい、
つまり俺は、そのグーラにまんまと騙されたという訳だ
ユウヤ「、、、生きていただけでも幸いか、、」
ヴェル「その通りだ、
下級だとはいえ、奴等に襲われて死んだ人間も、決して少なくは無い」
ユウヤ「、、そうだな、、なら、折角拾った命だし、大切にするとするよ」
、、大切にすると言っても、
この世界の事を何にも知らない俺たちが、何時まで生きていられるかも分からない、、
もしかしたら、明日死ぬかもしれない、、
、、、だから俺は、、
ユウヤ「、、すまないが、もう一つだけ、良いか?」
ヴェル「まだ何かあるのか?」
ユウヤ「アンタ達が所属するっていうギルド、、それに入る事は出来ないか?」
ギルドに入る事に決めた
ヴェル「、、、本気で言っているのか?」
ユウヤ「あぁ、、金も稼げるんじゃないのか?」
ヴェル「、、確かに、魔物や悪魔を倒せば報酬は出るが、、
貴様の何処をどう見ても、戦闘に向いているとは思えないな」
ユウヤ「、、、向いてる向いてない、やるやらないじゃない、
出来なきゃ明日死ぬかも知れない、それだけだ」
ヴェル「・・・」
ヴェルは、暫く腕を組み、、そして
ヴェル「、、分かった、話は通しておく、
だが、先ず体を治して来い、話はそれからだ」
ユウヤ「有難う、、じゃあ」ザッ、、ザッ、、、
、、、この目の前の大きな門を潜れば、そこには町がある、
異世界の町が、一体どんな所なのか、、そして、ギルドとはどんなものなのか、、、
、、、興味は有る、、が、
俺は、ユウが勇者として成長するまで護り通さなければいけない、、
だから、楽しんでなど居られないのだ
、、正直、護りきれる自信なんて物は無い、、だが、、
『、、帰れないんだ、、』
、、あんな、悲しさと寂しさが混じった顔をされたら、、
ユウヤ(、、護るしか、無いだろ)
ユウヤ「、、、やれやれ、、、」
「異世界で、勇者の護り人になったんだが、、、」
壮大に何も始まらない